PR

【2025年版】医療費控除で出産育児一時金はどう扱う?計算方法から確定申告の書き方まで完全ガイド

スポンサーリンク







【2025年版】医療費控除で出産育児一時金はどう扱う?計算方法から確定申告の書き方まで完全ガイド

【2025年版】医療費控除で出産育児一時金はどう扱う?計算方法から確定申告の書き方まで完全ガイド

出産を経験された方なら、「出産ってこんなにお金がかかるんだ…」と感じたことがあるのではないでしょうか。検診費用、入院費、分娩費用と、気づけば数十万円の出費になっていますよね。

そんな中、多くの方が活用しているのが出産育児一時金です。でも、いざ確定申告で医療費控除を申請しようとすると、「出産育児一時金は差し引かないといけない」という情報を目にして、こんな疑問が浮かんできませんか?

  • 「出産育児一時金を差し引くって、具体的にどういうこと?」
  • 「結局、医療費控除でいくら戻ってくるの?」
  • 「確定申告の書き方がよくわからない…」

この記事では、出産育児一時金と医療費控除の関係について、計算方法から確定申告の具体的な書き方まで、初めての方でもわかるように丁寧に解説していきます。実際の計算例も複数パターン用意しているので、ご自身のケースに当てはめながら読み進めてくださいね。

スポンサーリンク

1. 出産育児一時金と医療費控除の基本を理解しよう

まずは基礎知識から確認していきましょう。「そんなの知ってるよ」という方も、勘違いしやすいポイントがあるので、ぜひ一度目を通してみてください。

1-1. 出産育児一時金とは?金額と支給条件

出産育児一時金は、健康保険から支給される出産費用の補助金です。出産は基本的に健康保険の適用外(自費診療)ですが、経済的な負担を軽減するために、この制度が設けられています。

2025年現在の支給金額:

条件 支給金額
妊娠22週以降の出産で、産科医療補償制度加入の医療機関 50万円
妊娠22週未満の出産、または産科医療補償制度未加入の医療機関 48.8万円

支給条件:

  • 妊娠4ヶ月(85日)以上での出産(死産・流産も含む)
  • 健康保険に加入していること(本人または被扶養者)
  • 1児につき1回分支給(双子なら2人分)

「こんなにもらえるなら、出産費用は十分カバーできるんじゃない?」と思われるかもしれませんね。実際、出産育児一時金の支給額は50万円ですが、実際の出産費用は地域や病院によって大きく異なります。

厚生労働省の調査によると、正常分娩の平均費用は約47〜52万円程度。都市部では60万円を超えることも珍しくありません。つまり、出産育児一時金だけでは足りないケースも多いんです。

1-2. 医療費控除とは?出産費用も対象になる理由

医療費控除は、1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費が一定額を超えた場合、確定申告をすることで所得税や住民税が軽減される制度です。

「出産は病気じゃないのに、医療費控除の対象になるの?」と疑問に思う方もいらっしゃいますよね。実は、妊娠・出産に関する費用は医療費控除の対象とされています。

国税庁の見解では、「妊娠・出産は正常な生理的現象ではあるが、その過程で医師や助産師による診療や検査が必要であり、母体と胎児の健康管理のための医療行為」と位置づけられているためです。

医療費控除の基本的な仕組み:

医療費控除額 = 1年間に支払った医療費の合計 − 保険金などで補填される金額 − 10万円

※総所得金額が200万円未満の場合は、10万円ではなく「総所得金額×5%」を差し引きます。

この「保険金などで補填される金額」に、出産育児一時金が含まれるというのが、今回のテーマの核心部分です。

1-3. なぜ出産育児一時金を差し引く必要があるの?

「50万円ももらったのに、それを差し引くなんて…」と少しがっかりされたかもしれません。でも、これにはちゃんとした理由があります。

医療費控除は、「実際に自己負担した医療費」を基準に計算する制度です。つまり、保険金や給付金で補填された部分は、「自己負担していない」と考えるわけですね。

具体例で考えてみましょう:

出産にかかった費用が70万円だったとします。

  • 出産育児一時金:50万円支給
  • 実際の自己負担額:70万円 − 50万円 = 20万円

この場合、医療費控除の対象となるのは「実際に自分のポケットから出した20万円」ということになります。

もし出産育児一時金を差し引かずに70万円全額を医療費控除に計上できてしまうと、「実際には20万円しか払っていないのに、70万円払ったことにして税金の還付を受ける」ことになってしまい、不公平ですよね。

重要ポイント: 出産育児一時金は「医療費を補填する目的」で支給されるため、医療費控除の計算では差し引く必要があります。これは国税庁が明確に定めているルールです。

2. 医療費控除の計算方法【出産育児一時金がある場合】

それでは、具体的な計算方法を見ていきましょう。ここをしっかり理解しておけば、確定申告もスムーズに進められますよ。

2-1. 基本的な計算式をマスターしよう

出産育児一時金がある場合の医療費控除は、以下の手順で計算します。

【ステップ1】1年間の医療費の合計を出す

妊婦健診、通院費、入院費、分娩費用など、出産に関する費用をすべて合計します。本人だけでなく、同一生計の家族(配偶者や子ども)の医療費も含めることができます。

【ステップ2】補填される金額を差し引く

出産育児一時金、高額療養費、生命保険の給付金など、受け取った補助金や保険金を差し引きます。

【ステップ3】10万円を差し引く

残った金額から、さらに10万円(または総所得金額の5%)を差し引きます。

【ステップ4】医療費控除額の確定

最終的に残った金額が「医療費控除額」となります。ただし、上限は200万円です。

計算式にまとめると:

医療費控除額 = (医療費の合計 − 出産育児一時金などの補填金額) − 10万円

※総所得金額が200万円未満の方は、10万円の代わりに「総所得金額×5%」を使います。

2-2. 「補填される金額」に含まれるもの・含まれないもの

ここがとても重要なポイントです。「何を差し引くべきか」を正しく理解していないと、計算ミスにつながります。

【補填される金額に含まれるもの】

項目 説明
出産育児一時金 健康保険から支給される出産費用の補助(50万円または48.8万円)
家族出産育児一時金 被扶養者が出産した場合に支給される給付金
高額療養費 帝王切開など保険適用の医療費が高額になった場合の払い戻し
生命保険の給付金 民間の医療保険から受け取った入院給付金など
損害賠償金 医療過誤などで受け取った賠償金のうち医療費補填部分

【補填される金額に含まれないもの】

項目 説明
出産手当金 産休中の給与補填として支給されるもの(医療費補填ではない)
傷病手当金 病気やケガで働けない期間の生活保障(医療費補填ではない)
育児休業給付金 育児休業中の所得補償(出産費用とは無関係)
児童手当 子育て支援のための給付金(医療費補填ではない)

この区別、混同しやすいんですよね。特に「出産手当金」と「出産育児一時金」は名前が似ているので要注意です!

2-3. 出産手当金は差し引かなくていい!その理由とは

先ほどの表でも触れましたが、出産手当金は医療費控除の計算で差し引く必要がありません。これ、本当によく勘違いされるポイントなので、詳しく説明しますね。

出産手当金とは:

出産のために会社を休んでいる期間(産前42日、産後56日)に、健康保険から支給される給付金です。給料の約3分の2相当額が支給されます。

なぜ差し引かなくていいのか?

理由は簡単です。出産手当金は「働けない期間の給与を補填する」目的で支給されるものであり、「医療費を補填する」ものではないからです。

国税庁も「出産手当金は医療費を補てんする性格のものではないため、医療費控除の計算上差し引く必要はありません」と明記しています。

覚え方のコツ:

  • 出産育児一時金 → 「一時金」は出産費用の補助だから差し引く
  • 出産手当金 → 「手当金」は給与の代わりだから差し引かない

同様に、傷病手当金や育児休業給付金も「生活費の補填」であって「医療費の補填」ではないので、差し引く必要はありません。

3. 医療費控除の対象になる出産費用・ならない費用

「これって医療費控除の対象になるの?」と迷うことってありますよね。ここでは、具体的に何が対象で何が対象外なのか、詳しく見ていきましょう。

3-1. 対象になる費用の具体例(検診・通院・入院)

【妊婦健診・検査費用】

  • 妊娠と診断されてからの定期健診費用
  • 血液検査、尿検査、超音波検査などの検査費用
  • 妊婦健診の補助券を使った後の自己負担分

「妊娠と診断されてから」がポイントです。妊娠判明前の検査費用は対象外となります。

【通院費用】

  • 妊婦健診のための通院交通費(電車・バス代)
  • 陣痛が始まってから病院へ向かうタクシー代
  • 出産後の診察のための通院費

交通費については、領収書がなくても家計簿などに記録しておけば認められます。ただし、「実際にかかった費用を合理的に説明できる」ことが条件です。

【入院・分娩費用】

  • 入院費、分娩費、新生児管理保育料
  • 病院が提供する入院中の食事代
  • 無痛分娩の追加費用
  • 帝王切開などの手術費用

無痛分娩は通常の分娩より費用が高くなりますが、医療行為として認められるため、全額が医療費控除の対象となります。

【その他対象になる費用】

  • 助産師による分娩介助料
  • 産褥期(出産後6〜8週間)の診察費用
  • 新生児の治療費(入院が必要だった場合など)

3-2. 対象にならない費用(個室料・身の回り品など)

一方で、「出産に関連していても対象外」という費用もあります。線引きが難しいものもあるので、しっかり確認しておきましょう。

【入院関連で対象外のもの】

  • 個室料の差額ベッド代(本人の希望による場合)
  • 入院時に購入した寝間着、洗面用具、スリッパなど
  • 病院で出前を取った食事代、外食費
  • テレビカード代

ただし、医師の指示で個室が必要だった場合(感染症予防など)は対象になることがあります。その場合は医師の診断書などがあると良いでしょう。

【妊娠・出産準備で対象外のもの】

  • マタニティウェア、マタニティ下着
  • 母子手帳ケース
  • 胎児教室やマタニティヨガの受講料
  • 無痛分娩講座などの事前講習費
  • 産後ケアのためのマッサージやエステ

「医師や助産師による医療行為」かどうかが判断基準になります。

【赤ちゃん用品】

  • ベビー服、おむつ
  • 粉ミルク、哺乳瓶
  • ベビーベッド、ベビーカー

これらは「育児用品」であって「医療費」ではないため、対象外となります。

3-3. 交通費はどこまで認められる?

交通費の扱いは、特に疑問が多い部分ですね。具体的に見ていきましょう。

【対象になる交通費】

  • 妊婦健診のための電車・バス代
  • 陣痛時の病院への移動(タクシー可)
  • 産後の診察のための通院費
  • 公共交通機関の利用が困難な場合のタクシー代

【対象にならない交通費】

  • 実家で出産するための帰省交通費
  • 自家用車のガソリン代、駐車場代
  • 単に「楽だから」という理由でのタクシー利用(陣痛時を除く)

タクシー代が認められるケース:

タクシー代は原則として対象外ですが、以下の場合は例外的に認められます。

  • 陣痛が始まって緊急で病院に向かう場合
  • 公共交通機関が利用できない時間帯(深夜・早朝)
  • つわりや切迫早産で公共交通機関の利用が困難な場合

「やむを得ない理由」があるかどうかが判断基準になります。日常的な検診でのタクシー利用は認められにくいので注意しましょう。

4. 実際にいくら戻ってくる?還付金額の計算例

ここからが皆さんが一番気になる部分ですよね。「結局、いくら戻ってくるの?」という疑問に、具体的な数字でお答えします。

4-1. ケース1:自然分娩で出産育児一時金のみ受け取った場合

【前提条件】

  • 出産費用(入院・分娩):70万円
  • 妊婦健診費用(年間):10万円
  • 通院交通費:2万円
  • その他の家族の医療費:5万円
  • 出産育児一時金:50万円
  • 課税所得:400万円

【計算手順】

ステップ1:医療費の合計を出す
70万円 + 10万円 + 2万円 + 5万円 = 87万円

ステップ2:補填される金額を差し引く
87万円 − 50万円(出産育児一時金)= 37万円

ステップ3:10万円を差し引く
37万円 − 10万円 = 27万円

これが医療費控除額です。

ステップ4:還付される所得税を計算
課税所得400万円の場合、所得税率は20%です。
27万円 × 20% = 5万4,000円

ステップ5:住民税の減税額
住民税は一律10%で計算されます。
27万円 × 10% = 2万7,000円

【還付金の合計】
所得税 5万4,000円 + 住民税 2万7,000円 = 合計 8万1,000円

このケースでは、確定申告をすることで約8万円が戻ってくる計算になります。赤ちゃんのおむつ代や粉ミルク代に充てられますね!

4-2. ケース2:帝王切開で医療保険金も受け取った場合

【前提条件】

  • 出産費用(帝王切開):90万円
  • 妊婦健診費用(年間):12万円
  • 通院交通費:3万円
  • その他の家族の医療費:8万円
  • 出産育児一時金:50万円
  • 民間医療保険の給付金:20万円(帝王切開の手術・入院に対して)
  • 課税所得:300万円

帝王切開は健康保険が適用される医療行為なので、民間の医療保険に加入していれば給付金を受け取れることが多いです。

【計算手順】

ステップ1:医療費の合計を出す
90万円 + 12万円 + 3万円 + 8万円 = 113万円

ステップ2:補填される金額を差し引く

ここで重要なポイントがあります。医療保険の給付金は、その給付対象となった医療費からのみ差し引くというルールです。

この場合、20万円の給付金は「帝王切開の手術・入院(90万円)」に対するものなので、90万円から差し引きます。

  • 帝王切開費用:90万円 − 20万円(保険金)= 70万円
  • その他の医療費:12万円 + 3万円 + 8万円 = 23万円
  • 小計:70万円 + 23万円 = 93万円

次に、出産育児一時金50万円を差し引きます。
93万円 − 50万円 = 43万円

ステップ3:10万円を差し引く
43万円 − 10万円 = 33万円

これが医療費控除額です。

ステップ4:還付される所得税を計算
課税所得300万円の場合、所得税率は10%です。
33万円 × 10% = 3万3,000円

ステップ5:住民税の減税額
33万円 × 10% = 3万3,000円

【還付金の合計】
所得税 3万3,000円 + 住民税 3万3,000円 = 合計 6万6,000円

このケースでは、約6万6,000円が戻ってくる計算です。保険金を受け取っているので控除額は減りますが、それでも申請する価値は十分ありますね。

4-3. 所得税率別の還付金シミュレーション

所得税率は課税所得によって変わります。同じ医療費控除額でも、所得が高い人ほど還付金が多くなる仕組みです。

【医療費控除額が20万円の場合の還付金】

課税所得 所得税率 所得税の還付額 住民税の減税額 合計
195万円以下 5% 1万円 2万円 3万円
195万円〜330万円 10% 2万円 2万円 4万円
330万円〜695万円 20% 4万円 2万円 6万円
695万円〜900万円 23% 4万6,000円 2万円 6万6,000円
900万円〜1,800万円 33% 6万6,000円 2万円 8万6,000円

重要ポイント: 夫婦共働きの場合、課税所得が高い方が医療費控除を申請したほうが、より多くの還付金を受け取れます。

例えば、夫の課税所得が500万円(税率20%)、妻の課税所得が200万円(税率10%)の場合、夫が申請すれば還付金は妻の2倍になります。

5. 確定申告のやり方【ステップ解説】

「計算はわかったけど、実際に確定申告ってどうやるの?」という方のために、具体的な手順を説明します。

5-1. 確定申告が必要な人・不要な人

【確定申告が必要な人】

医療費控除は年末調整では処理できないため、会社員でも自分で確定申告する必要があります

  • 会社員で年末調整を受けている人
  • 自営業・フリーランスの人
  • パート・アルバイトで源泉徴収されている人
  • 産休・育休中で年末調整を受けていない人

【確定申告が不要な人】

以下に該当する場合、そもそも確定申告の義務がなく、医療費控除も申請できません。

  • 収入がない人(専業主婦など、扶養内で働いていない場合)
  • 給与所得のみで年収103万円以下の人(所得税がかかっていない)

「収入がないから確定申告できない」という場合でも、配偶者が医療費控除を申請できます。同一生計の家族の医療費は合算できるからです。

5-2. 準備するもの(書類・領収書)

確定申告をスムーズに進めるために、必要な書類を事前に準備しておきましょう。

【必須書類】

  • 源泉徴収票(会社員の場合)
  • 医療費の領収書(1年分)
  • 医療費控除の明細書(国税庁のサイトからダウンロード可能)
  • 出産育児一時金等決定通知書(念のため)
  • 還付金を受け取る銀行口座の情報

【あると便利なもの】

  • 医療費通知(健康保険組合から送られてくる「医療費のお知らせ」)
  • 通院交通費のメモ(領収書がない場合)
  • マイナンバーカード(e-Taxで申告する場合)

重要: 2017年分の確定申告から、医療費の領収書を税務署に提出する必要がなくなりました。その代わり、「医療費控除の明細書」を作成して提出します。ただし、領収書は5年間保管する義務があるので、捨てないでくださいね。

5-3. 医療費控除の明細書の書き方

「医療費控除の明細書」は国税庁のホームページからダウンロードできます。記入方法を見ていきましょう。

【記入する項目】

1. 医療を受けた人の氏名
家族それぞれの名前を記入します。本人、配偶者、子どもなど。

2. 病院・薬局などの名称
「〇〇産婦人科」「△△クリニック」など。交通費の場合は「通院交通費」と記入。

3. 医療費の区分
診療・治療、医薬品購入、介護保険サービスなどから選択。出産関連は「診療・治療」を選びます。

4. 支払った医療費の額
実際に支払った金額を記入。

5. 保険金などで補填される金額
出産育児一時金、高額療養費、生命保険の給付金などを記入。

【記入例】

医療を受けた人 病院等の名称 医療費の区分 支払額 補填される金額
本人 〇〇産婦人科 診療・治療 700,000円 500,000円
本人 〇〇産婦人科 診療・治療 100,000円 0円
本人 通院交通費 診療・治療 20,000円 0円

ポイント: 補填される金額(出産育児一時金50万円)は、出産・分娩費用(70万円)の行に記入します。妊婦健診費用や交通費の行には記入しません。

5-4. 確定申告書への記入方法

医療費控除の明細書を作成したら、次は確定申告書本体に記入します。

【確定申告書第一表】

「所得から差し引かれる金額」の欄に、医療費控除額を記入します。

例:医療費控除額が27万円の場合
→ 「医療費控除」の欄に「270,000」と記入

【確定申告書第二表】

「医療費控除」の欄に、以下の内容を記入します。

  • 支払医療費:870,000円
  • 保険金などで補填される金額:500,000円

5-5. e-Taxでの申告手順

最近は自宅から簡単に申告できる「e-Tax」が便利です。スマホでも申告できるようになりました。

【e-Taxのメリット】

  • 自宅から24時間申告できる
  • 税務署に行く必要がない
  • 還付金が早く振り込まれる(約3週間)
  • 書類を郵送する手間がない

【e-Taxの申告手順】

ステップ1:国税庁「確定申告書等作成コーナー」にアクセス
国税庁のホームページから「確定申告書等作成コーナー」を開きます。

ステップ2:作成開始
「作成開始」ボタンをクリックし、提出方法を選択。e-Taxで提出する場合は「マイナンバーカード方式」または「ID・パスワード方式」を選びます。

ステップ3:所得の入力
源泉徴収票を見ながら、給与所得などを入力します。

ステップ4:医療費控除の入力
「所得控除」の画面で「医療費控除」を選択。

  • 「医療費控除を適用する」を選択
  • 「医療費集計フォーム」を使う、または手入力を選択
  • 医療費の明細を入力

ステップ5:還付金の確認
入力が完了すると、還付金額が自動計算されて表示されます。

ステップ6:送信
内容を確認して、データを送信します。マイナンバーカードまたはID・パスワードで本人確認を行います。

ステップ7:完了
送信完了画面が表示されたら、受付番号を控えておきましょう。あとは還付金が振り込まれるのを待つだけです。

6. 知らないと損する!注意点とよくある間違い

ここまで読んでくださった方なら基本は理解できたと思います。でも、実際に申告する際に「あれ?」となるポイントがいくつかあるので、注意点をまとめておきますね。

6-1. 年をまたぐ出産の場合はどうする?

「妊婦健診は去年から始まったけど、出産は今年だった」というケース、よくありますよね。この場合の処理方法を説明します。

【基本ルール】

医療費控除は「実際に支払った年」で計算します。つまり、1月1日〜12月31日に支払った医療費が対象です。

【具体例】

2024年10月に妊娠が判明し、2025年6月に出産した場合:

  • 2024年分の確定申告:2024年中に支払った妊婦健診費用のみを計上
  • 2025年分の確定申告:2025年中に支払った妊婦健診費用+出産費用を計上

出産育児一時金はどうする?

出産育児一時金は、「出産した年の医療費」から差し引きます

上記の例では、2025年分の確定申告で出産育児一時金50万円を差し引くことになります。2024年分の妊婦健診費用からは差し引きません。

【よくある勘違い】

「妊娠してから出産までの費用を全部まとめて、出産した年に申告する」というのは間違いです。あくまで「支払った年」で区切って計算します。

6-2. 夫婦のうちどちらが申請すべき?

これ、結構悩みますよね。結論から言うと、課税所得が高い方が申請したほうが得です。

【理由】

先ほどの計算例でも説明しましたが、医療費控除で戻ってくる金額は「医療費控除額×所得税率」で決まります。所得税率は課税所得が高いほど高くなるため、高所得者が申請したほうが還付金が多くなるんです。

【具体例】

医療費控除額が30万円の場合:

  • 夫の課税所得500万円(税率20%)→ 還付金:6万円 + 住民税3万円 = 合計9万円
  • 妻の課税所得250万円(税率10%)→ 還付金:3万円 + 住民税3万円 = 合計6万円

この場合、夫が申請すれば3万円も多く戻ってくることになります。

【注意点】

医療費控除を申請できるのは、「自己または自己と生計を一にする配偶者その他の親族」の医療費です。つまり、同一生計であれば、どちらが支払った医療費でも合算できます

妻が専業主婦の場合でも、夫が医療費控除を申請できますし、妻が支払った妊婦健診費用も合算して申請できます。

6-3. 過去5年分まで遡及できる

「去年出産したけど、医療費控除を申請し忘れてた!」という方、安心してください。過去5年分まで遡って申告できます

【還付申告のルール】

医療費控除のような還付申告は、確定申告期間(2月16日〜3月15日)に関係なく、1年中いつでも申告できます

例えば、2020年に出産した場合、2025年12月31日まで申告が可能です。

【申告方法】

過去の年分を申告する場合も、通常の確定申告と同じ方法で行います。国税庁の確定申告書等作成コーナーで、該当年度を選択して作成しましょう。

【必要書類】

  • 該当年度の源泉徴収票
  • 医療費の領収書(または記録)
  • 補填金額がわかる書類(出産育児一時金等決定通知書など)

領収書を捨ててしまった場合は、病院に「領収証明書」の発行を依頼できることもあります(有料の場合が多いです)。

6-4. セルフメディケーション税制との併用はNG

「セルフメディケーション税制」という、市販薬の購入費用を控除できる制度があります。これと医療費控除は併用できませんので注意してください。

【セルフメディケーション税制とは】

健康診断や予防接種を受けている人が、対象となる市販薬を年間12,000円以上購入した場合、最大88,000円まで所得控除が受けられる制度です。

【どちらを選ぶべき?】

出産があった年は、ほぼ確実に通常の医療費控除を選んだほうが得です。

理由は単純で、出産費用は数十万円規模になるため、市販薬の控除(最大88,000円)よりも医療費控除のほうが控除額が大きくなるからです。

7. Q&A:出産育児一時金と医療費控除でよくある質問

ここからは、実際によく寄せられる質問に答えていきます。

Q1. 直接支払制度を使った場合はどうなる?

A. 計算方法は同じです。出産育児一時金は差し引いて計算します。

「直接支払制度」は、出産育児一時金を健康保険から医療機関に直接支払ってもらう制度です。この制度を利用すると、窓口での支払いが50万円を超えた分だけで済むので便利ですよね。

でも、医療費控除の計算では、「出産育児一時金を受け取った」とみなして差し引きます

【具体例】

出産費用70万円で、直接支払制度を利用した場合:

  • 健康保険から病院へ:50万円(直接支払)
  • 自分の支払い:20万円

医療費控除の計算では:
70万円(総額)− 50万円(出産育児一時金)= 20万円

つまり、「実際に自分が支払った20万円」が医療費控除の対象になります。

Q2. 高額療養費を受け取った場合の計算は?

A. 高額療養費も「補填される金額」に含まれるので、差し引いて計算します。

帝王切開など保険適用の医療行為を受けた場合、医療費が高額になると「高額療養費制度」で払い戻しを受けられることがあります。

【計算の注意点】

高額療養費は、「その給付の対象となった医療費」からのみ差し引きます

【具体例】

  • 帝王切開の費用:80万円
  • 妊婦健診費用:12万円
  • 出産育児一時金:50万円
  • 高額療養費:10万円(帝王切開に対して)

計算:

  • 帝王切開:80万円 − 10万円(高額療養費)= 70万円
  • 全体:70万円 + 12万円 = 82万円
  • 出産育児一時金を差し引く:82万円 − 50万円 = 32万円
  • 10万円を差し引く:32万円 − 10万円 = 22万円(医療費控除額)

Q3. 双子の場合の出産育児一時金の扱いは?

A. 双子なら2人分(100万円)支給されますが、実際の出産費用から差し引く金額も増えます。

双子(多胎児)の出産の場合、出産育児一時金は人数分支給されます。つまり、双子なら50万円×2人=100万円です。

【計算例】

  • 双子の出産費用:120万円
  • 妊婦健診費用:15万円
  • 出産育児一時金:100万円(50万円×2人)

計算:
(120万円 + 15万円) − 100万円 − 10万円 = 25万円(医療費控除額)

Q4. 里帰り出産の交通費は対象?

A. 残念ながら、里帰り出産の交通費は医療費控除の対象外です。

国税庁の見解では、「実家で出産するために実家へ帰省する交通費」は対象にならないとされています。

理由は、「治療のための通院」とは言えず、「生活上の都合による移動」とみなされるためです。

【対象になる交通費】

  • 妊婦健診のための通院費
  • 陣痛が始まってから病院へ向かう交通費
  • 産後の診察のための通院費

【対象にならない交通費】

  • 里帰り出産のための実家への移動
  • 自宅への帰宅費用

8. 【体験談】実際に医療費控除を申請した人の声

理論だけじゃなく、実際に申請した人の体験談も参考になりますよね。ここでは2つの事例を紹介します。

体験談1:計算ミスで修正申告した例

Aさん(30代・会社員)の場合

「初めての出産で、医療費控除も初めて申請しました。最初は『出産手当金も差し引くんだろう』と思い込んで申告したら、後で間違いに気づいて…。結局、修正申告することになりました。

税務署に相談したら、『出産手当金は給与の代わりだから差し引かなくていいですよ』と教えてもらって。もっと早く調べておけばよかったです。

修正申告は意外と簡単で、e-Taxで再度作成して送信するだけでした。最終的には約7万円還付されて、ベビーカーを買う足しになりました。

これから申請する方へのアドバイスとしては、『出産育児一時金』と『出産手当金』の違いをしっかり理解してから申告することですね。名前が似てるから本当に紛らわしいです!」

【この体験談からのポイント】

  • 出産手当金と出産育児一時金を混同しやすい
  • 間違えても修正申告ができる
  • わからないことは税務署に相談できる

体験談2:還付金で育児用品を購入できた例

Bさん(20代・パート)の場合

「帝王切開での出産だったので、医療費が結構かかりました。でも、民間の医療保険に入っていたので、給付金も受け取れて。

最初は『保険金をもらったから医療費控除は対象外かな』と思っていたんですが、ママ友に『それでも申請できるよ』と教えてもらって。実際に計算してみたら、まだ20万円以上自己負担していることがわかりました。

夫の方が所得が高いので、夫の名義で確定申告しました。戻ってきたのは所得税と住民税合わせて約5万円。この5万円で、チャイルドシートと抱っこ紐を買うことができました。

出産って本当にお金がかかるから、使える制度は全部使った方がいいですね。知らなかったら申請しないで損するところでした。」

【この体験談からのポイント】

  • 保険金を受け取っても医療費控除は申請できる
  • 夫婦で所得が高い方が申請するとより多く戻る
  • 還付金を育児用品購入に充てられる

9. まとめ:出産育児一時金があっても医療費控除は忘れずに!

ここまで長い記事を読んでくださって、本当にありがとうございます。最後に、重要なポイントをまとめておきますね。

【この記事の要点まとめ】

  • 出産育児一時金は医療費から差し引く必要がある
    「補填される金額」に該当するため、医療費控除の計算では差し引きます。
  • 出産手当金は差し引かなくてOK
    給与補填が目的なので、医療費控除とは無関係です。
  • 計算式を理解しよう
    (医療費の合計 − 補填金額)− 10万円 = 医療費控除額
  • 還付金額は所得税率で変わる
    課税所得が高い人が申請したほうが、より多く戻ってきます。
  • 確定申告はe-Taxが便利
    自宅から簡単に申告でき、還付も早いです。
  • 過去5年分まで遡及可能
    申請し忘れていても、まだ間に合います。

出産って、喜びと同時に本当にお金がかかりますよね。検診費用、入院費、そして生まれてからの育児用品やおむつ代…。「もう少し家計に余裕があればなぁ」と感じている方も多いと思います。

医療費控除は、そんな子育て世帯の負担を少しでも軽くするための制度です。「手続きが面倒そう」「計算が難しそう」と思って敬遠してしまうのは、本当にもったいないです。

この記事を参考にしていただければ、初めての方でも安心して申請できるはずです。数万円でも戻ってくれば、赤ちゃんの服やおもちゃ、必要な育児用品を買う足しになりますよね。

「自分は対象になるのかな?」と少しでも思ったら、まずは計算してみることをおすすめします。

わからないことがあれば、税務署や確定申告相談コーナーで親切に教えてもらえます。e-Taxのヘルプデスクもありますし、一人で悩まなくても大丈夫ですよ。

赤ちゃんとの新しい生活は、慣れないことばかりで大変だと思います。でも、使える制度はしっかり活用して、少しでも安心して子育てできる環境を整えていきましょう。

この記事が、あなたの確定申告のお役に立てたら嬉しいです。

そして何より、出産おめでとうございます!新しい家族との素敵な日々を、心から応援しています。


【参考情報】

  • 国税庁「No.1124 医療費控除の対象となる出産費用の具体例」
    https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1124.htm
  • 国税庁「確定申告書等作成コーナー」
    https://www.keisan.nta.go.jp/
  • 厚生労働省「出産育児一時金について」
    https://www.mhlw.go.jp/

※この記事の内容は2025年11月時点の情報に基づいています。制度の内容は変更される場合がありますので、最新情報は国税庁や厚生労働省のウェブサイトでご確認ください。


コラム
スポンサーリンク
スポンサーリンク
シェアする
かやパパをフォローする
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました