1歳児の戸外遊びネタ20選|月齢別アイデア・安全配慮・親の関わり方まで解説
「1歳になった我が子を公園に連れていきたいけど、何をして遊べばいいの?」「保育園で提案される戸外遊びのアイデアがもっとほしい…」こういった悩み、ありますよね。1歳児は成長の個人差が大きい時期で、「どんな遊びが発達に合ってるのか判断しづらい」と感じる親や保育士さんは少なくありません。
実は、1歳児の戸外遊びは難しく考える必要はありません。この記事では、月齢別の発達特性に基づいた20のアイデア、親の関わり方のコツ、安全配慮まで、すぐに実践できる内容をまとめました。保育士17年の現役保育士と親御さん100名以上の体験談も踏まえた、実践的なガイドです。
この記事で学べることの全体像:1歳児の発達段階 → 安全配慮の基本 → 月齢別の遊び20選 → 季節別のネタ → 親の関わり方のコツ → 体験談とQ&A
第1章 1歳児の発達と戸外遊びの重要性
1-1. 1歳児の発達段階の特徴
1歳児は、0歳の頃とは比較にならないほど身体の動きが発達する時期です。保育所保育指針でも、この時期の発達を「社会性と認識の芽生え」と位置づけており、外の世界への興味が一気に高まります。
具体的には、12ヶ月頃には「つたい歩き」から「一人歩き」へ移行し、15ヶ月には安定した歩行が可能になる子が増えます。階段の上り下り、しゃがむ、立ち上がるなど、様々な動きができるようになるのです。ただし、バランス感覚はまだ発達途上のため、転びやすく、転んだときの危機回避能力も低いという特徴があります。
この時期の子どもは「探索活動」が活発です。目に映る全てのものに興味を示し、「なんだろう?」という気持ちで触ったり、調べたりします。これは脳の発達にとって非常に重要な活動で、制止するだけでなく、親が一緒に楽しむことで、学習意欲が高まるとされています(厚生労働省「保育所保育指針」より)。
1-2. 月齢別の発達差と遊びの選び方
1歳児といっても、1歳0ヶ月と1歳11ヶ月では発達に大きな差があります。遊びを選ぶときは、月齢別の発達段階を理解することが重要です。
| 月齢 | 主な発達段階 | おすすめの遊び |
|---|---|---|
| 12~15ヶ月 | つたい歩き~一人歩き初期 ハイハイから歩行へ移行中 |
散歩、砂場(つかむ動作)、水遊び(触覚刺激) |
| 15~18ヶ月 | 歩行が安定 走る、階段上り下り開始 |
滑り台、追いかけっこ、ボール遊び、落ち葉拾い |
| 18~24ヶ月 | 走る、ジャンプ可能 手先の器用さ向上 |
砂場(型作り)、シャボン玉、虫探し、しっぽとり |
大切なポイント:上の表は平均的な発達を示しているにすぎません。お子さんの発達ペースを観察して、「今、この子が楽しめるのはどんな遊びか」を考えることが大切です。得意な動きは自信につながり、少し難しい遊びは成長の機会になります。
1-3. 戸外遊びが1歳児に与える5つの効果
「なぜ、戸外遊びが大切なのか?」を理解することで、親の関わり方の質も高まります。以下の5つの効果は、小児発達学や保育の研究から実証されています。
1. 基礎体力の向上と大きな動きの発達
戸外で自由に体を動かすことで、足の筋肉、体幹、バランス感覚が鍛えられます。転びにくい体作りにも繋がります。
2. 五感刺激による脳発達の促進
季節風を感じたり、花の香りを嗅いだり、砂の感触を感じたり——こうした五感への刺激が脳のニューロンを活性化させ、認知能力の発達を促進します。
3. 親子コミュニケーションの深化
戸外という共通の環境で、親が子どもの発見に共感し、言葉で説明する時間は、愛着形成と言語発達に貢献します。
4. 季節学習と自然への興味関心
春の新芽、夏の蝉、秋の紅葉、冬の霜——四季の移ろいを体験することで、自然への理解が深まります。これが後の学習意欲にも繋がります。
5. 情動の安定と自己肯定感の形成
親に見守られながら「できた!」という達成感を積み重ねることで、困難への対処能力と前向きな心が育まれます。
第2章 1歳児の戸外遊びで重視すべき安全配慮と環境整備
2-1. 1歳児の戸外遊び前のチェックリスト
戸外遊びを楽しむためには、事前の準備が欠かせません。以下のチェックリストを参考に、毎回確認してから出かけるようにしましょう。
【持ち物チェック】
☐ 着替え一式(上下)
☐ 靴下(予備)
☐ おむつ(いつもより多めに)
☐ おしり拭き
☐ タオル(2~3枚)
☐ ティッシュペーパー
☐ 携帯電話・連絡先メモ
☐ 防犯ブザー
☐ 簡易救急セット(絆創膏、ガーゼ)
☐ 麦茶やお水(冬でも必須)
☐ 日焼け止め(SPF20程度)
☐ 帽子やサンバイザー
【出発前の気象・環境確認】
☐ 気温と湿度の確認(15~25℃が戸外遊びに最適)
☐ 降水確率と風速の確認
☐ 紫外線指数の確認
☐ 公園の危険物チェック(割れた瓶、枯れ枝、小動物の糞など)
☐ 遊具の状況確認(損傷、危険性)
☐ 季節の虫の確認(毛虫、蚊など)
【衣服調整のコツ】
1歳児は体温調整機能がまだ完全ではありません。一般的に、「大人より1枚少なめ」が目安です。以下の基準を参考にしてください。
・春秋(15~20℃):長袖肌着+上着1枚
・初夏(20~25℃):半袖肌着のみ
・真夏(25℃以上):半袖肌着のみ(でも紫外線対策として薄い長袖を用意)
・冬(10℃以下):暖かい肌着+上着2枚+帽子+手袋
2-2. よくあるケガ・事故とその予防法
1歳児の戸外遊びで最も多いケガは「転倒による擦り傷」です。厚生労働省の調査によれば、1~2歳児のケガの約60%が転倒による外傷です。以下は、代表的なケガと予防法をまとめたものです。
| ケガの種類 | よくある状況 | 予防法 |
|---|---|---|
| 転倒による擦り傷 | 凹凸のある地面での走行 | かかとのある靴を選ぶ、広い場所で遊ぶ、親が常に視界に入れる |
| 落下事故 | 滑り台、階段、柵からの落下 | 発達段階に合った遊具を選ぶ、常に手を繋ぐ、高さを確認する |
| 誤飲 | 石、砂、木の実などを口に入れる | 常に視認、砂場での衛生管理、「食べられないよ」と繰り返し説明 |
| 熱中症 | 気温30℃以上での長時間遊び | 定期的な水分補給、日中11時~15時の外出を避ける、こまめな休憩 |
| 日焼け | 紫外線の強い時間帯での遊び | 日焼け止め(ベビー用SPF20)、帽子、長袖の着用 |
| 虫刺され | 蚊やアブによる刺傷 | 虫除けスプレー(ベビー用)、肌の露出を減らす、夕方の外出を避ける |
重要:小さなケガ(擦り傷など)は、実は子どもの学習機会です。「危険なこと、痛いこと」を体験することで、次第に危機回避能力が高まります。親は過度に心配せず、適度な見守りと安全な環境づくりを心がけましょう。
2-3. 保育者・親の見守りのコツ
安全な遊びの環境を作ることと同じくらい重要なのが、「親の見守りの質」です。以下のポイントを意識してください。
✓ 常に子どもを視界に入れる
スマートフォンに気を取られたり、他の親との会話に没頭したりしないこと。1歳児は予測不能な動きをするため、常に「今、何をしているか」を把握することが重要です。
✓ 「個人差」を尊重する見守り
戸外遊びは「複数の子どもが混在」する環境です。月齢が同じでも、発達スピードは異なります。同じ年代の友達ができたからといって、遊びを強要しないこと。子どもの自発性を大切にしましょう。
✓ 失敗・転倒を「学習の機会」と捉える
子どもが転んで泣いている時、すぐに抱き上げるのではなく、まず「大丈夫?」と声をかけ、子ども自身が立ち上がろうとするのを見守る。親の落ち着きは、子どもにも伝わります。
✓ 複数人の保育者で「死角」を作らない
きょうだい児が複数いる場合や、保育園での対応では、保育者同士が連携して全体を見守ることが重要です。一人が気を取られても、別の保育者がカバーする体制を作りましょう。
第3章 1歳児向けおすすめ戸外遊び:初級編(体を動かす基本の遊び)
3-1. 散歩&自然探索
【概要】
最もシンプルで、かつ最も効果的な戸外遊びが「散歩」です。公園への往復、近所の散策、など、特に目的地を決めない「のんびり歩く」ことが、1歳児には最適です。
【やり方のコツ】
・時間:15~30分程度(月齢により調整)
・ペース:親が通常歩行する速度の50~60%程度。子どもが物や自然を十分に感じられるスピードを意識
・行き先:毎日違う道を選ぶと、発見が増えます
・立ち止まっていい文化:親が焦らず、子どもが何かを発見して立ち止まったら、その時間を共有する
【発達効果】
歩く動作は、片足の筋肉、体幹、バランス感覚を同時に鍛えます。また、周囲の風景や音、匂いを脳で処理することで、認知能力も高まります。
【親の言葉がけ例】
「あ、お花がさいてるね」「この葉っぱはチクチクするね」「いい匂いがするね」——こうした五感に訴えかける言葉が、子どもの脳を刺激します。
3-2. 砂場遊び
【概要】
砂場遊びは、触覚・手先の発達に最適な環境です。1歳児は道具不要——素手で砂に触れるだけで充分です。
【月齢別の遊び方】
・12~15ヶ月:砂をつかむ、手でかき混ぜる、砂をふるい落とす動作を楽しむ
・15~18ヶ月:砂をバケツに入れる、掘る動作開始
・18~24ヶ月:型を使った形作り、砂で線を描く表現活動
【安全上の注意】
砂場は猫などが排泄する場所になる可能性があります。毎回、親が砂場の状況をチェックしてから子どもを入れましょう。砂を食べないよう、見守りを続けることも重要です。
【発達効果】
砂の固さ、温度、粒子の感触を脳が記憶します。これが「触覚認識」の発達に繋がり、後の手先の器用さに影響します。また、砂をすくう、握るなどの動作は手指の力の発達にも貢献します。
3-3. 滑り台・ブランコ
【概要】
公園の遊具での遊びは、大きな筋肉(大きな動き)の発達に貢献します。ただし、1歳児の発達段階では、遊具選びが重要です。
【滑り台の利用方法】
・12~15ヶ月:低い滑り台(高さ1m以下)で、親が支えながら滑る
・15~18ヶ月:段階を上り始めるが、親の手を繋いで対応
・18~24ヶ月:自分で階段を上り、滑り下りる動作が可能に。ただし親は常に見守り
【ブランコの利用方法】
1歳児がブランコを自分で漕ぐことはできません。親が押してあげることで、揺れの感覚(前庭覚)が刺激されます。ただし、落下のリスクが高いため、ベビー用の安全バーがついたブランコを選びましょう。
【発達効果】
階段を上り下りする動作は足の筋肉、バランス感覚を養います。滑り台を滑る時の加速度を感じることで、前庭覚(三半規管)が発達し、運動機能全般が向上します。
3-4. 追いかけっこ・ボール遊び
【概要】
親子で行う追いかけっこは、走る能力と脳のリアクションを同時に養う活動です。1歳児はまだ「ゲーム」という概念を理解していないため、親が一方的に追いかけるのではなく、「楽しい」という感情を共有することが大切です。
【追いかけっこのやり方】
1. 広い場所(公園の芝生など)を選ぶ
2. 親が「あ、にげた!」と言いながら、ゆっくり追いかける
3. 子どもが逃げるスピードに合わせ、時々親が「まて~」と言う
4. つかまったら、親が喜んで褒める(「つかまった!やったね」と)
5. その後、役割を逆転させ、親が逃げる真似をする
【ボール遊びの基本】
・ボールの選び方:柔らかいコットンボール(当たっても痛くない)が最適
・遊び方:親子で転がしあう、親がボールを蹴って子どもが追いかける
・月齢別:15ヶ月以降なら、子どもが親にボールを蹴り返す真似をし始めます
【発達効果】
走る能力は大腿四頭筋、ハムストリングスといった下肢の大きな筋肉を鍛えます。また、親との追いかけっこを通じて、親子の絆が深まり、親への信頼感も高まります。
3-5. 水遊び
【概要】
春~秋にかけて、水遊びは1歳児の大好きな活動です。水の温度、流動性、音を感じることで、複数の感覚が刺激されます。
【季節別の水遊び】
・春(15~20℃):水たまいにそっと足を入れる、砂と水の感触の違いを楽しむ
・初夏(20~25℃):公園の水場(あれば)で手足を濡らす
・夏(25℃以上):プールやビニール製の子ども用プール、水鉄砲
・秋(15~20℃):また足を水に入れる活動
【水遊びの注意点】
・深さ:常に大人の膝下程度までに制限
・温度:25℃~30℃が目安。冷たすぎたり温すぎたりしないこと
・見守り:溺水のリスクが常に存在するため、絶対に目を離さない
・衣服:濡れた衣服は低体温症を招くため、着替えを用意
【発達効果】
水に触れることで触覚が刺激されます。また、水の中での動きは、重力に抵抗する力(逆重力筋)を養うため、陸での動きがより効率的になります。
第4章 1歳児向けおすすめ戸外遊び:中級編(ルール・工夫が必要)
4-1. シャボン玉
【概要】
シャボン玉は、親が吹いて作ったものを、1歳児が「追いかける」「つぶす」という単純な遊びです。視覚を追うこと、体を動かすこと、達成感を感じることが同時に行われます。
【準備と遊び方】
1. シャボン液を用意(市販品でOK。ベビー用を選ぶと安心)
2. 親が静かに吹き、シャボン玉をゆっくり作る
3. 子どもが「シャボン玉だ!」と気づき、手を伸ばしてつぶす
4. つぶれたときの「パン」という音と感覚を楽しむ
5. 繰り返す。時々、シャボン玉が風に流されて、子どもがそれを追いかける
【月齢別の楽しみ方】
・12~15ヶ月:親が作ったシャボン玉を目で追う、つぶすことに夢中
・15~18ヶ月:自分で追いかけ、つぶすまでの一連動作を楽しむ
・18~24ヶ月:シャボン玉が「消えるもの」「儚いもの」だと理解し始める
【発達効果】
シャボン玉を追いかける動作は、足の筋肉と脳の「ビジュアルトラッキング」(視覚で追う能力)を同時に鍛えます。また、「消えるもの」を経験することで、認知の発達に貢献します。
4-2. しっぽとり
【概要】
「しっぽとり」は、一般的には「逃げる人についた布『しっぽ』を取る」というゲームですが、1歳児向けにアレンジします。
【1歳児向けのアレンジ版】
1. 親がズボンに布(スカーフやリボン)を引っかける
2. 「あ、しっぽだ。とれるかな?」と子どもを誘う
3. 親がゆっくり歩き、子どもがそれを追いかけて、親の「しっぽ」(布)を掴む
4. 掴めたら親が大喜びし、「とれた!」と褒める
5. もう一度、別の場所で同じ動作を繰り返す
【安全上の配慮】
・親が意図的にゆっくり歩く
・広い場所で行い、障害物がないこと
・子どもが転ばないよう、地面の状況を常にチェック
・15ヶ月未満の子には、複雑なルールは不要。親を追いかけるだけで充分
4-3. 落ち葉・石拾い
【概要】
季節の変化を体験できるのが「落ち葉拾い」です。特に秋は、色鮮やかな落ち葉が地面に溢れており、子どもの興味を引き出しやすいです。
【遊び方のコツ】
1. 子どもが興味を示した落ち葉を指差す(「あ、きれいな葉っぱだね」)
2. 親がそれを拾って、子どもに見せる
3. 子どもが掴んで、感触を楽しむ
4. 複数拾ったら、バケツやビニール袋に集める
5. 帰宅後、拾った落ち葉で製作活動(新聞に貼るなど)に繋げるのも良い
【春の石拾い】
冬から春への移行期、河原や石ころが多い場所で、子どもが興味を示す石を拾う活動も同様に行えます。ただし、石は誤飲の危険があるため、特に見守りが重要です。
【発達効果】
季節の変化を身をもって体験することで、自然への理解が深まります。また、拾う動作は手指の巧緻性(器用さ)の発達に貢献します。
4-4. 虫探し・生き物観察
【概要】
18ヶ月を過ぎた頃から、子どもは「生き物」への興味が高まります。蝶、トンボ、蟻などを探す活動は、好奇心を養い、自然学習の入口になります。
【危険な虫の見分け】
・毛虫(チョウの幼虫):触ると皮膚炎を起こす。見かけても触らせない
・蚊・アブ:刺すため、見かけたら速やかに取り除く
・蜂(スズメバチなど):極めて危険。遠くから観察するだけ
・トンボ、蟻、テントウムシ:危険性が低く、観察におすすめ
【虫探しのやり方】
1. 昆虫が活動する時間帯を選ぶ(朝方、または午後4時以降)
2. 草むらや花の周囲を注視する
3. 虫を見つけたら、親が「わあ、蟻だ。動いてるね」と説明
4. 手で掴むのではなく、観察に留める
5. 写真を撮って、後で一緒に見返すのも効果的
【発達効果】
自然界の生き物を観察することで、1歳児の知的好奇心が大きく刺激されます。また、小さな動きを目で追うことで、ビジュアルトラッキング能力も高まります。
第5章 季節別の戸外遊びネタ
5-1. 春(3月~5月)の遊び
【春の特徴と遊びの工夫】
春は気温が安定し、戸外遊びにぴったりの季節です。新しい命が次々と芽吹く時期で、子どもの探索欲求が最も高まります。
• 桜の花見散歩:公園の桜の下で、「きれいなお花だね」と共感。落ちた花びらを集めるのも楽しい
• つくし探し:田んぼの脇などで見られる「つくし」。採ったものを、帰宅後に親が料理の話をしながら見せるのも教育的
• 蝶々探し:暖かくなるにつれ、蝶が増えます。「あ、蝶が飛んでるね」と一緒に追いかける
• 新緑を感じる散歩:新しい葉が次々と出ている樹木を指差し、「緑だ」と繰り返す。言語発達にも貢献
5-2. 夏(6月~8月)の遊び
【夏の特徴と遊びの工夫】
梅雨から初夏、真夏へと移行する夏は、「熱中症」と「日焼け」対策が重要です。同時に、水遊びが本格化する季節でもあります。
• 朝散歩:気温が上がる前の朝7時~8時が外出のベストタイム
• 水遊び:公園の水遊び場、自宅でビニール製プール使用(常に見守り)
• 水鉄砲遊び:子ども用の柔らかい水鉄砲で、親と遊ぶ
• 夕涼み散歩:気温が下がった夕方16時~18時の散歩。蝉の声が聞こえる季節、音の経験も豊か
• セミ探し:樹の幹に付着したセミを見つけ、観察。ただし触らせない
5-3. 秋(9月~11月)の遊び
【秋の特徴と遊びの工夫】
秋は色彩が豊かになり、自然の変化が最も顕著な季節です。子どもの探索欲を満たすネタが豊富です。
• 落ち葉拾い:赤、黄、茶色などの色分けを親が説明。「赤い葉っぱだ」という色彩認識を促進
• どんぐり拾い:秋の公園はどんぐりの宝庫。小さな手で掴む動作は手指発達に最適
• 紅葉狩り:公園や庭園で、色づいた樹を指差し、季節の変化を実感
• とんぼ探し:秋はトンボが活動的。赤いトンボ、青いトンボなど、色の違いを学習
• 秋の野草探し:コスモス、ヒガンバナなど、秋の花を見つける散歩
5-4. 冬(12月~2月)の遊び
【冬の特徴と遊びの工夫】
寒さが厳しい冬は、戸外遊びが減りがちですが、適切な衣服調整と遊びの工夫で、冬ならではの体験ができます。
• 冬の散歩:「寒いね」という気温の感覚。冷たい空気を吸うことで呼吸器官が発達
• 霜遊び:冬の朝、草に付着した霜を見つけ、「キラキラしてるね」と観察
• 砂遊び(冬版):砂場の砂が冷たい状態での砂遊び。温度による砂の感触の違いを学習
• 木の枝拾い:落ちた枝を拾い、「長い枝だ」「短い枝だ」と長さの概念を学習
• 冬の野鳥観察:冬は野鳥が活動的。スズメ、ハト、カラスなど、よく見かける野鳥を観察
【注意】雪の地域では、雪遊びが冬の大きな楽しみになります。ただし、1歳児は冷感が強すぎたり、足が雪に埋まったりするリスクがあります。短時間に限定し、必ず親が支えながら行いましょう。
第6章 戸外遊びをもっと楽しくする親の関わり方
6-1. 子どもの「発見」に共感する
1歳児にとって、戸外は発見の連続です。親が子どもの発見に「いっしょに驚く」「いっしょに喜ぶ」という動作が、愛着形成と脳発達を同時に促進します。
【具体例】
子ども:「あ!」と指をさして、何かを見つけた
親(NG例):「それはね、蝶々だよ」と知識を押しつける
親(OK例):「あ!本当だ。蝶々がいるね。すごいね。見つけたね」と、子どもの感動を一緒に味わう
OK例では、親が先に結論(それが何か)を述べるのではなく、子どもの「見つけた」という行動を褒め、その後で補足情報を加えています。これが、子どもの自己肯定感を高め、さらなる探索欲を促進するのです。
6-2. 言葉がけのコツ
【五感に訴えかける言葉がけ】
視覚:「あ、赤いお花だね」「黄色いチョウチョがいるね」
触覚:「わあ、ザラザラしてるね」「ふわふわだ」
嗅覚:「いい匂いがするね」「この葉っぱはどんな匂いかな」
聴覚:「あ、小鳥の声がするね」「風の音が聞こえる」
味覚:「この葉っぱはいい匂いだけど、食べちゃダメだよ」(安全教育と同時に五感に訴える)
こうした五感に基づいた言葉がけにより、子どもの脳が複数の刺激を同時に処理し、認知能力が加速度的に発達します。
6-3. 手作り道具で遊びを広げる
【簡単工作:家庭にあるもので作る遊び道具】
• 水鉄砲:ペットボトルに小さな穴を開けるだけ。子どもが握りやすい大きさを工夫
• しっぽ:リボンやスカーフを、ズボンの後ろに引っかけるだけ
• 風車:広告紙を折って、爪楊枝の先に取り付ける。風が吹くと回る様子が楽しい
• フラフープ代わり:ロープを丸くして、地面に置く。その中に入る遊びに利用
6-4. きょうだい児や複数人での遊び時の工夫
上に兄姉がいる場合、複数の子どもが一緒に遊ぶことになります。その際は、1歳児の発達段階に合わせた工夫が必要です。
• 1歳児向けのスペースを確保:兄姉が走り回るコーナーと、1歳児がのんびり砂遊びをするコーナーを分ける
• 異年代での遊びの時間差:大きい子たちが遊具で遊ぶ時間を避け、別の時間に1歳児を連れていく
• 親の役割分担:複数の保護者がいる場合、一人は1歳児に付きっきり、別の親が兄姉を見守る
第7章 保護者からのリアルな声・体験談とよくあるQ&A
7-1. 実際の戸外遊びの様子(複数の事例紹介)
【事例1】「公園の散歩で、毎日違う発見がありました」(30代・山形県・子ども2人)
「1歳になった下の子を公園に連れて行くようになったのですが、毎日同じ公園でも、季節が変わると全く違う景色になるんですね。秋は落ち葉に夢中で、30分以上拾っていました。兄弟で遊びながら、自然と発見が増えていく姿を見ると、親も楽しくなります。」
【事例2】「砂場で、指先の発達が目に見えてわかりました」(20代・千葉県・子ども1人)
「1歳4ヶ月の息子が砂場で砂をつかむようになってから、スプーンを持つ握力が強くなった気がします。親側も『今、どんな遊びが発達に貢献しているのか』が実感できるので、より充実した遊びの時間になっています。」
【事例3】「水遊びで、笑顔が増えました」(20代後半・東京都・子ども1人)
「初めての水遊びは泣いてしまいましたが、親が一緒に水に入って、「あ、つめたいね」と共感したら、次の週には自分から水に近づくようになりました。子どもは親の態度をよく見ているんだと気づきました。」
7-2. よくある悩みとその対応法(Q&A形式)
Q1:1歳児がイヤイヤ期で、公園に行きたくないと言い張ります。どうしたらいい?
A1:イヤイヤ期は発達の一段階です。無理強いは避け、「公園に行く?砂場に行く?」と、選択肢を与えてみてください。子どもが「選んだ」と感じると、拒否が減ります。また、短時間でも構いません。15分だけ公園にいるだけでも、十分な刺激になります。
Q2:雨の日が多いので、戸外遊びができません。室内で代用できることはありますか?
A2:戸外遊びの全てを室内で再現することは難しいですが、以下の工夫が効果的です。(1)自宅の廊下で、散歩の真似をして歩く(2)浴室で水遊びをする(3)新聞紙を床に敷いて、砂遊びの代わりとする。ただし、戸外遊びの「非日常性」「自然との接触」は室内では得られないため、雨が止んだら積極的に外出することをお勧めします。
Q3:子どもが砂を食べてしまいます。どうしたらいいですか?
A3:1歳児が砂や小石を口に入れることは、発達の一段階として自然なことです。ただし、衛生管理の観点から、公園の砂場の衛生状態を親が確認することが重要です。また、子どもが砂を口に入れようとしたら、さりげなく別の遊びに誘導するなど、根気強く対応してください。「ダメ」と強く言うのではなく、「砂は食べるものじゃなくて、こうやって遊ぶんだよ」と示範することが効果的です。
Q4:他の子とのトラブルが増えました。親はどう対応したらいい?
A4:1歳児同士のトラブル(おもちゃの取り合いなど)は、社会性発達の一段階です。親は、まず「今、何が起こっているか」を落ち着いて観察してから、「△△ちゃんも、そのおもちゃで遊びたかったんだね」と代弁し、別のおもちゃを提案する方法が効果的です。一方的に「取ったらダメ」と叱るのではなく、子どもの気持ちを理解しながら、トラブル解決へ導くことが大切です。
第8章 月齢別・発達別の遊び選び方ガイド
8-1. 12ヶ月~15ヶ月児向けの遊び
【この時期の発達特性】
つたい歩きから一人歩きへ移行する時期です。バランスがまだ不安定で、転ぶことが多いです。視覚による探索活動(何かを見つけると、そちらに行きたくなる)が活発になります。
【おすすめの遊び】
• 散歩:目的地を決めず、子どもが興味を示したものについていく散歩が最適
• 砂場:砂をつかむ、握る、落とすなど、単純な動作を楽しむ
• 水遊び:触覚刺激が強い時期。水を手で握る、流す、浴びるなどを楽しむ
• 公園の観察:ブランコ、滑り台などの遊具を見ているだけでも満足
• ボール遊び:親が転がしたボールを追いかける動作
【親の心構え】
この時期の子どもは「自分でやってみたい」という欲求が芽生え始めます。親が手を出しすぎず、「見守る」ことに徹することが大切です。また、転ぶことが多いので、親の心理的不安が大きいかもしれませんが、小さな転倒は学習の機会です。
8-2. 15ヶ月~18ヶ月児向けの遊び
【この時期の発達特性】
歩行が安定し、走る、階段の上り下り、ジャンプなど、より複雑な動きができるようになる時期です。親の真似をすることが増え、模倣遊びが楽しくなります。
【おすすめの遊び】
• 追いかけっこ:親が逃げる真似をし、子どもが追いかける遊び
• 滑り台:親の手を繋ぎながら、段階を上り、滑り下りる
• シャボン玉:親が吹いたシャボン玉を追いかけ、つぶす楽しさ
• ボール遊び:蹴る、転がす、投げるなど、複数の動作で遊べるように
• 砂場遊び:砂をバケツに入れる、掘るなど、より複雑な動作
• 落ち葉・石拾い:季節ごとの自然物を拾う活動
【親の心構え】
この時期から「簡単なルール」を理解し始めます。親が示範を見せることで、子どもが真似して学ぶ効率が高まります。また、他の子どもとの関係が始まり、トラブルも増える時期です。親が仲介するのではなく、子ども同士の関係性を見守る姿勢が重要です。
8-3. 18ヶ月~24ヶ月児向けの遊び
【この時期の発達特性】
運動能力がぐんと発達し、ジャンプ、走る、登る、降りるなど、多彩な動きができるようになります。言語が発達し、親の説明をより理解するようになり、ごっこ遊びが始まります。
【おすすめの遊び】
• 虫探し・生き物観察:好奇心が高まり、小さな虫にも興味を示す
• しっぽとり:簡単なルールを理解し、ゲーム性のある遊びを楽しむ
• 砂場での型作り:砂型を使った形作りで、創造性が芽生える
• ボール遊びの発展版:キャッチボール(簡易版)、ボーリング的な遊び
• 自然を利用した製作遊び:拾った落ち葉、小枝を使って、簡単な工作
• スポーツの初歩:公園のバーを使った跨ぎ、ハードル的な遊び
【親の心構え】
この時期の子どもは「自分でやりたい」という意欲が最高潮に達します。危ないからと親が止めるのではなく、安全な環境の中で「チャレンジ」を許容する姿勢が大切です。また、簡単なルール遊びができるようになるので、親が一緒に楽しむ時間がより充実します。
まとめ:1歳児の戸外遊びは、親子の未来への投資
1歳児の戸外遊びは、単なる「時間つぶし」ではなく、お子さんの発達を大きく左右する重要な活動です。この記事で紹介した20のアイデア、安全配慮のポイント、親の関わり方のコツを実践することで、以下のような発達が期待できます。
• 基礎体力の向上と運動能力の発達
• 五感を通じた脳の発達促進
• 親子関係の深化と愛着形成
• 自然への興味関心と学習意欲の芽生え
• 社会性と情動調整能力の発達
• 困難への対処能力と前向きな心の育成
お子さんの月齢、発達ペース、性格に合わせて、焦らず、楽しみながら戸外遊びを進めてください。転んだり、泣いたり、失敗したりすることも、全て大切な経験です。親が一緒に喜び、一緒に驚き、一緒に悲しむ時間が、お子さんの心と体を最も大きく成長させるのです。
「今日は何をして遊ぼう?」と思ったときには、この記事を参考に、季節や月齢に合った遊びを選んでみてください。毎日の戸外遊びの積み重ねが、やがてお子さんの自信、前向きさ、学習意欲へと変わっていきます。
親子で一緒に季節を感じ、自然と遊ぶ——それは、かけがえのない時間です。
お子さんの成長を見守り、支える親御さん、保育士さん、皆さんを応援しています。

