【保育士監修】慣らし保育中の育児休業給付金は1歳6ヶ月延長でももらえる?給付対象・手続き・対処法を完全解説
「4月から保育園が決まったけど、慣らし保育期間中も育児休業給付金はもらえるの?」
「うちの子、1歳を過ぎてるんだけど大丈夫かな…」
育休からの復職を控えたママ・パパにとって、慣らし保育期間中の育児休業給付金の扱いは気になるところですよね。特に、1歳6ヶ月まで育休を延長している場合、保育園に入園が決まった後の給付金がどうなるのか、不安に感じている方も多いはずです。
結論から言うと、慣らし保育中に育児休業給付金がもらえるかどうかは、お子さんが1歳を迎えているかどうかで大きく変わります。1歳未満であれば給付金の対象になりますが、1歳を過ぎている場合は慣らし保育期間中の給付金は支給されません。
この記事では、慣らし保育と育児休業給付金の関係について、ケース別に詳しく解説していきます。1歳6ヶ月延長中の方が特に注意すべきポイントや、給付金がもらえない期間の具体的な対処法もご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
1. 育児休業給付金の基本知識をおさらい
慣らし保育と給付金の関係を理解する前に、まずは育児休業給付金の基本的なルールを確認しておきましょう。「そんなの知ってるよ」という方も、意外と誤解しているポイントがあるかもしれませんので、ぜひ読んでみてくださいね。
1-1. 育児休業給付金とは?受給条件と金額
育児休業給付金は、雇用保険から支給される制度です。育休中の収入減少をカバーし、安心して子育てに専念できるよう支援してくれる、とてもありがたい制度ですよね。
【受給条件】
- 雇用保険に加入していること
- 育児休業開始前の2年間で、賃金支払基礎日数が11日以上ある月(または就業時間が80時間以上の月)が12ヶ月以上あること
- 育児休業期間中、休業開始前の1ヶ月あたりの賃金の80%以上を受け取っていないこと
【給付金額】
- 育休開始から6ヶ月まで:休業開始時賃金日額の67%
- 育休開始から6ヶ月以降:休業開始時賃金日額の50%
例えば、月収30万円の方の場合、育休開始から6ヶ月までは約20万円、6ヶ月以降は約15万円が支給されるイメージです。この給付金があるおかげで、育休期間中も最低限の生活費を確保できるんですね。
1-2. 給付期間は原則1歳まで|延長できるケースとは
育児休業給付金の支給期間は、原則として「子どもが1歳に達する日の前日(つまり誕生日の前々日)まで」です。
ここ、ちょっとややこしいんですが、民法の規定により「誕生日の前日に満年齢に達する」とみなされるため、実質的には誕生日の前日までが給付期間となります。
例えば、4月15日生まれのお子さんの場合、1歳に達する日は4月14日。つまり、4月14日までが育児休業給付金の支給対象期間となるわけです。
【延長が認められるケース】
ただし、以下のような特別な事情がある場合には、給付期間を延長することができます。
- パパ・ママ育休プラス制度を利用する場合
パートナーと交代で育休を取得する場合、1歳2ヶ月まで延長可能 - 保育園に入園できなかった場合
認可保育園の入園申し込みをしたものの入園できなかった場合、1歳6ヶ月まで延長可能。さらに1歳6ヶ月時点でも入園できない場合は、2歳まで再延長可能 - 配偶者の死亡、病気、離婚など
やむを得ない事情で子どもの養育が困難になった場合
1-3. 1歳6ヶ月延長の要件(入園不承諾通知が必要)
ここで特に重要なのが、「保育園に入園できなかった場合」の延長要件です。1歳6ヶ月まで育休を延長している方は、この要件を満たしているはずですね。
1歳6ヶ月延長を申請するには、以下の条件を満たす必要があります。
- 子どもが1歳に達する日(誕生日の前日)の時点で、認可保育園への入園申し込みをしていること
- 自治体から「入園不承諾通知(保留通知)」を受け取っていること
- 1歳6ヶ月まで延長申請を会社経由でハローワークに提出していること
この入園不承諾通知が、延長の正式な証明書類となります。つまり、「保育園に入りたかったけど入れなかった」という事実が、延長の大前提なんですね。
ここまで理解できたところで、次は慣らし保育について見ていきましょう。
2. 慣らし保育とは?期間と内容を知っておこう
「慣らし保育」という言葉は聞いたことがあっても、具体的にどんなことをするのか、どのくらいの期間なのか、初めての保育園入園だとよく分からないですよね。
2-1. 慣らし保育の目的と一般的な期間
慣らし保育とは、子どもが保育園生活にスムーズに適応できるよう、短時間から徐々に保育時間を延ばしていく期間のことです。
今まで家族と一緒に過ごしていた子どもにとって、急に長時間親と離れて過ごすのは大きなストレス。少しずつ環境に慣れてもらうための、とても大切な期間なんです。
【一般的な慣らし保育の期間】
- 1週間〜2週間:比較的スムーズに慣れる子どもの場合
- 2週間〜1ヶ月:慣れるのに時間がかかる子どもの場合
保育園によって方針が異なりますが、多くの園では1週間から2週間程度を目安としています。ただし、子どもの様子を見ながら柔軟に調整するため、実際にどのくらいかかるかは始まってみないと分からない部分もあります。
2-2. 慣らし保育中の預かり時間の変化
慣らし保育では、以下のように段階的に保育時間を延ばしていくのが一般的です。
【慣らし保育のスケジュール例】
| 期間 | 預かり時間 | 内容 |
|---|---|---|
| 1日目〜3日目 | 2〜3時間(午前中のみ) | 9時〜11時頃まで。お昼ごはん前にお迎え |
| 4日目〜6日目 | 4〜5時間(給食あり) | 9時〜14時頃まで。給食を食べてお昼寝前にお迎え |
| 7日目〜10日目 | 6〜7時間(お昼寝あり) | 9時〜16時頃まで。お昼寝後におやつを食べてからお迎え |
| 11日目以降 | 通常保育 | 保護者の就労時間に合わせた預かり時間 |
見ていただくと分かる通り、慣らし保育の初期は午前中の2〜3時間だけ。この時間帯だと、フルタイムで働くのは物理的に難しいですよね。だからこそ、慣らし保育期間中の働き方や育児休業給付金の扱いが重要になってくるんです。
2-3. 保育園が設定する「復職までの猶予期間」
多くの自治体では、保育園の入園日と実際の職場復帰日に「猶予期間」を設けています。つまり、入園日=復職日である必要はないんです。
【一般的な猶予期間のルール】
- 月の1日入園の場合:その月の15日まで、または月末までに復職すればOK
- 月の途中入園の場合:入園した月の翌月1日までに復職すればOK
例えば、4月1日に入園した場合、4月15日までに復職すれば良い自治体や、4月中に復職すればOKという自治体もあります。
ただし、この猶予期間のルールは自治体によって大きく異なります。必ず事前に確認しておきましょう。中には「入園後2週間以内に復職」と厳しく定めている自治体もあります。
さて、ここからが本題です。この慣らし保育期間中、育児休業給付金はどうなるのでしょうか?
3. 慣らし保育中に育児休業給付金はもらえる?【ケース別解説】
ここが一番気になるポイントですよね。慣らし保育期間中の育児休業給付金の扱いは、お子さんが1歳を迎えているかどうかによって大きく変わります。
3-1. 【ケース1】1歳未満で慣らし保育をする場合→給付金の対象
お子さんが1歳の誕生日を迎える前に慣らし保育を開始・終了する場合、慣らし保育期間中も育児休業給付金の対象になります。
【具体例】
5月15日生まれのお子さんが、生後11ヶ月の4月1日に保育園に入園。
慣らし保育期間は4月1日〜4月14日(2週間)。
4月15日に職場復帰予定。
→この場合、慣らし保育期間中(4月1日〜14日)も育児休業給付金が支給されます。
なぜなら、お子さんはまだ1歳に達していない(1歳の誕生日は5月15日)ため、育児休業給付金の支給対象期間内だからです。
この場合は特に問題なく、慣らし保育をしながら給付金を受け取り、スムーズに職場復帰できます。理想的なパターンですね。
3-2. 【ケース2】1歳を過ぎて慣らし保育をする場合→給付金は支給されない
問題なのは、お子さんが1歳の誕生日を迎えた後に慣らし保育をする場合です。
【具体例】
4月15日生まれのお子さんが、1歳0ヶ月の4月1日(4月入園)に保育園に入園。
慣らし保育期間は4月1日〜4月30日(1ヶ月間)。
5月1日に職場復帰予定。
→この場合、4月14日(誕生日の前日)までは育児休業給付金が支給されますが、4月15日(誕生日)以降は給付金が支給されません。
つまり、慣らし保育の途中で給付金が止まってしまうのです。4月15日から4月30日までの約2週間分は、給付金も給料もない「無収入期間」になってしまいます。
これが多くのママ・パパが直面する問題です。特に早生まれ(1月〜3月生まれ)のお子さんは、4月入園で必ずこの状況になるため、注意が必要です。
3-3. 【ケース3】1歳6ヶ月延長中に保育園が決まった場合の注意点
さて、ここからが今回のテーマの核心部分です。1歳6ヶ月まで育休を延長している方が、途中で保育園が決まった場合はどうなるのでしょうか?
【具体例】
2024年3月3日生まれのお子さん。
1歳の誕生日(2025年3月3日)時点で保育園に入れず、1歳6ヶ月(2025年9月3日)まで延長申請済み。
2025年4月1日から保育園入園が決定。
慣らし保育期間は4月1日〜4月14日。
4月15日に職場復帰予定。
→この場合、どうなるでしょうか?
残念ながら、4月1日以降の育児休業給付金は支給されません。
なぜなら、育児休業給付金の1歳6ヶ月延長が認められるのは「保育園に入園できない場合」だからです。4月1日に入園が決まった時点で、「入園できない」という延長要件を満たさなくなります。
つまり、1歳を過ぎてから保育園に入園した場合、たとえ1歳6ヶ月までの延長申請をしていても、入園日以降は給付金が止まるのです。
ここはとても誤解されやすいポイントなので、しっかり理解しておきましょう。
3-4. 具体例で理解する!誕生日と入園日のパターン別シミュレーション
ここまでの内容を、パターン別に整理してみましょう。
| お子さんの誕生日 | 保育園入園日 | 慣らし保育期間 | 復職予定日 | 給付金の状況 |
|---|---|---|---|---|
| 5月15日 | 4月1日 (0歳11ヶ月) |
4月1日〜14日 | 4月15日 | ◎ 慣らし保育期間中も給付金が出る |
| 4月15日 | 4月1日 (1歳0ヶ月) |
4月1日〜30日 | 5月1日 | △ 4月14日まで給付金、15日以降は無給 |
| 3月3日 (1歳6ヶ月延長中) |
4月1日 (1歳1ヶ月) |
4月1日〜14日 | 4月15日 | × 4月1日以降は給付金が出ない |
| 1月10日 (1歳6ヶ月延長中) |
4月1日 (1歳3ヶ月) |
4月1日〜30日 | 5月1日 | × 4月1日以降は給付金が出ない |
このように、同じ「4月入園」でも、お子さんの誕生日によって給付金の状況が大きく変わることが分かりますね。
「じゃあ、慣らし保育のために育休を延長すればいいんじゃない?」と思った方、残念ながらそれはできません。次のセクションで詳しく説明します。
4. 慣らし保育のために育休延長はできる?【重要な誤解】
「慣らし保育期間中は育休を続けたいから、延長申請すればいいんじゃないの?」
こう考える方は多いのですが、残念ながら慣らし保育は育休延長の理由として認められません。ここはとても大切なポイントなので、しっかり理解しておきましょう。
4-1. 慣らし保育は育休延長の理由にならない
育児・介護休業法および雇用保険法では、育児休業給付金の支給期間を延長できる理由が明確に定められています。
【育休延長が認められる理由】
- 保育所等への入所を希望し、申込みを行っているが、子が1歳に達する日(または1歳6ヶ月に達する日)において保育が行われない場合
- 常態として子の養育を行っている配偶者であって、子が1歳に達する日後の期間について常態として養育を行う予定であった者が、死亡、負傷、疾病等により子を養育することが困難になった場合
- 離婚等により配偶者が子と同居しないこととなった場合
- 妊娠、出産により育休取得者が子を養育できなくなった場合
ここで重要なのは、「保育が行われない場合」という文言です。
慣らし保育は、たとえ短時間であっても「保育が行われている」状態です。つまり、保育園に入園が決まった時点で、「保育が行われない」という要件を満たさなくなるのです。
4-2. 延長が認められるのは「入園できなかった場合」のみ
育休延長の要件をもう少し詳しく見てみましょう。
1歳6ヶ月への延長が認められるのは、「1歳の誕生日の時点で、保育園に入園できなかった場合」です。
具体的には、以下の書類が必要です。
- 認可保育園への入園申込書のコピー
- 自治体から発行される「入園不承諾通知(保留通知)」
この入園不承諾通知が、「保育園に入れなかった」という客観的な証明書類となります。
逆に言えば、保育園に入園が決まった時点で、この証明書類が無効になるわけです。「慣らし保育期間中だから」「まだフルタイムで預けられないから」という理由では、延長は認められません。
4-3. 入園が決まった時点で延長要件を満たさなくなる
ここで混乱しがちなのが、「1歳6ヶ月までの延長申請をしたのに、途中で保育園に入れたら給付金が止まるの?」という疑問です。
答えは「はい」です。
育児休業給付金の延長は、「保育園に入れない状態が続いている間」という条件付きです。途中で保育園に入園できた場合、その時点で延長要件を満たさなくなります。
【よくある誤解】
- ❌「1歳6ヶ月までの延長申請をしたから、9月まで給付金がもらえる」
→✅ 正しくは「1歳6ヶ月まで保育園に入れなければ給付金がもらえる」 - ❌「慣らし保育期間中はまだ完全に預けられないから、延長できる」
→✅ 正しくは「入園が決まった時点で、保育園に入れないという要件を満たさなくなる」
これは法律で定められたルールなので、会社やハローワークに事情を説明しても変更することはできません。
公務員の方が加入している共済組合では、一部例外的な扱いをしているケースもあるようですが、一般企業で働く方が加入している雇用保険では、このルールが厳格に適用されます。
では、1歳を過ぎて慣らし保育をする場合、給付金がもらえない期間はどう乗り切ればいいのでしょうか?次のセクションで具体的な対処法を見ていきましょう。
5. 1歳を過ぎた慣らし保育期間、収入はどうなる?【対処法】
1歳を過ぎてからの慣らし保育期間、育児休業給付金がもらえないことは分かりました。でも、給料もない、給付金もない状態が数週間続くのは、家計にとって大きな打撃ですよね。
ここでは、実際にこの状況に直面したときの具体的な対処法をご紹介します。
5-1. 給付金がもらえない期間の選択肢を比較
まず、取りうる選択肢を整理しましょう。主に以下の4つの方法があります。
- 有給休暇を使って乗り切る
- 欠勤扱いで対応する
- 早めに復職して、時短勤務やパートナーの協力を得る
- 保育園に慣らし保育期間の短縮を相談する
それぞれのメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
5-2. 【対処法1】有給休暇を使って乗り切る
一番よく選ばれるのが、有給休暇を使う方法です。
【メリット】
- 給料が出るので、収入が途絶えない
- 育児休業ではなく有給休暇扱いなので、復職したことになる
- 慣らし保育期間をゆっくり過ごせる
【デメリット】
- 貴重な有給休暇を消費してしまう
- 復職後、子どもの急な発熱などで有給が必要になることが多いため、残しておきたい
- 有給休暇の残日数が少ない場合は使えない
【こんな人におすすめ】
- 有給休暇の残日数に余裕がある方
- 収入の途絶えを避けたい方
- 慣らし保育期間が比較的短い(1〜2週間)方
5-3. 【対処法2】欠勤扱いで対応する
有給休暇を温存したい場合、欠勤扱いで対応する方法もあります。
【メリット】
- 有給休暇を温存できる
- 復職後の子どもの急な病気などに備えられる
【デメリット】
- その期間の給料が出ない(無給)
- 数週間分の収入が減るため、家計への影響が大きい
- 会社によっては欠勤扱いを認めてもらえない場合がある
【こんな人におすすめ】
- 有給休暇を復職後のために残しておきたい方
- 経済的に余裕があり、数週間の無給期間を乗り切れる方
- 会社が欠勤扱いを認めてくれる方
5-4. 【対処法3】早めに復職して時短勤務・パートナーの協力を得る
慣らし保育の初期から早めに復職するという選択肢もあります。
【メリット】
- 給料が発生するため、収入が途絶えない
- 有給休暇を温存できる
- 職場への復帰がスムーズ
【デメリット】
- 慣らし保育中は預かり時間が短いため、フルタイム勤務が難しい
- 時短勤務や半休を取得する必要がある
- パートナーや家族の協力が必須
- 仕事と慣らし保育の両立で心身ともに負担が大きい
【具体的な方法】
- 慣らし保育の初日から復職し、午前中は仕事、午後は半休や時短勤務で早退
- パートナーとお迎えを分担する(例:ママが送り、パパがお迎え)
- 在宅勤務やフレックス制度を活用して、保育園の送迎時間に合わせる
【こんな人におすすめ】
- パートナーや家族の協力が得られる方
- 在宅勤務や時短勤務が可能な職場の方
- 収入の途絶えを絶対に避けたい方
5-5. 【対処法4】保育園に慣らし保育期間の短縮を相談する
最後の方法は、保育園に相談して慣らし保育期間を短縮してもらうことです。
【メリット】
- 給付金がもらえない期間を最小限に抑えられる
- 早く通常保育に移行できれば、フルタイム復職がしやすい
【デメリット】
- 子どもの様子を見て判断するため、必ずしも短縮できるとは限らない
- 無理に短縮すると、子どもが保育園に慣れるまで時間がかかる可能性がある
- 子どもの精神的な負担が大きくなるリスクがある
【相談のポイント】
- 入園前の面談で、事情を説明して相談する
- 「経済的な理由で早めに復職したい」と正直に伝える
- 子どもの様子を見ながら、柔軟に対応してもらえるか確認する
【こんな人におすすめ】
- 子どもが比較的人見知りが少なく、環境適応が早そうな方
- 保育園側が柔軟に対応してくれる方
- 経済的な理由で無給期間を最小限にしたい方
ただし、慣らし保育は子どものためのものです。あまり無理をさせすぎないよう、子どもの様子を最優先に判断しましょう。
5-6. それぞれのメリット・デメリット比較表
ここまでの内容を一覧表にまとめました。ご自身の状況に合わせて、最適な方法を選んでくださいね。
| 対処法 | 収入 | 有給消費 | 負担 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| 有給休暇を使う | ◎ 給料が出る |
× 有給を消費 |
○ ゆっくり過ごせる |
★★★★☆ 有給に余裕があれば◎ |
| 欠勤扱い | × 無給 |
◎ 有給を温存 |
○ ゆっくり過ごせる |
★★★☆☆ 経済的余裕があれば |
| 早めに復職 | ◎ 給料が出る |
△ 半休で一部消費 |
× 仕事と両立が大変 |
★★★☆☆ 協力者がいれば |
| 慣らし保育を短縮 | △ 短縮分は改善 |
– | △ 子どもへの負担 |
★★☆☆☆ 子どもの様子次第 |
多くの方が選ぶのは、「有給休暇を使う」または「早めに復職してパートナーと分担」の2つです。ご家庭の状況や会社の制度に合わせて、ベストな選択をしましょう。
6. 最適な復職日の決め方|スケジュール調整のポイント
ここまで読んで、「じゃあ、どうやって復職日を決めればいいの?」と思った方も多いはず。このセクションでは、育児休業給付金を最大限受け取りながら、スムーズに職場復帰するためのスケジュール調整のコツをご紹介します。
6-1. 子どもの誕生日と入園日の関係を確認する
まず最初にやるべきは、お子さんの誕生日と保育園の入園日の関係を確認することです。
【確認すべきポイント】
- 保育園の入園日(多くは4月1日)
- お子さんが1歳の誕生日を迎える日(誕生日の前日が1歳に達する日)
- 育児休業給付金の支給対象期間(1歳の誕生日の前日まで、または延長の場合は1歳6ヶ月まで)
【パターン別の判断】
パターンA:入園日が1歳の誕生日より前
→理想的!慣らし保育期間中も給付金を受け取れます
パターンB:入園日が1歳の誕生日より後
→要注意!入園日以降は給付金が出ません
パターンC:慣らし保育期間中に1歳の誕生日を迎える
→誕生日以降は給付金が出ないため、対処法の検討が必要
6-2. 保育園の猶予期間ルールを事前に確認
次に確認すべきは、お住まいの自治体や保育園が設定している「復職までの猶予期間」です。
【確認方法】
- 自治体の保育課に電話で問い合わせる
- 保育園の入園説明会で質問する
- 保育園の入園案内や自治体のウェブサイトを確認する
【自治体別の猶予期間例】
| 自治体 | 復職期限の例 |
|---|---|
| 東京都世田谷区 | 入園した月の月末まで |
| 横浜市 | 入園日から2週間以内 |
| 大阪市 | 入園した月の翌月1日まで |
| 福岡市 | 入園日から1ヶ月以内 |
このように、自治体によって大きく異なります。必ず事前に確認しておきましょう。
6-3. 職場と復職日を調整するタイミング
復職日を決めたら、できるだけ早めに職場に連絡しましょう。
【連絡のタイミング】
- 保育園の入園が内定したとき
→「4月入園が決まりました。慣らし保育期間を含めて、復職日を相談させてください」 - 入園説明会で慣らし保育のスケジュールが分かったとき
→「慣らし保育は2週間程度と言われました。4月15日頃の復職を考えています」 - 実際の慣らし保育が始まったとき
→「子どもの様子を見ながら、予定通り4月15日に復職します」
【職場への相談ポイント】
- 復職日の候補を複数提示する
- 慣らし保育期間中の対応(有給使用、欠勤など)を相談する
- 復職後の勤務形態(時短勤務、在宅勤務など)も併せて確認する
職場とのコミュニケーションは早めが肝心です。ギリギリになってから「来週復帰します」と言うと、職場側も準備が間に合わない可能性があります。
6-4. 育児休業給付金を最大限受け取るためのスケジュール例
では、具体的にどんなスケジュールで動けばいいのか、例を見てみましょう。
【ケーススタディ:早生まれ(3月3日生まれ)のお子さん】
| 時期 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 2024年9月 (生後6ヶ月) |
保育園の入園申し込み(2025年4月入園) | 1歳の誕生日(2025年3月3日)の時点では入園不可のため、1歳6ヶ月延長の準備 |
| 2025年1月 | 入園不承諾通知を受け取る →1歳6ヶ月延長申請 |
会社経由でハローワークに延長申請を提出 |
| 2025年2月 | 4月入園の内定通知を受け取る | 入園が決まった時点で、4月以降の給付金は出ないと理解 |
| 2025年3月 | ・入園説明会に参加 ・慣らし保育のスケジュール確認 ・職場に復職日を連絡 |
慣らし保育期間(4月1日〜14日)を確認し、4月15日復職を会社に連絡 |
| 2025年4月1日〜14日 | 慣らし保育期間 (育休延長扱い、ただし給付金なし) |
有給休暇を使うか、欠勤扱いで対応 |
| 2025年4月15日 | 職場復帰 | 通常保育開始 |
このように、早めに情報を集めて計画的に動くことで、トラブルを最小限に抑えることができます。
7. よくある質問Q&A|慣らし保育と育児休業給付金
ここまで読んでも、まだ疑問が残っている方もいるかもしれません。よくある質問をQ&A形式でまとめました。
Q1. 慣らし保育中でも育休は継続できますか?
A. はい、育休自体は継続できます。
慣らし保育期間中も、正式に職場復帰するまでは育児休業期間として扱われます。ただし、育児休業給付金が支給されるかどうかは別問題です。
1歳未満であれば給付金も支給されますが、1歳を過ぎている場合は給付金は支給されません。育休の制度と給付金の制度は別々に考える必要があります。
Q2. 1歳6ヶ月延長申請後に保育園が決まったらどうなる?
A. 入園日以降は育児休業給付金が支給されなくなります。
1歳6ヶ月延長の要件は「保育園に入園できない場合」です。途中で入園が決まった時点で、この要件を満たさなくなるため、入園日以降の給付金は支給されません。
延長申請時に「9月まで給付金がもらえる」と思っていても、4月に入園が決まれば4月以降は給付金が止まります。これは法律上のルールなので、変更できません。
Q3. 慣らし保育期間は社会保険料免除の対象ですか?
A. はい、育児休業期間中であれば社会保険料は免除されます。
慣らし保育期間中も、正式に職場復帰するまでは育児休業期間として扱われるため、社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)は免除されます。
ただし、復職日に復帰した時点で、その月から社会保険料が発生します。月末時点で育休中かどうかで判断されるため、月末に復職するか、翌月1日に復職するかで社会保険料が変わることもあります。
Q4. パパ・ママ育休プラス制度は慣らし保育期間に使える?
A. はい、条件を満たせば使えます。
パパ・ママ育休プラス制度を利用すれば、育児休業給付金の支給期間を子どもが1歳2ヶ月になるまで延長できます。
【条件】
- 配偶者が子が1歳に達するまでに育児休業を取得していること
- 本人の育児休業開始予定日が、子の1歳の誕生日以前であること
- 本人の育児休業開始予定日は、配偶者の育児休業の初日以降であること
例えば、ママが1歳まで育休を取り、パパが10ヶ月目から育休に入れば、パパは1歳2ヶ月まで給付金を受け取れます。この期間を慣らし保育に充てることもできます。
Q5. 保育園の入園日=復職日にしなければダメ?
A. いいえ、必ずしも同じ日にする必要はありません。
多くの自治体では、入園日と復職日の間に「猶予期間」を設けています。この期間内に復職すればOKです。
ただし、猶予期間のルールは自治体によって異なるため、必ず事前に確認しましょう。中には「入園後2週間以内に復職」など、厳しいルールを設けている自治体もあります。
また、会社によっては「入園日=復職日」と決めているところもあるため、会社の就業規則も併せて確認しておくと安心です。
8. 相談先と手続き方法|困ったときの窓口一覧
「結局、誰に相談すればいいの?」と迷っている方のために、相談先と手続き方法を整理しました。
8-1. 育児休業給付金について→会社の人事部・ハローワーク
【相談内容】
- 育児休業給付金の受給条件や金額
- 慣らし保育期間中の給付金の扱い
- 1歳6ヶ月延長の手続き方法
- 復職日の変更に伴う給付金への影響
【相談先】
- 会社の人事部・総務部
まずは会社の人事部に相談しましょう。育児休業給付金の手続きは会社が代行して行うため、会社が窓口になります。 - ハローワーク
会社に相談しても分からない場合や、詳細なルールを確認したい場合は、管轄のハローワークに直接問い合わせることもできます。
ハローワークの相談窓口は、平日8:30〜17:15(一部のハローワークは19:00まで)です。
【必要な書類】
- 育児休業給付金支給申請書(会社が用意)
- 雇用保険被保険者証
- 母子手帳のコピー(出生証明ページ)
- 入園不承諾通知(延長申請の場合)
8-2. 慣らし保育・復職猶予期間について→保育園・自治体
【相談内容】
- 慣らし保育の期間やスケジュール
- 復職までの猶予期間のルール
- 慣らし保育期間の短縮の可否
- 入園後の復職証明書の提出期限
【相談先】
- 入園予定の保育園
慣らし保育の具体的なスケジュールについては、保育園に直接相談しましょう。入園説明会で詳しく説明されることが多いです。 - 自治体の保育課(保育園入園担当窓口)
復職までの猶予期間や、復職証明書の提出期限については、自治体の保育課に問い合わせましょう。
【確認すべきポイント】
- 復職期限(入園日から何日以内に復職が必要か)
- 復職証明書の提出期限
- 復職証明書の様式(自治体指定の様式があるか)
- 猶予期間を過ぎた場合のペナルティ(退園になるかなど)
8-3. 必要な書類と手続きの流れ
最後に、慣らし保育から復職までの手続きの流れをまとめます。
【手続きの流れ】
| ステップ | やること | 提出先 |
|---|---|---|
| ①保育園入園内定 | 入園内定通知を受け取る | 自治体から郵送 |
| ②入園説明会 | 慣らし保育のスケジュールを確認 | 保育園 |
| ③復職日の連絡 | 会社に復職日を連絡・相談 | 会社 |
| ④慣らし保育開始 | 保育園に通い始める | – |
| ⑤職場復帰 | 復職する | 会社 |
| ⑥復職証明書の提出 | 会社に発行してもらい、自治体に提出 | 自治体 |
| ⑦育児休業給付金の精算 | 最終回の給付金が振り込まれる | ハローワーク |
特に忘れがちなのが、⑥復職証明書の提出です。保育園に入園後、一定期間内に「ちゃんと職場復帰しました」という証明書を自治体に提出する必要があります。これを忘れると、最悪の場合、退園になってしまうこともあるので注意しましょう。
9. 【体験談】実際に慣らし保育期間を経験したママの声
最後に、実際に慣らし保育を経験したママたちのリアルな声をご紹介します。「自分だけじゃないんだ」と感じてもらえたら嬉しいです。
9-1. 1歳前に入園、スムーズに復職できたケース
Aさん(32歳・会社員)|お子さん:5月20日生まれ
「うちの子は5月生まれだったので、0歳11ヶ月の4月1日に入園できました。慣らし保育は2週間で、4月15日に復職。慣らし保育期間中も育児休業給付金が出たので、経済的な心配はありませんでした。
ただ、慣らし保育中は思ったより大変で…。最初の数日は泣きっぱなしで、保育園から『お熱が出たので迎えに来てください』と何度も電話がかかってきました。育休中だったからこそ、すぐに迎えに行けたし、ゆっくり子どもの様子を見守れたのは良かったです。
復職後は時短勤務を選択しましたが、最初の1ヶ月は本当にバタバタ。有給休暇もあっという間になくなりました。慣らし保育期間に有給を使わなくて正解だったと思います。」
9-2. 1歳を過ぎて慣らし保育、有給で乗り切ったケース
Bさん(29歳・公務員)|お子さん:3月5日生まれ
「早生まれだったので、4月入園の時点ですでに1歳1ヶ月。1歳6ヶ月まで延長申請していたんですが、4月に入園が決まって、慣らし保育期間中は給付金が出ないと知ってショックでした。
会社と相談して、慣らし保育期間(4月1日〜30日)は有給休暇を使うことに。約1ヶ月分の有給を使い切ってしまいましたが、その分、子どもがしっかり保育園に慣れてくれて良かったです。
5月から復職しましたが、やっぱり子どもが熱を出したり体調を崩したりで、毎月のように早退や欠勤。有給休暇がもう少し残っていたら…と思うこともありましたが、仕方ないですね。パートナーと交代で休みを取りながら、なんとか乗り切っています。」
9-3. 早生まれで苦労したケース
Cさん(35歳・IT企業勤務)|お子さん:1月10日生まれ
「1月生まれなので、4月入園の時点で1歳3ヶ月。1歳6ヶ月延長中でしたが、4月1日以降は給付金が出ないことは知っていました。でも、まさか1ヶ月も慣らし保育がかかるとは思わなくて…。
人見知りが激しい子だったので、保育園に慣れるまで時間がかかりました。最初の2週間は、お迎えに行くと泣き叫んでいて、『これ、大丈夫なの?』って毎日不安でした。
会社には欠勤扱いで対応してもらいましたが、約1ヶ月無給。ボーナスの査定にも影響するかもと言われて、精神的にもきつかったです。でも、子どものためだからと自分に言い聞かせて…。
5月に復職してからは、リモートワークを活用して、保育園の送迎時間に合わせて働いています。夫も協力してくれて、なんとか両立できています。早生まれは本当に損だなって感じました(笑)。でも、子どもが元気に保育園に通ってくれているので、結果オーライです。」
このように、慣らし保育期間の過ごし方は家庭によってさまざま。大切なのは、事前に情報を集めて、自分の家庭に合った方法を選ぶことです。
まとめ|慣らし保育と育児休業給付金のポイント総まとめ
長い記事をここまで読んでいただき、ありがとうございました。最後に、重要なポイントを整理しておきましょう。
【この記事のポイント】
- 慣らし保育中の育児休業給付金は、1歳未満なら受け取れる
お子さんが1歳の誕生日を迎える前であれば、慣らし保育期間中も給付金の対象です。 - 1歳を過ぎると、慣らし保育期間中の給付金は出ない
1歳の誕生日以降は、たとえ慣らし保育中でも給付金は支給されません。 - 1歳6ヶ月延長中でも、入園が決まれば給付金は止まる
延長の要件は「保育園に入園できない場合」。入園が決まった時点で要件を満たさなくなります。 - 慣らし保育のために育休延長はできない
「慣らし保育中だから」という理由では、育休の延長は認められません。 - 給付金がもらえない期間の対処法は4つ
①有給休暇を使う、②欠勤扱い、③早めに復職してパートナーと協力、④慣らし保育の短縮を相談 - 事前の情報収集とスケジュール調整が重要
お子さんの誕生日、保育園の猶予期間、職場の制度を早めに確認し、計画的に動きましょう。
不安を感じているママ・パパへ
育休からの復職、慣らし保育、育児休業給付金…。考えることがたくさんあって、不安になってしまいますよね。
でも、大丈夫です。多くのママ・パパが同じ道を通ってきました。最初はバタバタするかもしれませんが、少しずつ慣れていきます。
大切なのは、完璧を目指さないこと。子どもの体調、仕事の状況、家庭の事情…すべてが計画通りにいくわけではありません。柔軟に対応しながら、パートナーや家族、職場の人たちと協力していくことが何より重要です。
また、困ったときは一人で抱え込まず、周りに相談しましょう。会社の人事部、ハローワーク、保育園、自治体、そして同じ境遇のママ友…。相談できる相手はたくさんいます。
慣らし保育期間は、子どもにとっても親にとっても大きな変化の時期です。焦らず、ゆっくりと、子どものペースに合わせて進んでいきましょう。
この記事が、あなたの育休復帰の準備に少しでもお役に立てれば嬉しいです。
応援しています!

