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出生時育児休業給付金と育児休業給付金の違い【申請期限が違う】

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コラム
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まず結論:2つの給付金の違いは「3点だけ」

「出生時育児休業給付金」と「育児休業給付金」、名前が似すぎていて混乱していませんか? 安心してください。この記事を読み終わるころには、頭の中がスッキリ整理されます。

結論から先に言ってしまうと、2つの給付金の支給額の計算方法や基本的な受給要件はほぼ同じです。ただし、以下の3点だけが異なります。

✅ 2つの給付金が違う「3点」

  1. 支給申請ができるタイミング
  2. 申請の締め切り(期限の起算点)
  3. 休業中に働いた場合に不支給となる就業上限の計算方法

逆に言うと「支給額の計算式」「受給するための雇用保険の要件」「67%という支給率(育休給付金は181日以降50%)」「賃金との調整ルール」は同じです。これを知っているだけで、混乱の半分は解決します。

また、2025年4月から新たに始まった「出生後休業支援給付金(+13%上乗せ)」という制度もあります。条件を満たすと手取りがほぼ10割になる重要な制度ですが、まだご存知でない方が多いので、後半でしっかり解説します。

2つの給付金を一覧で確認しておこう

まずは全体像を一枚の表にまとめました。細かい説明は後で読むとして、まずこれをざっと眺めておいてください。

項目 出生時育児休業給付金 育児休業給付金
対応する休業制度 産後パパ育休(出生時育児休業) 育児休業
制度が始まった時期 2022年10月(新設) 1995年(従来の制度)
主な対象者 主に男性(パパ) 男女問わず
取得できる期間 子の出生後8週間以内(最大28日) 子が1歳(最大2歳)まで
分割取得 2回まで分割可 2回まで分割可(2022年10月〜)
休業中の就労 条件付きで一部就労OK 原則不可
支給率 67% 67%(181日以降50%)
申請の締め切り 出生後8週間経過の翌日から2か月以内 育休開始日から4か月以内(初回)

特に「申請の締め切り」と「就労の可否」の欄が、実際の申請でつまずきやすいポイントです。それぞれ後で詳しく解説します。

出生時育児休業給付金とは?(産後パパ育休でもらえるお金)

出生時育児休業給付金は、2022年10月に新しくできた「産後パパ育休(出生時育児休業)」を取得した人がもらえる給付金です。厚生労働省の雇用保険制度に基づいており、申請・支給の決定はハローワーク(公共職業安定所)が行います。

産後パパ育休という制度が生まれた背景には、男性の育児参加率をもっと高めたいという国の方針があります。2020年時点で男性の育児休業取得率はわずか12.65%。出産直後の一番大変な時期に父親のサポートが少ないという課題を解消するため、「出産後8週間以内に取れる」「申出期限が2週間前でOK」という柔軟な制度が新設されました。

もらえる条件は?

以下の要件をすべて満たす人が対象です。

  • 雇用保険に加入していること
  • 子の出生後8週間以内に出生時育児休業を取得すること
  • 休業開始前2年間に、賃金支払基礎日数11日以上(または就労80時間以上)の月が12か月以上あること
  • 休業期間中に会社から賃金の80%以上が支払われていないこと
  • 就業した日数・時間が一定の上限以下であること(詳細は後述)

対象者は主に男性(パパ)を想定していますが、制度上は女性でも取得可能です。ただし、出産した女性は産後8週間が産後休業と重なるため、実際に女性が出生時育児休業を使うのは養子縁組などの特殊なケースに限られます。

また、契約社員・派遣社員の方も雇用保険に加入していれば対象になりえます。条件は「子の出生後8週間経過後から6か月以内に労働契約が満了することが明らかでない」こと。雇用形態を理由に最初からあきらめないでください。

なお、以下のいずれかに当てはまる場合は、会社の労使協定の定めによって対象外になることがあります。

  • 入社してから1年未満
  • 申出の日から8週間以内に雇用契約が終了することが明らか
  • 週の所定労働日数が2日以下

心配な方は、まず会社の人事担当者に「自分は産後パパ育休の対象になりますか?」と確認してみてください。聞きにくければ「育児・介護休業法に基づく申請をしたい」と一言添えると話が進みやすいです。

いくらもらえる?計算方法と月給別の目安

計算式は以下のとおりです。

💡 出生時育児休業給付金の計算式

休業開始時賃金日額 × 休業日数 × 67%

※休業開始時賃金日額=休業開始前6か月の賃金合計 ÷ 180日

産後パパ育休の最大取得日数は28日間です。月給別の概算額を確認してみましょう。

月給の目安 賃金日額(概算) 28日取得した場合の給付金(67%)
月給20万円 約6,667円 約125,000円
月給30万円 10,000円 約187,600円
月給40万円 約13,333円 約250,000円
月給50万円以上(上限適用) 上限額が適用 約260,000円前後(上限)

ひとことで言うと「月給の約6〜7割が最大4週間分まとめてもらえる」イメージです。

なお、ここで計算に使う「賃金」には賞与や3か月を超える期間ごとに支払われる賃金は含まれません。日ごろの月給(残業代は含む)をベースに計算します。給付金の上限額・下限額は毎年8月に改定されるため、最新の金額はハローワークの公式サイトでご確認ください。

育児休業給付金とは?

育児休業給付金は、1995年から続く従来の制度で、1歳未満の子どもを育てるために育児休業を取得した人がもらえます。パパもママも取得でき、どちらが取得しても受給できる点が大きな特徴です。

もらえる条件と支給期間

  • 雇用保険に加入していること
  • 1歳未満の子を養育するために育児休業を取得すること
  • 休業開始前2年間に、賃金支払基礎日数11日以上の月が12か月以上あること
  • 各支給単位期間に就業した日数が10日以下であること(10日超の場合は就業時間が80時間以下)
  • 休業中に会社から賃金の80%以上が支払われていないこと

支給期間は原則として子が1歳になるまで。ただし、保育所に入所できないなどの事情があれば最大2歳まで延長できます。また、パパ・ママ育休プラス制度(夫婦が交代して育休を取得するケース)では1歳2か月まで延長可能です。

2022年10月以降は、育児休業の分割取得(2回まで)も可能になりました。「妻が復帰するタイミングで夫が育休に入る」「前半と後半に分けてそれぞれ取る」といった柔軟な使い方が広がっています。

2人目の子どもを出産する際、1人目の育休から復帰してまだ6か月未満でも受給できるか?という疑問を持つ方も多いです。この点については別記事で詳しく解説していますので、ぜひ参照してみてください。

支給率が180日を境に下がる話

育休給付金だけの特徴として、支給率が途中で変わります。

期間 支給率 月給30万円の目安額
休業開始〜180日目まで 67% 約201,000円/月
181日目以降 50% 約150,000円/月

ここで重要なのが、「180日のカウント」の仕組みです。出生時育児休業給付金(産後パパ育休)を先に受給した日数も、この180日に通算されます。

具体的に言うと、パパが産後パパ育休28日を取得してから育児休業に入った場合、育休給付金の180日カウントはすでに28日が経過した状態でスタートします。つまり、育休開始から152日目(28日 + 152日 = 180日)で50%に切り替わる、ということです。

「育休6か月間はずっと67%のはずなのに、5か月もたたないうちに50%になった」というケースはこれが原因です。産後パパ育休を先に取る場合は、この点を必ず頭に入れておきましょう。

3つの違いを並べて確認しよう

いよいよ本記事の核心です。申請でつまずきやすいポイントを一つずつ丁寧に見ていきます。

①支給申請のタイミング

育休給付金は、休業開始日から1か月ごとに区切られた「支給単位期間」ごとに申請します。実務上は2か月分まとめて申請するのが一般的で、育休中に定期的(2か月おきに)手続きをする、というスタイルです。

一方、出生時育児休業給付金には「支給単位期間」という概念がありません。原則として産後パパ育休の全期間が終わった後に、1回でまとめて申請するのが基本です。

ただし、令和7年(2025年)4月1日以降は制度が改正され、以下のタイミングで早めに申請できるようになりました。

📋 2025年4月以降の申請開始タイミング(出生時給付金)

  • 取得日数が28日(上限)に達した日の翌日から申請可能
  • 2回目の出生時育児休業が終了した日の翌日から申請可能

以前は「子の出生後8週間を経過した日以降」まで待つ必要があったのが、早めに申請できるよう改正されました。給付金の受け取りが早まるのは嬉しい改正ですね。

また、産後パパ育休中に一部就労があった場合は、その給与の支払日を確認してから申請することになります。就労分の賃金額も申告が必要なため、給与支払い日前に申請することができません。就労する予定がある方は、給与締め日と支払日を事前に会社の担当者と確認しておきましょう。

さらに、産後パパ育休を2回に分割取得した場合は、2回分の期間をまとめて1回の申請で処理します。「1回目が終わったら1回目分だけ先に申請できる」とは限らない点に注意してください。

②申請の締め切り(期限の起算点)

申請期限の起算点が異なります。期限を過ぎると受給できなくなる可能性があるため、ここは特に注意が必要です。

給付金の種類 申請期限の起算点 申請期限
出生時育児休業給付金 子の出生後8週間を経過した日の翌日 そこから2か月を経過する日の属する月の末日
育児休業給付金 育児休業の開始日 そこから4か月を経過する日の属する月の末日(初回)

具体的に計算してみましょう。4月1日(出産予定日と同日)に子が生まれたとします。

  • 産後8週間(56日後)=5月27日まで
  • 出生時育児休業給付金の起算点:5月28日(翌日)
  • 出生時育児休業給付金の申請期限:5月28日から2か月後 → 7月末日
  • 育児休業給付金(4月1日育休開始)の初回申請期限:4月1日から4か月後 → 8月末日

このケースでは、出生時給付金の期限が育休給付金より1か月ほど早くなります。「育休給付金の申請は会社に任せているから大丈夫」と思っていて、出生時給付金の期限を別に管理し忘れてしまう方が実際にいます。育休に入ったタイミングで、スマートフォンのカレンダーに「出生時給付金の申請期限」を入力しておくことを強くおすすめします。

なお、産後パパ育休の「8週間の起算日」についても確認しておきましょう。これは出産予定日と実際の出産日のどちらかによって変わります。

⚠️ 8週間(56日)の起算日は「予定日か実際の出産日」で変わる

  • 出産予定日に生まれた場合:出産予定日の翌日が8週間の起算日
  • 出産予定日に生まれた場合:実際の出産日の翌日が8週間の起算日

例:予定日が4月1日で3月20日に生まれた場合 → 起算は4月2日(予定日翌日)から。早産でも取得できる期間は短くなりません。

③不支給・減額になる就業の基準

産後パパ育休には「休業中に一定の条件下で就労できる」という、従来の育休にはない特徴があります。在宅ワーク中心の職種では特に活用されています。ただし、働きすぎると給付金が支給されなくなります。この不支給基準の計算方法が、2つの給付金で異なります。

育児休業給付金(通常)の就業上限:

1支給単位期間(約1か月)ごとに、就業日数が10日以下かつ就業時間が80時間以下かどうかで判定します。この基準を超えると不支給になります(どちらか一方でも超えると不支給)。

出生時育児休業給付金の就業上限:

⚠️ 出生時給付金の不支給基準は休業日数に比例する

取得日数が28日(上限いっぱい)の場合:

就業日数 10日 かつ 就業時間 80時間 を超えると不支給(通常の育休と同じ基準)

取得日数が28日未満の場合(例:14日間取得):

就業日数の上限:10日 × 14日 ÷ 28日 = 5日(端数切り上げ)

就業時間の上限:80時間 × 14日 ÷ 28日 = 40時間(端数処理なし)

→ 取得日数が少ないほど、就業できる上限も少なくなる点に注意。14日間しか取らないのに7日働くと不支給になります!

産後パパ育休中に在宅勤務などで仕事をしようと考えている方は、この計算を事前に把握しておくことが重要です。就労する際は、あらかじめ会社との間で「就労予定合意書」を作成し、書面で記録を残しておきましょう。

なお、「賃金との調整」(会社からの給与支払いがあった場合の給付金の増減)のルールは2つの給付金で同じです。

会社から支払われた賃金の割合 給付金への影響
休業前賃金の13%以下 給付金は満額支給
13%超〜80%未満 差額を補う形で減額支給
80%以上 給付金は不支給

【2025年4月〜最新情報】出生後休業支援給付金「+13%上乗せ」を見逃していませんか?

ここ、多くの方がまだ知らない情報なので、強調してお伝えします。

令和7年(2025年)4月1日から、「出生後休業支援給付金」という新しい給付金が始まりました。条件を満たすと、育児休業給付金または出生時育児休業給付金に、最初の28日分に限って13%が上乗せされます。

🎉 手取りがほぼ10割になる「出生後休業支援給付金」とは?

受給条件:夫婦ともに14日以上の育児休業(または出生時育児休業)を取得すること

  • パパ:子の出生日翌日から8週間以内に14日以上取得
  • ママ:子の出生後16週間以内に14日以上取得

上乗せ額:育休給付金または出生時給付金に、さらに+13%(上限は最初の28日分まで)

結果:合計で給与の約80%相当の給付金 → 社会保険料も免除されるため、実質手取りはほぼ10割

※配偶者が育休対象でない場合(シングルの方など特定の事情がある場合)は、本人のみ14日以上取得でも支給されます。詳細は最新のハローワーク情報でご確認ください。

月給30万円のパパが産後パパ育休を28日取得した場合の試算(夫婦ともに14日以上取得):

  • 出生時育児休業給付金:10,000円 × 28日 × 67% = 187,600円
  • 出生後休業支援給付金(+13%):10,000円 × 28日 × 13% = 36,400円
  • 合計給付金:224,000円
  • さらに社会保険料(健康保険・厚生年金)も休業中は免除される!
  • 実質手取りはほぼ変わらない水準に

この制度の恩恵を受けるためのポイントは、ママもパパも14日以上取ることです。14日間というのは産後パパ育休の半分。「育休を2週間以上取れるかどうかが分かれ目」と覚えておくと良いでしょう。

「育休を取ると収入が激減する」と心配している方が多いですが、この+13%制度と社会保険料免除を組み合わせると、実は想像以上に手取りが保たれます。職場への説明にも「手取りはほぼ変わらない」という点を根拠として使えます。

パパはどう組み合わせるのが正解?具体的な取得パターン3選

「で、結局わが家はどうすればいいの?」ここが一番気になるところですよね。よくあるパターンを3つ紹介します。それぞれのメリットと注意点も一緒にチェックしてみてください。

パターンA:産後パパ育休だけを取るケース

こんなパパ向け:まとまった育休は難しいが、生まれた直後だけ寄り添いたい。職場の理解を得ながら短期間でも取りたい。

子の出生直後に2〜4週間の産後パパ育休を取得 → 職場に復帰

受給する給付金:出生時育児休業給付金のみ

夫婦ともに14日以上取れば、出生後休業支援給付金(+13%)も受給できます。「育休は難しいが産後パパ育休ならば…」という職場の雰囲気も変わってきており、このパターンが一番利用しやすいかもしれません。

このパターンで注意したいのが申請期限です。産後パパ育休だけを取得した場合、出生時育児休業給付金の申請期限(子の出生後8週間経過の翌日から2か月以内)が、育休給付金の申請よりも早く来ます。会社の担当者に早めに申請の準備を依頼しておきましょう。

パターンB:産後パパ育休 → 育児休業と連続して取るケース

こんなパパ向け:できる限り長く家族と一緒に過ごしたい。出産直後から職場復帰まで続けて育休を取りたい。

出生直後に産後パパ育休(最大28日)→ そのまま育児休業(数か月〜最大1年)へ移行

受給する給付金:出生時育児休業給付金 + 育児休業給付金

連続して取得する場合、申請の窓口はどちらも会社 → ハローワーク経由が一般的ですが、給付金の申請は2回に分けて別々に行います。特に出生時給付金の申請期限を、育休給付金の申請と混同して忘れてしまうケースがあります。申請スケジュールを必ず2つ分、カレンダーに入れておきましょう。

また、産後パパ育休の28日分は「67%の180日カウント」に含まれる点も重要です。具体的なスケジュール例を挙げると:

  • 4月1日〜4月28日:産後パパ育休28日(出生時育児休業給付金)
  • 4月29日〜10月26日:育児休業181日(育休給付金67%)※28+181=209日で、ここまでが67%
  • 10月27日〜翌年3月31日:育児休業残り(育休給付金50%に移行)

この例では、育休給付金の67%が続くのは育休開始から152日目まで(28+152=180日)となります。育休だけを取った場合に比べ、67%の期間が28日分短くなることを念頭に置いておきましょう。

パターンC:産後パパ育休を2回に分けて取るケース

こんなパパ向け:上の子の送迎や仕事の引き継ぎで一度に長く休めない。出産直後と少し後の2回、それぞれの育児の山場でサポートしたい。

生後1〜2週:産後パパ育休1回目(例:14日間)
→ 一時的に職場復帰 →
生後6〜8週:産後パパ育休2回目(例:14日間)

受給する給付金:出生時育児休業給付金(2回分をまとめて1回で申請)

分割取得で絶対に押さえるべきポイントが2つあります。

ポイント1:分割取得は最初の申出のときに「2回分まとめて申し出る」必要があります。1回目の育休が終わってから「やっぱり2回目も取りたい」と後から追加申請することは原則できません。育休に入る前に職場と計画を立て、「2回取得します」と最初に伝えておきましょう。

ポイント2:給付金の申請は2回分まとめて、2回目の育休終了後(令和7年4月以降は終了翌日)から行います。1回目終了後にすぐ申請できるわけではないので、2回目の育休終了まで給付金の振込が遅れる点は把握しておきましょう。生活費の計画を立てる際に考慮してください。

税金・社会保険との関係

育休中のお金の話で気になるのが「税金はどうなる?」ですよね。まとめておきます。

種類 出生時育児休業給付金 育児休業給付金
所得税 非課税 非課税
住民税 非課税 非課税
健康保険料・厚生年金保険料 育休期間中は免除 育休期間中は免除
雇用保険料 賃金が発生した分のみ通常どおり 賃金が発生した分のみ通常どおり

給付金は所得税・住民税ともに非課税のため、年末調整や確定申告での申告も不要です。また、育休期間中は健康保険料と厚生年金保険料が免除されます(本人負担分・会社負担分ともに)。

この社会保険料免除と給付金を合わせると、実質的な手取りは想像よりずっと多くなります。「育休を取ると収入が激減する」と思い込んでいた方も、ぜひ一度計算ツールで確認してみてください。

申請は会社任せでOK?本人が押さえるべき5つのポイント

実際の申請手続きは、多くのケースで会社の人事・労務担当者が代行してくれます。しかし「任せておけば大丈夫」と思っていると、書類不備や情報の行き違いで支給が遅れることも。以下の5点は本人もきちんと確認しておきましょう。

① 母子健康手帳の「出生届出済証明」の記載を忘れずに

出生届を出した市区町村の窓口で、母子手帳の所定欄に記載してもらう必要があります。出生届の提出と同じタイミングで依頼するのがベストです。この記載がないと給付金の申請書類が不備扱いになる場合があります。里帰り出産の場合は、出生地の市区町村窓口で対応してもらいましょう。

② 育休・産後パパ育休の申出は早めに

出生時育児休業は休業開始の「2週間前まで」、育児休業は「1か月前まで」が申出の法定期限。ただし法定ギリギリだと会社側の書類作成・申請準備が間に合わないこともあります。できれば1〜2か月前を目安に会社に伝えましょう。妊娠が分かった時点で制度の確認だけでもしておくと安心です。

③ 振込口座を事前に確認・整備しておく

給付金は本人名義の口座に振り込まれます。口座情報(金融機関名・支店名・口座番号)に誤りがあると振込が遅れます。申請書の記入前に通帳やキャッシュカードで口座情報を再確認しておきましょう。転居等で口座が変わった方は特に注意してください。

④ 産後パパ育休中に就労する場合は日数・時間をメモしておく

産後パパ育休中に就労する場合、就労日数と就業時間の記録が申請時に必要になります。「確かあの日も少し働いたけど何時間だったか…」となると申請書の記入が大変です。カレンダーアプリや手帳に記録する習慣をつけておきましょう。

⑤ 育休給付金の2か月ごとの継続申請もスケジュールに入れる

育児休業給付金は2か月ごとの継続申請が必要です。申請を忘れるとその期間分が受給できなくなる場合があります。育休に入ったらすぐに「2か月後・4か月後・6か月後…」とスマートフォンのカレンダーに申請時期を入れておくのが安心です。会社の担当者とも申請タイミングを共有しておきましょう。

出産前〜育休終了までの申請スケジュール一覧

「いつ何をすればいいか」を時系列で整理しました。これを見れば申請の全体像が見えてきます。産後はとにかく忙しくなるので、事前に頭に入れておくと安心です。

📅 出産前のチェックリスト

  • 妊娠初期〜中期:会社の就業規則・育児休業制度を確認する
  • 妊娠中期〜後期:人事担当者に育休・産後パパ育休の取得意向を伝える
  • 産休・育休の申出期限:育児休業は1か月前、産後パパ育休は2週間前まで
  • 出産前:給与明細6か月分を保管しておく(賃金日額計算に必要)
  • 出産前:振込口座の確認・整備(本人名義)
  • 育休開始前:産後パパ育休を2回に分割する場合は「2回取得」を最初に申し出る

📅 出産直後のチェックリスト(最初の1〜2週間)

  • 出生届の提出:出生後14日以内(市区町村窓口)
  • 同時にやること:母子健康手帳への「出生届出済証明」の記載を依頼する
  • 健康保険の手続き:子どもを被扶養者に追加する申請(会社経由)
  • 児童手当の申請:出生後15日以内(市区町村窓口)に申請しないと遡及なし
  • 会社への出産報告と書類確認:申請に必要な書類をリストアップしてもらう

📅 産後パパ育休中・終了後のチェックリスト

  • 就労した日は記録:就労日数・時間をメモしておく
  • 申請期限を確認:子の出生後8週間経過の翌日から2か月以内が出生時給付金の期限
  • 2025年4月以降:産後パパ育休28日終了の翌日から申請可能(改正後)
  • 分割取得の場合:2回目終了後にまとめて1回で申請
  • 出生後休業支援給付金:夫婦ともに14日以上の育休を取った場合は忘れずに確認

📅 育児休業中のチェックリスト(継続申請)

  • 育休給付金:2か月ごとに継続申請(会社 → ハローワーク経由)
  • スケジュール管理:育休開始日を基準に「2か月後・4か月後・6か月後…」をカレンダーに入れる
  • 180日の確認:産後パパ育休の日数を合算して「いつ50%に切り替わるか」を計算しておく
  • 延長が必要になった場合:保育所の入所保留通知書などの書類を早めに取得する
  • 復職予定の確認:復職1〜2か月前から会社と段取りを合わせておく

申請書類の不備が最も多いのは「母子手帳の出生届出済証明が未記載」「振込口座の誤記」「就労日数・時間の未記録」です。この3点だけでも事前に意識しておくと、スムーズに受給できる可能性がぐっと上がります。

こんな失敗が多い!申請でよくあるミスと対処法

育休給付金の申請でよくあるミスを紹介します。「まさか自分が…」と思いがちですが、育児で忙しい中でのミスは誰にでも起こりえます。知っておくだけで防げるものばかりです。

❌ よくあるミス① 出生時給付金の申請を育休給付金と同じ感覚で管理していた

育休給付金の申請は開始日から4か月以内、出生時給付金は8週間経過翌日から2か月以内と期限が違います。「どちらも会社に任せているから大丈夫」と思っていたら、出生時給付金の期限を見落としていた、というケースがあります。期限の管理は会社任せではなく本人も把握してください。

❌ よくあるミス② 産後パパ育休中に「ちょっとだけ」働いたら不支給になった

14日間の産後パパ育休を取ったのに、就労日数の上限を超えて働いてしまった、というケースです。14日間取得なら就労日数の上限は5日。在宅でメール対応や会議参加が積み重なって、気がついたら超えていた…ということが起きやすいです。就労開始前に会社と上限を確認し、記録をつけておきましょう。

❌ よくあるミス③ 産後パパ育休の分割取得を後から追加申請しようとした

「1回目の育休が終わってから2回目をやっぱり取りたい」と思っても、分割取得は最初にまとめて申し出ておく必要があります。後から追加申請はできません。「まずは2週間取って様子を見て…」と柔軟に考えていたパパが困るパターンです。将来的に2回に分けて取ることを少しでも考えているなら、最初に会社に伝えておきましょう。

❌ よくあるミス④ 育休給付金の継続申請を2か月以上忘れてしまった

育休中は日々の育児で頭がいっぱいになりがちです。「2か月ごとに手続きが必要」と分かっていても、赤ちゃんの夜泣きや体調不良が重なると忘れてしまうことがあります。育休開始時にスマートフォンに6か月分のリマインダーを一気に設定しておくのが一番の防止策です。

❌ よくあるミス⑤ 180日カウントを知らずに50%への切り替えが早まって驚いた

「育休6か月間は67%のはずなのに、5か月を過ぎたら50%に下がった」という声をよく聞きます。産後パパ育休の日数がカウントに含まれることを知らなかったというケースです。月の生活費の計画に影響するので、180日を「いつ超えるか」を事前に計算しておくことをおすすめします。

よくある質問Q&A

Q1. 産後パパ育休と育児休業を両方取ると、給付金を「二重に」もらえるのですか?

同一期間について重複して受給はできません。ただし、産後パパ育休の期間(例:4月1日〜28日)と育児休業の期間(例:4月29日〜)が別々であれば、それぞれの期間に対応する給付金をそれぞれ受け取ることができます。二重もらいではなく、それぞれの休業に対してそれぞれの給付金が出る、という仕組みです。

Q2. 初回の給付金はいつ振り込まれますか?

申請から振込まで通常1〜2か月かかります。育休に入ってすぐに振り込まれるわけではないため、最初の支給まで2〜3か月かかることもあります。その間の生活費は事前に準備しておくと安心です。詳しい振込スケジュールについては「育児休業給付金はいつ振り込まれる?」もあわせてご確認ください。

Q3. 産後パパ育休中に在宅で少し仕事をしても大丈夫ですか?

条件を満たせば就労できますが、就労日数・時間の上限があります(③の解説を参照)。また事前に会社との間で「就労予定合意書」の作成も必要です。黙って働くと後で問題になることがあります。必ず事前に会社の担当者に相談してから進めてください。

Q4. 出生後休業支援給付金(+13%)は別途申請が必要ですか?

育児休業給付金または出生時育児休業給付金の申請と合わせて処理されます。ただし、夫婦ともに要件を満たしていることの確認書類が必要になる場合があります。詳細は最寄りのハローワークまたは会社の担当者に確認してください。制度開始間もないため、会社側が最新情報をキャッチできていないことも。ハローワークに直接問い合わせるのも一つの手です。

Q5. パートや派遣社員でも受給できますか?

雇用保険に加入していれば、雇用形態を問わず受給できます。ただし、「子が一定年齢になるまでに契約が終了することが明らかでないこと」などの追加条件があります。契約期間が定まっている場合は、会社の担当者と事前によく確認してください。派遣社員の場合は派遣元会社での手続きが必要です。

Q6. 育休中に会社から少し給与が出る場合、給付金はどうなりますか?

会社から支払われた賃金が休業前月収の13%以下であれば給付金は満額支給、13%超〜80%未満だと減額支給、80%以上だと不支給となります。この仕組みは出生時育児休業給付金・育児休業給付金ともに共通です。育休中に有給休暇を取得させるような会社の対応もこの計算に影響します。不明な点は会社の担当者に確認してください。

まとめ:申請ミスを防いで、もらえるものをしっかり受け取ろう

長い記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。最後に要点を整理します。

✅ この記事のまとめ

  • 2つの給付金の支給額の計算方法は同じ(67%、181日以降50%)
  • 違うのは「申請タイミング」「期限の起算点」「就業上限の計算方法」の3点のみ
  • 出生時育児休業給付金の申請期限は、子の出生後8週間経過の翌日から2か月以内(育休給付金は開始日から4か月以内)
  • 産後パパ育休の日数は、育休給付金の180日カウントに通算される(67%が切り替わるタイミングが早まる)
  • 2025年4月〜の出生後休業支援給付金(+13%)は夫婦ともに14日以上取れば受給可能。社会保険料免除と合わせると実質手取りはほぼ10割
  • 産後パパ育休の分割取得は最初の申出時に2回分まとめて申し出る必要がある

制度は複雑に見えますが、会社の人事担当者とハローワークが一緒にサポートしてくれます。分からないことは一人で抱え込まず、早めに相談するのが一番です。「こんなこと聞いていいのかな…」と遠慮せず、積極的に問い合わせてみてください。

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※本記事は2026年3月時点の情報をもとに執筆しています。制度の詳細や支給上限額は変更になる場合があります。最新情報は厚生労働省公式サイトまたはお近くのハローワークでご確認ください。

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