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育児休業等終了時報酬月額変更届をわかりやすく解説!提出条件や書き方も

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育児休業等終了時報酬月額変更届をわかりやすく解説!提出条件や書き方も

育児休業等終了時報酬月額変更届をわかりやすく解説!提出条件や書き方も

育児休業から職場に復帰して、時短勤務やフレックスタイムで働き始めたあなた。給与明細を見て「あれ?思ったより手取りが少ない…」と感じたことはありませんか?

それ、実は育休前の高い給与をもとに社会保険料が計算されているからかもしれません。

そんなとき役立つのが「育児休業等終了時報酬月額変更届」です。この制度を使えば、復職後の実際の給与に合わせて社会保険料を見直せるんです。

でも、「名前が長くて難しそう…」「どうやって手続きすればいいの?」「デメリットはないの?」と不安になりますよね。

この記事では、育児休業等終了時報酬月額変更届について、初心者の方でも理解できるようにわかりやすく、丁寧に解説します。提出条件、書き方、メリット・デメリット、そして実際の手続きの流れまで、すべてカバーしています。

人事担当者の方も、これから育休復帰を控えている方も、ぜひ最後まで読んで、賢く社会保険料の負担を軽減しましょう!

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1. 育児休業等終了時報酬月額変更届とは?【初心者向け基礎知識】

まずは基本から。「育児休業等終了時報酬月額変更届」って一体何なのでしょうか?

そもそも標準報酬月額って何?

この制度を理解するには、まず「標準報酬月額」という言葉を知っておく必要があります。

標準報酬月額とは、簡単に言うと社会保険料を計算するための基準となる金額のこと。あなたの実際の給与を、一定の等級(ランク)に当てはめたものです。

例えば、月給が25万円の人も27万円の人も、同じ「等級20」に分類されて、同じ社会保険料を払うことになります。健康保険では1~50等級、厚生年金では1~32等級に分けられています。

この標準報酬月額は、基本的に年に1回、毎年9月に見直されます(これを「定時決定」といいます)。4月~6月の給与平均をもとに計算され、その年の9月から翌年の8月まで適用されるんですね。

育児休業等終了時報酬月額変更届が必要な理由

ここで問題が起こります。

育児休業から復帰したとき、多くの方が時短勤務残業免除を選択します。すると、当然ながら給与が下がりますよね。

でも、社会保険料は育休前の高い給与をもとに計算された標準報酬月額で引き続き計算されてしまうんです!

例えば:
・育休前:月給30万円(標準報酬月額も30万円相当)
・復職後(時短勤務):月給20万円
→でも社会保険料は30万円ベースで計算される!

これだと、実際の給与に見合わない高額な社会保険料を払い続けることになってしまいます。手取りがどんどん減って、生活が苦しくなってしまいますよね。

そこで登場するのが「育児休業等終了時報酬月額変更届」です。この届出を提出することで、復職後の実際の給与に合わせて標準報酬月額を見直し、社会保険料を適正な金額に調整できるんです。

時短勤務で給与が下がったのに社会保険料が高いまま?

「でも、給与が変わったら自動的に社会保険料も変わるんじゃないの?」と思うかもしれませんね。

実は、それが簡単ではないんです。

通常、給与が大きく変動したときには「随時改定(月額変更届)」という制度があります。でも、これには「2等級以上の差」という厳しい条件があるんです。

時短勤務で少しだけ給与が下がった場合、この2等級の差に届かないケースが多いんですね。すると、定時決定(年1回の見直し)まで待たないといけなくなってしまいます。

そこで、育児休業から復帰した人に限定して、「1等級以上の差があれば見直しできる」という特例が設けられました。それが育児休業等終了時報酬月額変更届なんです。

この制度のおかげで、育児と仕事を両立しながら頑張るあなたの経済的負担を少しでも軽くできるわけですね。

2. 育児休業等終了時報酬月額変更届を提出できる4つの条件

「この制度、すごく便利そう!私も使えるかな?」と思ったあなた。残念ながら、誰でも使えるわけではありません。

育児休業等終了時報酬月額変更届を提出するには、以下の4つの条件をすべて満たす必要があります。1つでも欠けると対象外になってしまうので、しっかり確認しましょう。

条件①:育児休業を終了して復職していること

まず大前提として、育児・介護休業法に基づく育児休業を取得し、その休業を終了して職場に復帰していることが必要です。

「育児休業に準ずる休業」も対象になります。これは、育児休業法に基づかない休業でも、実質的に育児のための休業であれば認められる場合があるということです。

注意点:
・産前産後休業だけで育児休業を取得していない場合は対象外
・育児休業中で、まだ復職していない場合も対象外
・育児休業を終了した直後に再び産前産後休業を開始した場合は対象外

条件②:3歳未満の子を養育していること

2つ目の条件は、育児休業終了日の時点で、3歳未満の子どもを養育していることです。

ここがポイントです!子どもの年齢は育児休業終了日を基準に判断されます。

例えば:
・育児休業終了日:2024年3月31日
・子どもの誕生日:2021年4月15日
→育児休業終了日の時点で2歳11ヶ月なので、条件を満たします。

復職後に子どもが3歳になっても問題ありません。あくまで育児休業終了日の時点で3歳未満であればOKです。

また、男性でももちろん利用できます!性別は関係なく、3歳未満の子を養育していることが条件です。

条件③:標準報酬月額に1等級以上の差があること

3つ目の条件は、育休前の標準報酬月額と、復職後の標準報酬月額との間に1等級以上の差があることです。

これが育児休業等終了時報酬月額変更届の大きな特徴ですね。通常の随時改定では2等級以上の差が必要ですが、この制度では1等級の差でも申請できます。

例えば:
・育休前:標準報酬月額30万円(等級22)
・復職後:標準報酬月額28万円(等級21)
→1等級の差があるので、条件を満たします。

「1等級ってどれくらいの金額差?」と気になりますよね。これは等級によって異なりますが、おおよそ2万円前後の差です。時短勤務で給与が少し下がった程度でも、十分に該当する可能性があります。

また、この条件は「従前の標準報酬月額」と「復職後3ヶ月の平均額から算出される標準報酬月額」を比較します。詳しくは後の章で説明しますね。

条件④:支払基礎日数が17日以上の月があること

4つ目の条件は、育児休業終了日の翌日が属する月以後3ヶ月のうち、少なくとも1ヶ月で支払基礎日数が17日以上あることです。

「支払基礎日数」とは、給与計算の対象となった日数のこと。簡単に言うと、その月に給与が発生した日数です。

例えば:
・育児休業終了日:3月31日
・対象となる3ヶ月:4月、5月、6月
→この3ヶ月のうち、どれか1ヶ月でも支払基礎日数が17日以上あればOK

注意点:
短時間労働者(特定適用事業所に勤務し、週の所定労働時間が20時間以上30時間未満の人)の場合は、11日以上でOKです。
・パートタイム労働者で、いずれの月も17日未満の場合は、15日以上17日未満の月の報酬月額の平均で計算されます。
・欠勤が多くて基礎日数を満たせない場合は、残念ながら対象外になります。

本人の申し出が必要!任意制度であることの重要性

ここが非常に重要なポイントです!

育児休業等終了時報酬月額変更届は、従業員本人の希望があって初めて提出できる「任意の制度」なんです。

通常の随時改定(月額変更届)は、条件を満たせば会社側に提出義務があります。従業員の希望に関係なく、必ず手続きしなければなりません。

でも、育児休業等終了時報酬月額変更届は違います。本人が「提出したい」と申し出ない限り、会社側は提出できないんです。

なぜこのような仕組みになっているかというと、この制度にはメリットだけでなくデメリットもあるからです。(デメリットについては後の章で詳しく説明します。)

従業員本人が、メリットとデメリットを理解したうえで、自分のライフプランに合わせて判断する必要があるわけですね。

企業側の責任:
・従業員に制度の存在をわかりやすく説明する
・メリットとデメリットを正確に伝える
・本人の希望を丁寧に確認する
・希望があった場合は速やかに手続きする

もしあなたが従業員の立場なら、会社から説明がなければ自分から人事部に相談してみましょう。制度を知らないまま損をしてしまうのは、もったいないですからね!

3. 【比較表でわかる】月額変更届(随時改定)との3つの違い

「育児休業等終了時報酬月額変更届と、普通の月額変更届って何が違うの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。

どちらも標準報酬月額を見直す制度という点では同じですが、実は大きな違いがあります。ここでは、比較表を使ってわかりやすく解説します。

対象者の違い

項目 育児休業等終了時報酬月額変更届 月額変更届(随時改定)
対象者 育児休業から復帰し、3歳未満の子を養育している被保険者 固定的賃金に変動があったすべての被保険者
適用場面 育児休業復帰後の時短勤務など 昇給・降給・転勤など
等級差の条件 1等級以上の差 2等級以上の差
基礎日数の条件 3ヶ月のうち少なくとも1ヶ月が17日以上 3ヶ月すべてが17日以上
手続きの必要性 任意(本人の希望による) 義務(条件を満たせば必須)
適用開始 育児休業終了日の翌日の属する月の4ヶ月後 固定的賃金変動月から4ヶ月後

等級差の違い(2等級vs1等級)

最も大きな違いの1つが、等級差の条件です。

月額変更届(随時改定)では、2等級以上の差がなければ標準報酬月額は変更されません。

例えば:
・変動前:標準報酬月額30万円(等級22)
・変動後:標準報酬月額28万円(等級21)
→1等級差しかないので、随時改定の対象外!

でも、育児休業等終了時報酬月額変更届なら、1等級以上の差があれば申請できます。

同じケースでも:
・育休前:標準報酬月額30万円(等級22)
・復職後:標準報酬月額28万円(等級21)
→1等級差があるので、育児休業等終了時報酬月額変更届の対象!

この違いは大きいですよね。時短勤務で給与が少し下がった程度でも、育児休業等終了時報酬月額変更届なら対応できる可能性が高いんです。

義務vs任意の違い

もう1つの重要な違いが、手続きの必要性です。

月額変更届(随時改定)は、条件を満たせば会社側に提出義務があります。従業員がどう思おうと、法律で定められた手続きなので、必ず提出しなければなりません。

一方、育児休業等終了時報酬月額変更届任意の制度です。本人が「提出したくない」と言えば、提出する必要はありません。

なぜ任意なのか?それは、この制度にはメリットだけでなくデメリットもあるからです。将来の年金額が減る可能性や、出産手当金・傷病手当金への影響など、慎重に判断すべき要素があるんですね。

だからこそ、従業員本人が十分に理解したうえで、自分で選択することが大切なんです。

どちらが適用される?判断フローチャート

「結局、私のケースではどっちが適用されるの?」と混乱してしまいますよね。そんなときは、以下のフローチャートで判断してみてください。

【判断フローチャート】

Q1: 育児休業から復帰しましたか?
→YES: Q2へ
→NO: 月額変更届(随時改定)を検討

Q2: 復職時点で3歳未満の子を養育していますか?
→YES: Q3へ
→NO: 月額変更届(随時改定)を検討

Q3: 標準報酬月額に1等級以上の差がありますか?
→YES: Q4へ
→NO: どちらも対象外(次の定時決定を待つ)

Q4: 復職後3ヶ月のうち、少なくとも1ヶ月で支払基礎日数が17日以上ありますか?
→YES: 育児休業等終了時報酬月額変更届の対象!
→NO: 月額変更届(随時改定)の条件を確認

ただし、注意点があります!

月額変更届(随時改定)の条件も満たしている場合は、随時改定が優先されます。随時改定は義務なので、育児休業等終了時報酬月額変更届を提出する余地がなくなるんですね。

逆に言えば、随時改定の条件を満たさないケースで、育児休業等終了時報酬月額変更届が真価を発揮するわけです。

4. 育児休業等終了時報酬月額変更届のメリット5つ

ここまで読んで、「この制度、なんだか複雑だな…」と思ったかもしれません。でも、メリットを知れば、きっと「使ってみたい!」と思えるはずです。

育児休業等終了時報酬月額変更届の5つのメリットを紹介します。

メリット①:社会保険料の負担が軽減される

最大のメリットは、やはり社会保険料の負担が軽減されることです。

育休前の高い給与をもとに計算された社会保険料を払い続けると、復職後の給与に対して保険料の割合が大きくなりすぎてしまいます。

例えば:
・育休前:月給30万円、社会保険料約4.5万円(15%)
・復職後(時短):月給20万円、でも社会保険料は約4.5万円のまま(22.5%!)
→手取りは15.5万円に…

これが、育児休業等終了時報酬月額変更届を提出すると:
・復職後:月給20万円、社会保険料約3万円(15%)
→手取りは17万円に!

月に1.5万円も差が出ます。年間だと18万円も違う計算になりますね。この差は大きいです!

メリット②:手取り額が増える

社会保険料が減るということは、そのまま手取り額の増加につながります。

育児と仕事を両立しながら頑張っているあなたにとって、少しでも手取りが増えるのは嬉しいことですよね。

子どもの保育料、ミルク代、おむつ代…育児にはお金がかかります。手取りが増えれば、その分、家族のために使えるお金が増えるわけです。

特に、時短勤務で給与が減っている状況だからこそ、社会保険料の適正化は重要です。実際の給与に見合った保険料を払うことで、経済的な負担を和らげられます。

メリット③:1等級の差でも申請できる

先ほど説明したとおり、育児休業等終了時報酬月額変更届は1等級の差でも申請できます。

これは、通常の随時改定(2等級以上の差が必要)と比べて、格段にハードルが低いんです。

時短勤務で給与が少しだけ下がった場合でも、1等級の差があれば対象になる可能性が高いです。これにより、より多くの人がこの制度の恩恵を受けられるわけですね。

「うちは2等級も差がないから無理かも…」と諦める必要はありません。1等級でもOKなので、ぜひ確認してみてください!

メリット④:時短勤務者の経済的負担を軽減

時短勤務は、育児と仕事を両立するための重要な選択肢です。でも、給与が下がるのは避けられません。

そんな中、育休前の高い社会保険料を払い続けるのは、経済的にかなりの負担になりますよね。

育児休業等終了時報酬月額変更届を活用すれば、時短勤務者の経済的負担を大きく軽減できます。

これにより、「時短勤務を続けたいけど、お金のことが心配…」という不安が少し和らぐのではないでしょうか。安心して育児に専念できる環境づくりにつながります。

メリット⑤:育児と仕事の両立をサポート

この制度の本質的な目的は、育児と仕事の両立を支援することにあります。

子育てをしながら働くのは、本当に大変です。夜泣きで寝不足、保育園の送り迎え、急な発熱での呼び出し…。そんな中で仕事も頑張っているあなたは、本当にすごいんです。

育児休業等終了時報酬月額変更届は、そんなあなたを経済面からサポートする制度です。社会保険料の負担を適正化することで、少しでも安心して働き続けられる環境を作るのが狙いなんですね。

この制度があるからこそ、「復職後も無理なく働き続けよう」と思える人が増えるのではないでしょうか。

5. 知っておくべきデメリットと対策方法

メリットばかり聞くと、「すぐに提出したい!」と思いますよね。でも、ちょっと待ってください。

育児休業等終了時報酬月額変更届には、デメリットもあるんです。しっかり理解してから判断しないと、後で後悔するかもしれません。

ここでは、2つの主なデメリットと、その対策方法を詳しく解説します。

デメリット①:将来の厚生年金額が減少する

育児休業等終了時報酬月額変更届を提出すると、標準報酬月額が下がります。すると、厚生年金保険料の支払額も減ります

「保険料が減るならラッキーじゃん!」と思うかもしれませんが、ここに落とし穴があります。

厚生年金保険料の支払額が減ると、将来受け取れる年金額も減ってしまうんです!

厚生年金は、「これまでどれだけ保険料を払ってきたか」によって受給額が決まります。払った額が少なければ、もらえる額も少なくなる仕組みです。

例えば:
・標準報酬月額30万円で10年間:将来の年金額+約10万円/年
・標準報酬月額20万円で10年間:将来の年金額+約7万円/年
→差額は年3万円、30年間受給すると90万円の差に!

時短勤務の期間が長ければ長いほど、この影響は大きくなります。老後の生活設計にも関わる重要な問題ですね。

デメリット②:出産手当金・傷病手当金が減る可能性

もう1つのデメリットは、健康保険からの給付金への影響です。

具体的には:
出産手当金:出産で仕事を休んだときに支給される
傷病手当金:病気やケガで仕事を休んだときに支給される

これらの給付金の額は、標準報酬月額をもとに計算されます。具体的には、直近12ヶ月の標準報酬月額の平均の3分の2が支給されます。

育児休業等終了時報酬月額変更届を提出して標準報酬月額が下がると、これらの給付金の額も減ってしまうんです。

特に注意が必要なのは、第二子の出産を予定している場合です。

例えば:
・標準報酬月額30万円の場合:出産手当金約20万円/月
・標準報酬月額20万円の場合:出産手当金約13万円/月
→産休期間(約4ヶ月)で差額28万円!

これは見逃せない差ですよね。近いうちに出産を予定している方は、慎重に判断する必要があります。

【重要】養育期間標準報酬月額特例で年金減額を防ぐ方法

「デメリット①の年金減額、どうにかならないの?」と思ったあなたに朗報です!

実は、「養育期間標準報酬月額特例」という制度を併用することで、年金減額のデメリットを完全に回避できるんです!

養育期間標準報酬月額特例とは?

この特例は、3歳未満の子を養育している期間について、厚生年金の計算だけは育休前の高い標準報酬月額を使ってくれるという制度です。

つまり:
・実際に払う保険料:復職後の低い標準報酬月額ベース(負担軽減!)
・将来の年金額の計算:育休前の高い標準報酬月額ベース(年金減らない!)
→いいとこ取りができる!

これなら、社会保険料の負担を軽減しながらも、将来の年金額には影響を与えずに済みます。まさに、デメリットをなくす救世主ですね!

養育期間標準報酬月額特例の申請方法

この特例を受けるには、「養育期間標準報酬月額特例申出書」を提出する必要があります。

提出先:
・事業所の所在地を管轄する年金事務所
・健康保険組合に加入している場合も、年金事務所に提出

提出期限:
・特に定めはないが、できるだけ早めに提出するのがおすすめ
・育児休業等終了時報酬月額変更届と同時に提出するのがベスト!

必要書類:
・養育期間標準報酬月額特例申出書
・戸籍謄本または戸籍抄本(子どもとの続柄を確認するため)
・住民票(子どもと同居していることを確認するため)
→書類は原本が必要な場合があるので、事前に確認しましょう

注意点:
・この特例は3歳未満の子を養育している期間だけ適用されます
・子どもが3歳になったら、特例は自動的に終了します
・厚生年金にのみ適用され、健康保険には適用されません(出産手当金・傷病手当金への影響は残る)

デメリットを最小化するための判断基準

「結局、提出すべきなの?やめるべきなの?」と迷いますよね。

ここでは、デメリットを最小化するための判断基準を紹介します。

提出を推奨するケース:
・時短勤務が長期間(2年以上)続く予定
・手取りの増加が家計的に重要
養育期間標準報酬月額特例を併用する(年金減額を回避)
・第二子の出産予定がない、または当分先
・健康で、傷病手当金を受給する可能性が低い

提出を慎重に検討すべきケース:
近いうちに第二子の出産を予定している(出産手当金への影響大)
・持病があり、傷病手当金を受給する可能性がある
・時短勤務が短期間(半年~1年程度)で、すぐフルタイム復帰予定
・給与の変動が小さく、手取りへの影響が少ない

提出しない方が良いケース:
・1~2ヶ月以内に第二子の産休に入る予定
・近日中に転職や退職を考えている
・養育期間標準報酬月額特例の手続きができない事情がある

迷ったら、社会保険労務士や会社の人事部に相談してみましょう。あなたの状況に合わせた具体的なアドバイスがもらえるはずです。

6. 育児休業等終了時報酬月額変更届の書き方【記入例付き】

「よし、提出することに決めた!でも、書き方がわからない…」という方のために、ここでは具体的な記入方法を解説します。

届出書は一見すると項目が多くて難しそうに見えますが、1つずつ確認していけば大丈夫です。一緒に見ていきましょう!

届出用紙の入手方法

まず、届出用紙を入手しましょう。以下の方法があります。

1. 日本年金機構のホームページからダウンロード
日本年金機構の公式サイトにアクセスし、「育児休業等終了時報酬月額変更届」で検索すると、PDFファイルがダウンロードできます。これを印刷して使用します。

2. 年金事務所で入手
最寄りの年金事務所に行けば、用紙をもらえます。記入方法がわからないときは、窓口で相談しながら記入することもできます。

3. 健康保険組合の独自様式
健康保険組合に加入している場合、組合独自の様式がある場合があります。人事部や健康保険組合に確認してみてください。

正式な届出書の名称は:
・「健康保険・厚生年金保険 育児休業等終了時報酬月額変更届」
・70歳以上の方は「厚生年金保険 70歳以上被用者育児休業等終了時報酬月額相当額変更届」

記入項目を1つずつ解説

届出書には多くの項目がありますが、それぞれの意味を理解すれば難しくありません。主な記入項目を順番に見ていきましょう。

① 提出日
届出書を実際に提出する日付を記入します。郵送の場合は、投函する日でOKです。

② 事業所整理記号
会社が年金事務所から付与された記号です。社会保険関係の書類に記載されているので、人事部に確認しましょう。

③ 事業所情報
・事業所の所在地
・事業所の名称
・事業主の氏名
・電話番号
これらを正確に記入します。会社の印鑑も必要です。

④ 申出者欄(従業員本人が記入)
・被保険者の住所
・被保険者の氏名
・連絡先電話番号
チェックボックス:「この届出を提出することに同意します」にチェック
・被保険者が事業主に提出した日付

ここがポイント!本人の意思確認のため、被保険者本人によるチェックと日付記入が必須です。

⑤ 被保険者整理番号
被保険者証に記載されている番号です。わからない場合は人事部に確認してください。

⑥ 個人番号(マイナンバー)または基礎年金番号
どちらか一方を記入します。マイナンバーを記入する場合は、本人確認が必要です。

⑦ 被保険者氏名
住民票に登録されている氏名を記入します。フリガナもカタカナで正確に記入しましょう。

⑧ 生年月日
該当する年号(昭和・平成・令和)の番号を丸で囲み、生年月日を記入します。

⑨ 子の氏名と生年月日
養育している3歳未満の子どもの情報を記入します。

⑩ 育児休業等終了年月日
育児休業を終了した日付を記入します。復職日の前日になります。
例:3月31日に復職した場合 → 育児休業終了日は3月30日

⑪ 給与支給月及び報酬月額
これが最も重要な部分です!育児休業終了日の翌日が属する月から3ヶ月間の報酬を記入します。

記入する内容:
・各月の支給月(4月分、5月分、6月分など)
・各月の基礎日数
・各月の報酬月額(通勤手当や残業代も含む総支給額)

⑫ 総計
3ヶ月間の報酬月額の合計を記入します。ただし、基礎日数が17日未満の月は除きます。

⑬ 平均額
総計額を、基礎日数が17日以上の月数で割った額を記入します。1円未満は切り捨てです。

⑭ 修正平均額
昇給が遡及して差額分が含まれる場合など、特殊なケースで記入します。通常は空欄でOKです。

⑮ 従前標準報酬月額
育休前の標準報酬月額を記入します。これは健康保険証や年金事務所からの通知書に記載されています。

⑯ 昇給降給
昇給または降給があった月を記入し、該当する区分(昇給・降給)を丸で囲みます。

⑰ 改定年月
給与支給月の3ヶ月目の翌月の年月を記入します。
例:4月、5月、6月の報酬をもとに計算した場合 → 改定年月は7月

⑱ 給与締切日・支払日
会社の給与計算の締切日と支払日を記入します。

⑲ 備考
該当する場合のみ記入します。
・70歳以上被用者
・二以上勤務被保険者(複数の会社で勤務)
・短時間労働者
・パート
など

⑳ 月変該当の確認
「育児休業等を終了した日の翌日に引き続いて産前産後休業を開始していないこと」を確認し、チェックボックスにチェックを入れます。

よくある記入ミスと注意点

記入する際、以下のようなミスが起こりやすいので注意しましょう。

よくあるミス①:育児休業終了日を間違える
×:復職日を記入してしまう
○:復職日の前日が育児休業終了日

よくあるミス②:報酬月額の範囲を間違える
×:基本給だけを記入
○:通勤手当、残業代、各種手当をすべて含めた総支給額を記入

よくあるミス③:基礎日数を間違える
×:出勤日数を記入
○:給与が発生した日数(有給休暇も含む)

よくあるミス④:本人のチェックを忘れる
申出者欄のチェックボックスは、本人が記入・チェックする必要があります。会社側が勝手にチェックしてはいけません!

よくあるミス⑤:マイナンバーの取り扱いミス
マイナンバーを記入する場合は、本人確認が必須です。また、セキュリティにも十分注意してください。

記入例を見ながら理解しよう

具体的な記入例を示します。

【記入例】

山田花子さん(30歳)のケース:
・育児休業終了日:2024年3月31日
・復職日:2024年4月1日
・子どもの生年月日:2022年5月15日(復職時1歳10ヶ月)
・給与締切日:月末締め、翌月25日払い
・復職後3ヶ月の報酬: ・4月分:基礎日数21日、報酬22万円 ・5月分:基礎日数20日、報酬23万円 ・6月分:基礎日数22日、報酬22万円
・従前標準報酬月額:30万円(等級22)

この場合の記入内容:
・育児休業等終了年月日:令和6年3月31日
・給与支給月:4月分、5月分、6月分
・各月の基礎日数:21日、20日、22日
・各月の報酬月額:220,000円、230,000円、220,000円
・総計:670,000円
・平均額:223,333円(670,000円÷3ヶ月、1円未満切り捨て)
・従前標準報酬月額:300,000円
・改定年月:令和6年7月

平均額223,333円は、標準報酬月額の等級表で「等級18(報酬月額220,000円~230,000円)」に該当します。従前の等級22から等級18へ、4等級の差があるので、申請条件を満たしています。

このように、実際の数字を当てはめながら記入していくと、イメージしやすいですね。

7. 提出方法と手続きの流れを5ステップで解説

届出書の書き方がわかったら、次は実際の手続きの流れを確認しましょう。5つのステップに分けて、わかりやすく説明します。

ステップ①:復職後3ヶ月間の給与を確認

まず、育児休業終了日の翌日が属する月から数えて3ヶ月間の給与を確認します。

例:
・育児休業終了日:3月31日
・翌日:4月1日(4月に属する)
→確認する給与:4月分、5月分、6月分

この3ヶ月間の給与がすべて支払われるまで、手続きは開始できません。つまり、復職後3ヶ月は待つ必要があるということです。

確認する内容:
・各月の基礎日数(少なくとも1ヶ月は17日以上必要)
・各月の総支給額(基本給+各種手当)
・3ヶ月の平均額
・従前の標準報酬月額との等級差

この時点で、提出条件を満たしているかを確認しましょう。条件を満たしていなければ、残念ながら提出できません。

ステップ②:従業員本人から申し出を受ける

条件を満たしていることが確認できたら、従業員本人の意向を確認します。

会社側がすべきこと:
・制度の内容をわかりやすく説明する
・メリット(社会保険料の軽減、手取り増加)を伝える
・デメリット(年金減額、給付金への影響)も正確に伝える
・養育期間標準報酬月額特例の併用を提案する
・本人の希望を丁寧に確認する

本人が「提出したい」と希望した場合のみ、次のステップに進みます。

この時点で、申出書の「申出者欄」に本人に記入・チェックしてもらいましょう。本人の署名と日付も忘れずに。

ステップ③:届出書を作成する

本人の申し出を受けたら、会社側(人事担当者)が届出書を作成します。

作成手順:
1. 日本年金機構のサイトから用紙をダウンロード(または健康保険組合の様式を入手)
2. 前章で説明した各項目を正確に記入
3. 給与データをもとに報酬月額を計算
4. 事業主の印鑑を押印
5. 記入漏れ・計算ミスがないかダブルチェック

特に、報酬月額の計算等級差の確認は重要です。間違いがあると、受理されなかったり、後で訂正が必要になったりするので、慎重に確認してください。

ステップ④:提出先に提出する(電子申請・郵送・窓口)

届出書が完成したら、提出先に提出します。提出方法は3つから選べます。

方法1:電子申請(e-Gov)
メリット:
・24時間いつでも提出できる
・窓口に行く必要がない
・郵送費用がかからない
・提出完了の記録が残る

デメリット:
・初回は電子証明書の取得など準備が必要
・操作に慣れるまで時間がかかる

e-Govポータルサイトにアクセスし、「育児休業等終了時報酬月額変更届」を検索して手続きを進めます。

方法2:郵送
メリット:
・窓口に行く必要がない
・特別なスキル不要

デメリット:
・郵送費用がかかる
・到着まで時間がかかる
・受理されたか不安が残る

提出先の住所を確認し、普通郵便または簡易書留で送付します。受理の確認が欲しい場合は、簡易書留がおすすめです。

方法3:窓口持参
メリット:
・その場で受理してもらえる
・不明点をすぐ質問できる
・記入ミスがあれば指摘してもらえる

デメリット:
・窓口に行く手間と時間がかかる
・窓口の営業時間内に行く必要がある

最寄りの年金事務所に直接持参します。窓口で受付印を押してもらえば、その場で完了です。

どの方法がおすすめ?
電子申請に慣れている会社:電子申請が便利
初めての手続きで不安:窓口持参が安心
時間に余裕がある:郵送でもOK

ステップ⑤:適用時期を確認する

届出を提出したら、いつから新しい標準報酬月額が適用されるかを確認しましょう。

適用開始は、育児休業終了日の翌日が属する月の4ヶ月後です。

例:
・育児休業終了日:3月31日
・翌日:4月1日(4月に属する)
・対象期間:4月、5月、6月
7月分の社会保険料から新しい標準報酬月額が適用

社会保険料は、当月分を翌月の給与から控除する会社が多いので、8月支給の給与から変更後の保険料が反映されることになります。

給与明細をよく確認して、正しく変更されているかチェックしましょう。もし反映されていなければ、人事部に確認してください。

8. 提出先・提出期限・添付書類の完全ガイド

手続きをスムーズに進めるために、提出先、提出期限、添付書類について詳しく確認しておきましょう。

提出先はどこ?協会けんぽと健康保険組合の違い

育児休業等終了時報酬月額変更届の提出先は、加入している健康保険の種類によって異なります。

協会けんぽ(全国健康保険協会)に加入している場合
提出先:
事業所の所在地を管轄する年金事務所または事務センター

協会けんぽの場合、健康保険と厚生年金の両方を年金事務所が一括で管理しているため、年金事務所に提出すればOKです。1ヶ所で済むので、手続きが簡単ですね。

健康保険組合に加入している場合
提出先:
事業所の所在地を管轄する年金事務所(厚生年金分)
加入している健康保険組合(健康保険分)

健康保険組合の場合、2ヶ所に提出する必要があります。厚生年金は年金事務所が管理し、健康保険は健康保険組合が管理しているためです。

ただし、健康保険組合によっては:
・年金事務所への提出を代行してくれる
・独自の様式を使用する
・提出方法が異なる
など、独自のルールがある場合があります。

必ず人事部または健康保険組合に確認してから手続きを進めましょう。

提出先の調べ方
・協会けんぽの場合:日本年金機構のサイトで管轄の年金事務所を検索
・健康保険組合の場合:健康保険証に記載されている組合名を確認し、ホームページで提出方法をチェック

提出期限は「速やかに」の意味

育児休業等終了時報酬月額変更届の提出期限は、法律上「速やかに」と定められています。

「速やかにって、具体的にいつまで?」と疑問に思いますよね。

法律では具体的な日数は定められていませんが、一般的には「復職後3ヶ月目の給与が支払われた後、なるべく早く」という意味です。

例:
・復職:4月1日
・対象期間:4月、5月、6月
・6月分給与の支払日:7月25日
→7月末~8月初旬には提出したい

なぜ早めに提出すべきなのか?

標準報酬月額の改定は、提出された届出に基づいて行われます。提出が遅れると、新しい保険料の適用も遅れてしまいます。

特に、給与への反映を考えると:
7月分の保険料8月支給の給与から控除する会社が多い
7月末までに届出が処理されていないと、8月の給与に反映されない可能性

そのため、通常の随時改定(月額変更届)と同様に、給与への反映が間に合うタイミングで提出することが重要です。

提出が遅れた場合のペナルティは?
法律上、具体的な罰則はありません。ただし、提出が遅れると:
・適用開始が遅れる
・従業員の手取りが減ったままになる
・後で差額の調整が必要になる場合がある

トラブルを避けるためにも、できるだけ早めに提出しましょう。

添付書類は必要?不要?

育児休業等終了時報酬月額変更届には、原則として添付書類は不要です。

届出書だけで手続きができるので、準備が楽ですね。

ただし、以下の場合は添付書類が必要になることがあります。

添付書類が必要なケース①:電子申請で代理人が申請する場合
事業主本人ではなく、社会保険労務士などの代理人が電子申請を行う場合:
委任状(申請者と代理人双方の電子署名)

ただし、一定の条件を満たせば、申請者の電子署名を省略できる場合もあります。詳しくは日本年金機構のサイトを確認してください。

添付書類が必要なケース②:健康保険組合が独自に定めている場合
健康保険組合によっては、以下のような書類を求められることがあります:
・給与台帳のコピー
・出勤簿のコピー
・その他、組合が指定する書類

健康保険組合に提出する際は、事前に必要書類を確認しておきましょう。

添付書類が必要なケース③:特殊な状況の場合
・複数の事業所で勤務している(二以上勤務者)
・報酬の計算に特殊な事情がある
など、通常と異なる状況の場合は、追加書類を求められる可能性があります。

不安な場合は、提出前に年金事務所に電話で確認しておくと安心です。

電子申請のメリットと注意点

最近は、電子申請を利用する企業が増えています。メリットと注意点を整理しておきましょう。

電子申請のメリット
24時間365日いつでも提出できる
・窓口に行く時間と手間が不要
郵送費用がかからない
・提出完了の記録が残り、管理しやすい
・複数の手続きをまとめて申請できる
・紙の保管場所が不要(ペーパーレス)

電子申請の注意点
・初回は電子証明書の取得など準備が必要
操作に慣れるまで時間がかかる
・システムのメンテナンス時間は利用できない
・マイナンバーを記入する場合、セキュリティに注意
・健康保険組合によっては電子申請に対応していない場合がある

電子申請を行う場合は、e-Gov(イーガブ)ポータルサイトを利用します。事前にGビズIDの取得や電子証明書の準備が必要なので、余裕を持って準備しましょう。

初めて電子申請を利用する場合は、まず簡単な手続きで練習してから、育児休業等終了時報酬月額変更届に挑戦すると良いですね。

9. いつから適用される?改定時期と適用期間

「届出を出したら、いつから保険料が変わるの?」「いつまで適用されるの?」という疑問にお答えします。

4ヶ月目から適用されるルール

育児休業等終了時報酬月額変更届によって決定された標準報酬月額は、育児休業終了日の翌日が属する月の4ヶ月後から適用されます。

なぜ4ヶ月後なのか?

それは、復職後3ヶ月間の給与の平均をもとに標準報酬月額を決定するからです。3ヶ月分のデータが揃って初めて計算できるので、その翌月(=4ヶ月目)から適用されるという仕組みです。

計算の流れ:
1ヶ月目:復職、給与データ収集開始
2ヶ月目:給与データ収集継続
3ヶ月目:給与データ収集完了
4ヶ月目:新しい標準報酬月額が適用開始!

具体例で理解する適用開始月

具体例を見てみましょう。

例1:3月31日に育児休業から復帰した場合
・育児休業終了日:3月30日
・復職日:3月31日
・翌日が属する月:3月
・対象となる3ヶ月:3月、4月、5月
6月分の社会保険料から新しい標準報酬月額が適用

社会保険料は翌月の給与から控除されることが多いので、7月支給の給与から変更後の保険料が反映されます。

例2:4月1日に育児休業から復帰した場合
・育児休業終了日:3月31日
・復職日:4月1日
・翌日が属する月:4月
・対象となる3ヶ月:4月、5月、6月
7月分の社会保険料から新しい標準報酬月額が適用

こちらの場合は、8月支給の給与から変更後の保険料が反映されます。

このように、育児休業終了日が1日違うだけで、適用開始月が1ヶ月ずれることがあります。復職日を調整できる場合は、この点も考慮すると良いかもしれません。

適用期間はいつまで?(1-6月改定と7-12月改定)

新しい標準報酬月額は、いつまで適用されるのでしょうか?

適用期間は、改定が行われた時期によって異なります。

1月~6月に改定された場合
その年の8月まで適用

例:
・4月分から新しい標準報酬月額が適用
→4月、5月、6月、7月、8月の5ヶ月間適用
→9月からは定時決定(算定基礎届)により決定された標準報酬月額に切り替わる

7月~12月に改定された場合
翌年の8月まで適用

例:
・9月分から新しい標準報酬月額が適用
→9月、10月、11月、12月、翌年1月~8月の12ヶ月間適用
→翌年9月からは定時決定により決定された標準報酬月額に切り替わる

つまり、改定後の標準報酬月額は、次の定時決定(9月)まで適用されるということです。

ただし、途中で随時改定の条件を満たす給与変動があった場合は、その時点で標準報酬月額が見直されます。例えば、時短勤務からフルタイムに戻って大きく昇給した場合などですね。

次の定時決定までの流れ

育児休業等終了時報酬月額変更届による改定後、次の定時決定までの流れを確認しておきましょう。

定時決定(算定基礎届)とは?
毎年7月に行われる、標準報酬月額の年1回の見直しです。4月、5月、6月の3ヶ月間の報酬平均をもとに計算され、9月から翌年8月まで適用されます。

流れの例:
4月:育児休業から復帰
7月:育児休業等終了時報酬月額変更届により標準報酬月額改定
翌年7月:定時決定(算定基礎届)により再度見直し
翌年9月:新しい標準報酬月額に切り替わる

つまり、育児休業等終了時報酬月額変更届による改定は一時的なもので、最終的には定時決定により標準報酬月額が決まるということです。

ただし、時短勤務が続いている場合は、定時決定でも低い標準報酬月額になる可能性が高いです。逆に、フルタイムに戻っている場合は、定時決定で標準報酬月額が上がることになります。

このように、標準報酬月額は状況に応じて柔軟に見直されていく仕組みになっているんですね。

10. 【ケース別】提出すべきか判断するポイント

「結局、自分の場合は提出した方がいいの?」と悩むあなたのために、ケース別に判断ポイントを解説します。

ケース①:第二子の出産を予定している場合

状況: 近いうちに(1~2年以内に)第二子の出産を予定している

判断ポイント:
この場合は慎重に検討する必要があります。

理由:
・出産手当金は標準報酬月額をもとに計算される
・標準報酬月額が下がると、出産手当金も減る
・産休期間(約4ヶ月)で数十万円の差が出る可能性

計算例:
・標準報酬月額30万円の場合:出産手当金約20万円/月 × 4ヶ月 = 80万円
・標準報酬月額20万円の場合:出産手当金約13万円/月 × 4ヶ月 = 52万円
差額28万円!

推奨判断:
・出産予定が半年以内:提出しない方が良い
・出産予定が1年以内:慎重に検討(短期的な手取り増 vs 出産手当金減)
・出産予定が2年以上先:提出を検討してもOK(定時決定で再調整される)

また、健康に不安がある方や、傷病手当金を受給する可能性がある方も、同様に慎重な判断が必要です。

ケース②:時短勤務が長期間続く場合

状況: 子どもが小学校に入学するまで(あと数年間)時短勤務を続ける予定

判断ポイント:
この場合は提出を積極的に検討すべきです。

理由:
・長期間にわたって手取りが増える
・月1~2万円の差でも、年間で12~24万円、3年で36~72万円の差に
・家計への影響が大きい

推奨判断:
養育期間標準報酬月額特例と併用することで、年金減額を回避
→社会保険料は軽減、年金は減らない、手取りは増える!
・第二子の出産予定がなければ、出産手当金への影響も考慮不要
提出を強く推奨

特に、時短勤務が長期間続く場合、社会保険料の負担軽減効果が大きいので、ぜひ活用しましょう。

ケース③:近いうちにフルタイム復帰予定の場合

状況: 半年~1年程度の時短勤務の後、フルタイムに戻る予定

判断ポイント:
この場合は、提出のメリットが小さい可能性があります。

理由:
・短期間しか適用されない
・フルタイム復帰後、随時改定で標準報酬月額が上がる
・手続きの手間に見合うメリットがあるか微妙

計算例:
・時短勤務期間:6ヶ月
・社会保険料の軽減:月1万円
→トータルのメリット:6万円

推奨判断:
・時短勤務が半年未満:提出のメリット小、提出しなくてもOK
・時短勤務が半年~1年:状況次第(手続きの手間 vs メリット)
・時短勤務が1年以上:提出を検討した方が良い

また、フルタイム復帰時に大幅な昇給が見込まれる場合は、随時改定で対応できる可能性もあります。

専門家アドバイス:社労士が教える判断基準

社会保険労務士からのアドバイスをご紹介します。

【社労士アドバイス】

「育児休業等終了時報酬月額変更届を提出すべきかどうかは、総合的に判断する必要があります。以下のチェックリストを参考にしてください。」

提出を推奨するケース:
☑ 時短勤務が1年以上続く予定
養育期間標準報酬月額特例を併用できる
☑ 第二子の出産予定が2年以上先、または予定なし
☑ 健康で、傷病手当金を受給する可能性が低い
☑ 社会保険料の負担が家計に重い
☑ 手取りを少しでも増やしたい

提出を慎重に検討すべきケース:
☐ 第二子の出産予定が1年以内
☐ 持病があり、傷病手当金を受給する可能性がある
☐ 時短勤務が半年~1年程度の短期間
☐ 近いうちに転職や退職を考えている
☐ 養育期間標準報酬月額特例の手続きができない事情がある

提出しない方が良いケース:
✖ 第二子の出産予定が半年以内
✖ 時短勤務が3ヶ月未満の超短期
✖ すでに随時改定の条件を満たしている(自動的に変更される)

「最終的には、あなたの状況とライフプランに合わせて判断してください。迷ったら、人事部や社会保険労務士に相談することをお勧めします。」

また、配偶者の収入や家族全体の家計状況、将来の教育費の計画なども含めて、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談するのも良い選択肢です。

11. 人事担当者が知っておくべき実務のポイント

ここからは、人事担当者の方に向けて、実務で役立つポイントをお伝えします。

従業員への制度説明の方法

育児休業等終了時報酬月額変更届は任意の制度なので、従業員本人が制度を知らないと利用できません。そのため、人事担当者には適切に説明する責任があります。

説明のタイミング:
・育児休業からの復職前面談時
・復職後3ヶ月目の給与支払い後

説明すべき内容:
1. 制度の概要(社会保険料を実際の給与に合わせて見直せる制度)
2. メリット(社会保険料の軽減、手取りの増加)
3. デメリット(将来の年金額減少、出産手当金・傷病手当金への影響)
4. 養育期間標準報酬月額特例との併用方法
5. 提出条件(4つの要件)
6. 手続きの流れと必要な協力

説明のコツ:
専門用語を避け、わかりやすい言葉で説明する
具体的な数字を使って、メリット・デメリットを示す
書面で資料を渡し、後から読み返せるようにする
質問しやすい雰囲気を作る
判断を急がせない(家族と相談する時間を与える)

説明資料の例:

「育児休業等終了時報酬月額変更届について」
─────────────────
【この制度とは?】
育休復帰後の給与に合わせて、社会保険料を見直せる制度です。

【あなたのケース(例)】
・育休前の給与:30万円 → 社会保険料4.5万円
・復職後の給与:20万円 → 社会保険料4.5万円のまま(手取り15.5万円)
↓ この届出を提出すると
・復職後の給与:20万円 → 社会保険料3万円に!(手取り17万円)
月1.5万円の差、年間18万円の差

【デメリット】
・将来の年金額が減る可能性
→対策:養育期間標準報酬月額特例を併用すれば解決!
・出産手当金が減る可能性
→第二子の出産予定がある方は要注意

【ご判断をお願いします】
提出を希望される場合は、〇月〇日までに人事部にお知らせください。
ご不明点があれば、いつでもご相談ください。
─────────────────

このように、具体的でわかりやすい資料を用意しましょう。

復職前面談で確認すべき項目

育児休業からの復職前に面談を行う際、以下の項目を確認しておくとスムーズです。

復職前面談のチェックリスト:
☑ 復職予定日の確認
☑ 勤務形態(フルタイム or 時短勤務)
☑ 時短勤務の場合、勤務時間と期間
☑ 配属部署と業務内容
☑ 子どもの保育園の状況
☑ 急な欠勤への対応(病児保育の有無など)
☑ 配偶者のサポート体制
☑ 本人の健康状態と不安点

制度説明のタイミング:
復職前面談の際に、育児休業等終了時報酬月額変更届について事前に説明しておくのがベストです。

「復職後、給与が下がった場合、社会保険料を見直せる制度があります。復職後3ヶ月たったら、詳しくご説明しますので、そのときに希望をお聞かせください。」

このように事前に伝えておけば、従業員も心の準備ができますし、復職後スムーズに手続きを進められます。

養育期間標準報酬月額特例申出書との併用

育児休業等終了時報酬月額変更届を提出する場合、養育期間標準報酬月額特例申出書も同時に提出することを強く推奨します。

併用のメリット:
・社会保険料は軽減される(メリット享受)
・年金額は減らない(デメリット回避)
良いとこ取りができる!

手続きの流れ:
1. 育児休業等終了時報酬月額変更届を作成
2. 養育期間標準報酬月額特例申出書を作成
3. 同時に年金事務所に提出

注意点:
・養育期間標準報酬月額特例申出書には添付書類が必要 – 戸籍謄本または戸籍抄本 – 住民票(子どもと同居を確認)
・提出期限は特に定められていないが、できるだけ早く提出する
・子どもが3歳になる前に必ず提出する

人事担当者がすべきこと:
・従業員に養育期間標準報酬月額特例の存在を必ず説明する
・併用を積極的に提案する
・必要書類の取得方法を案内する
・提出までサポートする

この併用は、従業員にとって非常にメリットが大きいので、人事担当者として忘れずに案内しましょう。

トラブル防止のための記録管理

育児休業等終了時報酬月額変更届は任意の制度なので、トラブル防止のための記録管理が重要です。

記録すべき内容:
☑ 制度説明を行った日時と方法(面談、書面配布など)
☑ 従業員本人の判断(提出する/しない)
☑ 判断の理由(出産予定がある、長期時短予定など)
☑ 養育期間標準報酬月額特例の案内の有無
☑ 届出書の提出日と受理日
☑ 標準報酬月額の改定内容と適用時期

記録方法:
・面談記録シートを作成し、本人の署名をもらう
・メールでのやり取りを保存しておく
・届出書のコピーを保管する

なぜ記録が重要なのか?
・後で「説明を受けていない」とトラブルになるのを防ぐ
・「提出したのに処理されていない」という行き違いを防ぐ
・監査や労働基準監督署の調査に対応できる
・他の従業員への対応を統一できる

特に、「提出しない」という判断をした場合の記録が重要です。後で「知らなかった」「説明されていなかった」と言われないよう、しっかり記録を残しましょう。

記録シートの例:

「育児休業等終了時報酬月額変更届に関する確認書」
─────────────────
氏名:____________________
説明日:____年____月____日
説明者:____________________

【説明内容】
☑ 制度の概要について説明しました
☑ メリット・デメリットについて説明しました
☑ 養育期間標準報酬月額特例について説明しました
☑ 質問に回答しました

【本人の判断】
□ 提出を希望します
□ 提出を希望しません
理由:___________________________

署名:____________________ 日付:____年____月____日
─────────────────

こうした記録を残すことで、トラブルを未然に防ぎ、スムーズな手続きを実現できます。

12. よくある質問Q&A【10選】

ここまで詳しく解説してきましたが、まだ疑問が残っている方もいるでしょう。よくある質問をQ&A形式でまとめました。

Q1:提出しないとどうなる?

A: 提出しなくても罰則はありません。ただし、社会保険料は育休前の高い標準報酬月額のまま計算され続けます。その結果、手取りが少なくなってしまいます。

提出しない場合、次の定時決定(9月)まで標準報酬月額は変わりません。最悪の場合、約1年間、高い社会保険料を払い続けることになります。

ただし、随時改定の条件を満たせば、自動的に標準報酬月額が変更されるので、その場合は問題ありません。

Q2:提出後に取り消しはできる?

A: 一度提出して受理された後は、原則として取り消しはできません

標準報酬月額の改定は法律に基づく手続きなので、簡単に取り消すことはできないんです。そのため、提出前にしっかり検討することが重要です。

ただし、提出後すぐ(受理前)であれば、年金事務所に相談して取り下げできる可能性があります。気づいたら早めに連絡してください。

Q3:パート・アルバイトでも対象?

A: はい、パート・アルバイトでも対象になります。

条件は:
・社会保険(健康保険・厚生年金)に加入していること
・育児休業から復帰したこと
・その他の4つの条件を満たすこと

雇用形態(正社員・契約社員・パート・アルバイト)は関係ありません。社会保険に加入していれば、誰でも利用できます。

ただし、短時間労働者(週の所定労働時間が20時間以上30時間未満)の場合、支払基礎日数の条件が11日以上に緩和されます。

Q4:男性でも利用できる?

A: はい、男性でも利用できます!

育児休業等終了時報酬月額変更届は、性別に関係なく、3歳未満の子を養育している被保険者が対象です。

男性が育児休業を取得し、復職後に時短勤務やフレックスタイムで給与が下がった場合も、この制度を利用できます。

また、養育期間標準報酬月額特例も男性が利用できます。育児に積極的に関わる男性を支援する制度なので、ぜひ活用してください。

Q5:育休明けすぐに転職した場合は?

A: 育休明けすぐ(復職後3ヶ月以内)に転職した場合、この制度は利用できません

なぜなら、復職後3ヶ月間の給与データが必要だからです。転職してしまうと、元の会社での3ヶ月分のデータが揃わないため、届出を提出できません。

ただし、復職後3ヶ月以上経ってから転職した場合は、転職前の会社で届出を提出できる可能性があります。転職が決まったら、早めに人事部に相談してください。

転職先では、新たに定時決定や随時改定により標準報酬月額が決定されます。

Q6:複数の事業所で勤務している場合は?

A: 複数の事業所で勤務している「二以上勤務者」の場合は、手続きが複雑になります。

基本的には:
すべての事業所の報酬を合算して標準報酬月額を決定する
・それぞれの事業所から届出を提出する必要がある

この場合、専門的な知識が必要なので、社会保険労務士や年金事務所に相談することを強くお勧めします。

Q7:健康保険組合独自の様式がある場合は?

A: 健康保険組合に加入している場合、組合独自の様式を使う必要がある場合があります。

手順:
1. 人事部または健康保険組合に確認する
2. 指定された様式を入手する
3. 記入方法も確認する(日本年金機構の様式と異なる場合がある)
4. 提出先も確認する(組合と年金事務所の両方に提出が必要)

健康保険組合ごとにルールが異なるので、必ず事前に確認しましょう。

Q8:70歳以上の場合はどうなる?

A: 70歳以上の方も、この制度を利用できます。

ただし、使用する届出書が異なります:
「厚生年金保険 70歳以上被用者育児休業等終了時報酬月額相当額変更届」を使用します

70歳以上の方は厚生年金保険の被保険者ではなく「70歳以上被用者」という扱いになるため、届出書の名称が異なります。

内容や手続きは基本的に同じです。日本年金機構のサイトから専用の様式をダウンロードしてください。

Q9:育休中に出産した第二子がいる場合は?

A: 育休中に第二子を出産した場合、注意が必要です。

ポイント:
・育児休業を終了した直後に産前産後休業を開始した場合は、対象外
・一度復職してから第二子の産休に入った場合は、対象になる可能性がある

届出書の「月変該当の確認」欄に、「育児休業等を終了した日の翌日に引き続いて産前産後休業を開始していないこと」というチェック項目があります。これに該当する場合は、この制度は使えません。

詳しくは年金事務所に確認してください。

Q10:提出が遅れた場合のペナルティは?

A: 提出が遅れても、法律上のペナルティ(罰金など)はありません

ただし、実質的なデメリットがあります:
・新しい標準報酬月額の適用が遅れる
・従業員の手取りが減ったままになる
・後で保険料の差額調整が必要になる場合がある
・従業員からの信頼を失う可能性がある

提出期限は「速やかに」と定められているので、できるだけ早く提出しましょう。給与への反映を考えると、遅くとも復職後4~5ヶ月以内には提出したいところです。

万が一提出が遅れてしまった場合でも、諦めずに提出してください。遅れて提出しても、適用はされます。

13. 【体験談】育児休業等終了時報酬月額変更届を利用した人の声

実際にこの制度を利用した方々の体験談をご紹介します。リアルな声を参考にしてください。

体験談①:時短勤務で手取りが増えて助かった(30代女性・Aさん)

「私は1歳の娘を育てながら、時短勤務(6時間勤務)で復職しました。育休前は月給28万円でしたが、復職後は18万円に。給与が10万円も減ったのに、社会保険料は約4万円のままで、手取りが14万円しかありませんでした。

これじゃ保育料を払ったら手元にほとんど残らない…と不安でいっぱいでした。

そんなとき、会社の人事部から育児休業等終了時報酬月額変更届のことを教えてもらいました。最初は名前が長くて難しそうで戸惑いましたが、詳しく説明してもらって、メリットが大きいことがわかりました。

手続き後、社会保険料が約2.7万円に下がり、手取りが15.3万円に増えました。月に1.3万円の差ですが、年間で15.6万円。これは大きいです!保育料の足しになって、本当に助かっています。

養育期間標準報酬月額特例も併用したので、将来の年金が減る心配もありません。制度を教えてくれた人事部の方に感謝しています。知らなかったら損するところでした!」

体験談②:制度を知らずに損をするところだった(20代女性・Bさん)

「私の場合、会社から説明がなかったので、この制度の存在を知りませんでした。復職後、手取りが少なくて生活が苦しかったのですが、『こんなものなのかな』と諦めていました。

たまたまママ友との会話で、『育休明けの社会保険料、見直してもらった?』と聞かれて、初めて制度の存在を知ったんです。慌てて調べて、会社に相談しました。

でも、すでに復職から5ヶ月が経っていて、手続きが遅れていました。人事部の方も『知らなかった』と言っていて、結局、私から申し出て手続きしてもらいました。

手続き後は手取りが増えて助かりましたが、もっと早く知っていれば、5ヶ月分の差額も戻ってきたのかな…と少し残念です。

これから育休復帰する人には、ぜひこの制度を知ってほしいです。会社が教えてくれない場合もあるので、自分から調べることも大切だと思いました。」

体験談③:人事担当者として従業員に説明した経験(40代男性・Cさん)

「私は中小企業の人事担当者です。育児休業等終了時報酬月額変更届の手続きを担当した経験をお話しします。

正直、最初はこの制度のことをよく理解していませんでした。名前も長いし、随時改定との違いもよくわからなくて…。でも、従業員から『手取りが少なくて困っている』と相談を受けたことをきっかけに、しっかり勉強しました。

調べてみると、従業員にとってメリットが大きい制度だとわかりました。それからは、育休復帰者全員に丁寧に説明するようにしています。

説明のポイントは、具体的な数字を示すことです。『月にこれだけ手取りが増えます』『年間だとこれだけの差になります』と伝えると、従業員も『それなら利用したい!』と積極的になります。

また、養育期間標準報酬月額特例も必ずセットで説明します。年金が減る不安がなくなると、安心して利用できるからです。

この制度は任意なので、会社側が押し付けることはできません。でも、知らないで損をする人を出したくないという思いで、丁寧に説明しています。

人事担当者の皆さん、ぜひ従業員に教えてあげてください。説明するのは少し手間ですが、従業員の満足度が上がり、会社への信頼も高まります。」

これらの体験談から、制度を知っているかどうかで大きな差が出ることがわかりますね。ぜひ、あなたも積極的に活用してください!

14. まとめ:育児休業等終了時報酬月額変更届を活用して賢く負担軽減

ここまで、育児休業等終了時報酬月額変更届について、基礎知識から手続き方法、判断ポイントまで詳しく解説してきました。

最後に、この記事の重要ポイントを振り返りましょう。

この記事の重要ポイント振り返り

✓ 育児休業等終了時報酬月額変更届とは?
育休復帰後、時短勤務などで給与が下がったときに、社会保険料を実際の給与に合わせて見直せる制度。手取りを増やせる!

✓ 4つの提出条件
①育児休業を終了して復職していること
②3歳未満の子を養育していること
③標準報酬月額に1等級以上の差があること
④支払基礎日数が17日以上(短時間労働者は11日以上)の月があること
+本人の申し出が必要(任意制度)

✓ 随時改定との違い
・育児休業等終了時報酬月額変更届:1等級差でOK、任意
・随時改定(月額変更届):2等級差が必要、義務

✓ メリット
・社会保険料の負担が軽減される
・手取り額が増える(月1~2万円、年間12~24万円の差も!)
・育児と仕事の両立をサポート

✓ デメリットと対策
・将来の厚生年金額が減る → 養育期間標準報酬月額特例で回避!
・出産手当金・傷病手当金が減る → 第二子出産予定がある場合は慎重に判断

✓ 手続きの流れ
①復職後3ヶ月間の給与を確認
②本人から申し出を受ける
③届出書を作成
④提出(電子申請・郵送・窓口)
⑤4ヶ月目から適用

✓ 提出先
・協会けんぽ:年金事務所
・健康保険組合:年金事務所+健康保険組合

✓ 判断基準
・時短勤務が1年以上続く → 提出を推奨
・第二子出産が半年以内 → 提出しない方が良い
・迷ったら → 専門家に相談!

迷ったら専門家に相談しよう

育児休業等終了時報酬月額変更届は、メリットも大きいですが、デメリットもあります。あなたの状況によって、最適な判断は変わります。

迷ったら、以下の専門家に相談してみましょう。

相談できる専門家:
社会保険労務士:社会保険の専門家。制度の詳細を教えてくれます。
ファイナンシャルプランナー(FP):家計全体を見て、総合的なアドバイスをくれます。
会社の人事部:社内の制度や手続きについて相談できます。
年金事務所:手続き方法や条件について無料で相談できます。

特に、第二子の出産を予定している方や、将来の年金が心配な方は、専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。

相談料はかかる場合もありますが、数十万円の差が出る可能性を考えれば、十分に価値があります。

あなたと家族の未来のために

育児休業から復帰して、仕事と育児の両立に奮闘しているあなた。毎日本当にお疲れ様です。

夜泣きで寝不足の中、朝早く起きて保育園に送り、仕事をして、お迎えに行って、夕飯を作って、お風呂に入れて…。ひとつひとつは小さなことでも、積み重なると本当に大変ですよね。

そんな頑張っているあなたをサポートするための制度が、育児休業等終了時報酬月額変更届です。

この制度を使うことで、少しでも経済的な負担を軽くし、心に余裕を持って育児と仕事を両立できるようになります。

月に1~2万円の差でも、それは子どものおむつ代、ミルク代、保育料の足しになります。将来の教育費の貯金にも回せます。そして何より、あなた自身の心の余裕につながるんです。

この制度は、あなたの権利です。遠慮することなく、堂々と利用してください。

そして、養育期間標準報酬月額特例も忘れずに併用して、将来の年金も守りましょう。

あなたと家族の幸せな未来のために、賢く制度を活用してください。

この記事が、少しでもあなたの役に立てば嬉しいです。

育児と仕事の両立、応援しています!頑張ってくださいね。

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【出典・参考】
・日本年金機構「育児休業等終了時報酬月額変更届の提出」
・厚生労働省「育児・介護休業法のあらまし」
・全国健康保険協会(協会けんぽ)公式サイト
・e-Gov法令検索「厚生年金保険法施行規則」「健康保険法施行規則」
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最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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