育児短時間勤務は小学校3年生まで使える?2025年法改正を解説
「子どもが小学3年生になっても、時短勤務って使えるのかな?」
育児をしながら働くママ・パパにとって、この疑問はとても切実ですよね。小学校に入学すると、下校時間が早かったり、学童保育の送り迎えがあったり、まだまだ親のサポートが必要な時期。できれば時短勤務を続けたいと思うのは当然のことです。
この記事では、育児短時間勤務が小学校3年生まで使えるのかという疑問に、法律の観点と企業の実態の両面から答えていきます。さらに、2025年4月から施行される法改正の内容や、申請方法、給付金についても詳しく解説します。
育児と仕事の両立に悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んで、自分に合った働き方を見つけてくださいね。
1. 育児短時間勤務制度の基本を理解しよう
1-1. 育児短時間勤務制度とは?
育児短時間勤務制度とは、小さな子どもを育てながら働く人が、1日の労働時間を短縮できる制度のことです。正式には「育児・介護休業法」という法律に基づいて、すべての企業に導入が義務付けられています。
具体的には、通常8時間勤務のところを、原則として6時間勤務に短縮できます。たとえば、9時から18時までの勤務だった人が、9時から16時までの勤務に変更することができるんです。
この制度のポイントは、労働者が申し出れば、企業は原則として断ることができないという点。つまり、条件を満たしていれば、あなたには時短勤務を選ぶ権利があるということです。
1-2. 法律で定められた対象期間は「3歳未満」
ここが重要なポイントです。育児・介護休業法で企業に義務付けられているのは、「3歳に満たない子を養育する労働者」に対する短時間勤務制度なんです。
つまり、法律上は子どもが3歳になるまでが、企業が必ず時短勤務を認めなければならない期間ということになります。
「えっ、3歳まで?小学3年生は全然違うじゃないか」と思われた方、ちょっと待ってください。ここからが大事なところです。
1-3. なぜ小学校3年生まで気になるの?
法律上は3歳未満なのに、なぜ「小学校3年生」という年齢が気になるのでしょうか?
実は、多くの企業が法律を上回る独自の制度として、時短勤務の期間を延長しているからなんです。その中でも「小学校3年生修了まで」という設定をしている企業が増えてきています。
背景には、こんな実情があります。
- 小学校低学年の下校時間は14時~15時台と早い
- 学童保育の定員に限りがある、または質に不安がある
- 子どもが一人で留守番するには、まだ不安な年齢
- 宿題のサポートや生活習慣の定着に親の関わりが必要
さらに、2025年4月から施行される法改正では、「子の看護等休暇」の対象が小学校3年生まで拡大されるなど、国としても小学校低学年の子育て支援を強化する動きがあります。
このような流れを受けて、「時短勤務も小学校3年生まで使えるようになるのでは?」という期待が高まっているわけです。
2. 【2025年4月最新】法改正で何が変わる?
2025年4月は、育児と仕事の両立支援において大きな転換点となります。育児・介護休業法が改正され、より柔軟な働き方が可能になるんです。
ここでは、特に重要な4つの改正ポイントを解説します。
2-1. 子の看護等休暇が小学校3年生まで延長
まず一つ目の大きな変更が、「子の看護休暇」から「子の看護等休暇」への拡充です。
【改正前】
- 名称:子の看護休暇
- 対象:小学校就学前まで
- 取得事由:病気・けが、予防接種・健康診断
【改正後(2025年4月~)】
- 名称:子の看護等休暇(「等」が追加)
- 対象:小学校3年生修了まで
- 取得事由:上記に加えて
- 感染症に伴う学級閉鎖・学年閉鎖
- 入園式・入学式・卒園式
この改正により、小学校3年生までの子どもが新型コロナやインフルエンザで学級閉鎖になった時、入学式に付き添いたい時などにも、安心して休暇が取れるようになります。
子の看護等休暇は、年間で子ども1人につき5日、2人以上の場合は10日まで取得できます(半日単位、時間単位での取得も可能)。
出典:厚生労働省「2024(令和6)年改正ポイント|育児休業制度特設サイト」
2-2. 所定外労働(残業)の制限が小学校就学前まで拡大
二つ目の改正は、残業免除の対象拡大です。
これまで、「所定外労働の制限」つまり残業を免除してもらえる制度は、3歳未満の子を養育する労働者が対象でした。
2025年4月からは、この対象が小学校就学前の子を養育する労働者まで拡大されます。
これにより、保育園や幼稚園に通う子どもを持つ親は、お迎えの時間に間に合うよう、残業を断る法的権利を持つことになります。申し出をすれば、会社は所定労働時間を超える残業を命じることができなくなるのです。
「子どものお迎えがあるから残業できない」と言いやすくなる、心強い変更ですね。
2-3. 短時間勤務の代替措置にテレワークが追加
三つ目は、短時間勤務制度の代替措置の拡充です。
現在、3歳未満の子を養育する労働者には、短時間勤務制度の導入が義務付けられています。しかし、業務の性質上どうしても短時間勤務が難しい職場もあります。
そのような場合、企業は以下のような代替措置を講じることが認められています。
- フレックスタイム制
- 始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ
- 保育施設の設置運営
- 育児休業に準ずる措置
2025年4月からは、この代替措置に「テレワーク(在宅勤務等)」が追加されます。
通勤時間が不要になることで、その分を育児に充てられますし、子どもの体調が悪い時でも柔軟に対応できます。コロナ禍で在宅勤務が普及した今、これは非常に実用的な選択肢ですね。
さらに、3歳未満の子を養育する労働者がテレワークを選択できるようにすることが、企業の努力義務として追加されます。
2-4. 【2025年10月施行】3歳~就学前の柔軟な働き方が義務化
四つ目は、少し先の2025年10月から施行される重要な改正です。
3歳から小学校就学前までの子を養育する労働者に対して、企業は以下の措置のうち2つ以上を用意することが義務となります。
| 措置の種類 | 内容 |
|---|---|
| 始業時刻等の変更 | 出勤時間や退勤時間を柔軟に調整できる |
| テレワーク等 | 月10日以上の在宅勤務など |
| 短時間勤務制度 | 1日の労働時間を短縮 |
| 養育両立支援休暇 | 年10日以上の新たな休暇制度 |
| 保育施設の設置運営等 | 企業内保育所など |
つまり、法律上の時短勤務義務は3歳未満のままですが、3歳から小学校入学前までは、時短勤務を含む複数の選択肢から選べるようになるということです。
この改正は、「3歳を過ぎたらフルタイムに戻すしかない」という状況を変える可能性があります。会社によっては、時短勤務を3歳以降も選択肢として残すかもしれませんし、テレワークと組み合わせることで、より柔軟な働き方が実現できるかもしれません。
出典:BUSINESS LAWYERS「2025年4月・10月施行 育児・介護休業法改正のポイント解説」
3. 小学校3年生でも育児短時間勤務は使える?
さて、本題に戻りましょう。結局のところ、小学校3年生でも育児短時間勤務は使えるのでしょうか?
3-1. 法律上は「3歳未満」が原則
まず、法律の建前をおさらいしておきます。
育児・介護休業法第23条では、「3歳に満たない子を養育する労働者」に対して、1日の所定労働時間を原則6時間とする短時間勤務制度を設けることが、企業に義務付けられています。
ですから、法律上の義務として企業が時短勤務を認めなければならないのは、子どもが3歳になるまでです。
3歳以降については、育児・介護休業法第24条で、「小学校就学の始期に達するまで」の子を養育する労働者について、短時間勤務制度やフレックスタイム制など、育児と仕事の両立を支援する措置を講じることが、企業の努力義務とされています。
努力義務とは、法的には「できるだけそうするように努めてください」という意味で、義務ほど強制力はありません。
3-2. 多くの企業が独自に延長している実態
しかし、実態は少し違います。
多くの企業では、法律で定められた3歳未満という期間を超えて、独自に時短勤務の対象期間を延長しているんです。
なぜでしょうか?理由はいくつかあります。
- 人材確保・定着のため:優秀な社員が育児を理由に退職してしまうのを防ぐ
- 企業イメージの向上:「働きやすい会社」として求職者にアピールできる
- 社会的責任:少子化対策や女性活躍推進に貢献する
- 実務上の必要性:小学校低学年でも親のサポートが必要な実情への配慮
厚生労働省の「平成30年度雇用均等基本調査」によると、短時間勤務制度を導入している事業所のうち、3歳以上でも利用可能としている企業は以下の割合です。
- 小学校就学まで:17.1%
- 小学校入学~小学校3年生まで:11.4%
- 小学校4年生~小学校卒業まで:6.3%
- 小学校卒業以降も利用可能:7.1%
つまり、3歳以上でも時短勤務を利用できる企業は、全体の約4割に上ります。
特に、大手企業や従業員数が多い企業ほど、期間を延長している傾向があります。
出典:ママワークス「時短勤務の利用は小学校卒業まで?制度の詳しい内容をご紹介」
3-3. 小学校3年生まで延長している企業の割合
では、具体的に「小学校3年生まで」時短勤務を認めている企業はどれくらいあるのでしょうか?
前述の調査データから、小学校入学から3年生までの期間に時短勤務を利用できる企業は11.4%です。さらに、小学校4年生以降まで延長している企業も合わせると、小学校3年生時点で時短勤務が使える可能性がある企業は、約2割弱ということになります。
実際、IT企業や金融機関、大手メーカーなどでは、「小学校3年生修了まで」や「小学校卒業まで」と設定している企業が増えています。
たとえば、ある企業の事例では、以前は小学校就学前までだった制度を、一度小学校3年生修了までに延長し、さらに最近では小学校卒業まで延長したというケースもあります。
これは、働く親のニーズと企業の人材戦略が合致した結果と言えるでしょう。
3-4. 【表で比較】企業規模別の時短期間
企業規模によって、時短勤務の対象期間にはどのような違いがあるのでしょうか。一般的な傾向を表にまとめました。
| 企業規模 | よくある対象期間 | 特徴 |
|---|---|---|
| 大企業(1,000人以上) | 小学校3年生~小学校卒業まで | 福利厚生が充実しており、独自に期間を大幅延長しているケースが多い |
| 中堅企業(300~999人) | 小学校就学前~小学校3年生まで | 業界や業種によってばらつきがある。人材確保のため延長する企業も増加中 |
| 中小企業(100~299人) | 3歳まで~小学校就学前 | 法定通り3歳までの企業が多いが、柔軟に対応してくれるケースもある |
| 小規模企業(100人未満) | 3歳まで(法定通り) | 法定義務を満たす範囲での対応が中心。個別相談で柔軟に対応する企業もある |
ただし、これはあくまで一般的な傾向です。中小企業でも「社員を大切にする」という方針で、手厚い制度を設けている会社もあります。
大切なのは、自分の会社の就業規則を確認することです。次の章で、その方法を詳しく説明します。
4. 自分の会社で小学3年生まで使えるか確認する方法
「うちの会社では、小学3年生まで時短勤務が使えるのかな?」
これを確認する方法を、具体的に見ていきましょう。
4-1. 就業規則をチェックしよう
まず最初にやるべきことは、就業規則を確認することです。
就業規則は、会社のルールブックのようなもので、労働条件や福利厚生について詳しく書かれています。常時10人以上の労働者を雇用する企業には、就業規則の作成と労働基準監督署への届出が義務付けられています。
就業規則は、社内のイントラネットで閲覧できることが多いです。もしくは、総務部や人事部に「就業規則を見せてください」と依頼すれば、見せてもらえます。従業員には就業規則を閲覧する権利がありますので、遠慮する必要はありません。
就業規則の中で、特に以下の項目をチェックしてください。
- 「育児短時間勤務制度」または「短時間勤務制度」の項目
- 対象となる子どもの年齢(「3歳に満たない子」「小学校就学前まで」「小学校3年生修了まで」など)
- 短縮できる労働時間(原則6時間、など)
- 申請の方法と時期
- 適用除外となる労働者の条件
就業規則の規定例として、厚生労働省が示しているものを参考にすると、以下のような記載になっています。
第○条(育児短時間勤務)
3歳に満たない子を養育する従業員は、申し出ることにより、就業規則第○条の所定労働時間について、午前9時から午後4時まで(うち休憩時間は、午前12時から午後1時までの1時間とする。)の6時間とすることができる。
この例では「3歳に満たない子」となっていますが、企業によっては「小学校就学の始期に達するまで」や「小学校3年生修了まで」と記載されている場合があります。
もし就業規則に「3歳に満たない子」としか書かれていなくても、がっかりしないでください。次に説明する方法があります。
4-2. 人事部・総務部への確認ポイント
就業規則には「3歳まで」と書かれていても、実際には個別の事情に応じて延長を認めてくれる企業もあります。
人事部や総務部に直接相談してみましょう。その際、以下のポイントを押さえて質問すると、スムーズです。
【確認すべきポイント】
- 法定を超える独自制度の有無
「就業規則には3歳までとありますが、実際には3歳以降も時短勤務を利用できる制度はありますか?」 - 過去の利用実績
「小学校入学後も時短勤務を続けた社員の例はありますか?」 - 個別対応の可能性
「小学校3年生まで時短勤務を希望する場合、個別に相談できますか?」 - 代替措置の選択肢
「時短勤務以外に、フレックスタイム制やテレワークなど、柔軟な働き方の制度はありますか?」 - 2025年10月の法改正への対応
「3歳から小学校入学前まで、柔軟な働き方の選択肢を2つ以上用意する法改正がありますが、当社ではどのような対応を予定していますか?」
こうした質問をすることで、表面的な就業規則だけでは分からない、実際の運用状況が見えてきます。
人事部としても、優秀な人材に長く働いてもらいたいという思いがありますから、前向きに検討してくれる可能性は十分あります。特に、あなたが会社にとって必要な人材であれば、個別に配慮してもらえることもあるでしょう。
4-3. 労使協定で除外される場合もある
ここで一つ、注意点があります。
育児短時間勤務制度には、労使協定により対象外とできる労働者の規定があります。
以下の条件に該当する労働者は、会社と労働組合(または労働者代表)が労使協定を結んでいる場合、時短勤務の対象から除外されることがあります。
- 入社後1年未満の従業員
- 1週間の所定労働日数が2日以下の従業員
- 業務の性質上、短時間勤務制度を講ずることが困難と認められる業務に従事する従業員
3つ目の「業務の性質上困難」というのは、たとえば以下のようなケースです。
- 国際線の客室乗務員(長時間の乗務が必須)
- 流れ作業のライン業務(時間帯によって人員配置が決まっている)
- 交替制勤務で短時間勤務の設定が難しい業務
ただし、「困難」と認められるかどうかは、企業の都合だけで決められるものではありません。本当に業務の性質上無理なのか、他の方法で対応できないのか、丁寧に検討する必要があります。
もし自分が除外対象に該当する場合でも、企業には代替措置を講じる義務があります。たとえば、フレックスタイム制やテレワーク、保育施設の設置などです。
「業務上難しい」と言われても、すぐに諦めず、「では代わりにどのような支援が受けられますか?」と確認してみましょう。
5. 育児短時間勤務の申請方法と必要書類
「時短勤務を使いたい」と思ったら、どのように申請すればいいのでしょうか?ここでは、申請の具体的な手順と必要な書類について説明します。
5-1. 申請のタイミングはいつ?
育児短時間勤務の申請は、開始予定日の1か月前までに行うのが一般的です。
法律上は「事業主は、労働者から申出があった場合には、所定労働時間の短縮措置を講じなければならない」とされていますが、具体的な申請期限は企業の就業規則によって定められています。
多くの企業では、以下のようなタイミングで申請を求めています。
- 育児休業から復帰する1~2か月前
- 時短勤務を開始したい日の1か月前
- 子どもの年齢による制度終了が近づいた場合、延長希望の申請
申請が遅れると、会社側も業務調整が間に合わず、希望通りの開始日から利用できない可能性があります。早めに相談・申請することをおすすめします。
また、育児短時間勤務は、一度申請したら固定ではありません。期間を区切って申請し、状況に応じて延長や終了を選択できます。多くの企業では、1年ごとの更新としているケースが多いです。
5-2. 必要な書類一覧
育児短時間勤務を申請する際には、以下のような書類が必要になります。
| 書類名 | 内容 | 入手先 |
|---|---|---|
| 育児短時間勤務申出書 | 時短勤務を希望する旨を会社に申し出る書類 | 会社の人事部・総務部 |
| 子の出生を証明する書類 | 母子健康手帳(出生届出済証明のページ)、戸籍謄本、住民票など | 市区町村役場 |
| その他 | 会社によっては、保育園の入園証明書や配偶者の就労証明書などを求められる場合もある | 保育園、配偶者の勤務先など |
特に重要なのが「育児短時間勤務申出書」です。この書類には、以下のような情報を記入します。
- 申請者の氏名・所属・社員番号
- 養育する子どもの氏名・生年月日
- 時短勤務の開始希望日と終了予定日
- 希望する勤務時間(例:9時~16時)
- その他、会社が定める事項
書類の様式は会社によって異なりますが、厚生労働省が標準的なフォーマットを公開していますので、会社に様式がない場合は参考にするとよいでしょう。
5-3. 申請書の書き方(テンプレート付き)
育児短時間勤務申出書の記入例をご紹介します。
育児短時間勤務申出書
令和○年○月○日
○○株式会社
代表取締役社長 ○○ ○○ 殿所属:営業部
氏名:山田 花子 ㊞私は、育児・介護休業法第23条第1項の規定に基づき、下記のとおり育児短時間勤務の申出をいたします。
記
1. 養育する子の氏名・生年月日
山田 太郎 令和○年○月○日生2. 申出に係る子との続柄
実子3. 短時間勤務の期間
開始日:令和○年○月○日
終了日:令和○年○月○日4. 希望する勤務時間
午前9時から午後4時まで(休憩時間:12時~13時)5. その他
(特記事項があれば記入)以上
記入する際のポイントは以下の通りです。
- 希望する勤務時間は具体的に:「6時間勤務」だけでなく、「9時~16時」など、始業と終業の時刻を明記する
- 期間は現実的に:初めての申請なら、まずは1年程度の期間で申請し、必要に応じて更新する
- 上司への事前相談の結果を反映:業務の都合上、特定の時間帯の出勤が必要な場合は、上司と相談した上で記入する
5-4. 申請後の流れと注意点
申請書を提出した後の流れは、一般的に以下のようになります。
- 書類審査:人事部が申請内容を確認
- 承認:会社から「育児短時間勤務取扱通知書」が交付される
- 業務調整:上司や同僚と業務分担について話し合い
- 勤務開始:指定した日から時短勤務スタート
申請後の注意点をいくつか挙げておきます。
【注意点1】申請は必ず書面で
口頭での相談だけでなく、必ず書面で正式に申請しましょう。後々のトラブル防止のためにも、記録を残すことが大切です。
【注意点2】業務引き継ぎの準備を
時短勤務になると、これまで担当していた業務の一部を他の人に引き継ぐ必要が出てくる場合があります。どの業務をどう調整するか、上司と早めに話し合いましょう。
【注意点3】申請を拒否された場合
法律上の要件を満たしているにもかかわらず申請を拒否された場合は、人事部に理由を確認しましょう。正当な理由がない場合は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談することができます。
【注意点4】状況の変化には柔軟に対応
子どもの成長や家庭の事情により、時短勤務を早めに終了したい、あるいは延長したいという状況も出てくるかもしれません。そのような場合は、改めて人事部に相談しましょう。
6. 気になる給与と社会保険の扱い
「時短勤務にすると、給料はどうなるの?」
「社会保険料も変わる?年金が減っちゃうの?」
こうした不安を持つ方も多いですよね。ここでは、時短勤務時の給与と社会保険について、詳しく解説します。
6-1. 給与はどう変わる?3つのパターン
時短勤務になると、労働時間が短くなる分、給与も変わります。ただし、計算方法は会社によって異なります。
主なパターンを3つご紹介します。
【パターン1】時間比例で減額
最も一般的な方法です。フルタイムの労働時間を基準に、時短分を比例計算で減額します。
<計算例>
フルタイム:8時間勤務、基本給24万円
時短勤務:6時間勤務
24万円 × 6時間 ÷ 8時間 = 18万円
この場合、基本給は18万円になります。
【パターン2】不足時間を控除
基本給は変えずに、短縮した時間分を「時短控除」として差し引く方法です。
<計算例>
基本給24万円(変更なし)
時短控除:24万円 × 2時間 ÷ 8時間 = 6万円
支給額:24万円 – 6万円 = 18万円
給与明細の見た目は違いますが、結果は同じです。
【パターン3】基本給自体を改定
時短勤務期間中の基本給を、最初から低い額に設定し直す方法です。
<計算例>
フルタイム時:基本給24万円
時短勤務時:基本給18万円(改定)
この方法では、賞与の計算基準も変わることがあるため、年収への影響が大きくなる可能性があります。
【手当はどうなる?】
通勤手当、家族手当、住宅手当などの各種手当は、多くの企業で満額支給されます。ただし、会社によっては時短勤務中は一部の手当が減額される場合もあるので、就業規則を確認しましょう。
【賞与への影響は?】
賞与(ボーナス)の計算方法は企業によって異なりますが、一般的には以下のいずれかです。
- 時短勤務期間中の基本給を基準に計算(減額される)
- 評価によって決まる(労働時間だけでなく成果も考慮)
- 時短勤務を理由に減額しない(企業の方針による)
時短勤務を理由に、一律に賞与を大幅に減らすことは、不利益取扱いとして問題になる可能性があります。
6-2. 社会保険料の変更手続き
給与が変われば、社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)も変わります。
ここで重要なのが、「養育期間標準報酬月額特例」という制度です。
通常、給与が下がると社会保険料も下がり、将来受け取る年金額も減ってしまいます。しかし、この特例を申請すると、時短勤務前の高い給与を基準に年金記録を残すことができるんです。
つまり、保険料は減った給与に応じて安くなるけれど、将来の年金額は減らない、という有利な制度です。
【申請できる条件】
- 3歳未満の子を養育している
- 育児休業等を終了した後、時短勤務などで給与が下がった
- 本人が申請する(会社経由で手続き)
【必要な手続き】
会社を通じて、以下の書類を年金事務所または事務センターに提出します。
- 育児休業等終了時報酬月額変更届
- 養育期間標準報酬月額特例申出書
これらの書類は、育児休業から復帰して時短勤務を開始したタイミングで提出します。会社の総務や人事が手続きをサポートしてくれるはずですが、自分からも「養育期間特例の申請をお願いします」と伝えましょう。
この制度は、知らないと損をする制度です。将来の年金額に影響しますので、必ず申請してください。
6-3. 【2025年4月開始】育児時短就業給付金とは
ここで朗報です!2025年4月から、新しい給付金制度がスタートします。
「育児時短就業給付金」は、2歳未満の子を養育するために時短勤務をしている労働者が、収入減を補うために受け取れる給付金です。
この制度の目的は、時短勤務による経済的負担を軽減し、育児と仕事の両立を支援することです。
【給付の対象者】
- 2歳未満の子を養育している
- 雇用保険に加入している
- 育児短時間勤務制度を利用している、または所定労働時間を短縮して働いている
- 時短勤務により、賃金が一定程度低下している
注意点として、この給付金は2歳未満の子が対象です。小学校3年生では対象外となります。しかし、今後制度が拡充される可能性もあるため、動向を注視しておくとよいでしょう。
6-4. 給付金の計算方法と申請手続き
育児時短就業給付金の金額は、以下の式で計算されます。
【給付額の計算式】
給付金額 = 休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 10%
ただし、時短勤務後の賃金額によって、以下のように調整されます。
- 時短後の賃金が、時短前の賃金の80%未満の場合:満額支給
- 時短後の賃金が、時短前の賃金の80%以上の場合:支給額が調整される、または支給されない
<具体例>
時短前の月給:24万円(日額8,000円)
時短後の月給:18万円(75%)
支給日数:30日
給付金 = 8,000円 × 30日 × 10% = 24,000円/月
つまり、月に約2.4万円の給付金を受け取ることができます。
【申請手続き】
申請は、原則として会社を通じて行います。
- 会社が、ハローワークに「育児時短就業給付金支給申請書」を提出
- 申請時には、以下の書類が必要
- 賃金台帳、出勤簿、タイムカードなど(賃金支払い状況が分かるもの)
- 労働条件通知書、就業規則など(所定労働時間が分かるもの)
- 育児短時間勤務申出書、育児短時間勤務取扱通知書
- 母子健康手帳、住民票など(子の年齢が確認できるもの)
- ハローワークが審査し、給付金を支給
申請は2か月ごとに行います。初回の申請は、時短勤務を開始してから最初の支給単位期間(2か月)が経過した後に行います。
詳しい手続きについては、厚生労働省のリーフレット「育児時短就業給付の内容と支給申請手続き」を参照するか、会社の人事部に相談してください。
出典:ジョブメドレー「【2025年4月開始】育児時短就業給付とは?給付金はいくらもらえるか、対象者と期間、申請方法について解説」
7. 時短勤務以外の選択肢も知っておこう
時短勤務は便利な制度ですが、すべての人に合うわけではありません。給与が減ることへの不安や、キャリアへの影響を考えると、別の選択肢を探したいという方もいるでしょう。
ここでは、時短勤務以外にどんな働き方があるのかをご紹介します。
7-1. フレックスタイム制
フレックスタイム制とは、1日の労働時間は変えずに、出勤・退勤時間を柔軟に調整できる制度です。
たとえば、以下のような使い方ができます。
- 子どもを保育園に送ってから出勤するため、10時出勤・19時退勤
- お迎えの時間に合わせて、8時出勤・17時退勤
- 週によって出勤時間を変える(月曜は早め、金曜は遅めなど)
フレックスタイム制のメリットは、労働時間を減らさずに済むため、給与が減らないことです。また、フルタイムで働いているため、キャリアへの影響も少なくなります。
ただし、コアタイム(必ず勤務しなければならない時間帯)が設定されている企業も多いため、完全に自由に時間を選べるわけではありません。
7-2. 始業・終業時刻の変更
フレックスタイム制ほど柔軟ではありませんが、始業時刻や終業時刻を固定的に変更する制度もあります。
たとえば、通常9時~18時の勤務を、8時~17時に変更したり、10時~19時に変更したりできます。
これも1日8時間の労働時間は変わらないため、給与への影響はありません。
特に、保育園や学童保育の送迎時間に合わせて調整したい場合に便利です。
7-3. テレワーク・在宅勤務
2025年4月の法改正で、テレワークが育児短時間勤務の代替措置として追加されることは、すでにお伝えしました。
テレワークの最大のメリットは、通勤時間がゼロになることです。
たとえば、片道1時間の通勤時間が不要になれば、1日2時間を育児や家事に充てることができます。これは、時短勤務で2時間短縮するのと同じくらいの効果があります。
しかも、労働時間は減らないため、給与はそのままです。
さらに、子どもが体調を崩した時にも、自宅で様子を見ながら仕事ができるという安心感があります。
ただし、テレワークには向き不向きがあります。
- 自宅に仕事ができる環境があるか
- 職種的にテレワークが可能か(対面接客業務などは難しい)
- 自己管理ができるか
また、完全在宅ではなく、週に数日だけテレワークという働き方もあります。会社と相談しながら、自分に合った形を探してみましょう。
7-4. 【表で比較】働き方の選択肢
それぞれの働き方のメリット・デメリットを表にまとめました。
| 働き方 | 労働時間 | 給与への影響 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| 育児短時間勤務 | 短縮(6時間程度) | 減少 | 育児に充てる時間が確実に増える。法的に認められた権利 | 収入減。キャリアへの影響が心配になることも |
| フレックスタイム制 | 変わらず | なし | 給与は変わらない。送迎時間に合わせて柔軟に調整可能 | コアタイムの制約がある。総労働時間は減らない |
| 始業・終業時刻変更 | 変わらず | なし | 給与は変わらない。生活リズムを整えやすい | 毎日固定なので柔軟性に欠ける |
| テレワーク・在宅勤務 | 変わらず | なし | 通勤時間ゼロ。子どもの体調不良時も対応しやすい | 自宅環境の整備が必要。職種によっては不可 |
どの働き方が最適かは、あなたの状況によって異なります。
- 経済的に余裕があり、子どもとの時間を最優先したい → 時短勤務
- 給与を維持しながら柔軟に働きたい → フレックスタイム制
- 毎日決まった時間で生活リズムを整えたい → 始業・終業時刻変更
- 通勤時間を削減したい → テレワーク
また、これらを組み合わせることも可能です。たとえば「週3日テレワーク、週2日は時短勤務で出社」といった働き方も、会社と相談次第で実現できるかもしれません。
2025年10月からは、3歳から小学校入学前の子を持つ労働者に対し、企業が複数の選択肢を用意することが義務化されます。これを機に、自分に合った働き方を会社に提案してみてはいかがでしょうか。
8. 【体験談】小学3年生で時短勤務を使った先輩ママの声
ここからは、実際に小学校3年生の時期に時短勤務を利用した、または利用できなかった先輩ママたちの体験談をご紹介します。リアルな声を聞くことで、自分の働き方を考えるヒントにしてください。
8-1. Aさんのケース:IT企業で小学4年生まで延長
【プロフィール】
Aさん(38歳)/IT企業・開発部門勤務/小学4年生の娘
「小学校入学後も時短勤務を続けられて、本当に助かりました」
Aさんが勤める企業では、育児短時間勤務の対象期間が小学校4年生まで延長されています。
「うちの会社は、もともと小学校就学前までだったんですが、数年前に小学校3年生まで、そして最近さらに小学校4年生まで延長されました。IT業界は人材確保が大変なので、子育て中の社員に長く働いてもらうための施策だと聞いています」
Aさんは現在、9時から16時までの6時間勤務(休憩1時間含む)をしています。
「小学校低学年のうちは下校時間が14時台なので、学童保育に預けていますが、17時までにお迎えに行かなければなりません。時短勤務なら余裕を持ってお迎えに行けますし、その後、娘と一緒に夕飯の準備をする時間もあります」
給与は以前より減りましたが、それ以上に得られるものが大きいと言います。
「確かに給料は2割くらい減りましたが、娘の『今日ね、学校でこんなことがあったよ』という話をゆっくり聞ける時間が持てることの方が、今の私には価値があります。いずれフルタイムに戻る予定ですが、今はこの働き方が合っています」
Aさんのように、企業の制度が充実していれば、小学校中学年まで時短勤務を利用できる可能性があります。
8-2. Bさんのケース:小学3年生で終了、その後の工夫
【プロフィール】
Bさん(35歳)/製造業・総務部勤務/小学4年生の息子
「時短が終わった後、どう両立するかが一番の課題でした」
Bさんの会社では、時短勤務は小学校3年生までと定められています。息子が4年生になるタイミングで、フルタイムに戻さざるを得ませんでした。
「3年生まで時短勤務を使えたことには感謝していますが、4年生からどうしようかと、3年生の秋頃からずっと悩んでいました。学童保育は6年生まで使えるものの、高学年になると行きたがらない子も多いと聞きますし…」
Bさんは、フルタイムに戻る代わりに、いくつかの工夫をしました。
「まず、上司に相談して、始業時刻を30分早めてもらいました。8時30分出勤・17時30分退勤です。これなら、18時の学童お迎えに間に合います。また、週1回はテレワークを認めてもらい、その日は学童に行かず自宅で過ごせるようにしました」
また、地域のファミリーサポートや、習い事を活用することで、放課後の時間を充実させる工夫もしています。
「完璧じゃないけれど、なんとか回っています。会社が柔軟に対応してくれたことに感謝ですね。あと、夫にも家事や送迎を分担してもらうようになりました」
Bさんのケースは、時短勤務が終了した後も、他の制度を組み合わせることで両立を続けられることを示しています。
8-3. 時短終了後に「実際に困ったこと」リアル体験
時短勤務が終了した後、実際にどんなことで困るのか。複数のママたちに聞いた「困ったこと」をまとめました。
【困ったこと1】学童のお迎えが間に合わない
「フルタイムに戻したら、18時のお迎えに間に合わないことが増えました。残業を断れないこともあり、延長保育を利用していますが、子どもが最後まで残るのを嫌がるようになりました」(小4男児のママ)
【困ったこと2】宿題を見る時間がない
「時短の時は16時に帰宅できたので、子どもが学童から帰ってくる前に夕飯の準備ができていました。フルタイムになってからは、帰宅が18時過ぎ。そこから夕飯を作って、食べさせて、お風呂に入れて…とバタバタで、宿題を見てあげる余裕がありません」(小3女児のママ)
【困ったこと3】子どもが情緒不安定になった
「小学3年生までは時短で、帰宅後に一緒に過ごす時間がありました。4年生からフルタイムになったら、子どもが学童で友達とケンカしたり、朝の準備が遅くなったり、明らかに不安定になりました。もっと一緒にいてあげたいけれど、仕事も休めず…」(小4男児のママ)
【困ったこと4】自分の時間がなくなった
「フルタイムに戻ってから、本当に余裕がなくなりました。朝は子どもを送り出してすぐ出勤、帰宅後は家事と育児に追われて、気づいたら深夜。自分の時間なんてゼロです。時短の時はなんとか回っていたのに…」(小4女児のママ)
これらの声からわかるのは、小学校3年生、4年生でも、まだまだ親のサポートが必要だということです。
時短勤務が終了した後、どう乗り切るかは、家族全体で考える必要があります。配偶者との家事・育児の分担、地域のサポート、会社の理解など、複数の要素を組み合わせて、自分なりの両立の形を見つけていきましょう。
9. 時短終了後のキャリアと働き方
「時短勤務が終わったら、どうしよう?」
「フルタイムに戻れる自信がない…」
「もしかして、転職も考えた方がいいのかな?」
時短勤務の期限が近づくと、こうした不安が頭をよぎりますよね。ここでは、時短終了後のキャリアと働き方について考えてみましょう。
9-1. フルタイムに戻すタイミング
時短勤務からフルタイムに戻すタイミングは、人それぞれです。
以下のような状況を考慮して、自分に合ったタイミングを判断しましょう。
【子どもの成長段階】
- 一人で留守番ができるようになった
- 学童保育を卒業し、放課後は習い事や友達と過ごすようになった
- 宿題や身の回りのことを自分でできるようになった
【家庭の経済状況】
- 教育費の負担が増えてきた
- 住宅ローンの返済がある
- 収入を増やす必要が出てきた
【キャリアの希望】
- より責任のある仕事にチャレンジしたい
- 昇進・昇格を目指したい
- スキルアップのための時間を確保したい
【サポート体制】
- 配偶者や祖父母のサポートが得られるようになった
- 学童保育や民間のサービスを利用できる
- 会社でテレワークやフレックスが使えるようになった
焦ってフルタイムに戻す必要はありません。逆に、もう大丈夫だと思ったら、早めにフルタイムに戻ることも選択肢です。
大切なのは、自分と家族にとって何が最善かを考えること。周りと比べる必要はありません。
9-2. 転職も視野に入れる選択肢
「今の会社では、時短勤務が3歳までしか使えない…」
「もっと柔軟に働ける環境が欲しい」
そう感じたら、転職も一つの選択肢として考えてみましょう。
実際、子どもが小学校に入学するタイミングや、時短勤務の期限が切れるタイミングで転職を決断するママ・パパは少なくありません。
【転職を考えるべきケース】
- 会社の時短勤務制度が3歳までで、延長の見込みがない
- テレワークやフレックスなど、他の柔軟な働き方の制度もない
- 上司や同僚の理解が得られず、働きづらさを感じている
- 残業が多く、育児との両立が難しい
- キャリアアップの機会が限られている
転職先を選ぶ際は、以下のポイントを重視しましょう。
【転職先選びのポイント】
- 育児支援制度の充実度
時短勤務の対象期間、テレワークやフレックスの有無、子の看護休暇の日数など - 実際の利用実績
制度があっても使えなければ意味がありません。面接で「育児短時間勤務を利用している社員はいますか?」と質問してみましょう - 職場の雰囲気
育児中の社員が働きやすい雰囲気か、口コミサイトなどで確認 - 通勤時間
通勤時間が短ければ、その分育児に時間を使えます - キャリアの可能性
時短勤務やテレワークをしながらでも、キャリアアップできる環境か
転職は大きな決断ですが、「今の環境で我慢し続ける」よりも、「自分らしく働ける環境を探す」方が、長い目で見れば良い選択になることもあります。
9-3. 時短正社員求人の探し方
最近では、「時短正社員」として働ける求人も増えています。
時短正社員とは、正社員でありながら、短時間勤務が可能な働き方です。通常のパート・アルバイトとは異なり、賞与や昇給、社会保険などの待遇は正社員と同等です。
【時短正社員求人の探し方】
- ママ向け転職サイトを活用
「リアルミーキャリア」「ママキャリ」など、時短勤務可能な求人を専門に扱う転職サイトがあります - 一般の転職サイトで条件検索
「リクナビNEXT」「doda」などで、「短時間勤務可」「時短勤務可」などのキーワードで検索 - 転職エージェントに相談
育児中の転職に理解があるエージェントに相談し、非公開求人を紹介してもらう - 企業の採用ページを直接チェック
働きたい企業が決まっている場合は、企業の採用ページで「時短勤務制度」について確認
【時短正社員求人が多い業界】
- IT・Web業界(リモートワークとの相性も良い)
- 人材・教育業界(子育て経験が活かせる)
- 金融・保険業界(大手企業が多く制度が充実)
- 医療・福祉業界(資格があれば時短でも需要が高い)
転職活動をする際は、育児中であることを隠さず、正直に伝えることが大切です。企業側も、それを理解した上で採用してくれるなら、入社後もスムーズに働けます。
「子どもが小学3年生で、時短勤務で働きたいと考えています」と面接で伝え、それでも「ぜひ来てほしい」と言ってくれる企業が、あなたにとっての良い職場です。
10. よくある質問Q&A
育児短時間勤務について、よくある質問にお答えします。
10-1. 小学3年生の途中から申請できる?
A. はい、できます。
育児短時間勤務は、子どもが対象年齢の範囲内であれば、いつでも申請できます。
たとえば、「小学3年生の4月はフルタイムで働いていたけれど、9月から時短勤務に切り替えたい」という場合でも、会社の制度として小学3年生が対象に含まれていれば、申請可能です。
ただし、申請から実際に時短勤務を開始するまでに1か月程度の期間が必要な場合が多いので、早めに相談しましょう。
10-2. 夫婦同時に時短勤務できる?
A. はい、できます。
育児短時間勤務は、父親・母親のどちらも利用できる制度です。両親が同時に時短勤務を申請することも、法律上は問題ありません。
たとえば、夫婦ともに9時~16時の時短勤務にすることで、両方が育児に関わる時間を増やすことができます。
ただし、企業によっては「夫婦同時利用は推奨していない」という方針の場合もあるため、人事部に確認してください。法律上は認められているので、企業が一方的に拒否することはできません。
10-3. パート・契約社員でも使える?
A. 条件を満たせば使えます。
育児短時間勤務制度は、正社員だけでなく、パートタイム労働者や契約社員(有期雇用労働者)も利用できます。
ただし、以下の条件を満たす必要があります。
- 日々雇用される者でないこと(日雇いではない)
- 1日の所定労働時間が6時間以下でないこと
また、労使協定により、以下の労働者は除外される場合があります。
- 入社後1年未満
- 1週間の所定労働日数が2日以下
パート・契約社員の方でも、1日7時間、週5日勤務などであれば、時短勤務を申請できる可能性が高いです。人事部に確認してみましょう。
10-4. 時短中に残業を命じられたらどうする?
A. 状況によって対応が異なります。
まず、所定労働時間内であれば、残業とはなりません。
たとえば、フルタイムが8時間勤務のところを時短で6時間勤務にしている場合、7時間働いても「残業」ではなく、「時短勤務の範囲内での勤務時間延長」という扱いになることがあります。
一方、時短勤務時間(6時間)を超えて働くよう命じられた場合は、以下のように対応しましょう。
- 3歳未満の子を養育している場合
「所定外労働の制限」を申し出ていれば、残業を拒否できます。会社は時間外労働を命じることができません。 - 3歳以上、小学校就学前の子を養育している場合(2025年4月以降)
「所定外労働の制限」が小学校就学前まで拡大されるため、申し出をすれば残業を拒否できます。 - 小学校1年生以降の場合
法律上の残業免除の対象外です。ただし、会社と相談して、できるだけ残業を減らしてもらうよう交渉することはできます。
もし頻繁に残業を命じられて困っている場合は、人事部や労働組合に相談しましょう。それでも改善されない場合は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談することもできます。
11. まとめ:育児と仕事の両立に向けて
ここまで、育児短時間勤務と小学校3年生というテーマについて、法律、企業の実態、申請方法、給付金、体験談など、多角的にお伝えしてきました。
最後に、要点を整理しておきます。
【この記事のポイント】
- 法律上の義務は「3歳未満」まで
育児・介護休業法で企業に義務付けられているのは、3歳未満の子を養育する労働者への時短勤務制度です。 - 多くの企業が独自に延長している
実際には、約4割の企業が3歳以降も時短勤務を認めており、小学校3年生まで対象としている企業も増えています。 - 2025年4月の法改正で変わること
子の看護等休暇が小学校3年生まで延長、残業免除が小学校就学前まで拡大、短時間勤務の代替措置にテレワークが追加されます。 - 2025年10月からは選択肢が広がる
3歳から小学校入学前の子を持つ労働者に対し、企業は時短勤務、テレワーク、始業時刻変更など、2つ以上の柔軟な働き方を用意することが義務化されます。 - 自分の会社の制度を確認しよう
就業規則をチェックし、人事部に相談することで、実際に利用できる制度が分かります。 - 給与は減るが、給付金や社会保険の特例がある
2025年4月から育児時短就業給付金が開始されるほか、養育期間標準報酬月額特例により、将来の年金額を守ることができます。 - 時短以外の選択肢も検討を
フレックスタイム制、テレワーク、始業時刻変更など、自分に合った働き方を選びましょう。 - 転職も一つの選択肢
今の会社で両立が難しい場合は、より柔軟な働き方ができる企業への転職も考えてみましょう。
育児と仕事の両立は、決して簡単ではありません。時には「もう無理かも」と思う日もあるでしょう。
でも、あなたは一人じゃありません。同じように悩みながら、それでも前に進んでいるママ・パパがたくさんいます。
完璧を目指す必要はありません。100点の育児も、100点の仕事も、現実には難しいものです。60点の育児と60点の仕事で、合計120点。そんな考え方でいいんです。
大切なのは、自分と家族にとって何が最善かを考え、利用できる制度を最大限活用すること。
会社の制度、法律の改正、地域のサポート、配偶者や家族の協力、そして何より、あなた自身の「できる範囲で頑張る」という姿勢。これらを組み合わせることで、自分らしい働き方が見つかります。
育児短時間勤務が小学校3年生まで使えるかどうか、それはあなたの会社次第です。でも、たとえ使えなくても、他の方法はあります。
この記事が、あなたの働き方を考えるきっかけになれば嬉しいです。
育児も仕事も、どちらも大切。あなたが笑顔でいられる働き方を見つけてくださいね。
応援しています。
【参考資料・出典】
- 厚生労働省「育児休業制度特設サイト」
- 厚生労働省「育児・介護休業法について」
- 厚生労働省「平成30年度雇用均等基本調査」
- 厚生労働省「育児・介護休業等に関する規則の規定例」

