医療保険は何歳から入れる?0歳〜80歳まで年齢別の加入タイミングと選び方完全ガイド
「医療保険って何歳から入れるの?」「子供にも必要?」「もう50代だけど今から入っても遅くない?」
こんな疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。実は医療保険の加入年齢について、意外と知られていない事実がたくさんあります。生まれたばかりの赤ちゃんから80代の方まで、年齢によって加入できる保険や選び方が大きく異なるんです。
この記事では、医療保険に関する年齢の疑問を徹底的に解消していきます。保険会社で10年以上勤務した経験と、ファイナンシャルプランナーとしての知識を活かして、あなたの年齢に最適な医療保険選びをサポートします。
医療保険は何歳から加入できる?基本を知ろう
まず最初に結論をお伝えすると、医療保険は基本的に「0歳(生後0日)から加入可能」です。驚かれる方も多いのですが、生まれたばかりの赤ちゃんでも医療保険に入ることができるんですね。
医療保険の加入可能年齢の実態
保険商品によって多少の違いはありますが、一般的な医療保険の加入可能年齢は以下のようになっています。
最低加入年齢: 0歳(生後0日〜)から加入できる保険が主流です。中には「生後15日以降」「生後30日以降」といった条件を設けている保険会社もありますが、多くの保険会社では出生直後から契約可能となっています。
最高加入年齢: これは保険商品によってかなりばらつきがあります。従来は60歳や65歳までという商品が多かったのですが、高齢化社会に対応して、最近では75歳、80歳、さらには85歳まで加入できる医療保険も増えてきました。
ただし、ここで重要なポイントがあります。「加入できる年齢」と「加入すべき年齢」は必ずしも同じではないということです。年齢が上がるほど保険料は高くなりますし、健康状態によっては加入を断られるケースもあります。
保険会社による年齢制限の違い
保険会社や商品タイプによって、年齢制限には大きな違いがあります。これを知っておくと、保険選びがスムーズになりますよ。
| 保険タイプ | 最低加入年齢 | 最高加入年齢 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 終身医療保険 | 0歳〜 | 60〜80歳 | 一生涯保障が続く。保険料は加入時のまま変わらない |
| 定期医療保険 | 0歳〜 | 70歳前後 | 一定期間のみ保障。更新時に保険料が上がる |
| 引受基準緩和型 | 20〜40歳 | 80〜85歳 | 持病があっても入りやすい。保険料は高め |
| 無選択型 | 40〜50歳 | 80〜85歳 | 告知不要。保険料は最も高い |
この表を見ていただくとわかるように、健康状態に不安がある方向けの「引受基準緩和型」や「無選択型」は、最低加入年齢が高めに設定されています。これは若い方は通常の医療保険に入れる可能性が高いためです。
また、保障内容によっても年齢制限が異なります。例えば「先進医療特約」は比較的若い年齢までしか付加できない保険会社もありますし、「がん保険」は0歳から入れるものもあれば、成人以降からという商品もあります。
年齢別:医療保険の加入タイミングと特徴
ここからは、年齢別に医療保険の加入について詳しく見ていきましょう。それぞれの年代で考えるべきポイントが異なるんです。
0歳〜18歳:子供の医療保険
「子供に医療保険なんて必要なの?」という疑問を持つ親御さんは多いですよね。実際、子供には自治体の医療費助成制度(乳幼児医療費助成など)があるため、医療費の自己負担がほとんどない地域も多いです。
しかし、子供のうちから医療保険に加入するメリットもあります。まず第一に、保険料が安いという点です。0歳で加入した終身医療保険なら、月額1,000円前後で一生涯の保障を確保できることも珍しくありません。20代で入るより、さらに安い保険料で加入できるんですね。
第二に、将来の保障を確保できるという点です。残念ながら、子供のうちに病気やケガをしてしまうと、大人になってから医療保険に入りにくくなることがあります。健康なうちに加入しておけば、そのリスクを回避できます。
実際にあったケースとして、5歳の時に小児がんになったお子さんの話があります。幸い治療は成功して完治したのですが、20代になって医療保険に入ろうとしたところ、がんの既往歴を理由に断られてしまいました。もし子供の頃に終身医療保険に入っていたら、一生涯の保障を確保できていたんですね。
ただし、自治体の医療費助成が充実している地域にお住まいなら、急いで加入する必要はありません。助成が終わる年齢(多くの自治体では15歳や18歳)になる前に、改めて検討するという方法もあります。
20代:社会人になったら
社会人になって初めて「保険」を意識する方も多いのではないでしょうか。20代は医療保険加入の第一の適齢期と言えます。
20代で加入する最大のメリットは、なんといっても保険料の安さです。例えば、入院日額5,000円の終身医療保険なら、20歳で加入すれば月額1,500円〜2,000円程度。これが30歳だと2,000円〜2,500円、40歳だと3,000円〜3,500円と、年齢が上がるごとに保険料も上昇していきます。
また、20代はまだ健康リスクが低いため、告知内容で引っかかることが少ないというメリットもあります。告知とは、保険加入時に健康状態や既往歴を保険会社に伝えることで、これに問題があると加入を断られたり、保険料が割増になったりします。
一方で、20代は収入がまだ少ない時期でもあります。無理に高額な保険に入る必要はありません。まずは基本的な保障(入院・手術)を確保して、収入が増えてから保障内容を見直すという方法がおすすめです。
私の知人の例ですが、22歳で就職した際に月額1,800円の終身医療保険に加入しました。その後35歳で見直しを行い、先進医療特約やがん診断給付金を追加したそうです。ベースとなる保障は22歳時の安い保険料のままキープできたので、非常に効率的だったと話していました。
30代〜40代:家族を持ったら
30代から40代は、結婚や出産などライフステージが大きく変わる時期ですよね。この年代になると、「自分が病気になったら家族が困る」という視点で保険を考える必要が出てきます。
この年代で重視したいのは、保障内容の充実度です。20代では最低限の保障で良かったとしても、30代〜40代は入院日額を増やしたり、がん保険を追加したり、先進医療特約を付けたりと、より手厚い保障が必要になってきます。
なぜなら、この年代から生活習慣病のリスクが徐々に高まり始めるからです。厚生労働省の統計によると、がんの罹患率は40代から急激に上昇します。また、糖尿病や高血圧などの生活習慣病も30代後半から増え始めます。
保険料は20代と比べると上がりますが、それでも50代や60代で加入するよりははるかに安いです。例えば、入院日額10,000円、手術給付金あり、先進医療特約ありの充実したプランでも、35歳なら月額3,000円〜4,000円程度で加入できます。
また、この年代は住宅ローンを組んだり、子供の教育費がかかったりと、支出も増える時期です。だからこそ、万が一の医療費リスクに備えておくことが重要なんですね。
実際のケースとして、38歳で急性心筋梗塞になった男性の話があります。幸い30代前半で医療保険に加入していたため、入院費用や手術費用はほぼカバーできました。さらに、治療中の収入減少にも対応できる就業不能保険にも入っていたため、家族の生活を守ることができたそうです。
50代〜60代:リスクが高まる年代
50代以降は、医療保険の必要性が最も高まる年代と言えます。なぜなら、病気やケガのリスクが大幅に上昇するからです。
この年代の特徴は、保険料が高くなるという点です。例えば、55歳で終身医療保険に加入する場合、入院日額5,000円の基本プランでも月額5,000円〜6,000円程度かかることが一般的です。これは20代の3倍以上の保険料になります。
また、この年代になると健康診断で何かしらの指摘を受けている方も多いでしょう。高血圧や高コレステロール、糖尿病の傾向など、これらは告知内容に含まれるため、加入できる保険が限られたり、条件付き(特定の部位の保障が除外される)での加入になったりすることがあります。
そのため、50代以降で医療保険に初めて加入する場合は、以下のポイントを押さえておくことが大切です:
1. 引受基準緩和型の検討: 健康状態に不安がある場合は、通常の医療保険ではなく、引受基準緩和型医療保険を検討しましょう。告知項目が3〜5項目程度と少なく、持病があっても入りやすい設計になっています。保険料は通常の医療保険の1.5倍〜2倍程度になりますが、それでも保障を確保できる価値は大きいです。
2. 保障期間の選択: 終身型だと保険料が高額になるため、定期型(10年更新など)で必要な期間だけ保障を確保するという選択肢もあります。例えば、「子供が独立する60歳まで」「住宅ローンを完済する65歳まで」といった具体的な目標に合わせて期間を設定できます。
3. 公的医療制度の確認: 50代以降は、高額療養費制度の自己負担上限額が下がる(所得に応じて)ため、実際の医療費負担はそれほど大きくない場合もあります。公的保障を理解した上で、本当に必要な保障額を見極めることが重要です。
私が相談を受けた53歳の女性の例ですが、10年前に乳がんの手術を受けていたため、通常の医療保険には入れませんでした。しかし、引受基準緩和型医療保険なら加入できることがわかり、月額7,000円で入院日額5,000円の保障を確保できました。「保険料は高いけど、安心を買えたと思えば納得できる」とおっしゃっていました。
70歳以上:高齢者の医療保険
「70歳を過ぎても医療保険に入れるの?」という質問をよくいただきます。答えは「入れる保険もある」です。ただし、選択肢は限られてきます。
70歳以降で医療保険に加入する場合、以下の点を理解しておく必要があります:
加入できる保険が限定的: 通常の医療保険は60歳や65歳までが加入上限となっていることが多いです。70歳以上で加入できるのは、主に引受基準緩和型医療保険や無選択型医療保険になります。
保険料が非常に高額: 75歳で医療保険に加入する場合、入院日額5,000円の基本プランでも月額10,000円以上かかることが一般的です。終身払いだと生涯にわたってこの保険料を払い続けることになるため、総支払額は数百万円に達します。
免責期間や削減期間: 高齢者向けの医療保険には、加入後一定期間(通常1年間)は保障が削減されたり、特定の疾病が免責(保障対象外)になったりする条件が付いていることがあります。
では、70歳以上の方は医療保険に入るべきなのでしょうか?これは一概には言えませんが、以下の判断基準を参考にしてください:
入った方が良いケース: 貯蓄が少なく、入院や手術の費用を払う余裕がない場合。家族に負担をかけたくない場合。特定の持病があり、再発や悪化が心配な場合。
入らなくても良いケース: 十分な貯蓄(目安として300万円以上)がある場合。公的医療保険や後期高齢者医療制度でカバーできる範囲で満足できる場合。保険料の支払いが家計を圧迫する場合。
実は、70歳以上の方には「後期高齢者医療制度」があり、医療費の自己負担割合が1割(一定以上所得者は2割または3割)に軽減されます。また、高額療養費制度の自己負担上限額も低く設定されているため、実際の医療費負担はそれほど大きくない場合が多いのです。
78歳の男性のケースですが、無選択型医療保険に月額15,000円で加入しようか迷っていました。しかし、貯蓄が500万円あり、年金収入も安定していたため、保険に入らず貯蓄で備える選択をされました。「月15,000円を10年払うと180万円。その分を貯蓄しておいて、必要な時に使う方が効率的」という判断でした。
何歳から入るのがベスト?専門家が教える最適な加入時期
ここまで年齢別の特徴を見てきましたが、結局「何歳で入るのが一番いいの?」と気になりますよね。ここでは、最適な加入時期について専門家の視点から解説します。
若いうちに入るメリット・デメリット
まず、若いうち(20代〜30代前半)に医療保険に加入するメリットを整理しましょう。
メリット:
1. 保険料が圧倒的に安い: これは繰り返しお伝えしている通りです。終身医療保険なら、一生涯この安い保険料で保障を維持できます。例えば、25歳で月額2,000円の終身医療保険に加入すれば、85歳まで60年間払い続けても総額144万円。一方、50歳で月額5,500円で加入すると、85歳まで35年間で総額231万円になります。
2. 審査に通りやすい: 若いほど健康状態は良好で、既往歴も少ないため、告知で問題になることがほとんどありません。希望する保険にスムーズに加入できる可能性が高いです。
3. 保障内容を自由に選べる: 年齢制限がある特約(先進医療特約など)も、若ければ付加できることがほとんどです。自分に最適なプランをカスタマイズしやすいです。
4. 将来の不安を解消: 一度加入してしまえば、「いつか保険に入らなきゃ」という漠然とした不安から解放されます。精神的な安心感は大きいですよ。
デメリット:
1. 長期間の支払いが発生: 若くして加入すると、その分保険料を払う期間も長くなります。20歳で終身払いの保険に入れば、60年以上払い続けることになります。
2. 医療技術の進化に対応できない: 医療は日々進化しています。今加入する保険が、30年後、40年後の医療環境に最適かどうかは分かりません。入院日数の短縮化など、医療の変化に保険が追いついていない可能性もあります。
3. 当面使わない可能性が高い: 若いうちは病気やケガのリスクが低いため、保険を使う機会がほとんどありません。「掛け捨てで損した」と感じる方もいるかもしれません。
4. ライフプランの変化: 20代で加入した保険が、30代、40代のライフステージに合わなくなることもあります。見直しが必要になるかもしれません。
年齢が上がってから入る場合の注意点
一方、40代以降に初めて医療保険に加入する場合の注意点も見ていきましょう。
1. 健康状態の確認を徹底する: 加入前に自分の健康状態をしっかり把握しておきましょう。直近の健康診断結果を用意し、必要であれば医師に相談してから告知内容を記入することをおすすめします。告知義務違反(健康状態を正しく伝えない)をしてしまうと、いざという時に保険金が支払われないリスクがあります。
2. 複数の保険会社を比較する: 年齢が高くなると、保険会社によって引受基準が大きく異なります。A社では加入できなくても、B社なら加入できるということもよくあります。最低3社以上は見積もりを取って比較しましょう。
3. 保障内容を現実的に設定する: 高額な保障を求めると保険料も高額になります。公的医療保険の保障内容や自己負担限度額を理解した上で、本当に必要な保障額を見極めることが大切です。過剰な保障は家計を圧迫します。
4. 支払期間を検討する: 終身払いだと高齢になっても保険料を払い続ける必要があります。収入が減る老後のことを考えると、60歳払済や65歳払済といった短期払いも選択肢になります。ただし、短期払いは月々の保険料が高くなるので、バランスを考慮しましょう。
5. 免責期間や削減期間を確認: 特に引受基準緩和型や無選択型の保険には、加入後一定期間は保障が制限されることがあります。契約内容をしっかり確認してから加入しましょう。
実際にあったケースですが、48歳で医療保険に加入しようとした女性が、5年前の子宮筋腫の手術歴を告知したところ、「婦人科疾患は5年間不担保(保障対象外)」という条件付きで加入できました。本人は「5年間は婦人科の病気では保険金が出ないけど、それ以外の病気はカバーされるし、5年経てば婦人科も保障される。入れないよりはマシ」と判断して加入されました。
結論:最適な加入時期は?
総合的に判断すると、最も理想的な加入時期は「20代後半〜30代前半」だと言えます。この時期は以下の条件が揃っているからです:
- 保険料がまだ安い段階
- ある程度の収入がある
- 健康状態が良好
- 結婚や出産など、保険の必要性が高まる時期
ただし、これはあくまで一般論です。個々の状況によって最適な時期は異なります。「すでに40代だから手遅れ」ということは決してありません。今から入っても、50代や60代で入るより有利ですし、何より保障を確保することが大切です。
大切なのは、「いつか入ろう」と先延ばしにするのではなく、必要性を感じたタイミングで真剣に検討することです。健康なうちに、選択肢が多いうちに、行動を起こすことをおすすめします。
年齢による保険料の違いを徹底比較
ここでは、具体的な数字を使って、年齢によって保険料がどれだけ変わるのかを見ていきましょう。保険料の違いを知ることで、加入タイミングの重要性がより理解できると思います。
年齢別保険料シミュレーション
以下は、ある大手保険会社の終身医療保険(入院日額5,000円、手術給付金あり、先進医療特約あり)の月額保険料を年齢別に比較したものです。男性の場合の例として見てください。
| 加入年齢 | 月額保険料 | 60歳までの総支払額 | 85歳までの総支払額(終身払い) |
|---|---|---|---|
| 20歳 | 1,485円 | 71万2,400円 | 115万8,300円 |
| 25歳 | 1,650円 | 69万3,000円 | 118万8,000円 |
| 30歳 | 1,885円 | 67万8,600円 | 124万4,100円 |
| 35歳 | 2,270円 | 68万1,000円 | 136万2,000円 |
| 40歳 | 2,825円 | 67万8,000円 | 152万5,500円 |
| 45歳 | 3,575円 | 64万3,500円 | 171万6,000円 |
| 50歳 | 4,660円 | 55万9,200円 | 195万7,200円 |
| 55歳 | 6,205円 | 37万2,300円 | 223万3,800円 |
| 60歳 | 8,350円 | – | 250万5,000円 |
この表から分かる重要なポイントをいくつか挙げてみましょう。
1. 月額保険料の差は意外と大きい: 20歳と60歳を比べると、月額保険料は約5.6倍も違います。毎月の支払いで考えると、20歳なら1,485円、60歳なら8,350円。この差は家計に大きく影響しますよね。
2. 総支払額で見ると逆転現象: 興味深いのは、85歳までの総支払額を見た場合です。20歳で加入すると総額115万8,300円、60歳で加入すると総額250万5,000円。60歳加入の方が134万6,700円も多く払うことになります。つまり、若く入った方が長期的には圧倒的にお得なんです。
3. 30代前半までが最もコスパが良い: 保険料の上昇率を見ると、35歳を境に急激に上がり始めます。30歳と35歳の差は385円ですが、35歳と40歳の差は555円と大きくなっています。
女性の場合は、男性よりも少し保険料が安くなる傾向があります。これは平均寿命が長い一方で、医療費の使用頻度が男性より低いというデータに基づいています。
保険料が上がるタイミング
保険料はどのタイミングで大きく上がるのでしょうか?一般的に以下のような節目があります。
35歳前後: この年齢から保険料の上昇カーブが急になります。生活習慣病のリスクが統計的に上がり始める年齢だからです。35歳と34歳で比べると、保険料に結構な差が出ることもあります。
40歳: 多くの保険会社で「40歳以上」という料金区分が設けられています。がんのリスクが高まり始める年齢とされているためです。
50歳: この年齢からは保険料がかなり高額になります。病気のリスクが大幅に上昇するため、保険会社としてもリスクに見合った保険料設定にせざるを得ないのです。
60歳・65歳: 新規加入できる保険商品が限られてくる年齢です。また、定期保険の更新時にこの年齢を迎えると、保険料が倍近くに跳ね上がることもあります。
ここで大切なのは、「誕生日前に加入する」という意識です。保険料は誕生日を基準に計算されるため、誕生日の直前と直後では保険料が変わります。特に節目の年齢(35歳、40歳など)の誕生日前には、真剣に検討する価値があります。
実際にあった例ですが、39歳11ヶ月の方が医療保険を検討していて、「来月の誕生日後でもいいか」と思っていたところ、保険の営業担当者から「40歳になると月額保険料が800円上がります」と言われて急いで加入されたケースがあります。終身払いなら、この800円の差が一生続くわけですから、馬鹿にできない金額ですよね。
子供(0歳〜)の医療保険は必要?
子供の医療保険については、親御さんから特に多くの質問をいただきます。「まだ小さいのに保険なんて必要?」「自治体の医療費助成があるのに?」といった疑問は当然ですよね。ここでは子供の医療保険について、詳しく解説していきます。
赤ちゃんから加入できる医療保険
まず驚かれる方が多いのですが、赤ちゃんは生後0日から医療保険に加入できます。つまり、出生届を出せばすぐに保険の契約ができるということです。保険会社によっては「生後15日以降」「生後30日以降」という条件がある場合もありますが、多くの保険会社では出生直後から受け付けています。
赤ちゃん向けの医療保険には、以下のような特徴があります:
保険料が非常に安い: 0歳の赤ちゃんが終身医療保険に加入する場合、入院日額5,000円のプランで月額800円〜1,200円程度です。これは大人と比べると驚くほど安いですよね。
告知項目が少ない: 新生児の場合、出生時の状態(正常分娩か、未熟児ではないか、先天性疾患はないかなど)を告知すれば良いケースが多いです。もちろん、問題なく生まれた健康な赤ちゃんなら、ほとんどの保険にスムーズに加入できます。
学資保険との組み合わせ: 学資保険に医療保障が付いている商品もあります。教育資金の準備と医療保障を同時に確保できるため、一石二鳥と考える親御さんもいます。ただし、学資保険は基本的に貯蓄性重視なので、医療保障は最低限のものが多いです。
子供の医療保険のメリット・デメリット
子供に医療保険をかけるべきかどうか。これは各家庭の考え方や経済状況によって答えが変わりますが、客観的なメリット・デメリットを整理してみましょう。
メリット:
1. 将来の保障を確保できる: 子供のうちに終身医療保険に加入しておけば、大人になってから病気になっても、一生涯の保障を確保できます。小児がんやアレルギー疾患など、子供のうちに病気になってしまうと、大人になってから保険に入りにくくなることがあるんです。
2. 保険料が最安値: 0歳で加入すれば、人生で最も安い保険料で終身保障を確保できます。月額1,000円程度なら、家計への負担も少ないですよね。
3. 親の安心感: 万が一子供が病気やケガをしても、「保険があるから大丈夫」という安心感は大きいです。特に初めての子育てで不安が大きい親御さんにとっては、精神的な支えになります。
4. 将来の負担軽減: 子供が成人した時に保険を引き継げば、大人になってから自分で保険を探す手間が省けます。また、親が保険料を払い続けることで、子供への教育の一環として保険の大切さを伝えることもできます。
デメリット:
1. 公的医療費助成がある: 多くの自治体では、子供の医療費を無料または低額で提供する制度があります。例えば、東京都では15歳(中学3年生)まで医療費が無料です。この期間は医療保険を使う機会がほとんどないため、「掛け捨てがもったいない」と感じる方もいます。
2. 病気やケガのリスクが低い: 子供は大人と比べて重病のリスクが低いです。もちろんゼロではありませんが、確率的には低いため、保険の必要性を感じない方もいるでしょう。
3. 医療環境の変化: 今加入する保険が、子供が大人になった時の医療環境に合っているかどうかは分かりません。医療技術は日々進化していますし、保険商品も改良されていきます。
4. 他の用途への資金配分: 月1,000円でも、年間12,000円、20年で24万円になります。このお金を教育資金や貯蓄に回した方が良いという考え方もあります。
公的医療制度との関係
子供の医療保険を考える上で、必ず理解しておきたいのが公的医療制度です。
乳幼児医療費助成制度: これは各自治体が独自に実施している制度で、子供の医療費を無料または低額にするものです。対象年齢は自治体によって異なりますが、多くは中学卒業まで、一部の自治体では18歳まで対象としています。
例えば:
- 東京都:15歳まで医療費無料(所得制限なし)
- 大阪市:18歳まで医療費が1回500円(月2回まで)
- 札幌市:小学生まで無料、中学生は初診料のみ自己負担
このように自治体によってかなり違いがあるので、お住まいの地域の制度を確認することが大切です。
小児慢性特定疾病医療費助成: 小児がんや慢性腎疾患など、特定の病気に対しては国の助成制度があります。医療費の自己負担額が大幅に軽減されるため、万が一の時にも経済的負担は抑えられます。
高額療養費制度: 子供でも、1ヶ月の医療費が高額になった場合は高額療養費制度が使えます。自己負担限度額は所得によって異なりますが、多くの家庭では月8万円程度が上限となります。
これらの公的制度を考えると、「子供の医療費はほとんど心配ない」と感じるかもしれません。実際、日常的な風邪や軽いケガなら、ほぼ負担なく治療を受けられます。
それでも医療保険が役立つのは、以下のようなケースです:
- 長期入院が必要になった場合の差額ベッド代(個室料金など)
- 親が付き添うための交通費や食事代
- 親が仕事を休むことによる収入減少
- 公的助成の対象外となる治療費(一部の先進医療など)
実際のケースとして、7歳のお子さんが白血病と診断され、2年間の治療が必要になったご家族の話があります。医療費自体は公的助成でほぼカバーされましたが、付き添い入院のための個室代(1日5,000円)、親の交通費、仕事を休むことによる収入減少など、間接的な費用が年間100万円以上かかったそうです。幸い学資保険に医療特約が付いていたため、入院給付金で一部をカバーできましたが、「もっと手厚い医療保険に入っておけば」と後悔されていました。
結論:子供の医療保険は必要?
これは本当に各家庭の判断によりますが、私の考えとしては以下の通りです:
優先度が高い家庭: 貯蓄が少ない家庭、親族に病気の既往歴が多い家庭、自治体の医療費助成が手薄な地域に住んでいる家庭、子供が将来保険に入れなくなるリスクを避けたい家庭。
優先度が低い家庭: 十分な貯蓄がある家庭、自治体の医療費助成が充実している地域に住んでいる家庭、医療費は貯蓄で対応すると決めている家庭。
最終的には、月1,000円程度の支出で「安心を買う」という考え方もありますし、その分を貯蓄に回して「自分で備える」という考え方もあります。どちらが正解ということはありません。大切なのは、家族でしっかり話し合って、納得できる選択をすることです。
高齢者(60歳以上)でも入れる医療保険
「もう60歳を過ぎているけど、今から医療保険に入れるの?」という質問をよくいただきます。答えは「入れます」。ただし、若い時と比べると条件が厳しくなるのも事実です。ここでは高齢者の医療保険について、詳しく解説していきます。
何歳まで加入できるのか
医療保険の加入上限年齢は、保険商品によって大きく異なります。一般的な傾向としては以下の通りです。
| 保険の種類 | 加入上限年齢 | 特徴 |
|---|---|---|
| 通常の終身医療保険 | 60〜65歳 | 最も一般的。健康状態の告知が必要 |
| 高齢者向け終身医療保険 | 70〜75歳 | 高齢者向けに設計。保険料は高め |
| 引受基準緩和型医療保険 | 80〜85歳 | 告知項目が少ない。保険料は割高 |
| 無選択型医療保険 | 80〜85歳 | 告知不要。保険料は最も高い |
近年は、85歳まで加入できる保険商品も増えてきました。これは高齢化社会の進展により、高齢者の保険ニーズが高まっているためです。ただし、年齢が上がるほど選択肢は限られてきます。
また、保険商品によっては「更新可能年齢」が設定されているものもあります。例えば、「80歳まで更新可能」という定期医療保険の場合、80歳以降は更新できず、保障が終了します。終身保障を求めるなら、終身医療保険を選ぶことが重要です。
告知内容と審査のポイント
高齢者が医療保険に加入する際の最大のハードルは、「告知」です。告知とは、現在の健康状態や過去の病歴を保険会社に正直に伝えることで、これに基づいて保険会社が加入の可否を判断します。
通常の医療保険の告知内容: 一般的な医療保険では、以下のような内容を告知する必要があります。
- 過去5年以内の入院・手術歴
- 過去2年以内の通院歴(7日以上または2回以上)
- 現在治療中の病気やケガ
- 過去2年以内の健康診断での異常指摘
- 現在服用している薬
60歳以上になると、健康診断で何かしらの指摘を受けている方が多いですよね。高血圧、高脂血症、血糖値の異常など、これらは告知内容に含まれるため、保険加入のハードルになることがあります。
告知のポイント:
1. 正直に告知する: 「これくらいなら言わなくてもいいか」と隠したりごまかしたりすると、告知義務違反となり、いざという時に保険金が支払われないリスクがあります。必ず正直に記入しましょう。
2. 正確に記入する: 病名や治療内容を正確に記入することが大切です。曖昧な記憶で書くのではなく、可能であれば医療機関の診断書や健康診断結果を確認しながら記入しましょう。
3. 薬の名前も確認する: 現在服用している薬の名前も告知事項です。お薬手帳を見ながら正確に記入しましょう。
4. 経過観察中の病気も告知: 「治療はしていないけど経過観察中」という病気も、告知が必要です。例えば、ポリープが見つかって年1回の検査を受けているような場合も該当します。
審査の結果: 告知内容に基づいて、保険会社は以下のいずれかの判断を下します。
- 無条件承諾: 何も条件を付けずに加入できます
- 条件付き承諾: 特定の部位や疾病を一定期間不担保(保障対象外)として加入できます
- 保険料割増: 通常より高い保険料で加入できます(最近は少ない)
- 謝絶: 加入できません
条件付き承諾の例としては、「高血圧で治療中のため、循環器系の疾病は5年間不担保」といったものがあります。この場合、5年間は心臓病や脳卒中などの循環器系の病気では保険金が出ませんが、5年経過後は通常通り保障されます。また、がんや骨折など、循環器系以外の病気・ケガは最初から保障対象です。
持病がある場合の選択肢
「高血圧の薬を飲んでいるから保険に入れない」「糖尿病だから無理だ」と諦めている方もいるかもしれません。しかし、持病があっても入れる保険があります。それが「引受基準緩和型医療保険」です。
引受基準緩和型医療保険の特徴:
告知項目が少ない: 通常の医療保険では10項目以上の告知が必要ですが、引受基準緩和型は3〜5項目程度です。主な告知内容は以下のようなものです。
- 過去3ヶ月以内に医師から入院・手術を勧められたことがあるか
- 過去2年以内に入院・手術をしたことがあるか
- 過去5年以内にがん・肝硬変・統合失調症などの特定の病気で医師の診察・検査・治療・投薬を受けたことがあるか
この3つの質問に全て「いいえ」と答えられれば、高血圧や糖尿病で通院・投薬を受けていても加入できる可能性が高いです。
保険料は割高: 通常の医療保険と比べて、保険料は1.5倍〜2倍程度高くなります。例えば、70歳男性で入院日額5,000円のプランなら、通常の医療保険が月額7,000円程度のところ、引受基準緩和型は月額10,000円〜12,000円程度になります。
削減期間がある: 多くの引受基準緩和型医療保険には、契約後1年間は給付金が50%に削減される「削減期間」があります。つまり、加入後1年以内に入院した場合、本来5,000円の日額給付金が2,500円になるということです。1年経過後は通常通り100%の給付金が支払われます。
無選択型医療保険: 引受基準緩和型でも加入できない場合、最後の選択肢として「無選択型医療保険」があります。これは告知が一切不要で、誰でも加入できる保険です。
ただし、無選択型には以下のような厳しい条件があります:
- 保険料が非常に高い(引受基準緩和型のさらに1.5倍程度)
- 免責期間が長い(加入後1〜2年間は保障が大幅に制限される)
- 既往症は保障対象外(加入前から患っている病気は、基本的に保障されない)
- 保障内容が限定的(先進医療特約などが付けられないことが多い)
無選択型医療保険は、「どうしても保険に入りたい」という方の最後の手段と考えるべきでしょう。費用対効果を考えると、貯蓄で備えた方が良いケースも多いです。
実際のケースですが、68歳の男性が心筋梗塞の既往歴があり、通常の医療保険には入れませんでした。引受基準緩和型医療保険を検討したところ、「過去2年以内に心臓の手術をしたか」という質問に「はい」と答える必要があり、加入できませんでした。しかし、手術から2年が経過した70歳の時に改めて申し込んだところ、無事に加入できたそうです。引受基準緩和型は「過去2年以内」という期限があるため、その期間を過ぎれば加入のチャンスが広がるんです。
年齢制限と更新時の注意点
医療保険には「加入時の年齢制限」だけでなく、「更新時の年齢制限」も存在します。特に定期型の医療保険に加入している方は、この点を必ず理解しておく必要があります。
更新型と終身型の違い
医療保険は大きく分けて「更新型(定期型)」と「終身型」の2種類があります。それぞれの特徴を理解しておきましょう。
更新型(定期型)医療保険:
更新型は、10年や15年といった一定期間だけ保障する医療保険です。契約期間が終了すると、更新して保障を継続するか、解約するかを選択します。
メリット:
- 保険料が安い:若いうちは終身型より月額保険料が安く抑えられます
- 見直しがしやすい:更新のタイミングで保障内容を見直せます
- 必要な期間だけ保障:「子供が独立するまで」など、期間を限定できます
デメリット:
- 更新時に保険料が上がる:年齢が上がるため、更新のたびに保険料が大幅に上昇します
- 更新できない年齢がある:多くの保険は80歳までなど、更新上限年齢があります
- 健康状態に関わらず更新できるが保険料は上がる:告知は不要ですが、年齢に応じた保険料になります
終身型医療保険:
終身型は、一生涯保障が続く医療保険です。保険料は加入時のまま変わりません(終身払いの場合は一生払い続けます)。
メリット:
- 保険料が一定:何歳になっても保険料が上がりません
- 一生涯保障:何歳まで生きても保障が続きます
- 長期的には割安:トータルの支払額で考えると、定期型より安くなることが多いです
デメリット:
- 若いうちの保険料は高め:同じ保障内容なら、定期型より月額保険料が高くなります
- 見直しがしにくい:一度加入すると、解約して新しい保険に入り直すのは難しいです
- 医療環境の変化に対応しにくい:長期間同じ保障内容が続くため、医療の進化に合わなくなる可能性があります
どちらを選ぶべきかは、年齢やライフプラン次第です。一般的には以下のような考え方ができます:
- 20代〜40代: 終身型がおすすめ。若いうちに加入すれば保険料が安く、一生涯の保障を確保できます
- 50代: どちらも選択肢。定期型で当面の保障を確保し、貯蓄で備えるという方法もあります
- 60代以降: 終身型が基本。ただし保険料が高いため、本当に必要か慎重に検討すべきです
更新時の年齢制限
定期型医療保険に加入している方が特に注意すべきなのが、「更新上限年齢」です。多くの定期型医療保険には、「80歳まで更新可能」などの年齢制限があります。
例えば、45歳で10年更新の定期医療保険に加入した場合:
- 45歳:初回契約(月額3,500円)
- 55歳:1回目の更新(月額6,000円に上昇)
- 65歳:2回目の更新(月額9,500円に上昇)
- 75歳:3回目の更新(月額14,000円に上昇)
- 85歳:更新できず、保障終了
このように、更新のたびに保険料が大幅に上がり、最終的には更新できなくなります。多くの方が見落としているのは、「一番保険が必要な高齢期に保障がなくなる」という点です。
実際にあったトラブルとして、78歳の女性が定期医療保険の更新案内を見て驚愕したケースがあります。「月額18,000円になります」という案内で、年金生活の彼女にはとても払えない金額でした。さらに、「次回の更新はできません。80歳で保障終了となります」と書かれており、どうしたら良いか途方に暮れたそうです。
このようなことにならないために、定期型医療保険に加入している方は、以下の点を確認しておきましょう:
- 更新上限年齢は何歳か
- 次回更新時の保険料はいくらになるか
- 更新できなくなる前に、終身型に切り替えるべきか
一般的には、60歳前後が「定期型から終身型への切り替えを検討すべき時期」と言われています。この年齢ならまだ終身型に加入できる可能性が高く、保険料もギリギリ許容範囲内であることが多いためです。
ただし、既に持病がある場合や、終身型の保険料が高すぎる場合は、定期型を更新し続けるという選択もあります。その場合は、保険料の上昇を見越して家計を管理することが大切です。
医療保険選びで失敗しないポイント
ここまで年齢別の特徴や保険の種類について解説してきました。ここからは、実際に医療保険を選ぶ際に失敗しないためのポイントをお伝えします。
年齢に応じた保障内容の選び方
医療保険の保障内容は、年齢によって最適なものが変わります。全ての年代に共通する「完璧な保険」は存在しないんですね。
20代〜30代前半:
この年代は、まず基本的な保障を確保することが優先です。以下のような保障内容がおすすめです:
- 入院日額: 5,000円〜7,000円で十分。公的医療保険や会社の傷病手当金もあるため、高額な保障は不要
- 手術給付金: 必ず付ける。入院を伴う手術で10万円〜20万円程度の給付があると安心
- 先進医療特約: 付けておくと良い。保険料は月額100円程度と安いが、万が一の時に数百万円の治療費をカバーできる
- がん保険: 余裕があれば検討。30代後半からリスクが上がるため
この年代は保険料の安さを活かして、最低限の保障で効率的にリスクをカバーしましょう。
30代後半〜50代:
この年代は、保障内容を充実させる時期です。家族を持ち、住宅ローンもあり、万が一の時の影響が大きいからです。
- 入院日額: 10,000円程度に引き上げを検討。差額ベッド代や家族の交通費なども考慮
- がん保険: 必須。がん診断一時金(100万円〜)があると安心。通院治療の給付金も重要
- 三大疾病保障: がん・心疾患・脳血管疾患に対する一時金があると良い
- 先進医療特約: 必ず付ける。特に粒子線治療など高額な先進医療のリスクに備える
- 通院給付金: 最近は通院治療が増えているため、通院給付金も検討する価値がある
この年代は「保障の質」を重視しましょう。少し保険料が高くなっても、充実した保障を確保することが大切です。
60代以降:
この年代は、本当に必要な保障だけに絞ることが重要です。保険料が高額になるため、費用対効果を慎重に見極める必要があります。
- 入院日額: 5,000円程度で十分なことが多い。後期高齢者医療制度で自己負担が軽減されるため
- がん保険: リスクは高いが、保険料も高い。貯蓄とのバランスで判断
- 短期払い: 可能なら60歳払済や65歳払済など、早めに払い終える設計にする
- 特約は最小限に: 基本保障だけに絞り、不要な特約は外す
この年代は「本当に必要か」を常に自問することが大切です。保険料が家計を圧迫するなら、貯蓄で備える方が賢明な場合もあります。
見直しのタイミング
医療保険は「一度入ったら終わり」ではありません。ライフステージの変化に応じて、定期的に見直すことが重要です。
見直すべきタイミング:
1. 結婚・出産した時: 家族が増えると、万が一の時の影響も大きくなります。保障内容を充実させるタイミングです。特に入院日額を増やしたり、がん保険を追加したりすることを検討しましょう。
2. 住宅を購入した時: 住宅ローンを組むと、毎月の支出が増えます。万が一入院して収入が減ったら、ローンの支払いが大変になりますよね。医療保険を見直して、十分な保障を確保しておくことが大切です。
3. 転職・独立した時: 会社員から自営業になると、傷病手当金がなくなります。収入が途絶えるリスクに備えて、医療保険や就業不能保険の検討が必要です。
4. 子供が独立した時: 子供が社会人になり、教育費の負担がなくなったら、保障内容を見直すタイミングです。必要以上の保障は削減して、保険料を抑えることも検討しましょう。
5. 定年退職した時: 収入が年金に変わると、保険料の負担が重く感じられることがあります。本当に必要な保障だけに絞り、場合によっては解約も視野に入れましょう。
6. 新しい医療保険が発売された時: 医療保険は毎年のように新商品が登場します。特に医療技術の進化に対応した新しい保障内容の保険が出た時は、切り替えを検討する価値があります。ただし、年齢が上がっていると保険料も高くなるため、慎重に比較しましょう。
見直しの注意点:
1. 古い保険を解約する前に新しい保険に加入: これは非常に重要です。先に古い保険を解約してから新しい保険に申し込むと、健康状態の変化で加入できないリスクがあります。必ず新しい保険の契約が完了してから、古い保険を解約しましょう。
2. 保険料だけで判断しない: 「新しい保険の方が保険料が安い」というだけで切り替えると、保障内容が不十分になることがあります。保障内容をしっかり比較することが大切です。
3. 告知の内容を確認: 見直しの際も告知が必要です。健康状態に変化があると、新しい保険に入れない可能性があります。告知内容を事前に確認しておきましょう。
4. 古い保険のメリットも考慮: 昔の保険には「予定利率が高い」など、今では手に入らないメリットがあることもあります。安易に解約せず、メリット・デメリットを総合的に判断しましょう。
実際のケースとして、45歳の男性が20年前に加入した医療保険を見直そうとしたところ、保険の営業担当者から「今の保険は予定利率が高く、同じ保障内容で新しく入ると保険料が1.5倍になります。見直さない方が良いですよ」とアドバイスされたそうです。古い保険にもメリットがあることを理解して、結局そのまま継続されました。
医療保険の見直しは、専門家(ファイナンシャルプランナーや保険の営業担当者)に相談するのがおすすめです。複数の保険会社の商品を比較できる「保険ショップ」や「保険相談サービス」を利用すると、中立的なアドバイスが得られます。
よくある質問(FAQ)
ここでは、医療保険の年齢に関してよく寄せられる質問にお答えします。
Q1: 医療保険は何歳から入るのが一番お得ですか?
A: 一般的には20代後半〜30代前半が最もバランスが良いと言えます。保険料がまだ安く、健康状態も良好で、保障の必要性も出てくる時期だからです。ただし、「お得」の基準は人それぞれです。保険料の安さだけでなく、保障の必要性や家計の状況も考慮して判断しましょう。最も大切なのは、必要性を感じた時に加入することです。
Q2: 0歳から医療保険に入るメリットは本当にあるの?
A: メリットとしては、(1)一生涯で最も安い保険料で加入できる、(2)将来の保障を確保できる、(3)健康なうちに加入できる、という点が挙げられます。ただし、自治体の医療費助成がある期間は保険を使う機会がほとんどないため、「掛け捨てがもったいない」と感じる方もいます。各家庭の考え方や経済状況によって判断が分かれるポイントです。
Q3: 70歳でも入れる医療保険はありますか?
A: あります。70歳でも加入できる医療保険は複数あります。通常の医療保険は難しいですが、引受基準緩和型医療保険なら75歳や80歳まで加入できる商品もあります。ただし、保険料は高額になりますし、健康状態によっては加入できないこともあります。複数の保険会社を比較することをおすすめします。
Q4: 保険料はいつまで払い続ける必要がありますか?
A: 保険の支払方法によって異なります。終身払いの場合は一生涯払い続けます。60歳払済や65歳払済の場合は、その年齢で払い終えて、以降は保険料負担なしで保障が続きます。どちらが良いかは、ライフプランや収入状況によって変わります。一般的には、老後の保険料負担を減らしたいなら短期払い、月々の負担を抑えたいなら終身払いが向いています。
Q5: 定期型と終身型、どちらを選ぶべきですか?
A: 年齢やライフプランによって最適な選択が変わります。20代〜40代で長期的な保障を求めるなら終身型がおすすめです。50代以降で「子供が独立するまで」など期間限定で保障が欲しい場合は定期型も選択肢になります。ただし、定期型は更新のたびに保険料が上がることを忘れずに。長期的な視点で考えると、多くの場合終身型の方がトータルの支払額は少なくなります。
Q6: 持病があっても医療保険に入れますか?
A: 持病の種類や状態によります。通常の医療保険は難しいかもしれませんが、引受基準緩和型医療保険なら加入できる可能性があります。告知項目が3〜5項目程度と少なく、高血圧や糖尿病などの持病があっても入れることが多いです。保険料は割高になりますが、保障を確保できる価値は大きいです。まずは複数の保険会社に問い合わせてみることをおすすめします。
Q7: 何歳まで医療保険は必要ですか?
A: 一概には言えませんが、一般的には「貯蓄が十分にある」「公的医療保険でカバーできる範囲で満足できる」という状態になったら、医療保険の必要性は低くなります。70代や80代になると、後期高齢者医療制度で医療費の自己負担が軽減されるため、高額な保険料を払い続けるより貯蓄で備える方が合理的な場合もあります。目安として300万円以上の医療費用の貯蓄があれば、保険なしでも対応できることが多いです。
Q8: 誕生日前に加入した方が良いですか?
A: はい、できれば誕生日前に加入することをおすすめします。保険料は年齢で計算されるため、誕生日を迎えると保険料が上がります。特に35歳、40歳、50歳など節目の年齢では保険料の上昇幅が大きくなることがあります。検討中の保険があるなら、誕生日の数ヶ月前から準備を始めて、誕生日前に契約を完了させると良いでしょう。
Q9: 複数の医療保険に同時に加入できますか?
A: はい、できます。医療保険は複数加入しても問題ありません。例えば、若い時に加入した基本的な医療保険に加えて、40代でがん保険を追加するといったことは一般的です。複数の保険に加入していれば、それぞれから給付金を受け取ることができます。ただし、保険料の負担が増えるため、本当に必要な保障かどうかをよく検討しましょう。また、告知の際には既に加入している保険の内容も正確に伝える必要があります。
Q10: 年齢が上がってから保障を増やすことはできますか?
A: 既存の保険に特約を追加することは可能な場合もありますが、年齢制限や健康状態の告知が必要になります。保険会社によっては、既契約者向けに告知なしで保障を増額できるサービスを提供していることもあります。ただし、多くの場合は新規加入と同様の審査が必要になるため、健康状態が悪化していると難しいこともあります。保障を増やしたい場合は、早めに保険会社に相談することをおすすめします。
Q11: 保険料を払えなくなったらどうなりますか?
A: 保険料の支払いが滞ると、一定期間(通常2〜3ヶ月)の猶予期間があります。この期間内に支払えば保障は継続されます。猶予期間を過ぎても支払いがない場合は、保険契約が失効します。失効後でも一定期間内(通常3年以内)なら、健康状態の告知や審査を経て復活できる場合があります。ただし、健康状態が悪化していると復活できないこともあります。払えなくなりそうな場合は、保障額を減らしたり、払済保険に変更したりする方法もあるので、早めに保険会社に相談しましょう。
Q12: 海外在住でも日本の医療保険に加入できますか?
A: 保険会社によって対応が異なります。海外在住者の加入を受け付けていない保険会社もあれば、条件付きで加入できる場合もあります。一般的には、日本に住民票があり、年に数回日本に帰国する予定がある場合は加入できる可能性が高いです。ただし、海外での入院・手術は保障対象外となることが多いため、加入前に保障範囲をしっかり確認する必要があります。海外在住の場合は、現地の医療保険との組み合わせも検討すると良いでしょう。
まとめ:あなたに最適な加入タイミングを見つけよう
ここまで長い記事をお読みいただき、ありがとうございます。医療保険の年齢に関する疑問は解消できたでしょうか?
最後に、この記事の重要なポイントをまとめておきます。
医療保険は0歳から加入可能: 生まれたばかりの赤ちゃんから高齢者まで、幅広い年齢で医療保険に加入できます。ただし、年齢が上がるほど保険料は高くなり、加入できる保険の選択肢は限られてきます。
最適な加入時期は20代後半〜30代前半: 保険料が安く、健康状態も良好で、保障の必要性も高まる時期です。ただし、これはあくまで一般論であり、個々の状況によって最適な時期は異なります。
年齢によって必要な保障は変わる: 20代は最低限の保障で良いですが、30代〜50代は充実した保障が必要です。60代以降は本当に必要な保障だけに絞ることが大切です。
若く入るほど総支払額は少なくなる: 月々の保険料は若いほど安く、一生涯で考えると大きな差が生まれます。「いつか入ろう」と先延ばしにするのではなく、必要性を感じたタイミングで行動することが重要です。
高齢者でも加入できる保険はある: 60歳以上でも引受基準緩和型医療保険や無選択型医療保険なら加入できる可能性があります。ただし、保険料は高額になるため、貯蓄とのバランスを考えて判断しましょう。
定期的な見直しが大切: 一度加入したら終わりではなく、ライフステージの変化に応じて保障内容を見直すことが重要です。結婚、出産、住宅購入、子供の独立、定年退職など、人生の節目で保険を見直しましょう。
医療保険に関する最も大切なメッセージは、「完璧な保険は存在しない」ということです。年齢、健康状態、家族構成、収入、貯蓄額、価値観など、人それぞれ状況が異なるため、全ての人に最適な保険はありません。
大切なのは、あなた自身の状況をしっかり理解し、本当に必要な保障は何かを見極めることです。保険はあくまでリスクに備えるための手段であり、目的ではありません。保険料を払うことが目的になってしまっては本末転倒です。
もし今、医療保険への加入を検討しているなら、以下のステップで進めることをおすすめします:
ステップ1: 自分の状況を整理する
年齢、健康状態、家族構成、収入、貯蓄額、現在加入している保険などを整理しましょう。
ステップ2: 必要な保障を考える
万が一入院や手術が必要になった場合、どれくらいの費用が必要か、どれくらいの保障があれば安心か考えましょう。公的医療保険の保障内容も確認しておくと良いです。
ステップ3: 複数の保険を比較する
最低3社以上の保険会社から見積もりを取って比較しましょう。保険料だけでなく、保障内容、特約の種類、更新条件なども確認します。
ステップ4: 専門家に相談する
ファイナンシャルプランナーや保険ショップなど、複数の保険会社の商品を中立的に比較できる専門家に相談すると良いでしょう。無料相談サービスも多くあります。
ステップ5: 納得できる保険に加入する
保険料、保障内容、保険会社の信頼性など、総合的に判断して納得できる保険に加入しましょう。少しでも疑問があれば、遠慮せず質問することが大切です。
医療保険は、万が一の時にあなたとあなたの家族を守る大切な備えです。しかし同時に、長期間にわたって保険料を支払い続ける大きな買い物でもあります。だからこそ、焦らず、じっくりと検討することが重要なんです。
「もう遅いかな」「今から入っても意味ないかな」と不安に思っている方もいるかもしれません。でも大丈夫です。何歳であっても、健康状態がどうであっても、必ずあなたに合った備え方があります。保険に入れなければ、貯蓄で備えるという方法もあります。大切なのは、「何もしない」ことではなく、「自分に合った方法で備える」ことです。
この記事が、あなたの医療保険選びの一助となれば幸いです。あなたとあなたの大切な家族が、健康で安心して暮らせる日々を心から願っています。
医療保険についてさらに詳しく知りたい方、具体的な商品について相談したい方は、お近くの保険ショップや保険会社、ファイナンシャルプランナーに相談してみてください。多くの場合、無料で相談できますし、複数の選択肢を提案してもらえます。
最後に一つだけ。医療保険は「入ること」がゴールではなく、「適切な保障を維持し続けること」がゴールです。定期的に保障内容を見直し、ライフステージの変化に合わせて調整していくことを忘れないでください。
あなたの安心で豊かな人生のために、今日から一歩踏み出してみませんか?健康なうちに、選択肢が多いうちに、行動を起こすことが、将来のあなた自身への最高のプレゼントになります。
あなたにとって最適な医療保険との出会いがありますように。

