育児担当制とは?メリット・デメリットから導入方法まで保育士が徹底解説
お子さんを保育園に預けることを考えている保護者の皆さん、「育児担当制」という言葉を聞いたことはありますか?最近の保育現場で注目を集めている保育方法の一つなんですが、「実際のところ、どんな制度なの?」「うちの子にとって良いの?」と疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。
そんな不安や疑問を抱えている皆さんのために、この記事では保育士の視点から育児担当制について詳しく解説していきます。基本的な概念から実際の導入方法、そして保護者として知っておくべきポイントまで、しっかりとお伝えしますので、最後まで読んでいただければと思います。
1. 育児担当制とは?基本概念の理解
育児担当制の定義
育児担当制とは、保育園において「特定の保育士が決まった子どもたちの育児を担当する」保育方法のことです。簡単に言うと、クラス全体を複数の保育士で見るのではなく、一人の保育士が決められた少数の子どもたち(通常3~6名程度)を継続的に担当するシステムなんですね。
この制度では、担当保育士が食事介助、排泄ケア、着替え、午睡(お昼寝)などの基本的な生活援助を一貫して行います。つまり、お子さんにとって「いつものお世話をしてくれる特別な先生」がいる状態を作り出すわけです。
従来の保育との違い
従来の保育では、クラス担任の保育士全員が子どもたち全員のお世話をするのが一般的でした。例えば、食事の時間になったら手の空いている保育士が順番に子どもたちの食事を手伝う、といった感じですね。
でも育児担当制では、食事の時間になったら「Aちゃん、Bちゃん、Cちゃんは○○先生」「Dちゃん、Eちゃん、Fちゃんは△△先生」というように、あらかじめ決められた組み合わせで活動します。これにより、子どもと保育士の間に特別な信頼関係が築かれやすくなるんです。
適用年齢と対象クラス
育児担当制は主に0歳児~2歳児クラスで実施されることが多いです。なぜかというと、この時期の子どもたちは特に愛着形成が重要で、信頼できる大人との安定した関係性を必要とするからなんですね。
3歳以降は子ども同士の関わりが重要になってくるため、集団保育の要素が強くなる傾向があります。ただし、保育園によっては3歳児クラスでも部分的に育児担当制を取り入れているところもあります。
2. 育児担当制の歴史と背景
制度導入の経緯
育児担当制は1990年代から日本の保育現場で注目され始めました。背景には、従来の集団保育では個々の子どもの育ちに十分対応できないという課題がありました。特に、愛着形成の重要性が研究で明らかになってきたことで、乳幼児期の個別対応の必要性が強く認識されるようになったんです。
また、少子化が進む中で「質の高い保育」への要求が高まり、一人ひとりの子どもにより丁寧に向き合う保育方法として育児担当制が普及してきました。現在では多くの保育園が何らかの形でこの制度を導入しています。
理論的基盤
育児担当制は心理学者ボウルビィの「愛着理論」に基づいています。愛着理論とは、子どもが特定の養育者との間に築く情緒的な絆のことで、この絆が将来の人間関係や情緒的安定に大きく影響するというものです。
保育現場においても、子どもが安心できる大人との継続的な関係を築くことで、情緒の安定や社会性の発達が促進されることが分かってきました。育児担当制はまさにこの理論を実践に活かした保育方法なんですね。
海外での実践事例
実は育児担当制的な考え方は、海外でも「プライマリーケア」や「キーパーソン制度」として実践されています。特にイギリスやオーストラリアでは、乳幼児保育の基本的なアプローチとして定着しており、日本の制度設計にも参考にされています。
3. 育児担当制のメリット・効果
子どもにとってのメリット
まず、お子さんにとって最も大きなメリットは「情緒の安定」です。いつも同じ先生がお世話をしてくれることで、子どもは安心感を得られます。特に保育園生活に慣れていない時期は、この安心感がとても重要なんですよね。
「今日も○○先生がいる」という安心感があることで、子どもは新しい環境への適応がスムーズになります。実際に、育児担当制を導入している保育園では、新入園児の慣らし保育期間が短縮される傾向があるという報告もあります。
また、担当保育士がお子さんの個性や発達のペースをしっかりと把握できるため、一人ひとりに合わせた適切な援助を受けることができます。例えば、食べるのが遅い子には十分な時間をかけて、逆に早食いの傾向がある子にはゆっくり食べるよう声かけをするといった、きめ細やかな対応が可能になります。
愛着形成への効果
愛着形成は乳幼児期の最重要課題の一つです。育児担当制では、子どもと特定の保育士との間に深い信頼関係が築かれやすく、健全な愛着関係の形成が促進されます。
この愛着関係が基盤となって、子どもは他の保育士や友達との関係も築きやすくなります。「安全基地」となる担当保育士がいることで、子どもは安心して新しいことにチャレンジできるようになるんです。
個別対応の充実
育児担当制では、担当保育士が少数の子どもを継続的に見ることで、一人ひとりの発達状況や個性を深く理解できます。これにより、その子に最適な援助方法を見つけ出し、個別のニーズに応じた保育を提供することが可能になります。
例えば、人見知りの強いお子さんには段階的に他の人との関わりを増やしていく、活発なお子さんには安全に配慮しながら十分に身体を動かせる環境を用意するといった、オーダーメイドの保育ができるわけです。
保護者にとってのメリット
保護者の皆さんにとっても、育児担当制は大きなメリットがあります。まず、毎日同じ保育士からお子さんの様子を聞けるため、より詳細で一貫性のある情報を得ることができます。
担当保育士がお子さんのことをしっかりと把握しているので、「今日は○○ができるようになりました」「最近△△に興味を示しています」といった、具体的で意味のある報告を受けることができるんです。これって、働いている保護者にとってはとても安心できることですよね。
また、育児相談もしやすくなります。お子さんのことをよく知っている担当保育士に相談することで、より適切なアドバイスをもらえる可能性が高くなります。
保育士にとってのメリット
保育士側から見ても、育児担当制には多くのメリットがあります。少数の子どもを継続的に担当することで、一人ひとりの成長過程を詳しく観察でき、保育の専門性を発揮しやすくなります。
また、子どもとの信頼関係が深まることで、保育の仕事に対するやりがいも感じやすくなります。「この子の成長を間近で見守れる」という特別な体験は、保育士としての職業的満足度を高める要因にもなっています。
4. 育児担当制のデメリット・注意点
子どもへの懸念点
一方で、育児担当制にはいくつかの注意点もあります。最も心配されるのは「特定の保育士への過度の依存」です。担当保育士がお休みの日や退職した場合に、お子さんが大きな不安を感じてしまう可能性があるんですね。
この問題を避けるため、多くの保育園では「担当制の中でも他の保育士との関わりも大切にする」という方針を取っています。担当保育士がメインでお世話をしながらも、他の先生とも自然に関われるような配慮が必要です。
また、社会性の発達において、多様な大人との関わりも重要です。担当保育士とだけ関わっていては、人間関係のスキルが限定的になってしまう恐れもあります。そのため、年齢が上がるにつれて、徐々に関わる大人の幅を広げていく配慮が求められます。
保育士側の課題
保育士にとっても、育児担当制は責任の重さを感じる制度です。担当している子どもたちの成長に対して、より直接的な責任を負うことになるため、プレッシャーを感じる保育士も少なくありません。
特に新人保育士の場合、「この子たちの成長は自分次第」という重責に押しつぶされそうになることもあります。そのため、保育園全体でのサポート体制や研修制度の充実が不可欠です。
また、担当保育士が長期休暇を取る際や退職する際の引き継ぎも重要な課題です。子どもたちが混乱しないよう、段階的な引き継ぎや代替保育士との関係構築が必要になります。
保護者との関係性
育児担当制では、特定の保育士と保護者との関係も密接になります。これは基本的にはメリットなのですが、時として問題も生じます。例えば、保護者と担当保育士の相性が合わない場合や、保育方針に違いがある場合などです。
こうした問題が起きた時には、園長や主任保育士が仲介役となって調整を図る必要があります。また、保護者にとっても「担当保育士だけでなく、園全体で子どもを見守っている」という安心感を持ってもらうことが重要です。
実施上の制約
育児担当制を実施するには、十分な保育士の配置が必要です。少人数制を維持するためには、一般的な配置基準以上の保育士が必要になることもあり、人件費の増加につながる場合があります。
また、保育士の研修や資質向上も重要です。個別対応のスキルや愛着理論についての理解など、専門的な知識と技術が求められるため、継続的な研修体制の整備が必要になります。
5. 年齢別育児担当制の実践方法
0歳児クラスでの実践
0歳児クラスは育児担当制が最も効果的に機能する年齢層です。この時期の赤ちゃんたちにとって、愛着関係の形成は何よりも重要ですからね。
0歳児クラスでは、通常1人の保育士が3~4名の赤ちゃんを担当します。授乳、おむつ替え、抱っこ、寝かしつけなど、生活の基本的な部分はすべて担当保育士が行います。これにより、赤ちゃんは特定の保育士の声、匂い、抱き方に慣れ、安心感を得ることができます。
実際の現場では、担当保育士が赤ちゃん一人ひとりの生活リズムを把握し、個別の授乳時間や睡眠時間に合わせたケアを提供しています。例えば、「Aちゃんは10時頃にお腹が空く」「Bちゃんは抱っこで背中をトントンすると寝やすい」といった個別の特徴を理解し、それに応じた対応をするわけです。
1歳児クラスでの実践
1歳児クラスになると、子どもたちの活動範囲が広がり、言葉も少しずつ出始めます。この時期の育児担当制では、基本的な生活習慣の形成に重点が置かれます。
1人の保育士が4~5名の子どもを担当し、食事、排泄、着替えなどの援助を行います。この時期の子どもたちは模倣が盛んなので、担当保育士の行動をよく見て学んでいます。「先生と一緒に手を洗おうね」「スプーンを持ってみよう」といった声かけを通じて、生活習慣を身につけていきます。
また、1歳児は探索活動が活発になる時期でもあります。担当保育士は子ども一人ひとりの興味や関心を把握し、適切な環境設定や玩具の提供を行います。安全に配慮しながら、十分に探索できる環境を整えることが重要なんです。
2歳児クラスでの実践
2歳児クラスは「魔の2歳」とも呼ばれる時期で、自我が芽生え、イヤイヤ期に入る子どもも多いです。この時期の育児担当制では、一人ひとりの気持ちに寄り添いながら、自立に向けた支援を行います。
担当保育士は子どもの気持ちを受け止めつつ、適切な行動を身につけられるよう援助します。例えば、「○○したかったんだね。でも△△すると危ないから、こうしようか」といった具合に、子どもの気持ちを言葉にして伝えながら、適切な行動を示していきます。
この時期はトイレトレーニングも重要な課題です。担当保育士が一人ひとりの発達段階を把握し、その子のペースに合わせた無理のないトイレトレーニングを進めていきます。
年齢別実践内容の比較表
| 年齢 | 担当人数 | 主な活動内容 | 重点項目 |
|---|---|---|---|
| 0歳児 | 3~4名 | 授乳・おむつ替え・抱っこ・寝かしつけ | 愛着形成・生理的欲求の充足 |
| 1歳児 | 4~5名 | 食事・排泄・着替え・探索活動 | 基本的生活習慣・運動機能発達 |
| 2歳児 | 5~6名 | トイレトレーニング・言葉の発達・自我の芽生え | 自立支援・社会性の基礎 |
6. 育児担当制と他の保育方法との比較
従来の集団保育との違い
従来の集団保育は、クラス担任全員が子どもたち全員を見るという方法でした。これには「多様な保育士と関われる」「柔軟な人員配置ができる」といったメリットがありました。
一方、育児担当制は個別対応に重点を置いた方法です。どちらが優れているということではなく、それぞれに特徴があります。集団保育では社会性の発達や多様性への対応に優れ、育児担当制では愛着形成や個別発達支援に優れています。
チーム保育との併用
最近では、育児担当制とチーム保育を組み合わせた保育方法も注目されています。基本的な生活場面では育児担当制を採用し、遊びや活動の場面ではチーム全体で関わるという方法です。
これにより、個別対応のメリットを活かしながら、多様な保育士との関わりも確保できます。多くの保育園がこのような柔軟なアプローチを取り入れているのが現状です。
異年齢保育との関係
異年齢保育(縦割り保育)を実施している保育園でも、部分的に育児担当制を取り入れることが可能です。例えば、基本的な生活援助は年齢別の担当保育士が行い、遊びの時間は異年齢で過ごすといった組み合わせです。
この方法では、年上の子どもから学ぶ機会と、個別の発達段階に応じた援助の両方を得ることができます。
保育方法比較表
| 保育方法 | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 育児担当制 | 特定保育士が少数担当 | 愛着形成・個別対応・情緒安定 | 依存関係・保育士負担 |
| 集団保育 | 全保育士が全園児担当 | 多様性・柔軟性・社会性 | 個別対応困難・関係性浅い |
| チーム保育 | 複数保育士で協力 | 専門性活用・負担分散 | 連携の困難・責任不明確 |
7. 育児担当制導入のステップと準備
導入前の準備段階
保育園が育児担当制を導入する場合、まずは職員全体での理解と合意形成が必要です。育児担当制の理論的背景や実践方法について、全職員が共通理解を持つことから始まります。
具体的には、愛着理論や個別保育についての研修を実施し、「なぜ育児担当制が必要なのか」「どのような効果が期待できるのか」について理解を深めます。この段階で職員の不安や疑問を解消しておくことが重要です。
また、現在の保育内容や環境設定の見直しも必要です。育児担当制に適した環境作りや、個別対応に必要な物品の準備なども行います。
保護者への説明と理解促進
保護者への説明も欠かせません。育児担当制について分かりやすく説明し、その意義やメリットを理解してもらう必要があります。同時に、懸念や疑問があれば丁寧に答えることも大切です。
説明会では実際の保育場面の写真や動画を使って、具体的にイメージできるような工夫をします。また、「担当保育士以外の職員も園全体でお子さんを見守っています」ということを強調し、保護者の不安を和らげるような配慮も必要です。
段階的な導入方法
いきなり全面的に育児担当制を導入するのではなく、段階的に進めることが推奨されます。最初は特定の生活場面(例えば食事や排泄)から始めて、徐々に範囲を広げていく方法が効果的です。
例えば、第1段階では食事の担当制から始め、第2段階で排泄ケアを追加し、第3段階で全ての生活援助を担当制にする、といった具合です。この段階的アプローチにより、子どもも保育士も無理なく新しいシステムに慣れることができます。
職員配置と組み合わせ決定
担当保育士と子どもの組み合わせ決定は非常に重要なプロセスです。子どもの性格や発達段階、保育士の専門性や経験などを総合的に考慮して決定します。
例えば、人見知りの強い子どもには穏やかで包容力のある保育士を、活発な子どもには体力があり適切に対応できる保育士を配置するといった配慮が必要です。また、新人保育士には発達段階が比較的安定した子どもを担当してもらい、経験豊富な保育士には支援が必要な子どもを担当してもらうなどの調整も行います。
評価と見直し体制
育児担当制導入後は、定期的な評価と見直しが必要です。子どもの発達状況や保護者の満足度、保育士の負担感などを総合的に評価し、必要に応じて担当の組み合わせや実施方法を調整します。
月1回の職員会議での振り返りや、学期ごとの保護者アンケート、年度末の総合評価などを通じて、継続的に改善を図っていくことが大切です。
8. 保護者が知っておくべきポイント
保育園選びでのチェックポイント
お子さんの保育園を選ぶ際、育児担当制を実施しているかどうかをチェックすることは重要です。でも、単に「育児担当制をやっています」というだけでなく、どのように実施しているかを確認することが大切なんですね。
見学の際には、以下のような点を質問してみてください:
- 何歳から何歳まで育児担当制を実施しているか
- 1人の保育士が何人の子どもを担当するか
- どのような場面で担当制を取り入れているか
- 担当保育士が休んだ時の対応方法
- 保護者とのコミュニケーション方法
また、実際の保育場面を見学させてもらい、保育士と子どもの関わり方を観察することも重要です。担当保育士が子ども一人ひとりの名前を呼び、個別に関わっている様子が見られるかどうかがポイントです。
家庭との連携方法
育児担当制を実施している保育園では、担当保育士との密接な連携が可能になります。毎日の送迎時に、担当保育士から直接お子さんの様子を聞くことができるのは大きなメリットですね。
連絡帳でのやり取りも、担当保育士が一貫して記入するため、より詳細で継続性のある情報を得ることができます。家庭での様子を担当保育士に伝えることで、園での保育にも活かしてもらえます。
例えば、「昨夜なかなか寝なかった」「朝食をあまり食べなかった」といった情報を伝えることで、担当保育士がその日の保育を調整してくれます。このような情報共有により、家庭と保育園が一体となってお子さんを支えることができるんです。
担当保育士との関係構築
担当保育士との良好な関係を築くためには、お互いの理解と信頼が重要です。保護者の皆さんには、担当保育士の保育方針を理解し、協力する姿勢を持っていただければと思います。
もし保育方針について疑問や不安がある場合は、遠慮せずに担当保育士に相談してください。多くの場合、丁寧に説明してもらえますし、必要に応じて調整も可能です。お互いがお子さんのことを第一に考えているという共通の思いがあれば、きっと良い関係を築けるはずです。
子どもの反応への対応
育児担当制を導入している保育園に入園すると、お子さんが担当保育士に特別な愛着を示すことがあります。「○○先生がいい!」「○○先生じゃないとヤダ!」といった反応を見せることもあるでしょう。
これは健全な愛着関係が形成されている証拠なので、基本的には良いことです。ただし、極端に依存的になってしまわないよう、家庭でも「○○先生も大好きだけど、他の先生たちもみんな優しいよね」といった声かけをして、バランスを保つことが大切です。
長期休暇や進級時の配慮
担当保育士が長期休暇を取る場合や、年度末の進級時には、お子さんが不安を感じることがあります。このような時期には、家庭でも普段以上にお子さんの気持ちに寄り添い、安心感を与えることが重要です。
保育園では事前に説明や準備を行いますが、家庭でも「新しい先生も優しいよ」「○○先生はお休みだけど、またすぐに会えるよ」といった声かけをしてあげてください。
9. よくある質問と専門家の回答
Q1. 担当保育士が休んだ時はどうなるの?
A. 担当保育士がお休みの際は、あらかじめ決められた代替保育士がお世話をします。多くの保育園では、普段からサブ的な役割で関わっている保育士が代わりを務めるシステムになっています。また、担当保育士は休暇前にお子さんに説明をし、代替保育士への引き継ぎも丁寧に行います。
重要なのは、お子さんが混乱しないよう、代替保育士も普段からある程度関わりを持っていることです。完全に見知らぬ保育士が突然お世話をするということはありませんので、ご安心ください。
Q2. 担当保育士と相性が合わない場合はどうすれば?
A. まずは担当保育士と率直に話し合うことをお勧めします。多くの場合、コミュニケーション不足が原因で、話し合いによって解決できることが多いんです。それでも改善されない場合は、園長や主任保育士に相談してください。
保育園としても、保護者との信頼関係は重要ですので、必要に応じて担当の調整を行うことも可能です。ただし、頻繁な変更は子どもにとって負担になるため、慎重に判断されることが多いです。
Q3. 育児担当制だと他の先生との関わりが少なくなる?
A. 確かにそのような心配をされる保護者の方は多いです。でも、現在の育児担当制は「担当制+チーム保育」の組み合わせが主流です。基本的な生活援助は担当保育士が行いますが、遊びや活動の時間には他の保育士とも関わる機会があります。
また、年齢が上がるにつれて、徐々に関わる保育士の範囲を広げていく配慮もしています。社会性の発達という観点からも、多様な大人との関わりは重要だと考えられているんです。
Q4. 育児担当制は過保護にならない?
A. この質問もよく受けます。確かに、過度に保護的になりすぎると、お子さんの自立を妨げる可能性があります。しかし、適切に実施される育児担当制では、安心感を基盤とした自立支援を行います。
担当保育士がお子さんの発達段階を十分に理解しているからこそ、「この子には少し挑戦させてみよう」「この場面では見守ろう」といった適切な判断ができるのです。過保護ではなく、必要な時に必要な支援を提供する、というのが基本的な考え方です。
Q5. 途中入園でも育児担当制に馴染める?
A. 途中入園のお子さんでも大丈夫です。むしろ、新しい環境に慣れるために、特定の保育士が継続的に関わることは有効です。途中入園の場合は、特に慣らし保育を丁寧に行い、お子さんのペースに合わせて関係を築いていきます。
担当保育士は、そのお子さんの今までの生活習慣や好みなどを保護者から詳しく聞き、できるだけ家庭に近い環境を作るよう配慮します。時間はかかるかもしれませんが、必ず馴染むことができますよ。
Q6. 兄弟姉妹が同じ保育園にいる場合は?
A. 兄弟姉妹がいる場合の担当制について気にされる保護者も多いですね。基本的には、それぞれの年齢に応じた担当保育士がつきます。ただし、保育園によっては兄弟姉妹の特性を考慮して、連携の取りやすい保育士を担当にする場合もあります。
また、お迎え時などは兄弟姉妹まとめて情報をお伝えできるよう、担当保育士同士で連携を取っています。家庭の事情も含めて総合的に配慮しますので、心配な点があれば遠慮なく相談してください。
10. まとめ:育児担当制で子どもの成長を支える
育児担当制の本質的価値
ここまで育児担当制について詳しく解説してきましたが、最も重要なのは「一人ひとりの子どもを大切にする」という基本的な理念です。育児担当制は、この理念を実現するための一つの方法に過ぎません。
特定の保育士が継続的に関わることで、お子さん一人ひとりの個性や発達段階を深く理解し、最適な支援を提供できる。これこそが育児担当制の本質的な価値だと思います。
保護者の皆さんへのメッセージ
保育園選びって、本当に悩ましいものですよね。「うちの子に合っているかな?」「本当に大丈夫かな?」という不安を抱えるのは当然のことです。育児担当制についても同じで、「良さそうだけど、本当に大丈夫?」と心配になる気持ちはよく分かります。
でも、安心してください。育児担当制は、長年の研究と実践に基づいた保育方法です。多くの保育園で実施されており、その効果も確認されています。何より、保育士たちはお子さんの最善の利益を考えて、日々保育に取り組んでいます。
子どもの成長への信頼
お子さんたちは、私たち大人が思っている以上に適応力があり、柔軟性があります。新しい環境や新しい保育方法にも、時間をかけて必ず慣れてくれます。育児担当制も同じで、最初は戸惑うかもしれませんが、担当保育士との関係を通じて安心感を得て、のびのびと成長していくことができるでしょう。
大切なのは、保護者の皆さんが安心してお子さんを預けられることです。そのためにも、保育園とのコミュニケーションを大切にし、気になることがあれば遠慮なく相談してください。
より良い保育環境を目指して
育児担当制は完璧な保育方法ではありませんし、すべてのお子さんに適しているとも限りません。でも、一人ひとりの子どもを大切にし、個別のニーズに応じた保育を提供するという点では、非常に価値のある取り組みだと思います。
保育園、保護者、そして地域が連携して、お子さんたちにとって最良の成長環境を作っていく。その中で育児担当制も、一つの有効な選択肢として考えていただければと思います。
最後に
子育ては決して一人でするものではありません。保育園という「もう一つの家庭」で、お子さんが安心して成長できるよう、私たち保育士も日々努力しています。育児担当制を通じて、お子さん一人ひとりとしっかりと向き合い、その成長を見守っていきたいと思っています。
保護者の皆さんの不安や疑問にも、いつでもお答えします。一緒にお子さんの成長を支えていきましょう。きっと素晴らしい成長を見ることができるはずです。
育児担当制について少しでも理解を深めていただけたでしょうか。お子さんの保育園選びや、保育についての理解の参考になれば幸いです。何か気になることがございましたら、いつでも保育園にご相談くださいね。

