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【2025年最新】育児・介護休業法の時短勤務を完全解説!対象者・給与・申請方法から法改正まで

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【2025年最新】育児・介護休業法の時短勤務を完全解説!対象者・給与・申請方法から法改正まで

「育休が終わったけど、フルタイム勤務は難しい…」
「親の介護をしながら働き続けたいけど、どうすれば?」

そんな不安を抱えているあなたに知ってほしいのが、育児・介護休業法に基づく「短時間勤務制度(時短勤務)」です。

この制度は、仕事と育児・介護の両立を法律でサポートするもので、条件を満たせば企業は必ず導入しなければならない義務があります。しかも、2025年4月からは法改正により、さらに利用しやすくなる予定です。

この記事では、時短勤務の基本から対象者、給与の計算方法、2025年の最新改正内容、申請の流れまで、あなたが知りたい情報をすべて網羅しています。初めて制度を利用する方にも、企業の人事担当者にもわかりやすく解説していきますので、ぜひ最後までお読みください。

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1. 育児・介護休業法における時短勤務とは?【基礎知識】

1-1. 短時間勤務制度の目的と法的位置づけ

短時間勤務制度(時短勤務)とは、育児や介護をしながら働く労働者が、通常よりも短い時間で勤務できる制度のことです。

この制度は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(通称:育児・介護休業法)の第23条に定められており、企業には導入が義務づけられています。

法律の目的はシンプルで明確です。
それは、「育児か仕事」「介護か仕事」といった二者択一を迫られることなく、仕事と家庭生活の両立を実現できる社会をつくることにあります。

実際、制度がなかった時代には、出産や親の介護を理由に、やむなく退職せざるを得ない人が多くいました。しかし、この法律によって、働き続けながら大切な家族との時間を確保できる選択肢が生まれたのです。

【法的な位置づけ】

  • 育児・介護休業法第23条に規定
  • 一定の条件を満たす労働者から申し出があった場合、企業は原則として拒否できない
  • 違反した企業には厚生労働省から是正勧告が出される可能性がある

つまり、これは企業の「善意」ではなく、法律で保障された労働者の権利なのです。条件を満たしているのに申請を拒否された場合は、労働基準監督署や都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に相談することができます。

1-2. 育児のための時短勤務と介護のための時短勤務の違い

育児・介護休業法では、育児と介護、それぞれの事情に応じた時短勤務制度が設けられています。両者には重要な違いがありますので、表で比較してみましょう。

項目 育児のための時短勤務 介護のための時短勤務
対象者 3歳に満たない子を養育する労働者 要介護状態にある家族を介護する労働者
企業の義務 時短勤務制度の導入が義務 時短勤務を含む複数の措置から1つ以上選択して導入(選択的義務)
労働時間 原則として1日の所定労働時間を5時間45分~6時間とする 企業が選択した措置による(時短、フレックス、始業時刻変更など)
利用期間 子が3歳に達するまで(企業により延長あり) 利用開始日から3年間で2回まで、通算93日まで(介護休業と通算)
給付金 2025年4月から育児時短就業給付金が新設(2歳未満対象) なし

育児の場合は、企業は必ず時短勤務制度を導入しなければなりません。一方で、介護の場合は、時短勤務のほかにフレックスタイム制や始業・終業時刻の繰上げ・繰下げなど、複数の選択肢の中から企業が1つ以上を選んで導入すればよいという違いがあります。

「なぜ育児と介護で扱いが違うの?」と疑問に思う方もいるでしょう。

これは、育児と介護では必要なサポートの形が異なるためです。育児の場合は、子どもの成長に合わせて毎日一定の時間を確保する必要があります。一方、介護の場合は、状況が日によって変わることも多く、柔軟な働き方の選択肢を複数用意することが望ましいと考えられているのです。

1-3. 2025年改正で何が変わる?最新情報

2024年5月に成立した育児・介護休業法の改正法が、2025年4月1日と10月1日の2段階で施行されます。この改正は、働く人にとって大きなプラスになる内容が盛りだくさんです。

【2025年4月1日施行の主な改正ポイント】

  1. 3歳未満の子を持つ労働者へのテレワーク導入が努力義務化
    時短勤務を導入できない業務の代替措置として、テレワークが正式に追加されました。
  2. 残業免除の対象が拡大
    従来は3歳未満の子を養育する労働者が対象でしたが、小学校就学前までに拡大されます。
  3. 子の看護等休暇の拡充
    対象となる子どもの年齢が「小学校3年生修了まで」に延長され、取得理由も拡大します。
  4. 育児休業取得状況の公表義務が拡大
    従業員数300人超の企業にも公表義務が課されます(従来は1,000人超)。
  5. 介護離職防止のための措置強化
    介護に直面した労働者への個別周知・意向確認が義務化されます。

【2025年10月1日施行の主な改正ポイント】

  1. 3歳以降小学校就学前の子を持つ労働者への柔軟な働き方の措置が義務化
    企業は以下の5つの措置から2つ以上を選択して提供することが義務づけられます:

    • 始業時刻等の変更(フレックスタイム制、時差出勤など)
    • テレワーク等
    • 保育施設の設置運営等
    • 新たな休暇の付与(年10日以上)
    • 短時間勤務制度

この改正により、いわゆる「小1の壁」(保育園から小学校に上がると預かり時間が短くなり、フルタイム勤務が困難になる問題)の解消が期待されています。

特に注目すべきは、育児時短就業給付金の新設です。これについては後ほど詳しく解説しますが、時短勤務による収入減を補う画期的な制度です。

2. 時短勤務の対象者は誰?利用できる条件を詳しく解説

2-1. 育児の場合:3歳未満の子を養育する労働者

育児のための時短勤務を利用できるのは、3歳に満たない子を養育する労働者です。これは育児・介護休業法第23条第1項で明確に定められています。

【基本的な対象者の条件】

  • 3歳の誕生日を迎える前日まで利用可能
  • 育児休業を取得していないこと(育休から復帰後に利用するケースが一般的)
  • 正社員だけでなく、契約社員やパート社員も対象
  • 男女問わず利用可能(父親も母親も同じ権利を持つ)

「うちの会社には時短勤務の規定がないけど…」という方も安心してください。就業規則に明記されていなくても、法律で義務づけられているため、申し出があれば企業は対応しなければなりません。

ただし、労働者であれば誰でも無条件に利用できるわけではなく、以下のような除外規定もあります。

2-2. 介護の場合:要介護状態の家族がいる労働者

介護のための時短勤務を利用できるのは、要介護状態にある家族を介護する労働者です。

【要介護状態の定義】

育児・介護休業法では、要介護状態を以下のように定義しています:

「負傷、疾病または身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態

これは、必ずしも介護保険の要介護認定を受けている必要はありません。実際に常時介護が必要な状態であれば対象となります。

【対象となる家族の範囲】

  • 配偶者(事実婚を含む)
  • 父母および配偶者の父母
  • 祖父母、兄弟姉妹、孫

ただし、前述のとおり、介護の場合は企業が時短勤務以外の措置(フレックスタイム制など)を選択している可能性もあります。まずは自社の制度を確認しましょう。

2-3. 適用除外となるケース(労使協定による除外)

時短勤務は労働者の権利ですが、労使協定により一部の労働者を適用除外とすることが認められています。

【適用除外となる可能性がある労働者】

  1. その事業主に継続して雇用された期間が1年に満たない労働者
    入社1年未満の場合は、労使協定があれば除外される可能性があります。
  2. 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
    週2日以下の勤務の場合は対象外となることがあります。
  3. 業務の性質または業務の実施体制に照らして、短時間勤務制度を講ずることが困難と認められる業務に従事する労働者
    例:流れ作業方式や交替制勤務の製造業務、個人ごとに担当地域が厳密に分担されている営業業務など。

ただし、3番目の理由で時短勤務が困難な場合、企業は代替措置を講じる義務があります。2025年4月からは、その代替措置にテレワークも加わりました。

【代替措置の例】

  • 育児休業に関する制度に準ずる措置
  • フレックスタイム制度
  • 始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ
  • 保育施設の設置運営等の便宜供与
  • テレワーク(2025年4月から追加)

もし「うちの会社は時短勤務が使えない」と言われた場合は、代替措置が用意されているか確認してみてください。代替措置もなく一方的に拒否された場合は、法律違反の可能性があります。

2-4. パート・契約社員も利用できる?雇用形態別の条件

「私はパートだから時短勤務は使えないのでは…」と諦めていませんか?

答えはNOです。時短勤務は正社員だけの制度ではありません。

育児・介護休業法は、雇用形態に関わらず、一定の条件を満たすすべての労働者を対象としています。つまり、パート、契約社員、派遣社員であっても、以下の条件を満たせば時短勤務を利用できます。

雇用形態 利用可否 注意点
正社員 ⭕ 利用可能 基本的にすべての正社員が対象
契約社員 ⭕ 利用可能 継続雇用1年以上、週3日以上勤務なら対象
パート・アルバイト ⭕ 利用可能 週3日以上勤務なら対象(週2日以下は労使協定により除外可)
派遣社員 ⭕ 利用可能 派遣元企業に申請(派遣先ではない)
有期雇用 ⭕ 利用可能 子が3歳に達する日まで契約が更新されることが前提

派遣社員の場合は少し特殊で、申請先は派遣元企業になります。派遣先企業ではありませんので注意してください。

また、有期雇用の場合は、「子が3歳に達する日まで契約が満了することが明らかでないこと」が条件です。つまり、契約更新の見込みがある場合は利用できるということです。

3. 時短勤務の期間はいつまで?延長は可能?

3-1. 法律で定められた期間(3歳まで)

育児・介護休業法で企業に義務づけられている時短勤務の期間は、子が3歳に達するまでです。正確には、「3歳の誕生日の前日まで」となります。

例えば、お子さんの誕生日が2023年4月15日の場合、2026年4月14日まで時短勤務を利用できます。

この期間は連続して利用する必要はありません。状況に応じて、一度フルタイムに戻ってから再度時短勤務に切り替えることも可能です(企業の規定により手続きは異なります)。

【介護の場合の期間】

介護の場合は少し複雑で、時短勤務等の措置は利用開始日から3年間で2回まで利用できます。ただし、介護休業(最大93日)と通算されるため、計画的に利用する必要があります。

3-2. 企業独自の延長制度

法律上の義務は「3歳まで」ですが、実際には多くの企業が独自に期間を延長しています

厚生労働省の「令和4年度雇用均等基本調査」によると、育児のための時短勤務制度を導入している事業所のうち:

  • 小学校就学の始期まで延長している事業所が多数
  • 中には小学校卒業まで中学校卒業まで延長している企業も存在

これは、企業が「3歳で急にフルタイムに戻るのは難しい」という現実を理解しているためです。特に、保育園から小学校に上がるタイミングで、預かり時間が短くなる「小1の壁」問題があるため、小学校就学前まで延長する企業が増えています。

【自社の制度を確認する方法】

  1. 就業規則や育児・介護休業規程を確認する
  2. 人事部や総務部に直接問い合わせる
  3. 社内イントラネットや従業員向けハンドブックを見る

もし就業規則に「子が3歳に達するまで」としか書かれていなくても、実際の運用では柔軟に対応している企業もあります。まずは相談してみることをおすすめします。

3-3. 2025年改正後の3歳以降の選択肢

2025年10月からは、3歳以降小学校就学前の子を養育する労働者に対して、企業は以下の5つの措置から2つ以上を選択して提供することが義務化されます。

  1. 始業時刻等の変更(フレックスタイム制、時差出勤など)
  2. テレワーク等(在宅勤務・サテライトオフィス勤務など)
  3. 保育施設の設置運営等
  4. 新たな休暇の付与(年10日以上)
  5. 短時間勤務制度

つまり、3歳以降も企業が「短時間勤務制度」を選択肢の1つとして提供すれば、引き続き時短勤務を利用できる可能性が高まります。

「フルタイムに戻るか、退職するか」という二者択一ではなく、多様な働き方の選択肢が用意されるようになるのです。これにより、いわゆる「小1の壁」で離職する人が大幅に減ることが期待されています。

企業はこれらの措置について、労働者に個別の周知と意向確認を行うことも義務づけられます。つまり、自分から聞かなくても、会社側から「どの制度を利用したいですか?」と聞いてくれるようになるのです。

4. 労働時間はどう変わる?具体的な勤務時間

4-1. 原則1日6時間(5時間45分~6時間)

育児のための時短勤務では、1日の所定労働時間を原則として5時間45分から6時間とすることが、育児・介護休業法で定められています。

なぜ「5時間45分から6時間」という範囲なのでしょうか?

これは、フルタイム勤務の標準的な労働時間である8時間(休憩1時間を含めた拘束9時間)に対して、約25%短縮することを基準としているためです。

【具体的な勤務パターンの例】

パターン 勤務時間 休憩 拘束時間
パターン① 9:00~16:00(6時間) 12:00~13:00(1時間) 7時間
パターン② 10:00~17:00(6時間) 13:00~14:00(1時間) 7時間
パターン③ 8:30~15:15(5時間45分) 12:00~13:00(1時間) 6時間45分

企業によっては、保育園の送迎時間に合わせて、始業・終業時刻を労働者が選択できるようにしているところもあります。

例えば:

  • 8:30始業 → 15:15終業
  • 9:00始業 → 16:00終業
  • 9:30始業 → 16:30終業

このように、複数の選択肢から自分の生活スタイルに合わせて選べると、より利用しやすくなりますね。

4-2. 柔軟な運用例(7時間勤務など)

法律で定められているのは「原則6時間」ですが、厚生労働省はより柔軟な対応を推奨しています。

例えば:

  • 「1時間だけ短縮したい」という労働者の希望に応じて、7時間勤務を認める
  • 週の所定労働日数を減らす隔日勤務を併用する
  • 午前中だけ、または午後だけ働く半日勤務を設ける

このような柔軟な選択肢を用意することで、労働者一人ひとりの事情に合わせた働き方が実現できます。

実際、「6時間だと収入が減りすぎて困る」「でも8時間フルタイムは厳しい」という方にとって、7時間勤務は非常にありがたい選択肢です。

ただし、これはあくまで企業の任意です。法律上は6時間までしか義務づけられていないため、7時間勤務が可能かどうかは企業の判断次第です。もし希望する場合は、人事部に相談してみる価値はあります。

4-3. フレックスタイム制との併用は可能?

「時短勤務とフレックスタイム制度を組み合わせたら、もっと柔軟に働けるのでは?」

これは非常に良い着眼点です。結論から言うと、時短勤務とフレックスタイム制度の併用は可能です。

【フレックスタイム制度とは】

フレックスタイム制度は、1ヶ月など一定期間内で「勤務すべき総労働時間」があらかじめ定められており、その範囲内であれば日々の出退勤時刻を労働者が自由に決められる制度です。

コアタイム(必ず出社していなければならない時間帯)を設けている企業もあれば、完全にフレキシブルな企業もあります。

【時短勤務との違い】

項目 時短勤務 フレックスタイム制
労働時間 毎日固定(例:毎日6時間) 日によって変動可能(総労働時間の範囲内)
出退勤時刻 基本的に固定 自由に調整可能
趣旨 育児・介護との両立支援 労働時間の柔軟な配分

【併用のメリット】

例えば、保育園の行事がある日は早めに退勤し、別の日に少し長く働いてバランスを取る、といった使い方ができます。

  • 月曜:5時間勤務(保育園の健康診断日)
  • 火曜:7時間勤務
  • 水曜:6時間勤務
  • 木曜:6時間勤務
  • 金曜:6時間勤務
  • 合計:週30時間(月120時間程度)

このように、時短勤務の範囲内でフレックスタイム制を活用すれば、さらに柔軟な働き方が実現します。

ただし、これも企業の制度次第です。併用を希望する場合は、人事部に制度の有無と利用条件を確認してみましょう。

5. 気になる給与・賃金の扱い【計算例付き】

5-1. 時短勤務中の給与計算方法

「時短勤務にすると、給与はどれくらい減るの?」

これは誰もが気になるポイントですよね。残念ながら、時短勤務中の給与について、法律上の定めはありません

つまり、時短勤務によって短縮された労働時間分の賃金を支払うかどうかは、企業の裁量に委ねられています。ただし、一般的には「勤務しない時間に応じて給与を減額する」という対応がほとんどです。

【基本的な計算方法】

最も一般的な計算方法は、時給換算です。

時給 = 基本給 ÷ 月の所定労働時間
時短後の給与 = 時給 × 時短後の月の労働時間

ただし、企業によっては基本給だけでなく、各種手当の扱いも異なります。

手当の種類 一般的な扱い
基本給 労働時間に応じて按分(減額)
時間外手当(残業代) 実際の残業時間に応じて支給
通勤手当 変わらず支給(出勤日数が変わらない場合)
家族手当 変わらず支給(労働時間と無関係)
住宅手当 変わらず支給(労働時間と無関係)
役職手当 企業により異なる(減額する場合もあり)

重要な注意点として、勤務しない時間数を超えて不当に給与を減額することは禁止されています。例えば、労働時間を25%短縮したのに給与を50%減らす、といった対応は違法です。

5-2. 具体的な計算シミュレーション

それでは、具体的な数字で計算してみましょう。

【ケース1:基本給のみの場合】

前提条件:

  • 基本給:300,000円
  • フルタイム:1日8時間 × 月20日 = 月160時間
  • 時短勤務:1日6時間 × 月20日 = 月120時間

計算:

  1. 時給を算出
    300,000円 ÷ 160時間 = 1,875円/時間
  2. 時短勤務後の基本給
    1,875円 × 120時間 = 225,000円
  3. 減額幅
    300,000円 – 225,000円 = 75,000円減(25%減)

労働時間が75%になったので、給与も75%になります。これは理にかなった計算です。

【ケース2:各種手当がある場合】

前提条件:

  • 基本給:250,000円
  • 役職手当:30,000円
  • 家族手当:10,000円
  • 通勤手当:15,000円
  • 合計:305,000円

計算(基本給のみ按分する場合):

  1. 基本給の時給
    250,000円 ÷ 160時間 = 1,562.5円/時間
  2. 時短後の基本給
    1,562.5円 × 120時間 = 187,500円
  3. その他手当は据え置き
    役職手当:30,000円
    家族手当:10,000円
    通勤手当:15,000円
  4. 時短後の合計給与
    187,500円 + 55,000円 = 242,500円
  5. 減額幅
    305,000円 – 242,500円 = 62,500円減(約20%減)

手当が据え置きになると、減額の割合が労働時間の短縮割合(25%)よりも小さくなります。これは労働者にとって有利な計算方法ですね。

5-3. 【2025年新設】育児時短就業給付金とは

ここで朗報です!2025年4月から、育児時短就業給付金という新しい制度が始まります。

この制度は、時短勤務による収入減を補うための給付金で、雇用保険から支給されます。

【育児時短就業給付金の概要】

項目 内容
対象者 2歳未満の子を養育するため短時間勤務制度を利用している労働者
支給額 時短勤務中に支払われた賃金額の10%
要件 時短勤務開始日より前の2年間に12か月以上雇用保険に加入していること
申請方法 原則として事業主経由で申請(本人申請も可能な場合あり)
注意点 時短勤務後の給与と給付金の合計が、時短勤務前の給与を超えないよう調整される

【具体的な支給額の計算例】

先ほどのケース1(時短後の給与225,000円)の場合:

育児時短就業給付金 = 225,000円 × 10% = 22,500円

実際の手取り収入
給与:225,000円
+ 給付金:22,500円
= 247,500円

元の給与が300,000円だったので、労働時間は75%(6時間/8時間)になったものの、収入は約82%(247,500円/300,000円)を維持できます。

この給付金の画期的な点は、働き続けることへのインセンティブを高めているところです。

育児休業給付金の給付率は67%(181日目以降は50%)であることを考えると:

  • 育休中:給与の50~67%
  • 時短勤務:給与の75% + 給付金10% = 約82~85%
  • フルタイム:給与の100%

このように、「休業よりも時短勤務を、時短勤務よりもフルタイムを」という段階的な復帰を後押しする設計になっています。

【対象が2歳未満に限定されている理由】

「なぜ3歳までではなく2歳未満なの?」と疑問に思う方もいるでしょう。

これは、時短勤務の長期化・固定化(いわゆるマミートラック)を防ぐことが目的です。給付金によって経済的な支援を行いつつ、子どもが2歳を過ぎたらフルタイムへの復帰を促す、というバランスを取っているのです。

5-4. 社会保険料・税金への影響

給与が減ると、社会保険料や税金も変わります。これは人によってはメリットにもなりますが、将来の年金額に影響する可能性もあるため、しっかり理解しておきましょう。

【社会保険料への影響】

  1. 健康保険料・厚生年金保険料
    給与が下がれば、それに応じて社会保険料も減額されます。ただし、標準報酬月額の等級が変わるかどうかがポイントです。
  2. 雇用保険料
    実際の給与額に応じて計算されるため、給与が減れば雇用保険料も減ります。

【税金への影響】

  1. 所得税
    年収が減れば、所得税額も減ります。給与所得控除後の課税所得が減るため、税率が下がる場合もあります。
  2. 住民税
    前年の所得に基づいて計算されるため、時短勤務1年目は変わらず、2年目から減額されます。

【注意:将来の年金額への影響】

厚生年金保険料が減ると、将来受け取れる年金額も減少します。ただし、3歳未満の子を養育している期間は特例措置があります。

養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置」という制度により、時短勤務で給与が下がっても、時短勤務前の標準報酬月額で年金額を計算してもらえる場合があります。これには申請が必要ですので、会社の人事部や年金事務所に確認しましょう。

【配偶者控除・扶養の範囲への影響】

もし時短勤務により年収が大幅に下がった場合、配偶者(夫または妻)の扶養に入れる可能性もあります。

  • 年収103万円以下:所得税の配偶者控除対象
  • 年収130万円未満:社会保険の被扶養者になれる

ただし、これは一時的に手取りが増えるメリットがある一方で、将来の年金額や退職金に影響する可能性があるため、慎重に検討しましょう。

6. 残業はできる?所定外労働の制限について

6-1. 時短勤務中の残業の可否

「時短勤務中でも、どうしても残業しなければならない日があるかもしれない…」

時短勤務を利用していても、残業すること自体は法律で禁止されていません

ただし、毎日のように残業をさせてしまっては、時短勤務を利用している意味がなくなってしまいますよね。そのため、時短勤務中の労働者に対しては、できる限り残業をさせないよう配慮することが求められています。

【残業代の計算】

もし時短勤務中に残業した場合、残業代はどう計算されるのでしょうか?

例:1日6時間の時短勤務で、7時間働いた場合

  • 所定労働時間:6時間
  • 実働:7時間
  • 所定外労働:1時間

この場合、6時間を超えた1時間分は通常の時給で支払われます。ただし、1日8時間または週40時間を超えない限り、割増賃金(1.25倍)は発生しません

つまり:

  • 6時間(所定労働時間内):通常の時給
  • 1時間(6~7時間目):通常の時給
  • 1時間超(7~8時間目):通常の時給
  • 8時間超割増賃金(時給×1.25)

6-2. 所定外労働の制限(残業免除)との違い

ここで混同しやすいのが、「時短勤務」と「所定外労働の制限(残業免除)」の違いです。

この2つは別の制度です。理解しやすいように表で比較してみましょう。

項目 時短勤務 所定外労働の制限(残業免除)
目的 所定労働時間そのものを短縮する 所定労働時間を超える労働を免除する
対象期間 3歳未満(法律上の義務) 小学校就学前まで(2025年4月改正後)
利用方法 制度の適用を申請 所定外労働の免除を請求
効果 例:8時間→6時間勤務になる 例:8時間勤務だが残業は一切しない
併用 可能 可能

つまり、時短勤務を利用しながら、さらに残業免除も請求することができます

例:

  • 時短勤務で9:00~16:00(6時間)勤務
  • さらに所定外労働の制限を請求
  • → 16:00以降は絶対に残業しない

この「所定外労働の制限」は、労働者が請求すれば企業は原則として拒否できません(事業の正常な運営を妨げる場合を除く)。

「時短勤務なのに、なぜか毎日残業を頼まれる…」という場合は、この制度を使って明確に残業免除を請求しましょう。

6-3. 2025年改正:残業免除の対象拡大

2025年4月の法改正により、所定外労働の制限(残業免除)の対象が拡大されます。

【改正前】
対象:3歳に満たない子を養育する労働者

【改正後(2025年4月1日から)】
対象:小学校就学前の子を養育する労働者

これにより、子どもが3歳を過ぎて時短勤務が終了した後も、残業免除は引き続き利用できるようになります。

例えば:

  • 子どもが3歳になり、時短勤務からフルタイム(8時間勤務)に戻る
  • でも、保育園のお迎えがあるので残業はできない
  • → 所定外労働の制限を請求して、定時退社を保証してもらう

この改正は、いわゆる「小1の壁」対策としても非常に重要です。小学校に上がると、保育園よりも預かり時間が短くなるため、残業ができなくなる家庭が多いからです。

なお、残業免除を請求する場合は、1回の請求につき1か月前までに申し出る必要があります(企業の規定により異なる場合があります)。

7. 【2025年4月・10月施行】法改正の重要ポイント

7-1. 3歳以降小学校就学前の柔軟な働き方措置(義務化)

2025年10月1日から、3歳以降小学校就学前の子を養育する労働者に対して、企業は柔軟な働き方を実現するための措置を講じることが義務化されます。

これは、今回の改正の中でも最も注目すべきポイントの一つです。

【企業が選択すべき5つの措置】

企業は以下の5つの措置から2つ以上を選択して提供しなければなりません:

  1. 始業時刻等の変更
    • フレックスタイム制の導入
    • 時差出勤制度(始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ)
    • 保育施設への送迎に配慮した勤務時間設定
  2. テレワーク等
    • 在宅勤務
    • サテライトオフィス勤務
    • 月10日以上または労働者が希望する日数
  3. 保育施設の設置運営等
    • 企業内保育施設の設置
    • ベビーシッター費用の補助
    • 民間保育施設との提携
  4. 新たな休暇の付与
    • 「養育両立支援休暇」として年10日以上付与
    • 子どもの学校行事や急な発熱時などに利用可能
    • 時間単位での取得も可能
  5. 短時間勤務制度
    • 3歳未満と同様の時短勤務を継続
    • 1日6時間程度の勤務

【労働者側のメリット】

この改正により、労働者は自分のライフスタイルに合わせて複数の選択肢から働き方を選べるようになります。

例えば、企業が「テレワーク」と「短時間勤務」を選択した場合:

  • 週3日は在宅勤務でフルタイム(8時間)
  • 週2日は出社して時短勤務(6時間)

といった組み合わせも可能になるかもしれません。

また、企業は労働者に対して個別の周知と意向確認を行うことも義務づけられます。つまり、「うちの会社にこういう制度があるかどうか分からない…」という状況はなくなるということです。

7-2. テレワークが代替措置・選択肢に追加

今回の改正で、テレワークが複数の場面で制度に組み込まれました。

【テレワークが追加された場面】

  1. 3歳未満の時短勤務の代替措置として(2025年4月施行)
    業務の性質上、時短勤務の導入が困難な場合の代替措置にテレワークが追加されました。
  2. 3歳未満のテレワーク導入が努力義務化(2025年4月施行)
    3歳未満の子を持つ労働者がテレワークを選択できるよう、企業は努力することが求められます。
  3. 3歳以降小学校就学前の柔軟な働き方の選択肢として(2025年10月施行)
    前述の5つの措置の1つとして、テレワークを選択できます。

【法律上の「テレワーク」の定義】

育児・介護休業法では、テレワークを以下のように定義しています:

「労働者の申出に基づき、当該労働者が就業しつつその子を養育することを容易にするため、住居その他これに準ずる場所における勤務」

つまり、在宅勤務だけでなく、実家や配偶者の実家、サテライトオフィスなども含まれます。

【テレワークのメリット】

  • 保育園の送迎時間に合わせやすい
  • 通勤時間がなくなり、時間を有効活用できる
  • 子どもの急な発熱時にも対応しやすい
  • フルタイム勤務を維持しながら育児との両立が可能

テレワークを活用すれば、時短勤務で収入を減らさなくても、育児と仕事の両立がしやすくなる可能性があります。2025年4月以降は、ぜひ会社に制度の有無を確認してみてください。

7-3. 育児時短就業給付金の詳細

前述した育児時短就業給付金について、もう少し詳しく見ていきましょう。

【支給要件の詳細】

  1. 対象となる子の年齢
    2歳に達する日の前日まで(2歳の誕生日の2日前まで)
  2. 雇用保険の被保険者期間
    時短勤務開始日より前の2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上あること
  3. 短時間勤務制度の利用
    育児・介護休業法に基づく短時間勤務制度を利用していること
  4. 賃金の支払い
    時短勤務中の各月において、賃金が支払われていること

【支給額の計算方法】

基本的な支給率は時短勤務中の賃金の10%ですが、以下の調整が行われます:

  • 時短勤務後の賃金 + 給付金 が 時短勤務前の賃金の80%を超える場合
    → 超えた分だけ給付金が減額される
  • 時短勤務後の賃金 + 給付金 が 時短勤務前の賃金を超える場合
    → 給付金は支給されない

【計算例:減額される場合】

前提:

  • 時短勤務前の賃金:400,000円
  • 時短勤務後の賃金:320,000円(80%)

計算:

  1. 通常の給付金額
    320,000円 × 10% = 32,000円
  2. 賃金 + 給付金
    320,000円 + 32,000円 = 352,000円
  3. 時短勤務前の80%
    400,000円 × 80% = 320,000円
  4. 超過分
    352,000円 – 320,000円 = 32,000円
  5. 実際の給付金額
    32,000円 – 32,000円 = 0円(支給されない)

この例では、時短勤務後の賃金が元の80%を維持しているため、給付金は支給されません。給付金は、時短勤務によって収入が大幅に減少した人を支援することが目的だからです。

【申請方法】

  1. 申請者
    原則として、事業主が労働者に代わって申請します。ただし、労働者本人が申請することも可能です(配偶者に関する書類を事業主経由で提出したくない場合など)。
  2. 申請先
    事業所の所在地を管轄するハローワーク
  3. 必要書類
    • 育児時短就業給付金支給申請書
    • 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
    • 賃金台帳、出勤簿など
  4. 申請期限
    時短勤務を開始した日から起算して、支給対象月ごとに2か月以内

詳細な手続きは、2025年4月が近づくにつれて厚生労働省から発表される予定です。

7-4. 子の看護等休暇の拡大

2025年4月1日から、従来の「子の看護休暇」が「子の看護等休暇」に名称変更され、内容も大幅に拡充されます。

【改正のポイント】

項目 改正前 改正後(2025年4月~)
対象となる子の年齢 小学校就学の始期に達するまで 小学校3年生修了まで
取得事由 ・病気やケガの看護
・予防接種
・健康診断
左記に加えて:
感染症等に伴う学級閉鎖等
入園式・卒園式・入学式
継続雇用期間の要件 6か月以上 撤廃(入社直後から取得可能)

特に、「学級閉鎖等」が取得事由に追加されたことは、働く親にとって大きな助けになります。新型コロナウイルスなどの感染症流行時には、子どもの学級が突然閉鎖されることがありますが、これまでは年次有給休暇を使うしかありませんでした。

また、「入園式・卒園式」などの学校行事にも利用できるようになったため、大切な節目の日に子どもに付き添えるようになります。

7-5. 企業の公表義務・個別周知義務の強化

2025年の改正では、企業側の義務も強化されます。

【1. 育児休業取得状況の公表義務拡大】

改正前:従業員数1,000人超の企業
改正後:従業員数300人超の企業

公表する内容は、以下のいずれかです:

  • 男性の育児休業等の取得率
  • 男性の育児休業等と育児目的休暇の取得率

年1回、自社のウェブサイトなど一般の方が閲覧できる方法で公表する必要があります。

【2. 個別の周知・意向確認の義務化】

企業は、以下のタイミングで労働者に対して個別の周知と意向確認を行う義務があります:

  • 妊娠・出産等の申出があったとき
  • 育児休業から復帰するとき
  • 子が3歳になる前
  • 労働者から申出があったとき

周知する内容:

  • 育児休業制度
  • 育児休業給付金
  • 社会保険料の免除
  • 短時間勤務制度
  • テレワーク等の柔軟な働き方
  • その他の両立支援制度

意向確認:

  • 育児休業を取得するか
  • どの制度を利用したいか

これにより、「会社にどんな制度があるか知らなかった」「誰に相談すればいいか分からなかった」という状況が改善されることが期待されています。

【3. 介護離職防止のための措置】

介護についても、以下の措置が企業に義務づけられます:

  1. 介護に直面した旨の申出をした労働者への個別周知・意向確認
  2. 40歳など早い段階での情報提供
    介護に直面する前から、両立支援制度について情報提供を行います。
  3. 雇用環境の整備
    研修の実施、相談窓口の設置など。

これらの措置により、突然の介護離職を防ぐことが狙いです。

8. 時短勤務の申請方法と手続きの流れ

8-1. 申請のタイミング(いつまでに申請する?)

「時短勤務を使いたいけど、いつ申請すればいいの?」

時短勤務の申請タイミングは、育児・介護休業法では明確に定められていません。企業の就業規則や育児・介護休業規程によって異なります。

【一般的な申請期限】

多くの企業では、以下のような期限を設けています:

  • 時短勤務開始希望日の1か月前まで(最も一般的)
  • 時短勤務開始希望日の2週間前まで
  • 時短勤務開始希望日の3か月前まで(企業によっては長めに設定)

育休明けに時短勤務を利用する場合は、育休中に申請しておくとスムーズです。例えば、育休終了の1~2か月前には人事部と相談を始めるとよいでしょう。

【なぜ早めの申請が必要か】

企業側も、時短勤務者が増えることで業務体制の調整が必要になります:

  • 業務の引継ぎや分担
  • シフト調整(時短勤務者が複数いる場合)
  • 代替要員の確保
  • チーム全体の業務計画の見直し

急な申請だと、企業側も対応が難しくなり、結果的に自分も周囲も困ることになります。できるだけ早めに相談・申請することをおすすめします。

8-2. 必要な書類と提出先

時短勤務の申請に必要な書類も、企業によって異なります。一般的には以下のようなものが求められます。

【一般的な必要書類】

  1. 短時間勤務申請書
    企業が用意している所定の様式に記入します。
  2. 対象となる子の証明書類
    • 住民票の写し
    • 出生証明書のコピー
    • 健康保険証のコピー
  3. その他
    • 配偶者の就労証明書(企業によっては求められる場合も)
    • 保育園の入園証明書(参考資料として)

介護の場合は:

  • 介護対象者との続柄を証明する書類(住民票、戸籍謄本など)
  • 要介護状態を証明する書類(医師の診断書、介護保険証のコピーなど)

【提出先】

通常は人事部または総務部に提出します。企業規模が小さい場合は、直属の上司を通じて提出することもあります。

提出方法も企業によって異なり、紙の書類を提出する場合もあれば、社内システムからオンラインで申請できる場合もあります。

8-3. 申請から承認までの一般的な流れ

時短勤務の申請から実際に利用開始するまでの一般的な流れは、以下のとおりです。

【ステップ1:事前相談】

まずは非公式に上司や人事部に相談してみましょう。

  • 「育休明けから時短勤務を利用したいのですが…」
  • 「親の介護のため、時短勤務を検討しているのですが…」

この段階で、自社の制度内容や申請方法、必要書類などを確認できます。

【ステップ2:正式な申請】

必要書類を揃えて、所定の期限までに正式な申請を行います。

申請書には通常、以下の内容を記載します:

  • 時短勤務を開始したい日
  • 希望する勤務時間(例:9:00~16:00)
  • 対象となる子の氏名・生年月日(育児の場合)
  • 介護対象者の氏名・続柄(介護の場合)

【ステップ3:企業側での確認・調整】

企業は提出された書類を確認し、以下のような調整を行います:

  • 申請内容が法律や社内規定の要件を満たしているか確認
  • 業務体制の調整(業務分担、代替要員の確保など)
  • 必要に応じて本人との面談

この期間は通常、1~2週間程度かかります。

【ステップ4:承認・通知】

問題がなければ、企業から承認通知が出されます。

通知には以下の内容が記載されます:

  • 時短勤務の適用期間
  • 勤務時間
  • 給与の計算方法
  • その他の注意事項

【ステップ5:時短勤務開始】

承認された日から、時短勤務がスタートします。

開始後も、状況に応じて勤務時間の変更や、フルタイムへの復帰などを相談できます。

【重要:企業は原則として拒否できない】

繰り返しになりますが、条件を満たす労働者からの時短勤務の申請を、企業は原則として拒否できません。

もし不当に拒否された場合は:

  1. まず人事部や上司と再度話し合う
  2. 社内の相談窓口(ハラスメント相談窓口など)に相談
  3. それでも解決しない場合は、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に相談

労働局では、企業に対して助言・指導・勧告を行うことができます。

8-4. 申請書の記載例

最後に、時短勤務申請書の記載例をご紹介します。企業によって様式は異なりますが、参考にしてください。

【育児のための短時間勤務申請書 記載例】

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           短時間勤務申請書
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

令和〇年〇月〇日

株式会社〇〇〇〇
人事部長 〇〇〇〇 殿

                  所属:〇〇部〇〇課
                  氏名:〇〇 〇〇 ㊞

 育児・介護休業法第23条に基づき、下記のとおり短時間勤務
制度の適用を申請いたします。

                記

1. 短時間勤務開始日
   令和〇年〇月〇日

2. 短時間勤務終了予定日
   令和〇年〇月〇日(子の3歳の誕生日の前日)

3. 対象となる子の情報
   氏名:〇〇 〇〇
   生年月日:令和〇年〇月〇日
   続柄:長男

4. 希望する勤務時間
   始業時刻:午前9時00分
   終業時刻:午後4時00分
   (所定労働時間:6時間、休憩時間:1時間)

5. 添付書類
   □ 住民票の写し
   □ 健康保険証のコピー

                                以上
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このような形式で申請書を作成します。不明な点があれば、人事部に確認しながら記入しましょう。

9. 就業規則への記載と企業側の義務

9-1. 就業規則に必ず記載すべき事項

ここからは、企業の人事担当者向けの内容も含めて解説します。

育児・介護休業法に基づく時短勤務制度は、就業規則への記載が義務とされています。

労働基準法第89条では、「休暇」に関する事項を就業規則の「絶対的必要記載事項」としており、育児・介護に関する休業や時短勤務も含まれます。

【就業規則に記載すべき主な事項】

  1. 制度の対象者
    • 3歳未満の子を養育する労働者
    • 要介護状態の家族を介護する労働者
    • 適用除外となる労働者(労使協定がある場合)
  2. 短縮後の労働時間
    • 1日の所定労働時間を5時間45分~6時間とする
    • 具体的な勤務パターン
  3. 申請方法
    • 申請の期限(開始希望日の〇か月前まで)
    • 必要な書類
    • 提出先
  4. 適用期間
    • 子が3歳に達するまで
    • 企業独自の延長がある場合はその内容
  5. 賃金の取扱い
    • 短縮された時間分の賃金の計算方法
    • 各種手当の取扱い
  6. その他の注意事項
    • 所定外労働(残業)の扱い
    • フルタイムへの復帰手続き
    • 不利益取扱いの禁止

9-2. 企業が講じるべき措置

企業には、時短勤務制度の導入だけでなく、利用しやすい環境を整備する義務もあります。

【企業が講じるべき主な措置】

  1. 制度の周知
    • 就業規則や社内規程を全従業員に周知
    • 社内イントラネットやハンドブックへの掲載
    • 新入社員研修での説明
  2. 個別の周知・意向確認(2025年4月から義務化)
    • 妊娠・出産の申出があった際
    • 育休復帰時
    • 子が3歳になる前
  3. 相談窓口の設置
    • 人事部や総務部に相談窓口を設ける
    • 社外の専門家(社労士など)への相談体制
  4. 管理職への教育
    • 時短勤務者への適切なマネジメント
    • ハラスメント防止
    • 業務分担の工夫
  5. 業務体制の整備
    • 業務の見える化・標準化
    • チームでの業務分担
    • ITツールの活用

9-3. 2025年改正への対応(企業向け)

2025年の法改正に向けて、企業が準備すべきことをチェックリスト形式でまとめます。

【2025年4月1日までに対応すべきこと】

就業規則の改定

  • 所定外労働の制限(残業免除)の対象を「小学校就学前」に変更
  • 子の看護等休暇の対象年齢を「小学校3年生修了まで」に変更
  • 継続雇用6か月未満の労働者も子の看護等休暇を取得可能に
  • 時短勤務の代替措置にテレワークを追加

テレワーク制度の検討

  • 3歳未満の子を持つ労働者がテレワークを選択できるよう、導入を検討(努力義務)
  • 時短勤務が困難な業務の代替措置としてテレワークを用意

個別周知・意向確認の体制整備

  • 妊娠・出産申出時、育休復帰時、子が3歳になる前の周知体制
  • 周知内容の資料作成
  • 意向確認の記録方法の確立

介護離職防止措置の整備

  • 介護に直面した労働者への個別周知・意向確認
  • 40歳到達時などの早期情報提供
  • 研修や相談窓口の設置

公表義務への対応(従業員300人超の企業)

  • 男性の育児休業取得率等の公表
  • 自社ウェブサイトでの公表準備

【2025年10月1日までに対応すべきこと】

3歳以降小学校就学前の柔軟な働き方措置

  • 5つの措置から2つ以上を選択して導入
  • 就業規則への記載
  • 対象労働者への個別周知

次世代法への対応(従業員100人超の企業)

  • 一般事業主行動計画策定時の育児休業取得状況等の把握
  • 計画の策定・届出

9-4. 規定例の参考リンク

厚生労働省では、時短勤務を含む育児・介護休業に関する規定例を公表しています。

【参考になる公式資料】

  1. 「育児・介護休業等に関する規則の規定例」
    厚生労働省のポータルサイトで公開されています。
    検索キーワード:「育児・介護休業等に関する規則の規定例 厚生労働省」
  2. 「育児・介護休業法、次世代育成支援対策推進法 改正ポイントのご案内」
    2025年改正の詳細が記載されたリーフレット
  3. 「両立支援のひろば」
    厚生労働省が運営する、企業の両立支援事例を紹介するサイト

これらの資料を参考にしながら、自社の実情に合わせた規定を整備しましょう。

また、専門的な相談が必要な場合は、社会保険労務士に依頼することも検討してください。法改正への対応は複雑なため、専門家のサポートがあると安心です。

10. 時短勤務利用時の注意点とよくある疑問

10-1. 不利益取扱いの禁止(解雇・降格は違法)

育児・介護休業法では、時短勤務の申請や利用を理由とした不利益取扱いを明確に禁止しています。

【禁止されている不利益取扱いの例】

  • 解雇:時短勤務を理由に解雇すること
  • 雇止め:契約更新を拒否すること
  • 降格:役職を下げること
  • 減給:短縮された労働時間を超えて賃金を減額すること
  • 不利益な配置転換:遠隔地への転勤を命じるなど
  • 不利益な自宅待機
  • 昇進・昇格の人事考課での不利益な評価
  • 不利益な労働契約の変更

「時短勤務を申請したら、上司から『それなら正社員は難しいね』と言われた」
「時短勤務中は昇給・昇進の対象外だと言われた」

このような対応は違法です。

ただし、以下のケースは不利益取扱いには該当しません:

  • 短縮された労働時間に応じて賃金を減額すること
  • 賞与や退職金の算定で、労働時間や日数に比例した取扱いをすること
  • 時短勤務により労働時間が短いことを理由に、合理的な範囲で業績評価や人事考課において考慮すること

【もし不利益取扱いを受けたら】

  1. まず人事部や社内の相談窓口に相談
  2. 証拠を残す(メール、録音、メモなど)
  3. 改善されない場合は、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に相談
  4. 必要に応じて弁護士に相談

労働局では、企業に対して助言・指導・勧告を行うことができ、悪質な場合は企業名を公表することもあります。

10-2. キャリアへの影響は?マミートラックの懸念

「時短勤務を使うと、キャリアに影響が出るのでは…」

これは多くの人が抱える不安です。実際、時短勤務の利用により、いわゆる「マミートラック」(出産後の女性が、昇進・昇格の機会を失い、単調な業務に固定されてしまう現象)に陥るケースも存在します。

【時短勤務がキャリアに与える可能性のある影響】

項目 可能性のある影響
昇進・昇格 労働時間が短いことで、昇進機会が遅れる可能性がある(ただし、時短勤務を理由とした差別は違法)
業務内容 責任の重い業務や新規プロジェクトから外される可能性がある
スキルアップ 研修や出張の機会が減る可能性がある
給与・賞与 労働時間に応じて減額される(これは合理的な範囲で認められる)

【マミートラックを避けるための対策】

  1. 上司とのコミュニケーション
    「時短勤務でも、責任ある仕事を続けたい」という意思を明確に伝えましょう。
  2. 自己啓発の継続
    時短勤務中でも、オンライン研修や自主学習でスキルアップを続けることが大切です。
  3. 業務の効率化
    限られた時間で成果を出すために、業務を見直し、効率化を図りましょう。
  4. キャリアプランの明確化
    「時短勤務は一時的なもので、フルタイム復帰後はこういうキャリアを目指したい」と周囲に示すことも重要です。
  5. 企業の制度活用
    2025年改正で導入される柔軟な働き方(テレワークなど)を活用し、時短勤務だけに頼らない選択肢も検討しましょう。

また、企業側も時短勤務者を戦力として活用する意識を持つことが重要です。時短勤務だからといって、単調な業務しか任せないのではなく、限られた時間の中で成果を出せる業務設計を工夫することが求められます。

10-3. 育休から時短勤務への切り替え

「育休明けに、いきなりフルタイムは厳しい…」

多くの方が、育休から時短勤務へと段階的に復帰しています。

【育休から時短勤務への移行パターン】

パターン1:育休終了と同時に時短勤務開始
これが最も一般的なパターンです。育休終了日の翌日から時短勤務を開始します。

パターン2:慣らし保育期間は育休を延長
保育園の慣らし保育期間(通常1~2週間)は育休を延長し、慣らし保育が終わってから時短勤務を開始する方法もあります。

パターン3:一度フルタイム復帰後、時短勤務に切り替え
育休明けに一度フルタイムで復帰し、生活リズムが整ったところで時短勤務に切り替えるケースもあります(企業の規定により可能かどうか確認が必要)。

【切り替え時の注意点】

  1. 育休中に申請を済ませる
    育休終了の1~2か月前には、時短勤務の申請手続きを完了させておきましょう。
  2. 保育園の入園時期との調整
    認可保育園は4月入園が多いため、育休終了時期を調整することも検討してください。
  3. 給付金の違いを理解する
    • 育休中:育児休業給付金(給与の67%または50%)
    • 時短勤務:給与(75%程度)+ 育児時短就業給付金(10%)

    育休を延長するか、早めに復帰するか、経済的な面も含めて検討しましょう。

10-4. フルタイム復帰のタイミング

「いつフルタイムに戻ればいい?」

これは個人の状況により異なりますが、一般的なタイミングをご紹介します。

【フルタイム復帰の一般的なタイミング】

  1. 子どもが3歳になったとき
    法律上の時短勤務期間が終了するタイミングです。ただし、企業が延長制度を設けている場合は、無理に戻る必要はありません。
  2. 保育園が延長保育に対応できるようになったとき
    保育園の預かり時間が延長され、フルタイム勤務に対応できる体制が整ったタイミング。
  3. 配偶者の協力体制が整ったとき
    夫婦で家事・育児を分担できる体制ができたタイミング。
  4. 子どもが小学校に入学したとき
    学童保育を利用できるようになり、フルタイム復帰を目指すケース。ただし、「小1の壁」に注意。
  5. 経済的な必要性が高まったとき
    住宅購入、教育費の増加などで、収入を増やす必要が出たタイミング。

【段階的な復帰も検討】

いきなりフルタイム(8時間)に戻すのではなく、段階的に労働時間を延ばす方法もあります:

  • 6時間 → 7時間 → 8時間
  • 週4日フルタイム+週1日時短 → 週5日フルタイム

企業の規定で認められている場合は、こうした柔軟な対応も検討してみてください。

10-5. 介護と育児の両立ケース

「子どもの育児をしながら、同時に親の介護も…」

近年、育児と介護を同時に担う「ダブルケア」の問題が深刻化しています。

【ダブルケアの現状】

内閣府の調査によると、育児と介護を同時に行っている人は約25万人いると推計されています。特に、30代後半~40代の女性に多い傾向があります。

【利用できる制度の組み合わせ】

育児と介護の両方に対応する必要がある場合、以下の制度を組み合わせて利用できます:

  1. 時短勤務
    • 育児のための時短勤務(3歳未満の子がいる場合)
    • 介護のための時短勤務等の措置(企業が選択)

    ※ただし、両方を同時に利用できるかは企業の規定次第

  2. 所定外労働の制限(残業免除)
    • 育児:小学校就学前まで(2025年4月改正後)
    • 介護:要介護状態の家族がいる場合
  3. 子の看護等休暇 + 介護休暇
    • 子の看護等休暇:子1人につき年5日(2人以上は年10日)
    • 介護休暇:対象家族1人につき年5日(2人以上は年10日)
  4. テレワーク
    • 2025年4月から、育児・介護の両方でテレワークが活用しやすくなります

【ダブルケアを乗り切るための工夫】

  • 地域の支援サービスを活用:自治体の子育て支援、介護保険サービス、ファミリーサポートなど
  • 家族での役割分担:配偶者や兄弟姉妹と協力体制を築く
  • 職場への早めの相談:状況を説明し、柔軟な働き方を相談する
  • 専門家への相談:地域包括支援センター、ケアマネージャーなどに相談

ダブルケアは非常に負担が大きいため、一人で抱え込まず、周囲のサポートを積極的に求めることが大切です。

11. 【体験談】時短勤務を利用してみて

11-1. ワーキングマザーAさんの事例

【Aさんのプロフィール】

  • 30代女性、IT企業勤務(システムエンジニア)
  • 第一子出産後、1年間の育休を取得
  • 育休明けから子どもが3歳になるまで時短勤務を利用

「時短勤務のおかげで、仕事を続けられました」

「育休が終わるとき、正直、仕事に戻れるか不安でした。保育園の送迎もあるし、子どもが熱を出したらどうしようって。でも、時短勤務制度があったおかげで、なんとか両立できました。

私は9時から16時までの6時間勤務を選びました。朝、子どもを保育園に送ってから出社し、16時に退社してお迎えに行く生活です。収入は2~3割減りましたが、2025年から育児時短就業給付金も始まるので、それは本当にありがたいですね。

最初は『6時間で仕事が終わるのか』と心配でしたが、意外と効率よく働けるようになりました。限られた時間しかないので、優先順位を明確にして、無駄な作業を省くようになったんです。周囲も協力してくれて、緊急性の低い仕事は翌日に回してもらったり。

ただ、正直に言うと、キャリアの面では少し停滞感があります。プロジェクトリーダーの打診があったのですが、時短勤務だと責任を果たせないかもと思って辞退しました。これが良かったのか、今でも少し悩んでいます。

でも、子どもが3歳になったらフルタイムに戻る予定なので、そこからまたキャリアアップを目指そうと思っています。時短勤務は、仕事を完全に辞めずに済む『つなぎの手段』として、本当に助かりました。」

11-2. 介護と仕事を両立するBさんの事例

【Bさんのプロフィール】

  • 40代男性、製造業勤務(品質管理部門)
  • 母親が認知症を発症し、介護が必要に
  • 介護のための時短勤務制度を利用

「介護と仕事、どちらも諦めたくなかった」

「母が認知症になったとき、『仕事を辞めるしかないのか』と本気で悩みました。でも、会社の人事部に相談したら、介護のための短時間勤務制度があることを知って。

うちの会社では、介護の場合はフレックスタイム制か時短勤務を選べたので、私は時短勤務を選びました。朝7時から14時までの7時間勤務です。これなら、午後にデイサービスから母を迎えに行けます。

給与は減りましたが、仕事を辞めるよりはずっといい。何より、仕事があることで、介護だけの生活にならずに済んでいます。職場の人間関係もありますし、精神的にもバランスが取れている気がします。

ただ、育児の場合と違って、介護はいつまで続くか分からないのが辛いですね。制度上は3年間で2回までしか使えないので、その後どうするかは今から考えています。

最近は、兄弟とも協力体制を築いて、週末は兄に母を見てもらうようにしました。一人で抱え込まないことが大事だと、痛感しています。」

11-3. 企業人事担当者からのアドバイス

【C社人事部長のコメント】

「当社では、時短勤務者が年々増えています。最初は『業務が回るのか』と心配する声もありましたが、今では組織全体の働き方改革につながっていると感じています。

時短勤務者が増えたことで、『属人化をなくそう』『誰でもできる仕事の仕組みを作ろう』という意識が社内に浸透しました。業務マニュアルを整備したり、チームで情報共有する文化ができたりと、良い副次効果も出ています。

企業側から見たアドバイスとしては、早めに相談してほしいということです。急に『来月から時短勤務にしたい』と言われても、業務体制の調整が間に合いません。できれば2~3か月前から相談いただけると、スムーズに対応できます。

また、時短勤務を利用する方には、『限られた時間で成果を出す』という意識を持ってほしいです。ただ時間を短くするだけでなく、効率的な働き方を追求することで、本人のスキルアップにもつながります。

2025年の法改正では、企業側の対応も大幅に増えます。テレワークの導入や、3歳以降の柔軟な働き方の整備など、準備すべきことがたくさんあります。でも、これは従業員の離職を防ぎ、優秀な人材を確保するチャンスでもあると捉えています。

時短勤務は、企業にとっても労働者にとっても、Win-Winの制度です。お互いに歩み寄って、より良い働き方を実現していきたいですね。」

12. まとめ:時短勤務で仕事と育児・介護の両立を実現しよう

ここまで、育児・介護休業法における時短勤務制度について、基本から2025年の最新改正内容まで、詳しく解説してきました。

【この記事の重要ポイントをおさらい】

  1. 時短勤務は法律で保障された権利
    条件を満たせば、企業は原則として拒否できません。就業規則に明記がなくても利用できます。
  2. 3歳未満の子を養育する労働者が対象
    育児の場合、原則として1日6時間程度の勤務になります。企業独自に期間を延長しているケースも多くあります。
  3. 給与は労働時間に応じて減額される
    一般的に25%程度の減収になりますが、2025年4月から「育児時短就業給付金」が新設され、収入減を補う制度ができます。
  4. 2025年の法改正で大きく変わる
    テレワークの追加、3歳以降の柔軟な働き方の義務化、残業免除の対象拡大など、利用しやすくなる改正が多数あります。
  5. 不利益取扱いは禁止
    時短勤務を理由とした解雇や降格は違法です。もし不当な扱いを受けたら、労働局に相談しましょう。
  6. 企業側も準備が必要
    就業規則の改定、テレワーク制度の検討、個別周知の体制整備など、2025年4月・10月の施行に向けて対応が求められます。

「育児か仕事か」「介護か仕事か」――そんな二者択一を迫られる時代は、もう終わりつつあります。

時短勤務制度は、あなたが大切な家族との時間を守りながら、キャリアも継続できるようにするための制度です。完璧である必要はありません。時には周囲に助けを求めながら、自分なりのバランスを見つけていけばいいのです。

もし今、育児や介護と仕事の両立に悩んでいるなら、まずは会社の人事部に相談してみてください。「こんなこと相談していいのかな」と躊躇する必要はありません。あなたには法律で守られた権利があるのですから。

2025年の法改正により、さらに柔軟な働き方が選択できるようになります。テレワーク、フレックスタイム、新しい休暇制度――これらを上手に活用しながら、あなたらしい働き方を実現してください。

そして、企業の人事担当者の皆さんには、ぜひ利用しやすい制度設計と風土づくりをお願いしたいと思います。時短勤務者を「制約のある人材」と見るのではなく、「限られた時間で成果を出す効率的な働き方のロールモデル」として捉えることで、組織全体の生産性向上にもつながるはずです。

仕事と家庭、どちらも大切にしながら生きていく。それは決して欲張りなことではありません。時短勤務制度を味方につけて、あなたらしい人生を歩んでいきましょう。

この記事が、育児や介護と仕事の両立に悩むすべての方の、少しでも助けになれば幸いです。


【参考情報・お問い合わせ先】

※本記事は2025年11月時点の情報に基づいています。法改正の詳細については、厚生労働省の最新情報をご確認ください。

 

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