【0歳児向け】ファミリーデー製作アイデア15選!月齢別の作り方と配慮ポイント完全ガイド
「0歳児クラスでファミリーデーの製作をしたいけど、何を作ればいいんだろう…」
保育士として働いていると、こんな悩みを抱えることってありますよね。まだ言葉も話せない、筆も持てない0歳児と一緒に、どうやって家族への感謝を形にすればいいのか。しかも、家庭環境への配慮も必要だし、月齢差も大きいし…。
でも大丈夫です。0歳児だからこそできる、心温まる製作アイデアがたくさんあるんです。
この記事では、保育現場で実践されている0歳児向けのファミリーデー製作アイデアを15個、月齢別に詳しくご紹介します。手形・足形の取り方のコツから、家庭環境への配慮ポイント、保育士の体験談まで、現場ですぐに役立つ情報を網羅しました。
この記事を読めば、明日からのファミリーデー準備がぐっと楽になりますよ。
1. ファミリーデーとは?0歳児と楽しむ意味
1-1. ファミリーデーの由来と保育での位置づけ
ファミリーデーは、5月の母の日と6月の父の日を合わせて設けられた比較的新しい行事です。
近年、保育園や幼稚園で「父の日」「母の日」という言葉を使わず、「ファミリーデー」として実施する園が増えています。その背景には、多様な家庭環境への配慮があります。両親が揃っている家庭だけでなく、ひとり親家庭、祖父母と暮らす家庭、様々な事情で離れて暮らす家庭など、子どもたちを取り巻く家族の形は本当に様々です。
ファミリーデーという形にすることで、「お父さんに」「お母さんに」と限定せず、「大切な家族に」「いつもお世話になっている人に」と、子ども一人ひとりが感謝を伝えたい相手を自由に選べるようになります。
実施時期は園によって異なりますが、母の日(5月第2日曜日)や父の日(6月第3日曜日)に合わせたり、5月から6月の間の保育参観日と組み合わせて実施したりする園が多いようです。
1-2. 0歳児クラスで取り組むねらい
0歳児クラスでファミリーデー製作に取り組む際のねらいは、主に以下の3つです。
【ねらい①:感覚・感触を楽しむ】
絵の具やインクの感触、紙や粘土の触り心地など、様々な素材に触れることで五感を刺激します。0歳児にとって、これらの感覚体験は脳の発達にとても重要です。「ぬるぬる」「ぺたぺた」といった感触を味わいながら、自分の手や足が作品になっていく過程を体験できます。
【ねらい②:保育士とのふれあいを深める】
製作活動では、保育士が子どもを抱っこしたり、手や足を優しく持ったり、「上手にできたね」と声をかけたりと、密接なコミュニケーションが生まれます。このふれあいを通じて、子どもは安心感や信頼感を育んでいきます。
【ねらい③:成長の記録を残す】
0歳児の1年間は、人生で最も大きく成長する時期です。手形や足形は、その「今」しかない小ささや可愛らしさを記録として残せます。保護者にとっても、我が子の成長を実感できる大切な記念品になります。
こういった意味で、0歳児のファミリーデー製作は「作品を完成させること」よりも「製作の過程を楽しむこと」に重きを置くことが大切なんですね。
1-3. 多様な家庭環境への配慮が必要な理由
ファミリーデーを実施する上で、最も大切にしたいのが家庭環境への配慮です。
クラスの子どもたちの中には、様々な家庭環境で育っている子がいます。離婚や死別でひとり親の家庭、両親が単身赴任中の家庭、祖父母が主に育てている家庭、養子や里親家庭、面会交流中の家庭など、本当に多様です。
「お父さんに感謝を伝えよう」「お母さんの顔を描こう」という声かけは、特定の家庭の子どもを傷つけてしまう可能性があります。子どもは「自分にはお父さん(お母さん)がいない」と感じて悲しくなったり、「自分は他の子と違う」と疎外感を覚えたりすることがあるんです。
だからこそ、保育士は事前に各家庭の状況をしっかり把握し、以下のような配慮が必要です:
- 「大切な家族」「いつもお世話になっている人」という言葉を使う
- 「誰に贈りたい?」と子ども自身に選ばせる
- 必要に応じて個別対応を行う(複数枚作る、相手を変えるなど)
- 保護者に事前相談し、希望を確認する
こうした配慮があってこそ、すべての子どもと家庭がファミリーデーを心から楽しめるようになります。
2. 0歳児製作の基本|月齢別の発達と適した活動
2-1. 0~6ヶ月の赤ちゃん向け製作のポイント
生後0~6ヶ月の赤ちゃんは、まだ自分で物を掴んだり、意図的に動かしたりすることが難しい時期です。首がすわり始め、寝返りができるようになり、お座りに挑戦する…といった、基本的な運動機能を獲得していく段階にあります。
この月齢の製作で大切なこと:
- 保育士が主導で進める:赤ちゃんは製作に「参加する」というよりも、製作の一部として手や足を使わせてもらう形になります
- 安全第一:誤飲の危険がある小さなパーツは避け、口に入れても安全な素材を選びます
- 短時間で完了:集中力が続かないため、1人あたり5分程度で終わる活動が理想的です
- 「今」を記録する:手形・足形など、成長の記録として残せるものがおすすめです
おすすめの製作方法:
- 手形・足形を取って台紙に貼る
- 保育士が作った台紙に赤ちゃんの写真を添える
- 赤ちゃんの手や足にインクをつけて、保育士がスタンプを押す
この時期は「赤ちゃんが何かを作った」というよりも、「赤ちゃんの今を記録した」という作品になります。それでいいんです。保護者は我が子の小さな手形や足形を見て、確実に感動してくれますから。
2-2. 7~12ヶ月の赤ちゃん向け製作のポイント
生後7~12ヶ月になると、赤ちゃんの世界は大きく広がります。お座りが安定し、ハイハイやつかまり立ち、早い子では歩き始める子も。手先も器用になり、物を掴んだり、つまんだり、叩いたりできるようになります。
この月齢の製作で大切なこと:
- 赤ちゃんの主体性を尊重:「触りたい」「やってみたい」という気持ちを大切にしながら、ある程度自由に活動できる環境を用意します
- 感触遊びの要素を入れる:絵の具の感触、紙の音、スタンプの「ぺったん」という感覚など、五感を刺激する活動が効果的です
- 簡単な動作を取り入れる:「たたく」「握る」「ぺたっと押す」など、赤ちゃんができる動作を活動に組み込みます
- 汚れることを前提に:この月齢は手が絵の具だらけ、服も汚れる…という状況は当たり前。保護者には事前に「汚れてもいい服」を用意してもらいましょう
おすすめの製作方法:
- フィンガーペインティング(指で絵の具をぬりぬり)
- シール貼り(大きめのシールをぺたぺた)
- スタンプ遊び(スポンジやスタンプ台を使って)
- お花紙を丸める(くしゃくしゃ握って花束に)
この時期になると、「赤ちゃん自身が作った」という要素が少し加わります。ぐちゃぐちゃでも、思い通りでなくても、それが赤ちゃんの表現。その過程こそが宝物なんですよね。
2-3. 保育士のサポートの重要性
0歳児の製作では、保育士のサポートが作品の出来栄えを大きく左右します。といっても、「保育士が完璧に仕上げる」という意味ではありません。
保育士の役割は主に3つ:
①安全を確保する
絵の具を口に入れようとしたら止める、転びそうになったら支える、誤飲の危険があるものは遠ざける…。赤ちゃんが安心して製作に取り組めるよう、常に目を配ります。
②適度に手を加える
赤ちゃんが手形を押したら、それをきれいに切り取って台紙に貼る。ぐちゃぐちゃに塗った絵の具の周りを可愛く装飾する。赤ちゃんの「作った部分」を活かしながら、保育士が「仕上げ」を担当することで、保護者に喜ばれる作品になります。
③声かけで楽しさを伝える
「おててにペタペタするよー」「気持ちいいね」「上手にできたね!」といった声かけは、赤ちゃんにとって製作を楽しい体験にする重要な要素です。保育士の明るい声と笑顔が、赤ちゃんの「楽しい」という気持ちを育てます。
複数の保育士で役割分担をするのも効果的です。一人が赤ちゃんを抱っこしてサポート、もう一人が手形を取る、別の保育士が写真撮影…といった具合ですね。スムーズに製作が進むだけでなく、保育士同士の連携も深まります。
3. 【月齢別】0歳児におすすめのファミリーデー製作アイデア15選
3-1. 低月齢(0~6ヶ月)向け製作5選
低月齢の赤ちゃんでも、素敵な作品が作れます。ここでは保育現場で人気の5つのアイデアをご紹介します。
【アイデア①】手形・足形メッセージカード
必要なもの:画用紙、安全な絵の具またはスタンプ台、ウェットティッシュ
作り方:
- 色画用紙を半分に折ってカードの形にする
- 赤ちゃんの手または足に絵の具を塗り、カードにスタンプ
- すぐにウェットティッシュで手足を拭く
- 乾いたら、保育士が「いつもありがとう」などのメッセージと、赤ちゃんの写真を貼る
ポイント:
手形と足形を両方取って、比較できるようにすると保護者が喜びます。「○月○日の手形・足形」と日付を入れることで、成長記録としての価値も高まります。台紙の色は、淡いパステルカラーがおすすめ。手形・足形が映えて可愛らしく仕上がります。
【アイデア②】フィンガーペインティングの写真立て
必要なもの:紙皿、絵の具、厚紙、赤ちゃんの写真、飾り用のシールやリボン
作り方:
- 紙皿に絵の具を少量出し、赤ちゃんの指や手でぺたぺた
- 乾かしてから、紙皿の中央に窓を作るように丸く切り抜く
- 裏から赤ちゃんの写真を貼り付ける
- 保育士がシールやリボンで飾り付け
- 裏面にスタンドを付ける
ポイント:
絵の具は水彩タイプで、水で薄めずに使うと発色がきれいです。赤ちゃんが筆を持つのは難しいので、指や手のひら全体で楽しめるフィンガーペインティングが最適。「ぬるぬる」の感触を味わいながら、自然と作品ができあがります。写真は笑顔のものを選ぶと、さらに素敵な作品になりますよ。
【アイデア③】手形マグネット
必要なもの:紙粘土、絵の具、マグネット、クッキングシート
作り方:
- 紙粘土を平らに伸ばし、クッキングシートの上に置く
- 赤ちゃんの手を優しく持ち、紙粘土に押し付けて手形を取る
- 手形の周りを丸やハートの形に切り取る
- 2~3日乾燥させる
- 乾いたら絵の具で色を塗り、裏にマグネットを接着
- 日付や名前を書き込む
ポイント:
立体的な手形が残せるので、保護者にとても喜ばれます。紙粘土は柔らかく扱いやすいため、低月齢の赤ちゃんでもくっきり手形が取れます。冷蔵庫に貼って使えるので実用性も抜群。「帰ってきたらこの手形を見るのが楽しみ」という声をよく聞きます。
【アイデア④】足形アート(ちょうちょ・お花)
必要なもの:画用紙、絵の具、色紙、のり、クレヨン
作り方(ちょうちょバージョン):
- 赤ちゃんの両足に絵の具を塗る(左右違う色でもOK)
- 画用紙に足形を取る(かかとを中心に向けて)
- 乾いたら、色紙で作ったちょうちょの体と触覚を貼る
- 周りにお花やチューリップを描いて春らしく
- 「ありがとう」のメッセージを添える
ポイント:
足形をそのまま残すのではなく、何かのモチーフに見立てることで作品がぐっと華やかになります。ちょうちょの他に、お花(足形を花びらに)、ぞう(足形を耳に)、りす(足形をしっぽに)など、アレンジは無限大です。季節に合わせたモチーフを選ぶといいですね。
【アイデア⑤】写真入りしおり
必要なもの:厚紙、赤ちゃんの写真、ラミネートフィルム、リボン、穴あけパンチ
作り方:
- 厚紙をしおりの形(縦長)に切る
- 赤ちゃんの小さめの手形または足形を取る
- 写真と一緒にレイアウトして貼る
- 「大好きだよ」などのメッセージを書く
- ラミネート加工して丈夫にする
- 上部に穴を開けてリボンを通す
ポイント:
実用的で、本を読むたびに使ってもらえます。ラミネート加工することで、長く使えて汚れにも強くなります。読書好きな保護者には特に喜ばれますよ。シンプルなデザインなので、低月齢の赤ちゃんでも無理なく製作できます。
3-2. 高月齢(7~12ヶ月)向け製作5選
高月齢になると、赤ちゃん自身の「やってみたい」という意欲が出てきます。その気持ちを活かした製作アイデアをご紹介します。
【アイデア⑥】洗濯ばさみホルダー
必要なもの:紙皿、絵の具、洗濯ばさみ、リボン
作り方:
- 紙皿に赤ちゃんがフィンガーペインティング
- 好きな色を自由にぬりぬり(汚れ覚悟で)
- 乾いたら、保育士がリボンを付けて壁掛けにできるようにする
- 赤ちゃんの写真やメッセージを添える
- 洗濯ばさみを挟んで完成(使い方のイラストも添えると親切)
ポイント:
実用性抜群のプレゼントです。キッチンでレシピを挟んだり、子どもの絵を飾ったり、メモを留めたり…色々な使い道があります。赤ちゃんが自由に塗った絵の具の跡が、世界に一つだけのデザインに。「ぐちゃぐちゃで味があって可愛い」と保護者に大好評です。
【アイデア⑦】紙粘土コースター
必要なもの:紙粘土、絵の具、ビーズやタイル、ニス
作り方:
- 紙粘土を丸めて平らに伸ばし、円形にする
- 赤ちゃんの手形をぺったん
- 赤ちゃんがビーズやタイルを押し込んで装飾(保育士がサポート)
- 2~3日乾燥させる
- 乾いたら保育士が絵の具で色付けし、ニスでコーティング
ポイント:
手形が立体的に残り、実用的でもあるので保護者に大人気です。ビーズを押し込む作業は、赤ちゃんの指先の発達にも良い刺激になります。「お父さんのコーヒータイムに使ってます」「毎日見て成長を感じています」といった声が聞かれます。
【アイデア⑧】お花紙の花束
必要なもの:お花紙(色とりどり)、ラップの芯、リボン、セロハン
作り方:
- 赤ちゃんがお花紙をくしゃくしゃに丸める(感触を楽しむ)
- 保育士がそれを花の形に整える
- ラップの芯に花を貼り付けて茎にする
- セロハンで包んで、リボンで結ぶ
- 「ありがとう」のタグを付ける
ポイント:
お花紙を丸める作業は、赤ちゃんが無理なく楽しめます。くしゃくしゃにする音や感触が心地よく、夢中になる子が多いです。完成した花束は見た目も華やか。玄関に飾ったり、テーブルに置いたりして楽しんでもらえます。色とりどりのお花紙を用意すると、カラフルで可愛い花束になりますよ。
【アイデア⑨】手形キースタンド
必要なもの:木製のキーフック、絵の具、赤ちゃんの写真、フック
作り方:
- 木製ベースに赤ちゃんの手形をスタンプ
- 乾いたら、保育士が写真を貼り、「おかえり」などのメッセージを書く
- 保育士がフックを取り付ける
- 壁掛け用の金具を付ける
ポイント:
玄関に飾って、毎日使ってもらえる実用的なプレゼントです。「帰ってくるたびに、子どもの手形と『おかえり』の文字に癒されます」という保護者の声が多数。赤ちゃんの小さな手形が、家族の玄関を温かく迎えてくれます。
【アイデア⑩】なぐり描き写真立て
必要なもの:厚紙、クレヨン、赤ちゃんの写真、飾り用のシール
作り方:
- 厚紙に赤ちゃんがクレヨンでなぐり描き
- 好きな色で自由に描く(保育士は見守る)
- 保育士が中央を四角く切り抜いて窓を作る
- 裏から写真を貼る
- シールで可愛く装飾
- 裏面にスタンドを付ける
ポイント:
赤ちゃんの「描きたい」という気持ちを大切にできます。なぐり描きの線は、その時期にしか描けない貴重な表現。保護者は「この線を描いたのが我が子だと思うと愛おしい」と感じてくれます。クレヨンは太めで握りやすいものを選ぶと、赤ちゃんも扱いやすいですよ。
3-3. 全月齢対応の簡単製作5選
月齢に関係なく、どの赤ちゃんでも取り組める製作アイデアをご紹介します。クラスに月齢差がある場合に特におすすめです。
【アイデア⑪】手形・足形カレンダー
必要なもの:カレンダーの台紙、画用紙、絵の具、写真
作り方:
- 赤ちゃんの手形または足形を12枚分取る(毎月の記録として)
- カレンダーの台紙に、各月の手形・足形を貼る
- 各月に赤ちゃんの写真も添える
- 誕生日など特別な日をマークする
ポイント:
1年間の成長を記録できる素敵なプレゼントです。毎月の手形・足形を見比べることで、「こんなに大きくなったんだ」と実感できます。手形・足形は製作日に一度に取るのではなく、毎月の製作活動の一環として取っておくと、より成長の記録として価値が高まります。
【アイデア⑫】ハート型足形カード
必要なもの:画用紙、赤い絵の具、リボン、透明袋
作り方:
- 赤ちゃんの両足に赤い絵の具を塗る
- 画用紙にかかと同士を重ねるように足形を取る(ハートの形に)
- 乾いたらハートの形に切り取る
- 台紙に貼り、「ずっと大好き」などのメッセージを書く
- 透明袋に入れてリボンで結ぶ
ポイント:
可愛らしいハートの形が保護者の心をぎゅっと掴みます。「足形がハートになるなんて思わなかった」と驚きと感動の声が聞かれます。シンプルですが、メッセージ性が強く、家族への愛情がストレートに伝わる作品です。
【アイデア⑬】紙コップの小物入れ
必要なもの:紙コップ、絵の具またはシール、赤ちゃんの写真
作り方:
- 紙コップに赤ちゃんが手形スタンプ
- または、シールをぺたぺた貼る
- 保育士が写真を貼り、メッセージを書く
- リボンやマスキングテープで縁を飾る
ポイント:
ペン立てや小物入れとして、デスクやキッチンで使ってもらえます。紙コップは赤ちゃんが扱いやすい大きさで、製作もしやすいです。シール貼りは高月齢の赤ちゃんに、手形スタンプは低月齢の赤ちゃんに…と、月齢に応じて活動内容を変えられるのも魅力です。
【アイデア⑭】手形スタンプバッグ
必要なもの:無地の布バッグ、布用絵の具、アイロン
作り方:
- 布バッグに新聞紙などを入れて平らにする
- 赤ちゃんの手に布用絵の具を塗る
- バッグにぺったんと手形スタンプ
- 乾燥後、保育士がアイロンで熱を加えて定着させる
- 「○○ちゃんの手形」と日付を書く
ポイント:
買い物や保育園の荷物入れとして、実際に使ってもらえます。「このバッグを持つと、いつも子どもを近くに感じられる」と好評です。白や生成りの布バッグに、カラフルな手形が映えて可愛いですよ。洗濯もできるので、長く使えます。
【アイデア⑮】メモスタンド
必要なもの:紙粘土、クリップ、絵の具、ビーズ
作り方:
- 紙粘土を丸めて土台を作る
- 赤ちゃんの手形または指跡を付ける
- 赤ちゃんがビーズを押し込んで装飾
- クリップを差し込む(乾燥前に)
- 2~3日乾燥させる
- 保育士が絵の具で色付け
ポイント:
キッチンや仕事場で、レシピやメモを挟むのに便利です。小さいながらも存在感があり、「机の上で毎日子どもを感じられる」と喜ばれます。シンプルな作りなので、どの月齢の赤ちゃんでも参加できます。
4. 手形・足形をきれいに取るコツと準備
4-1. 必要な材料と道具リスト
手形・足形製作を成功させるには、事前の準備が9割です。以下の材料と道具を揃えましょう。
【基本の材料】
| 材料名 | 用途・選び方 |
|---|---|
| 絵の具(水彩) | 水で薄めずに使用。安全性の高い幼児用がおすすめ。赤・青・黄色などの基本色を準備 |
| スタンプ台 | 手形専用のものが便利。発色が良く、洗い落としやすいタイプを選ぶ |
| 画用紙 | 厚手のものが望ましい。白だけでなく、淡い色の画用紙もあると可愛い |
| ウェットティッシュ | 大量に用意。赤ちゃんの手足をすぐに拭けるように手の届く場所に |
| タオル・雑巾 | 濡れたタオルと乾いたタオルの両方を準備 |
| ブルーシート | 床や机が汚れないように広く敷く |
| エプロン・スモック | 保育士用と赤ちゃん用の両方 |
| 新聞紙 | 作品を乾かす場所に敷く |
【あると便利な道具】
- 筆(太め・細め数本)
- スポンジ(絵の具を塗る用)
- パレット(絵の具を出す)
- 水を入れる容器
- クリップボード(画用紙を固定)
- 名前シール(作品に名前を書く)
- ベビーオイル(絵の具を落としやすくする)
【保護者に事前依頼するもの】
- 汚れてもいい服(当日着用)
- 着替え一式(念のため)
- 靴下(名前を明記)
こういった準備を保護者にお願いする際は、「○月○日にファミリーデーの製作を行います。絵の具を使いますので、汚れてもいい服でお願いします」と、1週間前にはお知らせしましょう。急な連絡だと保護者も準備が間に合わないことがあります。
4-2. きれいに取るための5つのステップ
手形・足形をきれいに取るには、正しい手順とコツがあります。以下のステップを参考にしてください。
【ステップ①:環境を整える】
まず、製作をする場所を整えます。ブルーシートを敷き、必要な道具をすべて手の届く範囲に配置。赤ちゃんを抱っこする保育士、手形を取る保育士、拭く保育士…と、役割分担を決めておくとスムーズです。乾かす場所も確保しておきましょう。
【ステップ②:絵の具の濃度を調整】
絵の具は水で薄めすぎない事が重要です。濃すぎず薄すぎず、ヨーグルトくらいの濃度が理想的。事前に試し押しをして、色の濃さを確認しておきましょう。薄すぎると色がうまく出ず、濃すぎると乾きにくくなります。
【ステップ③:手・足に均等に塗る】
スポンジに絵の具を含ませ、赤ちゃんの手のひらまたは足の裏に均等に塗ります。指の先までしっかり塗ることがポイント。筆で塗る場合は、くすぐったくないよう優しく、でもしっかりと。「おててペタペタするよー」と声をかけながら進めます。
【ステップ④:紙にしっかり押し付ける】
画用紙を手で押さえながら、赤ちゃんの手または足を紙に押し付けます。上から軽く押さえて、指の先まで跡が付くようにします。力を入れすぎると赤ちゃんが嫌がるので、優しく、でも確実に。「ぎゅっぎゅっ」と声に出しながら押すと、赤ちゃんも楽しめます。
【ステップ⑤:すぐに拭き取る】
手形・足形を取ったら、すぐにウェットティッシュで拭き取ります。絵の具が乾いてしまうと落としにくくなるので、スピードが大事。濡れタオルで拭いた後、乾いたタオルで水分を取ると完璧です。「きれいになったね!」と声をかけながら拭きましょう。
この5ステップを踏めば、きれいな手形・足形が取れます。慣れてくると、1人あたり5分程度で完了できるようになりますよ。
4-3. 月齢別の取り方の工夫
月齢によって、手形・足形の取り方にも工夫が必要です。
【0~6ヶ月の赤ちゃん】
- 姿勢:保育士が抱っこした状態で取る。または、バウンサーに座らせた状態で
- 手の開き方:握っている手は、保育士が優しく指を広げてあげる。無理に開かず、開いた瞬間を狙う
- 声かけ:「気持ちいいね~」「上手だね~」と優しく語りかける
- タイミング:機嫌の良い時間帯(授乳後30分~1時間くらい)を選ぶ
【7~12ヶ月の赤ちゃん】
- 姿勢:お座りが安定していれば、椅子に座らせた状態で。手形はテーブルの上で取ると取りやすい
- 集中力:興味を持続させるため、「ぺったん!」「すごーい!」と盛り上げる
- 動きたい気持ち:じっとしていられない時期なので、手早く済ませることを意識
- 参加感:「自分でやりたい」気持ちを尊重し、できるだけ赤ちゃん自身に押させる
月齢に合わせた工夫をすることで、赤ちゃんも保育士もストレスなく製作が進められます。
4-4. よくある失敗と対処法
手形・足形製作では、よくある失敗があります。事前に対処法を知っておくと安心です。
| 失敗例 | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| 指の跡が薄い・出ない | 絵の具が薄すぎる、または塗る量が少ない | 絵の具を濃くする。指先までしっかり塗る。押し付ける時に上から軽く押さえる |
| 手形がにじんでぼやける | 絵の具に水分が多すぎる | 絵の具は水で薄めない。スタンプ台を使う。画用紙を厚手のものにする |
| 手を開いてくれない | 赤ちゃんの本能的な握り反射 | 手のひらを優しくマッサージしてリラックスさせる。遊びながら自然に開く瞬間を待つ |
| 赤ちゃんが大泣き | 絵の具の感触が苦手、不安を感じている | 無理に続けない。別の日に再挑戦。または、保育士が先にやって見せる |
| 紙がずれてしまう | 赤ちゃんが動く、紙が固定されていない | クリップボードで紙を固定。保育士二人で協力(一人が紙を押さえ、もう一人が手形を取る) |
| 絵の具が落ちない | 乾いてしまった、または油性絵の具を使用 | 製作後すぐに拭く。ベビーオイルを事前に塗っておく。必ず水性絵の具を使用 |
失敗を恐れず、何度か練習することが大切です。最初はうまくいかなくても、回数を重ねるうちにコツがつかめてきます。「失敗も味」と思って、楽しく取り組みましょう。
5. 0歳児と製作する際の配慮ポイント
5-1. 家庭環境への配慮と声かけ例
前述のとおり、ファミリーデーでは家庭環境への配慮が最も重要です。具体的な声かけ例をご紹介します。
【避けるべき声かけ】
- ❌「お父さんに渡そうね」「お母さんは喜ぶかな?」
- ❌「パパとママにありがとう」
- ❌「お父さんの顔を描こう」
【おすすめの声かけ】
- ⭕️「大好きな人に作ろうね」
- ⭕️「いつもお世話してくれる人、誰かな?」
- ⭕️「ありがとうを伝えたい人にプレゼントしようね」
- ⭕️「大切な家族に作るよ」
- ⭕️「○○ちゃんを大事にしてくれる人に贈ろう」
こういった声かけは、どんな家庭環境の子にも対応でき、誰も傷つけません。
【個別対応が必要なケース】
事前に把握した家庭状況によっては、以下のような個別対応を検討します:
- ひとり親家庭:「おばあちゃんに」「いつも一緒にいる○○さんに」など、具体的な相手を確認
- 祖父母と暮らす家庭:「おじいちゃん、おばあちゃんに」と提案
- 両親が不在の家庭:保護者に事前相談し、誰に渡すか決める
- 複雑な事情がある家庭:2つ作る、または園で保管するなど柔軟に対応
「こういうとき、どう声をかければいいのか悩みますよね」という保育士さんの声をよく聞きます。でも、大切なのは「すべての子どもが笑顔で製作に参加できること」。そのためには、事前の情報収集と、保育士間での情報共有が欠かせません。
5-2. 安全面での注意事項
0歳児の製作では、安全が最優先です。以下の点に注意しましょう。
【使用する材料の安全性】
- 絵の具は幼児用の安全なものを選ぶ(口に入れても害がないもの)
- 小さなビーズやボタンは誤飲の危険があるため、保育士が管理
- 接着剤は無害なものを使用し、赤ちゃんの手が届かない場所に置く
- はさみやカッターなどの刃物は赤ちゃんから離す
【製作中の注意点】
- 絵の具を口に入れないよう常に見守る
- 立ち上がって歩き回る子は、転倒に注意
- 他の子の作品に触らないよう、適度な距離を保つ
- アレルギーがある子には事前に保護者に確認
【保育士の配置】
0歳児クラスでの製作では、保育士の数を通常より多く配置することが理想です。目安としては、子ども3~4人につき保育士1人。これにより、一人ひとりに目が届き、安全に製作が進められます。
安全面での不安がある場合は、無理に全員で一斉に製作せず、小グループに分けて時間をずらして行うのも一つの方法です。
5-3. 感触が苦手な子への対応
絵の具の「ぬるぬる」や「べたべた」の感触が苦手な赤ちゃんは意外と多いです。以下の対応で、無理なく製作に参加できるよう工夫しましょう。
【事前準備】
- 保育士が先に見本を見せる:「楽しいよ」ということを伝える
- 絵の具を触る前に、スポンジで遊ぶ:感触に慣れるための時間を作る
- リズミカルな言葉をかける:「ぺったんこ」「ぬりぬり」など
【嫌がった時の対応】
- 無理強いしない:泣いたり嫌がったりしたら、すぐに中断
- 別の方法を提案:手形が無理ならシール貼り、それも無理なら写真のみ
- 次回に挑戦:「今日は無理だったね。また次に挑戦しようね」と前向きに
- 保育士が代わりに:保育士が手形を取り、赤ちゃんの写真を添える形でもOK
【感触遊びを日常保育に取り入れる】
日頃から寒天遊び、小麦粉粘土、水遊びなど、様々な感触に触れる経験をしておくと、製作の時に抵抗が少なくなります。ファミリーデーの1ヶ月前くらいから、意識的に感触遊びを増やすといいですね。
大切なのは、「全員が同じように製作できること」ではなく、「全員が楽しく参加できること」です。一人ひとりの個性や苦手を尊重しながら、無理のない範囲で製作を楽しみましょう。
5-4. 保護者へ事前に伝えるべきこと
製作をスムーズに進めるためには、保護者への事前連絡が重要です。以下の内容を、1週間前までにお知らせしましょう。
【お便りに記載する内容】
【ファミリーデー製作のお知らせ】
保護者の皆様
いつもお世話になっております。
○月○日(○曜日)に、ファミリーデーの製作活動を行います。
【内容】
手形・足形を使って、家族への感謝を伝えるプレゼントを作ります。
【お願い】
- 当日は汚れてもいい服でお願いします
- 着替え一式を持たせてください
- 靴下に大きく名前を書いてください
【ご家庭へのお願い】
ファミリーデーは、子どもたちが大切な家族に感謝を伝える日です。「誰に贈りたいか」をお子様と一緒に考えていただけると嬉しいです。
ご不明な点やご相談がありましたら、お気軽にお声がけください。
【個別に相談が必要な家庭】
家庭環境に配慮が必要な場合は、お便りとは別に個別に声をかけます。「○○ちゃんは誰に渡したいかな?お家で相談してみてください」と、さりげなく確認しましょう。
保護者とのコミュニケーションを大切にすることで、製作当日もスムーズに進み、保護者も安心して子どもを預けられます。
6. ファミリーデーの導入方法と当日の流れ
6-1. おすすめの絵本紹介
ファミリーデーの前に、家族の温かさや愛情をテーマにした絵本を読み聞かせると、子どもたちの気持ちが自然と「大切な人に感謝したい」という方向に向かいます。0歳児におすすめの絵本をご紹介します。
【『だいすき ぎゅっ ぎゅっ』】
作:フィリス・ゲイシャイトー、ミム・グリーン/絵:デイヴィッド・ウォーカー/訳:福本友美子/出版社:岩崎書店
うさぎのママが、ぼうやを一日中何度も何度もぎゅっと抱きしめるお話。シンプルな繰り返しが0歳児にぴったりです。「ぎゅっ」という言葉と動作が印象的で、親子の愛情が伝わってきます。
【『どんなにきみがすきだかあててごらん』】
作:サム・マクブラットニィ/絵:アニタ・ジェラーム/訳:小川仁央/出版社:評論社
チビウサギとデカウサギが「きみが大好き」という気持ちを全身で表現し合う絵本。思いを伝えることの大切さが感じられます。0歳児には少し長いかもしれませんが、絵を見せながらゆっくり読むと楽しめます。
【読み聞かせのポイント】
- ゆっくり、はっきりとした声で読む
- 抑揚をつけて、感情を込める
- 途中で「ぎゅっ」と抱きしめる動作を入れる
- 赤ちゃんの反応を見ながら進める
絵本を読んだ後に、「○○ちゃんも、大好きな人にぎゅっしてもらってるね」と声をかけることで、自然とファミリーデーのテーマにつながります。
6-2. 製作前の声かけポイント
0歳児は言葉の意味を完全には理解できませんが、保育士の声のトーンや雰囲気は感じ取ります。製作前の声かけで、楽しい雰囲気を作りましょう。
【製作前の導入例】
「今日はね、みんなの大好きな人に、プレゼントを作るよー!」
「○○ちゃんのことを、いつも大事にしてくれる人、誰かな?」
「おててやあんよにね、ぺたぺたって絵の具をつけるよ。気持ちいいよー」
「先生がやって見せるね。ほら、ぺったん!すごいでしょ?」
「じゃあ、○○ちゃんもやってみようか。できるかな?」
【声かけのコツ】
- 明るく楽しそうに:保育士が楽しんでいる様子を見せる
- 擬音語を使う:「ぺたぺた」「ぎゅっぎゅっ」「ぬりぬり」など
- 褒める:「上手!」「すごいね!」「かわいい手だね」と頻繁に
- 一人ひとりに声をかける:名前を呼びながら個別に声かけ
こういった声かけがあることで、赤ちゃんも「楽しいことが始まるんだ」と感じ、前向きに参加できます。
6-3. 製作当日のスケジュール例
0歳児クラスでの製作当日のスケジュール例をご紹介します。クラスの人数や月齢によって調整してください。
【10人クラスの場合(製作時間:約1時間)】
| 時間 | 活動内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 9:00~9:15 | 準備・環境設定 | ブルーシート敷き、道具配置、保育士の役割確認 |
| 9:15~9:25 | 絵本の読み聞かせ | 家族の愛情を感じる絵本を読む |
| 9:25~9:30 | 導入・説明 | 「大好きな人にプレゼントを作るよ」と声かけ |
| 9:30~10:15 | 製作活動(グループ別) | 3~4人ずつ小グループで順番に製作。待っている子は自由遊び |
| 10:15~10:30 | 片付け・手洗い | 全員の手足をきれいに拭く。汚れた服を着替え |
| 10:30~ | 通常保育へ | 作品は保育士が仕上げ、乾かす |
【ポイント】
- 一度に全員で製作するのは難しいため、小グループ制がおすすめ
- 製作は機嫌の良い午前中に行う
- 製作時間は一人5~10分程度を目安に
- 待っている子が退屈しないよう、他の保育士が遊びを提供
こういったスケジュールで進めることで、保育士も子どもたちも無理なく、楽しく製作に取り組めます。
6-4. プレゼント渡しまでの演出アイデア
作品が完成したら、いよいよ保護者に渡すタイミングです。ただ渡すだけでなく、ちょっとした演出で感動が倍増します。
【演出アイデア①:お迎え時にサプライズ】
お迎えに来た保護者に、子どもから直接「はい、どうぞ」と渡す演出。0歳児なので保育士が手を添えながらになりますが、それでも保護者は感動します。「ありがとう」と言って受け取る保護者の笑顔を見て、子どもも嬉しそうにします。
【演出アイデア②:壁面に飾ってお披露目】
渡す前に、クラスの壁面に全員の作品を飾ります。お迎え時に保護者が我が子の作品を見つけて、「すごい!上手にできたね」と喜ぶ姿が見られます。他の子の作品も見られるので、クラス全体の一体感も生まれます。
【演出アイデア③:メッセージカードを添える】
作品と一緒に、保育士からのメッセージカードを添えます。「○○ちゃんは、手形を取る時にニコニコ笑っていました」「感触を楽しんでいる様子が可愛かったです」など、製作中のエピソードを書くと、保護者は製作の様子を想像でき、さらに作品が愛おしくなります。
【演出アイデア④:写真を一緒に渡す】
製作中の写真を撮っておき、作品と一緒に渡します。手形を取っている瞬間、絵の具だらけになっている姿、完成した作品を持っている写真など。保護者は「こんな風に作ったんだ」と知ることができ、より一層思い出深いものになります。
こういった演出で、ただのプレゼントが「家族の宝物」に変わります。保育士の一工夫が、保護者の心を温かくするんですよね。
7. 保育士の体験談|0歳児クラスでのファミリーデー製作
7-1. 成功事例:保護者が感動した製作
【Aさん(保育士歴5年)の体験談】
「0歳児クラスで初めてファミリーデーを担当した時、正直不安でした。でも、手形を使った写真立てを作ったところ、予想以上に保護者に喜んでもらえたんです。
特に印象的だったのは、生後5ヶ月の男の子のお母さん。お迎えの時に作品を渡したら、その場で涙ぐんでしまって。『こんなに小さな手なんだって実感しました。あっという間に大きくなっちゃうんですよね』って。
後日、『リビングの一番よく見える場所に飾っています。毎日癒されています』とお手紙をいただきました。0歳児だからこそ、成長の記録として残せる製作の価値を改めて感じた瞬間でした。」
【Bさん(保育士歴8年)の体験談】
「うちのクラスでは、足形をちょうちょに見立てた作品を作りました。製作中、11ヶ月の女の子が絵の具の感触を気に入って、何度も『もっと!』と手を伸ばしてきたんです。その様子を写真に撮っておいて、作品と一緒に渡したら、お父さんが大喜び。
『こんなに楽しそうに製作している姿、見たことなかったです。家でもやってみます』と言ってくださいました。製作の過程を写真で見せることで、保護者も子どもの成長や楽しんでいる様子を共有できるんだなって学びました。」
こういった体験談から分かるのは、作品のクオリティ以上に、「子どもが楽しんで参加したこと」「成長を記録できたこと」が保護者にとって価値があるということです。
7-2. 失敗から学んだこと
成功ばかりではありません。失敗から学ぶことも多いです。
【Cさん(保育士歴3年)の失敗談】
「初めてのファミリーデーで、張り切って複雑な製作を企画してしまったんです。0歳児なのに、手形、写真、メッセージ、デコレーション…と盛り込みすぎて。
当日、赤ちゃんたちは途中で飽きてしまうし、保育士も時間がかかりすぎて大変でした。結局、午前中いっぱいかかって、他の活動ができなくなってしまって。
この経験から学んだのは、『シンプルが一番』ということ。0歳児には、手形を取るだけでも大きなチャレンジ。保育士が仕上げの装飾を頑張るよりも、赤ちゃんが楽しく参加できることを優先すべきだったなって反省しました。」
【Dさん(保育士歴6年)の失敗談】
「ある年、家庭環境への配慮が足りませんでした。クラスに、お父さんが亡くなったばかりの子がいたんですが、そのことを知らずに『お父さんとお母さんにありがとう』という言葉を使ってしまって。
後でお母さんから『うちの子、お父さんいないので…』と言われて、本当に申し訳ない気持ちになりました。それ以降、必ず事前に家庭状況を確認し、『大切な人』という言葉を使うようにしています。
保育士の何気ない言葉が、子どもや保護者を傷つけることもある。そのことを深く学んだ出来事でした。」
こういった失敗談は、他の保育士にとっても貴重な学びになります。先輩の経験を共有することで、同じ失敗を防げますよね。
7-3. 月齢差があるクラスでの工夫
0歳児クラスは、4月生まれと3月生まれで11ヶ月の差があります。この大きな月齢差にどう対応するか、工夫が必要です。
【Eさん(保育士歴10年)の工夫】
「うちのクラスは、生後3ヶ月の赤ちゃんから1歳2ヶ月の子までいて、発達段階が全然違いました。そこで、同じテーマ(手形アート)でも、月齢によって参加の仕方を変えました。
低月齢の子:保育士が手形を取り、写真を貼るだけのシンプルな作品
中月齢の子:手形+簡単なフィンガーペインティング
高月齢の子:手形+シール貼り+自由に絵の具で遊ぶ
こうすることで、全員が『自分ができる範囲で参加した』という達成感を味わえました。保護者からも『月齢に合わせて考えてくれてありがとうございます』と言っていただけました。」
月齢差は課題ではなく、個性です。一人ひとりの発達段階を尊重しながら、全員が楽しめる製作を目指したいですね。
8. よくある質問(Q&A)
Q1. 0歳児で製作は難しくない?
A. 0歳児でも十分に製作を楽しめます。ただし、「作品を完成させる」ことよりも、「製作の過程を楽しむ」ことに重点を置くことが大切です。
手形や足形を取るだけでも、赤ちゃんにとっては新しい感覚体験です。絵の具の「ぬるぬる」、紙に押す「ぺったん」の感触、保育士との密接なふれあい…これらすべてが赤ちゃんの発達にプラスになります。
保育士がサポートしながら、赤ちゃんが参加できる部分を少しでも作ることで、「自分が作った」という意識が芽生えます。完璧な作品を目指す必要はありません。
Q2. 手形を嫌がる子にはどう対応する?
A. 無理強いは絶対にNGです。以下の対応を試してみてください:
- 別の日に再挑戦:機嫌の良いタイミングを選び直す
- 保育士が見本を見せる:「楽しいよ」と伝える
- 遊びの中で慣れさせる:日常の感触遊びで絵の具に触れる機会を増やす
- スタンプ台を使う:筆やスポンジより抵抗が少ないことも
- 代替案を提案:手形が無理ならシール貼り、写真だけでもOK
「今は無理でも、数ヶ月後にはできるようになる」ということもよくあります。焦らず、その子のペースを尊重しましょう。
Q3. 絵の具は何を使えば安全?
A. 0歳児には、以下のような安全性の高い絵の具を選びましょう:
- 幼児用水彩絵の具:無害な成分で作られ、万が一口に入れても安全
- 指絵の具:指や手で直接塗ることを想定して作られている
- 手形専用スタンプ台:赤ちゃんの肌に優しく、すぐに洗い落とせる
商品を選ぶ際は、「CE(ヨーロッパ安全規格)」や「STマーク(日本玩具協会の安全基準)」が付いているものを選ぶと安心です。また、アレルギー体質の子がいる場合は、事前に保護者に確認しましょう。
Q4. 両親がいない家庭への配慮は?
A. 最も大切なのは、事前に家庭状況を把握し、個別に対応することです。
- 保護者に相談:「誰に渡したいか」を保護者と相談して決める
- 柔軟な対応:2つ作る、祖父母に渡す、施設の職員に渡すなど
- 声かけの工夫:「お父さん・お母さん」ではなく「大切な人」と言う
- 子どもに選ばせる:言葉が話せる年齢なら、本人の希望を聞く
大切なのは、「すべての子どもが嬉しい気持ちで製作に参加できること」です。特定の家族形態を前提としない配慮を心がけましょう。
Q5. 製作時間の目安は?
A. 0歳児の場合、一人あたりの製作時間は5~10分程度が目安です。
クラス全体では、以下を目安にしてください:
- 10人クラス:準備から片付けまで含めて1~1.5時間
- 15人クラス:1.5~2時間
- 20人クラス:2~2.5時間(小グループ制を推奨)
ただし、これは製作活動の時間だけです。保育士による仕上げ作業(装飾、メッセージ記入、乾燥、ラッピングなど)は別途時間が必要です。余裕を持ってスケジュールを組みましょう。
9. まとめ:0歳児のファミリーデー製作で大切なこと
ここまで、0歳児のファミリーデー製作について詳しく見てきました。最後に、大切なポイントをおさらいしましょう。
【0歳児製作で最も大切な3つのこと】
①過程を楽しむこと
0歳児にとって、製作は「作品を完成させる」ことよりも、「新しい感覚を体験すること」に意味があります。絵の具の感触、手形を押す感覚、保育士とのふれあい…これらすべてが貴重な経験です。完璧な作品を目指すのではなく、赤ちゃんが楽しく参加できることを一番に考えましょう。
②家庭環境への配慮
すべての子どもと家庭が安心して参加できるよう、言葉選びや個別対応に気を配ることが大切です。「お父さん・お母さん」ではなく「大切な人」という言葉を使い、一人ひとりの家庭状況に寄り添った製作を心がけましょう。
③成長の記録を残すこと
0歳児の1年間は、人生で最も大きく成長する時期です。小さな手形や足形は、その「今」しかない貴重な記録。保護者にとって、我が子の成長を実感できる宝物になります。日付を入れることで、さらに価値が高まります。
【保育士さんへのメッセージ】
0歳児の製作は、確かに大変です。準備に時間がかかるし、当日は絵の具だらけになるし、一人ひとりに時間をかける必要があるし…。でも、その分、保護者の喜ぶ顔を見られた時の達成感は格別です。
「こんなに小さな手だったんだ」「この手形、一生の宝物にします」「子どもの成長を実感できました」…保護者からのこういった言葉が、保育士としての喜びにつながります。
完璧を目指さなくて大丈夫です。赤ちゃんが楽しんでいる姿、一生懸命取り組んでいる姿、それを温かく見守るあなたの姿…そのすべてが、ファミリーデーを素敵なものにします。
この記事が、あなたのファミリーデー製作の一助となれば幸いです。子どもたちと保護者の笑顔のために、一緒に頑張りましょう。
素敵なファミリーデーになりますように。

