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こども子育て拠出金、なんで引かれるの?2026年の料率・計算・育休中の疑問を解消

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コラム

給与明細をぼんやり眺めていたら、控除欄に「子ども・子育て拠出金」という見慣れない項目を見つけた——そんな経験はありませんか?

「え、これ何?」「なんで引かれてるの?」「子どもがいないのに関係あるの?」と、疑問に思いながらも面倒でそのまま放置している方は意外と多いです。

あるいは、育休取得中のかたが「育休中は社会保険料が免除されるって聞いたけど、この拠出金はどうなの?ちゃんと免除されてるの?」と不安を抱えていることもあるかもしれません。

さらに2026年4月からは「こども・子育て支援金」という非常によく似た名前の制度も始まっていて、「もう何が何やら…」と混乱しているかたも少なくないでしょう。

この記事では、そのモヤモヤをまるごと解消します。難しい法律用語は最小限にして、「で、結局自分はどうなるの?」という視点で解説しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

⚠️ この記事の情報は2026年4月時点のものです。制度の詳細・最新情報は厚生労働省の公式サイトまたは最寄りの年金事務所でご確認ください。

そもそも「こども子育て拠出金」って何?

一言で言うと「会社だけが払う子育て支援のお金」

こども・子育て拠出金(正式名称:子ども・子育て拠出金)は、事業主(会社)だけが負担する社会保険関連の拠出金です。

「子育て支援に使うお金を、会社が社員の人数と給料に応じて国に納める」というシンプルな仕組みで、財源は保育所の整備費や地域子ども・子育て支援事業など、子育て環境の充実に充てられています。

根拠法は「子ども・子育て支援法」です。2015年(平成27年)4月に「子ども・子育て支援新制度」がスタートしたタイミングで現在の名称になりました。それ以前は「児童手当拠出金」と呼ばれていて、もともとは企業が児童手当の財源の一部を負担する制度として始まっています。

つまり、この制度は決して新しいものではなく、30年以上前から続いている仕組みが形を変えて続いているものです。名前が変わったり料率が変わったりするので毎年話題になりますが、「子育てを社会全体で支える」という基本的な考え方は変わっていません。

給与明細に載っていない? それが正解です

ここが最大の誤解ポイントです。

こども・子育て拠出金は、従業員が払うものではありません。

会社(事業主)が全額を負担して納付する制度です。従業員の給与から天引きされることはなく、原則として給与明細の控除欄にも載りません。

「でも私の給与明細に書いてあった」というかたもいるかもしれません。その場合は、会社によっては「会社負担分の費用明細」として参考情報をあわせて印字しているケースがあります。いわば「あなたのために会社はこれだけ払っていますよ」という情報開示の一環であり、あなたの手取りが減っているわけではありません。

また最近、給与計算ソフトのアップデートや帳票のフォーマット変更で新たに表示されるようになったというケースもあります。見慣れない項目が突然現れると不安になりますよね。でも慌てなくて大丈夫です。

ポイントまとめ
・こども・子育て拠出金 → 会社が全額負担
・従業員の給与からは差し引かれない
・給与明細に載っていても、それは「会社が払う分の参考表示」であり手取り減ではない

「あ、自分には直接関係ないのか」とほっとしたかたも多いと思います。ただ、会社の経営者や人事・経理担当者にとっては正確な計算と納付が求められる義務ですし、育休中の扱いについては従業員のかたも知っておいたほうが安心できます。次のセクションで詳しく見ていきましょう。

2026年の料率はいくら?計算式をわかりやすく解説

2026年度(令和8年度)の拠出金率

こども・子育て拠出金の料率(拠出金率)は、毎年政令で定められます。近年の推移を見ると、少子化対策の財源強化を目的として段階的な引き上げが続いてきました。

令和6年度(2024年度)時点では1,000分の3.6(0.36%)が適用されています。2026年度(令和8年度)の料率については、国の予算編成や「こども・子育て支援金」の導入にともなう制度整理と連動して見直される可能性があります。

料率は毎年4月ごろに年金事務所からの通知や日本年金機構のウェブサイトで公表されるため、年度の切り替わり時期に確認する習慣をつけておくと安心です。

※ 本記事では令和6年度の料率(0.36%)をベースに計算例を示しています。最新の料率は必ず日本年金機構の公式サイトでご確認ください。

計算式は「標準報酬月額 × 料率」だけ

計算式そのものはとてもシンプルです。

こども・子育て拠出金(月額)= 標準報酬月額 × 拠出金率(例:0.36%)

「標準報酬月額」とは、社会保険料の計算に使われる基準となる金額で、実際の月給・通勤手当などを合計した額を一定の等級に当てはめたものです。健康保険料・厚生年金保険料の計算と同じ基準を使うので、社会保険の手続きに慣れている人事担当者なら特別な作業は不要です。

ひとつ注意が必要なのは、賞与(ボーナス)についてです。厚生年金保険料などは標準賞与額にも課されますが、こども・子育て拠出金も同様に賞与額に対して発生します。月々の給与分だけでなく、賞与支給時にもあわせて計算・納付が必要な点を忘れずに確認してください。

月収別・会社が払っている金額の目安

実際の金額感をつかむために、月収別の計算例を示します(料率0.36%で試算)。

従業員の月収(標準報酬月額) 月額拠出金(会社負担) 年間拠出金(参考)
20万円 720円 8,640円
30万円 1,080円 12,960円
40万円 1,440円 17,280円
50万円 1,800円 21,600円
60万円 2,160円 25,920円

「1人あたり月1,000〜2,000円前後」というイメージです。従業員10人の中小企業なら月計1〜2万円ほどが会社の追加負担として発生します。100人規模の企業なら月10〜20万円、年間100〜240万円規模になってくるので、人事コスト管理の観点からも無視できない金額です。

なお、こども・子育て拠出金は厚生年金保険料と一緒に年金事務所(または健康保険組合・厚生年金基金)に納付します。別途の手続きや別の振込先があるわけではないので、給与計算システムが対応していれば自動計算・一括納付ができます。

会社員のかた向けに、育休中の受給額シミュレーションはこちらもご活用ください。

📎 あわせて読みたい:産休育休自動計算ツール|なびいく

「こども・子育て支援金」とは何が違うの?【2026年から新登場】

「こども・子育て拠出金」と紛らわしい名称で、2026年4月から「こども・子育て支援金」という制度が始まっています。この2つを混同してしまうのは無理もないですが、まったく別物です。ここをしっかり整理しておきましょう。

そもそも「こども・子育て支援金」って何?

こども・子育て支援金は、政府が推進する少子化対策の財源として2026年4月に新たに導入された制度です。主に以下のような施策の財源に使われます。

  • 児童手当の拡充(所得制限撤廃・高校生まで支給延長)
  • 育児休業給付の充実(給付率の引き上げ)
  • こども誰でも通園制度の整備
  • 妊娠・出産支援の強化

財源の確保方法は健康保険料への上乗せで、医療保険(協会けんぽ・組合健保・国民健康保険・後期高齢者医療など)を通じて徴収されます。そのため、従業員も一定額の負担が発生します。ここが拠出金との最大の違いです。

拠出金と支援金、ざっくり比較表

こども・子育て拠出金 こども・子育て支援金
開始時期 2015年〜(継続中) 2026年4月〜(新設)
誰が払うか 会社(事業主)のみ 従業員・事業主・自営業者なども負担
徴収方法 厚生年金保険料に合算して納付 健康保険料に上乗せして徴収
給与明細への影響 従業員の手取りには影響なし 健康保険料が増加するため手取りが若干減る可能性あり
主な使途 保育所整備・地域子育て支援 児童手当拡充・育児給付充実など

給与明細に出てくるのはどっち?

2026年4月以降に給与明細の健康保険料欄の金額が増えていると気づいたかたがいれば、それは「こども・子育て支援金」の徴収が始まっているサインかもしれません。

支援金は健康保険料の中に組み込まれる形で徴収されるため、給与明細上では「健康保険料」の金額が増えているように見えます。保険者(協会けんぽ・組合健保)によっては「子ども・子育て支援金」として別掲される場合もあります。

一方、こども・子育て拠出金はあくまでも会社側の負担なので、従業員の給与明細の控除欄には基本的に登場しません。

「最近健康保険料が上がった気がする…」と感じているかたは、会社の人事・総務担当者または健康保険組合に確認してみるとよいでしょう。どちらの制度によるものかが明確になるはずです。

📎 あわせて読みたい:子ども子育て拠出金の対象者まとめ|会社員・個人事業主・役員ごとに違う?

育休中でも拠出金は取られるの?【意外な落とし穴】

育休取得中のかたから最も多い疑問のひとつが、これです。

「育休中は社会保険料が免除されるって聞いたけど、こども・子育て拠出金も免除されるの?」

結論を先に言います。育休中でも、こども・子育て拠出金は原則として発生します。

健康保険・厚生年金は免除されるが…

育児休業期間中は「育児休業等保険料免除制度」により、健康保険料と厚生年金保険料が免除されます。この免除は従業員負担分・会社負担分の両方が対象で、家計にとって非常に大きなメリットです。

たとえば月収30万円の従業員の場合、通常は健康保険料・厚生年金保険料として従業員負担だけで毎月約4〜5万円が控除されています。それが育休中はゼロになるわけです。育休中の給付金(非課税)と組み合わせると、手取りが休業前の水準に近くなるのはこのためです。

ところが、こども・子育て拠出金は健康保険法・厚生年金保険法とは別立ての制度(子ども・子育て支援法が根拠)です。そのため、育休中の保険料免除の対象には含まれていません。

整理するとこうなります:

  • 育休中の健康保険料(従業員・会社ともに)→ 免除
  • 育休中の厚生年金保険料(従業員・会社ともに)→ 免除
  • 育休中のこども・子育て拠出金(会社負担分)→ 原則として発生し続ける

「え、育休取ってる社員のためにまだお金が出ていくの…」と思った経営者・人事担当者のかた、そのとおりです。実務担当者から見ると少し理不尽に感じるかもしれませんが、制度上そうなっています。

なお、産前産後休業(産休)中も同様です。産休中は「産前産後休業保険料免除制度」で健康保険料・厚生年金保険料が免除されますが、こども・子育て拠出金は免除対象外です。

実務上の処理と会社への確認ポイント

実務的には、育休中の従業員についても標準報酬月額が変わらない限り、毎月の拠出金は同じ金額が発生し続けます。

ただし、次のようなケースでは金額が変わることがあります:

  • 育休中に月変(月額変更届)が発生し、標準報酬月額が改定された場合
  • 随時改定(月変)などにより育休開始後に標準報酬が変動した場合

個別の状況によって取り扱いが変わることがあるため、具体的な処理方法や金額の確認は年金事務所または顧問の社会保険労務士に相談するのが確実です。

⚠️ 育休中の拠出金の取り扱いについて不明点がある場合は、必ず年金事務所・社会保険労務士にご確認ください。

従業員(育休取得者本人)のかたとしては、こども・子育て拠出金は会社が払うものなので手取りへの直接的な影響はありません。育休中の収入シミュレーションをしたいかたは、育児休業給付金の計算方法をあわせて確認しておくと、家計プランを立てやすくなります。

📎 あわせて読みたい:育児休業給付金の計算方法|給与別シミュレーションと受給額早見表

個人事業主・フリーランスはどうなの?

フリーランスや個人事業主のかたから「自分にも拠出金はかかるの?」と聞かれることもあります。

結論から言うと、国民健康保険・国民年金に加入しているだけの個人事業主には、こども・子育て拠出金は課されません。

拠出金は「厚生年金の適用事業所(社会保険に加入している会社)の事業主」が負担するものです。国民健康保険・国民年金の被保険者(個人事業主・フリーランス)は対象外です。

ただし、個人事業主でも従業員を雇用して社会保険(厚生年金・健康保険)に加入させている場合は、その従業員の標準報酬月額に応じた拠出金を事業主として負担する義務があります。

たとえば、個人で美容室を経営していてスタッフを2名雇用・社会保険加入させているオーナーは、そのスタッフ2名分の拠出金を納付する必要があります。「個人事業主だから免除」とはならないため注意が必要です。

また、法人の代表取締役などの会社役員は、厚生年金の被保険者として扱われます。そのため役員報酬に基づく標準報酬月額が拠出金の計算に含まれます。「自分は役員だから従業員扱いじゃない」と思っていても、社会保険に加入している法人の役員である限り対象です。

一方、2026年4月から始まった「こども・子育て支援金」については、個人事業主(国民健康保険加入者)も健康保険料に上乗せされる形で徴収対象となります。この点が拠出金との大きな違いのひとつです。

子どもがいなくても払う理由――「ずるい」と感じたら読んでほしい話

「子どものいない社員のために拠出金を払うなんておかしい」「うちの会社は子育て支援なんてしていないのに…」と感じる経営者もいるかもしれません。また、育休を取らない従業員の立場から見れば「育休を取る人だけが得をしている」と感じることもあるでしょう。

これは制度の設計思想に関わる話です。

こども・子育て拠出金が「全企業・全従業員に関係なく課される」のは、子育て支援を「社会全体で支えるインフラ」と位置づけているからです。

たとえで考えてみましょう。火災保険は火事にならない家のオーナーも払います。自動車保険は事故を起こさないドライバーも払います。それと同じように、「今は子どもがいない・育休を使わない」としても、社会全体として子育て環境を維持していくために負担を分かち合う仕組みです。

少子化が進んで労働人口が減れば、どんな企業も採用難や年金制度の不安定化という形でダメージを受けます。逆に、子育て支援が充実することで、優秀な人材が離職せずに職場に残ってくれたり、育休後に元気に職場復帰してくれたりするメリットがあります。

「自分の会社には子育て世代の社員がいないから関係ない」と思っていても、将来的に採用する人材の多くが「子育て支援が整っているか」を職場選びの基準にしている時代です。拠出金を払いながら子育て支援への姿勢を示すことが、採用力にもつながっているとも言えます。

もちろん「理屈はわかるけど腑に落ちない」という感情は自然です。ただ、「払い損」かどうかで言えば、回り回って自分の会社の採用力・従業員の定着率・社会保障の安定につながっている——そう思うと、少し見え方が変わるかもしれません。

拠出金は何に使われているの?

「払ったお金がどこへ行くかわからないと、やっぱりモヤモヤする」というかたのために、使途をもう少し詳しく見ていきます。

こども・子育て拠出金の主な使途は「子ども・子育て支援法」に基づく事業費で、大きく分けると以下の3つです。

① 施設型給付(保育所・幼稚園・認定こども園への補助)

認可保育所・認定こども園・幼稚園などの運営費の一部を補助します。保育士・幼稚園教諭の処遇改善や、待機児童解消のための定員拡充費用にも使われています。「うちの子がお世話になっている保育所の運営費の一部も、ここから出ているかもしれない」と思うと、少し身近に感じられますよね。

② 地域子ども・子育て支援事業

一時預かり事業、放課後児童クラブ(学童保育)、子育て援助活動支援事業(ファミリーサポートセンター)、子育て支援センターの運営などに充てられます。地域に住む子育て家庭が日常的に使うさまざまなサービスの財源です。「保育園に入れないとき」「急な外出が必要なとき」に使えるサービスの多くが、この仕組みで維持されています。

③ 仕事・子育て両立支援事業

企業主導型保育事業(企業が設置する保育施設への補助)など、働く親が使いやすい保育サービスの整備に使われます。特に「認可保育所に入れなかった」という場合に選択肢を広げる重要な事業です。

育児休業給付金(育休中の給付金)は雇用保険を財源としており、こども・子育て拠出金とは別財源です。ただし、こうした多角的な財源が組み合わさることで、「育休を取りやすい」「保育所に預けやすい」という社会インフラが維持されています。

「拠出金で保育所整備が進んで、育休から復帰しやすくなる」——こう考えると、一見自分とは関係ないお金のように見えても、めぐりめぐって自分たちの働く環境を支えているとも言えます。

給与明細に「子ども・子育て拠出金」が出てきたときの正しい読み方

「給与明細のどこを見ればいいの?」「もし書いてあったら何を確認すればいい?」という実務的な疑問にもお答えしておきます。

先ほどお伝えしたとおり、こども・子育て拠出金は原則として従業員の控除欄に載るものではありません。ただ、会社によってレイアウトが異なり、次のようなパターンで記載されることがあります。

パターン①:控除欄の「会社負担明細」として記載

会社が負担する健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・こども・子育て拠出金を、参考情報として給与明細の一角に印字しているケースです。この場合、「合計控除額」には含まれていないため、手取りへの影響はありません。「これは会社が別途払っているお金の内訳を見せてくれているだけ」と理解してください。

パターン②:見当たらない(大多数のケース)

給与明細に一切記載のないケースが最も多いです。拠出金は会社がバックオフィスで計算・納付するもので、従業員への通知義務はありません。「書いてないから払っていない」ではなく、「書く義務がないから書いていない」だけです。

パターン③:「こども・子育て支援金」として新たに記載(2026年4月〜)

2026年4月以降、「こども・子育て支援金」が健康保険料に上乗せされて徴収されるようになりました。保険者によっては、健康保険料の内訳として「支援金分○○円」が明記される場合があります。この場合は従業員負担分であるため、手取りに影響します。

給与明細を見てわからない項目があれば、「これは従業員負担ですか、会社負担ですか?」と人事・総務担当者に確認するのが一番確実です。恥ずかしいことではないので、遠慮なく聞いてみてください。

育休中の家計計画:拠出金以外に注意したい「お金の動き」

育休中のかたに向けて、こども・子育て拠出金に関連する「育休中のお金の全体像」を簡単に整理しておきます。

育休中の収入・支出の動きは複数の制度が絡み合っているため、ひとつひとつ把握しておくと家計計画が立てやすくなります。

【収入面】育休中にもらえるもの

  • 育児休業給付金(雇用保険から。育休開始〜180日は賃金の67%相当、181日目以降は50%相当)
  • 出生後休業支援給付金(2025年4月〜。両親とも育休取得の場合、最大28日間、合計80%に上乗せ)

【支出面】育休中に免除されるもの

  • 健康保険料(従業員・会社負担ともに免除)
  • 厚生年金保険料(従業員・会社負担ともに免除)

【支出面】育休中も発生し続けるもの

  • 住民税(前年の収入に基づくため、育休初年度は支払い義務が残る。翌年以降は大幅減少)
  • こども・子育て拠出金(会社負担のため手取りには影響なし)

見落としがちなのが住民税です。育休中は所得がゼロまたは大幅に減少するのに、前年の収入をもとに計算された住民税が毎月請求されてきます。育休初年度の家計計画を立てる際は、住民税分の支出を忘れずに見込んでおきましょう。

育休中の手取りを具体的にシミュレーションしたいかたは、産休育休自動計算ツールで確認できます。給与を入力するだけで、育休中の給付金額の目安がわかります。

よくある疑問Q&A

Q1. 個人事業主はこども・子育て拠出金を払うの?

A. 国民健康保険・国民年金に加入している個人事業主(従業員を雇用していない場合)は、原則としてこども・子育て拠出金の対象外です。拠出金は厚生年金の適用事業所の事業主が負担するものです。ただし、従業員を雇用して社会保険に加入させている場合は、その従業員分の拠出金が発生します。

Q2. パート・アルバイトも対象になるの?

A. 社会保険(厚生年金・健康保険)に加入しているパート・アルバイトがいる場合、その従業員の標準報酬月額に基づいて拠出金が発生します。2024年10月から短時間労働者の社会保険適用要件が51人以上の事業所に拡大されており、対象となる事業所・従業員の範囲が広がっています。

Q3. 産休中(産前産後休業中)はどうなる?

A. 産休中は「産前産後休業保険料免除制度」により健康保険料・厚生年金保険料が免除されますが、こども・子育て拠出金は免除対象外です。育休中と同様に、標準報酬月額に基づいた拠出金が原則として発生し続けます。実務的な処理については年金事務所や社会保険労務士にご確認ください。

Q4. 賞与(ボーナス)にもかかるの?

A. はい、賞与にもかかります。賞与月には「標準賞与額 × 料率」で計算した拠出金が発生します。健康保険料・厚生年金保険料と同様に、賞与支払い月にあわせて納付が必要です。給与計算ソフトで自動計算されることがほとんどですが、手動管理している場合は賞与月に確認するクセをつけておきましょう。

Q5. 拠出金率は今後も上がり続けるの?

A. 少子化対策の財源確保の観点から、毎年の政令改正で見直される可能性があります。特に「こども・子育て支援金」の導入との兼ね合いで、制度全体の整理が進む可能性もあります。年度初めに日本年金機構の公式発表を確認する習慣をつけておくと安心です。

Q6. 拠出金を正しく計算できているか確認する方法は?

A. 年金事務所から毎年送られてくる「算定基礎届」の内容と、給与計算ソフトの設定を照合することで確認できます。不安な場合は、最寄りの年金事務所へ問い合わせるか、社会保険労務士に計算チェックを依頼するのが確実です。特に新たにスタッフを雇用した月・賞与を支給した月・標準報酬月額が変わった月は注意深く確認しましょう。

まとめ

改めて、この記事の要点を整理しておきます。

  • こども・子育て拠出金は会社(事業主)のみが全額負担するもので、従業員の給与から差し引かれるものではない
  • 計算式は「標準報酬月額 × 料率(2024年度は0.36%)」。月収30万円の従業員1人あたり月約1,080円が会社負担
  • 賞与月にも「標準賞与額 × 料率」で発生するため、年間の総負担額は月給分だけで計算しないよう注意
  • 2026年から始まった「こども・子育て支援金」とはまったく別の制度。支援金は従業員も健康保険料上乗せで負担する
  • 育休中・産休中でも拠出金は発生する(健康保険・厚生年金の免除とは別枠の制度)
  • 個人事業主は従業員なしなら対象外。従業員を社会保険加入させている場合は事業主として対象
  • 使われ方は保育所整備・地域子育て支援・仕事と育児の両立支援など

「自分には関係ない制度」と思っていたのに、実は職場全体・社会全体とつながっていることが、少しずつ見えてきたでしょうか。

経営者・人事担当者のかたは、料率の最新情報を年度初めにチェックして、給与計算の設定が正しいか確認しておくことをおすすめします。育休取得中のかたは、手取りへの直接の影響はありませんが、育休中の給付金の仕組みを把握しておくと家計計画が立てやすくなります。

育休中の収入シミュレーションは、産休育休自動計算ツールも活用してみてください。

📎 産休育休自動計算ツール|なびいく

制度の最新情報は毎年変更される可能性があるため、重要な判断をする際は必ず年金事務所・日本年金機構の公式情報または社会保険労務士にご確認ください。

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