育児休業給付金がもらえない!代わりに使える6つの支援制度と生活費対策
この記事を読んでいるあなたへ
「育児休業給付金がもらえないって言われた…これからどうしよう」
「生活費が心配で夜も眠れない」
「赤ちゃんのためにお金を貯めたかったのに」
そんな不安を抱えているあなたに、まずお伝えしたいことがあります。育児休業給付金がもらえなくても、代わりに使える支援制度はたくさんあります。
この記事では、厚生労働省の公式情報や自治体の支援制度をもとに、育児休業給付金の代わりになる6つの給付金や支援策を詳しく解説します。さらに、フリーランスや契約社員の方向けの特別な情報、生活費対策の具体的な方法まで、15,000文字を超えるボリュームで徹底的にお伝えします。
この記事でわかること:
- 育児休業給付金がもらえない6つの原因とチェックリスト
- 代わりに申請できる6つの給付金・支援制度
- フリーランス・自営業者が使える特別な支援
- 生活費が足りない時の7つの具体的対処法
- 雇用形態別・状況別の解決ガイド
- 申請方法と相談窓口の完全リスト
一人で悩まず、まずはこの記事を最後まで読んでみてください。きっと、あなたの状況に合った解決策が見つかるはずです。
第1章:育児休業給付金とは?基礎知識をおさらい
まずは、育児休業給付金の基本的な仕組みを確認しておきましょう。「なぜ自分はもらえないのか」を理解するためにも、この制度の全体像を知っておくことが大切です。
1-1. 育児休業給付金の仕組みと目的
育児休業給付金とは、育児休業を取得した労働者が、休業期間中に安定した生活を送れるよう、雇用保険から支給される給付金のことです。
制度の目的:
- 育児休業中の収入減少を補い、安心して子育てに専念できる環境を作る
- 育休後の職場復帰を前提として、雇用の継続を支援する
- 少子化対策の一環として、出産・育児をしやすい社会を実現する
重要なポイントは、この給付金が「雇用保険」から支給されるという点です。つまり、雇用保険に加入している労働者が対象となるため、自営業者やフリーランスの方は原則として対象外となります。
1-2. 支給額の計算方法【月収別シミュレーション表】
育児休業給付金の支給額は、休業開始前の賃金日額をもとに計算されます。支給率は休業期間によって異なります。
支給率:
- 育休開始から180日目(約6ヶ月)まで:賃金の67%
- 181日目以降:賃金の50%
【月収別シミュレーション表】
| 育休前の月収 | 最初の6ヶ月 (67%) |
6ヶ月以降 (50%) |
1年間の合計 (概算) |
|---|---|---|---|
| 20万円 | 約13.4万円/月 | 約10万円/月 | 約140.4万円 |
| 25万円 | 約16.75万円/月 | 約12.5万円/月 | 約175.5万円 |
| 30万円 | 約20.1万円/月 | 約15万円/月 | 約210.6万円 |
| 35万円 | 約23.45万円/月 | 約17.5万円/月 | 約245.7万円 |
| 40万円 | 約26.8万円/月 | 約20万円/月 | 約280.8万円 |
さらに嬉しいポイント:
- 育児休業給付金は非課税なので、所得税や住民税がかかりません
- 育休期間中は社会保険料(厚生年金・健康保険)が免除されます
- 手取り額は、実質的に休業前の給与の約8割に相当します
1-3. 2025年4月からの制度変更ポイント
2025年4月から、育児休業給付金の制度に重要な変更がありました。特に注意したいのは以下の2点です。
①出生後休業支援給付金の創設
両親がともに育児休業を取得した場合、最初の28日間は給付率が80%に上乗せされます(13%アップ)。これは、父親の育休取得を促進するための新しい制度です。
②受給期間延長手続きの厳格化
保育所に入れない場合の受給期間延長について、2025年4月から申請要件が厳しくなりました。従来の確認に加えて、保育所の入所申し込みが「速やかな復職のために実施されたものであること」の証明が必要になり、申請時には「保育所等の利用申込書の写し(コピー)」の添付が必須となっています。
これらの変更により、受給できる金額が増える一方で、延長手続きは慎重に行う必要があります。
第2章:給付金がもらえない6つの原因【チェックリスト付き】
「なぜ私は育児休業給付金がもらえないの?」
そんな疑問を持っているあなたのために、給付金がもらえない主な原因を6つに分けて詳しく解説します。
2-1. 雇用保険に加入していない
これが一番多い原因です。育児休業給付金は雇用保険から支給されるため、雇用保険に加入していない方は対象外となります。
雇用保険に加入していない主なケース:
- 自営業者・フリーランス:個人事業主として働いている方は雇用保険の対象外です
- 雇用保険未加入のパート・アルバイト:週の所定労働時間が20時間未満の場合など
- 会社役員:代表取締役や役員は雇用保険に加入できません
- 学生アルバイト:昼間学生は原則として雇用保険の対象外です
確認方法:
自分が雇用保険に加入しているかどうかは、給与明細書で「雇用保険料」が控除されているかを確認してください。また、マイナポータルでも加入状況を確認できます。念のため、勤務先の人事部や総務部に確認するのも良いでしょう。
2-2. 過去2年間の勤務日数が足りない
雇用保険に加入していても、育休開始日前の2年間に、月11日以上働いた月が12ヶ月以上ないと受給資格がありません。
該当しやすいケース:
- 週2日勤務のパート:週2日勤務だと月8日程度となり、物理的に11日に届きません
- 短時間勤務:月の労働時間が80時間未満の場合も対象外となることがあります
- 転職直後の妊娠:現在の職場での勤務期間が1年未満の場合、前職との通算ができない場合があります
- 産休・育休の連続取得:1人目の育休から2人目の妊娠まで期間が短く、12ヶ月の就業実績が積めていない場合
注意点:
失業保険を受給すると、雇用保険の被保険者期間がリセットされます。そのため、退職後に失業保険を受給してから再就職した場合、新しい職場で再び12ヶ月以上の被保険者期間を積み上げる必要があります。
2-3. 育休中に給与の8割以上が支払われている
育児休業中に、休業開始前の賃金の80%以上が支払われている場合、給付金は支給されません。
該当するケース:
- 会社が独自の育休制度として、給与の80%以上を保証している場合
- 育休中も役職手当や特別手当などが支給され、合計が80%を超える場合
ただし、80%未満であっても、収入額によっては給付金が減額されることがあります。育休中の収入が休業前賃金の13%を超える場合、超えた分だけ給付金が減額される仕組みになっています。
計算例:
休業前の月収が30万円で、育休中に10万円(約33%)の給与が支払われている場合、給付金は減額されますが、まったくもらえないわけではありません。詳しくはハローワークに確認しましょう。
2-4. 育休中の就業日数が月10日を超えている
育児休業中に、月10日を超えて働いている、または労働時間が月80時間を超えている場合、その月の給付金は支給されません。
該当するケース:
- 会社から頼まれて、育休中に月10日以上出勤してしまった
- 在宅勤務やリモートワークで、月80時間以上働いている
- 副業やアルバイトの勤務時間も合算されるため、注意が必要です
厚生労働省の資料によると、育休中の就業については「育児休業の趣旨に反しない範囲」とされており、臨時的・一時的な就業であれば認められますが、恒常的に働くと給付金が停止されます。
2-5. 契約社員・パートで条件を満たしていない
契約社員やパートなど、有期雇用の場合は、正社員とは異なる追加条件があります。
有期雇用労働者の追加条件:
- 同一の事業主に引き続き1年以上雇用されていること
- 子どもが1歳6ヶ月になるまでに、労働契約が満了することが明らかでないこと
つまり、契約期間が決まっていて、子どもが1歳6ヶ月になる前に契約が終了することが確定している場合は、給付金の対象外となります。
該当しやすいケース:
- 3ヶ月更新の契約社員で、契約更新が保証されていない
- 派遣社員で、派遣期間が子どもが1歳6ヶ月になる前に終了する
- 1年契約のパートで、更新されない可能性がある
2-6. 申請期限を過ぎてしまった
育児休業給付金には、初回申請の期限があります。育休開始日から4ヶ月後の末日までに申請しないと、給付金を受け取ることができなくなります。
期限を過ぎてしまう原因:
- 会社の担当者が申請を忘れていた
- 必要書類の準備に時間がかかり、期限に間に合わなかった
- 制度を知らず、申請できることに気づかなかった
条件を満たしているのに、期日超過で受け取れないのは本当にもったいないことです。育休開始前に、会社の担当者としっかり打ち合わせをして、スケジュールに余裕を持って申請しましょう。
【診断フローチャート】あなたがもらえない理由はどれ?
以下の質問に答えて、自分がどのケースに該当するか確認してみましょう:
- 雇用保険に加入していますか?
- いいえ → 【原因1】雇用保険未加入
- はい → 次の質問へ
- 育休開始前の2年間に、月11日以上働いた月が12ヶ月以上ありますか?
- いいえ → 【原因2】勤務日数不足
- はい → 次の質問へ
- 育休中に、休業前賃金の80%以上が支払われていますか?
- はい → 【原因3】収入が8割以上
- いいえ → 次の質問へ
- 育休中に月10日以上、または80時間以上働いていますか?
- はい → 【原因4】就業日数超過
- いいえ → 次の質問へ
- 契約社員・パートで、勤続1年未満、または契約終了が確定していますか?
- はい → 【原因5】有期雇用の条件不足
- いいえ → 次の質問へ
- 初回申請を育休開始から4ヶ月以内に行いましたか?
- いいえ → 【原因6】申請期限切れ
- はい → それでももらえない場合は、ハローワークに相談してください
第3章:給付金の代わりに使える6つの支援制度【全員必見】
育児休業給付金がもらえなくても、諦める必要はありません。ここでは、給付金の代わりに申請できる6つの支援制度を詳しく解説します。
3-1. 出産手当金(産休中の収入補償)
対象者:会社の健康保険(協会けんぽ、組合健保など)に加入している方
出産手当金は、産休中に給与が支払われない期間について、健康保険から支給される手当です。育児休業給付金がもらえない場合でも、出産手当金は別の制度なので、条件を満たせば受け取ることができます。
支給期間:
- 出産日(または予定日)以前の42日間(多胎妊娠の場合は98日間)
- 出産日の翌日から56日間
- 合計で最大98日間の支給
支給額:
支給開始日以前12ヶ月間の標準報酬月額の平均 ÷ 30日 × 2/3
例:月収30万円の場合
30万円 ÷ 30日 × 2/3 = 約6,700円/日
98日間で約65万円が支給されます。
注意点:
- 国民健康保険では支給されません。自営業やフリーランスの方は対象外です。
- 会社から給与が支払われている場合、その分は支給額から差し引かれます。
- 申請は産休終了後に、勤務先または健康保険組合を通じて行います。
3-2. 出産育児一時金(50万円)
対象者:健康保険または国民健康保険に加入しているすべての方
出産育児一時金は、出産にかかる費用を補助するために、子ども1人につき原則50万円が支給される制度です。会社員でもフリーランスでも、健康保険に加入していれば誰でも受け取ることができます。
支給額:
- 産科医療補償制度に加入している医療機関での出産:50万円
- それ以外の場合:48.8万円
申請方法:
多くの医療機関では「直接支払制度」を導入しており、病院が健康保険に直接請求してくれるため、窓口での支払いが原則42万円(または50万円)を超えた分だけで済みます。
例:出産費用が55万円の場合
窓口での支払い = 55万円 – 50万円 = 5万円のみ
出産費用が50万円未満だった場合は、差額が後日振り込まれます。
ポイント:
- 双子の場合は100万円(50万円×2人)が支給されます
- 国民健康保険の方も同額が支給されます
- 申請は出産前でも可能ですが、多くの場合は病院が手続きを代行してくれます
3-3. 出産・子育て応援給付金(10万円)
対象者:妊娠届を提出したすべての妊婦、および出生届を提出した養育者
出産・子育て応援給付金は、2023年1月から始まった比較的新しい制度で、妊娠時と出産時にそれぞれ現金やクーポンが支給されます。自治体によって名称や内容が異なる場合がありますが、合計10万円相当が基本です。
支給内容:
- 妊娠時:5万円相当(出産応援ギフト)
- 出産時:5万円相当(子育て応援ギフト)
申請方法:
妊娠届の提出時や、自治体の保健師との面談時に案内されることが多いです。詳しくは、お住まいの市区町村の子育て支援窓口にお問い合わせください。
注意点:
- 自治体によっては、現金ではなくクーポンや商品券で支給される場合があります
- 申請には面談が必要な自治体もあります
- この制度は比較的新しいため、自治体によって開始時期が異なります
3-4. 児童手当(毎月1万円~1.5万円)
対象者:中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の子どもを養育している方
児童手当は、子どもの年齢や養育する子どもの人数に応じて、毎月一定額が支給される制度です。すぐにまとまった金額がもらえるわけではありませんが、長期的に見ると大きな支援になります。
支給額(2024年度):
| 子どもの年齢 | 支給額(月額) |
|---|---|
| 0歳~3歳未満 | 一律 15,000円 |
| 3歳~小学校修了前(第1子・第2子) | 10,000円 |
| 3歳~小学校修了前(第3子以降) | 15,000円 |
| 中学生 | 一律 10,000円 |
所得制限:
2024年10月から所得制限が廃止され、すべての子育て世帯が受給できるようになりました。これは大きな改正点です。
申請方法:
出生届を提出する際に、同時に申請することができます。申請した翌月分から支給されるため、できるだけ早く申請しましょう。
支給時期:
- 原則として毎年6月、10月、2月の年3回、それぞれの前月分までが支給されます
3-5. 子どもの医療費助成制度
対象者:各自治体に住む子ども(年齢制限は自治体により異なる)
子どもの医療費助成制度は、子どもが病院にかかった際の医療費を、自治体が助成してくれる制度です。直接お金がもらえるわけではありませんが、医療費の負担が大幅に軽減されるため、家計にとって大きな助けになります。
助成内容:
- 多くの自治体では、中学校卒業まで(または18歳まで)医療費が無料または低額になります
- 自治体によっては、入院時の食事代や薬局での薬代も助成の対象になります
注意点:
- 助成の範囲や所得制限の有無は、自治体によって大きく異なります
- 一部負担金がある自治体もあります(例:1回500円など)
- 申請は出生届提出後に行い、「医療証」が交付されます
3-6. 失業手当との併給について
対象者:退職後、求職活動をする意思がある方
育児休業給付金と失業手当(基本手当)は、原則として同時には受け取れません。しかし、タイミングによっては両方を受け取ることができる場合があります。
パターン①:育休後に退職する場合
育児休業給付金を受給した後に退職した場合、失業手当を受け取ることができます。育休中に退職を決めた場合、退職日を含む支給単位期間の1つ前の支給単位期間までは、育児休業給付金を受給できます。
パターン②:失業手当を受給した後、再就職して育休を取る場合
失業手当を受給すると、雇用保険の被保険者期間がリセットされます。そのため、再就職後に新たに12ヶ月以上の被保険者期間を積み上げる必要があります。この条件を満たせば、再就職先で育児休業給付金を受け取ることができます。
注意点:
- 失業手当は「失業中で、求職活動をしている」ことが前提です
- 妊娠・出産・育児ですぐに働けない場合は、受給期間の延長申請ができます
- 受給期間の延長は、最長4年間まで可能です
【比較表】会社員とフリーランス・自営業者がもらえる給付金の違い
| 給付金・制度 | 会社員 | フリーランス 自営業者 |
支給元 |
|---|---|---|---|
| 育児休業給付金 | ○ | × | 雇用保険 |
| 出産手当金 | ○ | × | 健康保険 |
| 出産育児一時金 | ○ | ○ | 健康保険 |
| 出産・子育て応援給付金 | ○ | ○ | 自治体 |
| 児童手当 | ○ | ○ | 自治体 |
| 子どもの医療費助成 | ○ | ○ | 自治体 |
| 国民年金保険料免除 (産前産後4ヶ月) |
× | ○ | 日本年金機構 |
| 社会保険料免除 (育休期間中) |
○ | × | 健康保険 厚生年金 |
この表からわかるように、会社員とフリーランス・自営業者では、受けられる支援に大きな差があります。特に、出産手当金と育児休業給付金は会社員のみが対象であり、この2つの給付金だけで合計200万円~300万円の差が生まれます。
第4章:フリーランス・自営業者向けの特別支援
フリーランスや自営業者の方は、育児休業給付金も出産手当金ももらえませんが、代わりに使える制度がいくつかあります。ここでは、自営業者向けの特別な支援について詳しく解説します。
4-1. 国民年金保険料の免除制度(4ヶ月分)
対象者:国民年金の第1号被保険者(自営業、農業者、フリーランスなど)
2019年4月から、国民健康保険に加入している方も、産前産後期間中の国民年金保険料が免除される制度が始まりました。これは、フリーランスと会社員の格差を是正するための重要な制度です。
免除期間:
- 単胎妊娠:出産予定月の前月から4ヶ月間
- 多胎妊娠:出産予定月の3ヶ月前から6ヶ月間
免除額:
国民年金保険料は収入に関係なく月額16,520円(2024年度)なので、
16,520円 × 4ヶ月 = 約66,080円の負担が減ります。
さらに嬉しいポイント:
- この免除期間は保険料納付済期間とみなされるため、将来受け取る年金額が減りません
- 免除を受けるためには、自治体の国民年金窓口への届出が必要です
- 届出は出産予定日の6ヶ月前から可能です
申請方法:
- 市区町村の国民年金窓口に「国民年金保険料免除届出書」を提出
- 母子健康手帳など、出産予定日が確認できる書類を持参
- 出産後に届出する場合は、親子関係を確認できる書類も必要
4-2. 会社員との格差問題(約300万円の差)
フリーランス協会の調査によると、会社員とフリーランスでは、産前産後の収支に約300万円以上の差があることが明らかになっています。
月収30万円で1年間の育休を取った場合の試算:
| 項目 | 会社員 | フリーランス | 差額 |
|---|---|---|---|
| 出産手当金 | 約65万円 | 0円 | 65万円 |
| 育児休業給付金(1年) | 約210万円 | 0円 | 210万円 |
| 社会保険料免除 | 約72万円 | 0円 | 72万円 |
| 国民年金保険料免除 | – | 約6.6万円 | – |
| 合計 | 約347万円 | 約6.6万円 | 約340万円 |
この格差は、フリーランス女性が産後早期に仕事復帰せざるを得ない大きな要因となっています。
4-3. 産後早期復帰の実態と対策
フリーランス協会の「フリーランス・経営者の妊娠、出産、子育てに関する調査」によると、フリーランス女性の59%が産後2ヶ月以内に仕事復帰しており、44.8%が産後1ヶ月以内に復帰しているという驚くべき結果が出ています。
産後2ヶ月以内の復帰が多い理由:
- 収入が途絶えると生活できない
- クライアントとの関係を維持するため
- 長期間休むと仕事が戻ってこない不安
- 社会保障が手薄で、経済的に休めない
産後2ヶ月以内というのは、会社員であれば産休取得が義務付けられている期間です。母体保護の観点からも、本来は十分な休養が必要な時期ですが、経済的な理由で休めないフリーランス女性が多いのが現実です。
対策:
- 産前からの貯蓄:妊娠がわかったら、最低でも6ヶ月分の生活費を貯蓄しておく
- クライアントとの事前調整:妊娠中期のうちに、出産後の仕事のペースについて相談しておく
- 在宅でできる仕事を確保:産後も自宅でできる仕事を探しておく
- パートナーや家族のサポート:家事・育児の分担について、事前に話し合っておく
4-4. 将来の制度改正に向けた動き
2022年11月、政府の全世代型社会保障構築会議において、「自営業者やフリーランス・ギグワーカー等に対する育児期間中の給付の創設」が中長期的な課題として明示されました。
検討されている内容:
- フリーランス向けの育休期間中の給付金制度の新設
- 働き方に中立なセーフティネットの確立
- 出産手当金のフリーランスへの拡大
まだ具体的な実施時期や財源については議論段階ですが、「働き方に中立な社会保障制度」を目指す方向性が示されたことは、フリーランスにとって大きな前進です。
フリーランス協会の活動:
フリーランス協会は、この問題について13,900名の署名を集め、政府に提言書を提出しました。今後も、フリーランスの出産・育児に関するセーフティネット構築に向けた活動が続けられています。
【体験談】フリーランス女性の出産体験
Aさん(32歳・Webデザイナー)の場合
「私はフリーランスのWebデザイナーとして働いていますが、妊娠がわかったときは正直不安でした。育児休業給付金も出産手当金ももらえないので、産後どれくらい休めるか心配で…。
結局、出産の1週間前まで在宅で仕事を続け、産後は3週間で仕事に復帰しました。体はまだ辛かったですが、クライアントとの関係を維持するため、無理をして働きました。
でも、出産育児一時金50万円と、出産・子育て応援給付金10万円、国民年金保険料の免除(約6.6万円分)があったので、出産費用はなんとかカバーできました。児童手当も毎月1.5万円入るので、少しずつ貯蓄もできています。
もっと休みたかったというのが本音ですが、フリーランスだからこそ、自分のペースで仕事量を調整できるという利点もあります。会社員のように『復帰=フルタイム勤務』ではなく、最初は週2日、その後徐々に増やすという働き方ができたのは良かったです。」
第5章:給付金がもらえず生活できない時の7つの対処法
「育児休業給付金がもらえないと、生活が成り立たない…」
そんな切実な状況に直面している方のために、ここでは具体的な対処法を7つご紹介します。
5-1. 家計の見直しと支出削減
給付金がもらえない場合、まず最初に取り組むべきは家計の見直しです。無駄な出費を削減することで、月1万円~3万円の節約は十分可能です。
【固定費の見直しポイント】
①住居費の見直し
- 実家に一時的に戻る、または実家近くに引っ越す
- 会社の家賃補助制度が使えないか確認する
- より家賃の安い物件への引っ越しを検討する(ただし、引っ越し費用とのバランスを考慮)
②通信費の見直し(月5,000円~1万円の節約が可能)
- 格安SIMへの切り替え:大手キャリアから格安SIMに変更すると、月3,000円~5,000円削減できます
- 不要なサブスクリプションの解約:使っていない動画配信サービス、音楽配信サービスなどを見直す
- 光回線の見直し:プロバイダーを変更すると、月1,000円~2,000円安くなることがあります
③保険料の見直し(月5,000円~2万円の節約が可能)
- 生命保険や医療保険で、重複している保障がないか確認
- 子どもの教育費を貯蓄型保険で準備している場合、掛け捨て保険に変更して保険料を削減
- 車の保険(自動車保険)も、複数社で見積もりを取って比較する
【変動費の削減テクニック】
①食費の工夫(月1万円~2万円の節約が可能)
- まとめ買いとセールの活用:週に1回のまとめ買いで衝動買いを防ぐ
- 自炊の増加:外食を減らして自炊を増やす。冷凍保存を活用する
- 食材の使い切り:食材を無駄にしないよう、献立を計画的に立てる
- ベビーフードは手作りと併用:すべて市販品に頼らず、手作りできるものは自分で作る
②水道光熱費の節約(月2,000円~5,000円の節約が可能)
- 節電タップを使って待機電力をカット
- エアコンの設定温度を見直す(夏は28度、冬は20度)
- お風呂の追い焚きを減らすため、家族で続けて入浴する
③衣類やベビー用品(月5,000円~1万円の節約が可能)
- リサイクルショップの活用:ベビー服やベビー用品は、すぐにサイズアウトするのでリサイクル品で十分
- フリマアプリ:メルカリやラクマで、新品同様の商品を格安で購入
- お下がりの活用:親戚や友人から譲ってもらう
【無料・格安サービスの活用】
- 市区町村の子育て支援センター:無料で利用できる遊び場や相談窓口
- 地域の子育てコミュニティ:情報交換や物々交換ができる
- 図書館:絵本や育児書を無料で借りられる
- 自治体の育児講座:無料または低額で参加できる講座が多数
【実例】月3万円の支出削減に成功した家計見直し術
| 項目 | 見直し前 | 見直し後 | 削減額 |
|---|---|---|---|
| 携帯電話代(2人分) | 16,000円 | 6,000円 | -10,000円 |
| 生命保険 | 25,000円 | 15,000円 | -10,000円 |
| 食費 | 60,000円 | 50,000円 | -10,000円 |
| 動画配信サービス | 3,000円 | 0円 | -3,000円 |
| 合計削減額 | -33,000円/月 | ||
月3万円の削減ができれば、年間36万円。子どもが成人するまでの20年間なら、720万円もの大きな金額になります。
プロに相談するのもおすすめ:
「家計の見直しは大変そう…」と感じる方は、無料のFP(ファイナンシャルプランナー)相談を活用しましょう。保険相談サービスなら、完全無料で利用でき、家計全体のアドバイスももらえます。
5-2. 自治体の独自支援制度を探す方法
国の制度以外にも、自治体が独自に実施している子育て支援制度がたくさんあります。お住まいの地域によって内容が大きく異なるため、必ず確認しましょう。
自治体独自の支援制度の例:
- 出産祝い金:第2子以降の出産で5万円~30万円を支給(地方自治体に多い)
- 紙おむつ購入助成:紙おむつやミルクの購入費用を一部助成
- ベビーシッター利用補助:ベビーシッター費用の一部を補助
- 子育て世帯への家賃補助:子育て世帯向けの家賃補助制度
- 産後ケア事業:産後の母体ケアや育児サポートを低額で利用できる
調べ方:
- お住まいの市区町村のホームページで「子育て支援」「出産・育児」などのページを確認
- 市区町村の子育て支援窓口に直接電話で問い合わせる
- 保健センターや子育て支援センターで情報収集する
5-3. 社会福祉協議会の生活福祉資金貸付制度
どうしても生活費が足りない場合は、社会福祉協議会の生活福祉資金貸付制度を利用することができます。
生活福祉資金貸付制度とは:
低所得世帯、障害者世帯、高齢者世帯などに対して、無利子または低金利で生活資金を貸し付ける制度です。
貸付の種類:
- 生活支援費:生活を再建するまでの間に必要な生活費用(月20万円以内、単身世帯は月15万円以内)
- 一時生活再建費:出産や病気療養などで臨時に必要な費用(60万円以内)
返済条件:
- 据置期間:最終貸付日から6ヶ月以内
- 償還期間:据置期間経過後、10年以内
- 利子:連帯保証人を立てた場合は無利子、立てない場合は年1.5%
申込先:
お住まいの地域の社会福祉協議会に相談してください。審査がありますが、給付金がもらえず生活に困窮している場合は、相談する価値があります。
5-4. 実家や親族への協力依頼
経済的に厳しい状況では、実家や親族に協力を依頼することも一つの選択肢です。プライドが邪魔をして相談しづらいかもしれませんが、子どもの健やかな成長のためには、周囲のサポートを受けることも大切です。
協力を依頼できること:
- 金銭的な援助:一時的な生活費や出産費用の援助
- 里帰り出産:出産前後の期間、実家で過ごすことで、食費や家賃を節約
- 育児のサポート:日中の育児を手伝ってもらう
- 家事のサポート:食事の用意や洗濯などを手伝ってもらう
- ベビー用品の譲渡:親族から使わなくなったベビー用品を譲ってもらう
相談するときのポイント:
- 具体的にどのくらいの期間、どんな支援が必要か明確に伝える
- 感謝の気持ちを忘れずに伝える
- 将来的に恩返しする意思を示す
5-5. 在宅ワーク・副業の検討
育児中でも、在宅でできる仕事であれば、収入を得ることができます。ただし、育休中に働く場合は、給付金の支給条件に影響する可能性があるため、注意が必要です。
在宅でできる仕事の例:
- データ入力:特別なスキル不要で、隙間時間にできる
- Webライティング:文章を書くのが好きな方におすすめ
- デザイン:IllustratorやPhotoshopのスキルがある方向け
- プログラミング:高単価の案件が多い
- オンライン講師:得意分野を教える仕事
- ハンドメイド販売:ハンドメイド作品をネットで販売
注意点:
- 育児休業給付金を受給中の場合、月10日以上または80時間以上働くと給付金が停止されます
- 副業の収入も合算されるため、労働時間の管理に注意してください
5-6. 無料FP相談の活用
「どうすればいいかわからない…」と一人で悩んでいる方は、無料のFP(ファイナンシャルプランナー)相談を利用してみましょう。
FP相談でできること:
- 家計の見直しと支出削減のアドバイス
- 利用できる給付金や支援制度の案内
- 将来のライフプランニング(教育費、住宅購入など)
- 保険の見直し
- 資産運用のアドバイス
無料FP相談のメリット:
- 相談料が完全無料
- 自宅やオンラインで相談できる
- 子連れでも対応してくれる
- プレゼントキャンペーンがあるサービスも多い
多くの保険相談サービスでは、保険の見直しだけでなく、家計全体のアドバイスもしてくれます。プロの目線で無駄を見つけてもらえるので、自分では気づかなかった節約ポイントが見つかることもあります。
5-7. 緊急時のセーフティネット
生活費がどうしても足りず、すぐにでもお金が必要な緊急時には、以下のセーフティネットを検討してください。
①生活困窮者自立支援制度
生活に困窮している方に対して、相談支援や家計改善支援、就労支援などを行う制度です。市区町村の福祉課や社会福祉協議会で相談できます。
②緊急小口資金
緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった場合に、少額の資金を貸し付ける制度です。社会福祉協議会で申し込めます。
③母子父子寡婦福祉資金貸付金
ひとり親家庭に対して、無利子または低金利で生活資金や修学資金などを貸し付ける制度です。
④カードローンの利用(最終手段)
どうしてもすぐにお金が必要な場合は、カードローンも選択肢の一つです。大手の金融機関であれば、30日間無利息サービスがあるところもあります。ただし、計画的に利用しないと返済が困難になるため、慎重に検討してください。
重要:
一人で抱え込まず、必ず誰かに相談してください。自治体の福祉課、社会福祉協議会、ファイナンシャルプランナーなど、相談できる窓口はたくさんあります。
第6章:状況別・雇用形態別の対処法ガイド
ここでは、あなたの雇用形態や状況に応じた具体的な対処法をご紹介します。自分に当てはまるケースを確認してください。
6-1. 正社員だがもらえない場合
考えられる原因:
- 過去2年間の勤務日数が足りない(転職直後など)
- 育休中の就業日数が月10日を超えている
- 申請期限を過ぎてしまった
対処法:
- 前職との通算が可能か確認:前職で失業保険を受給していない場合、前職と現職の被保険者期間を通算できる可能性があります。ハローワークに前職の離職票を持参して相談してください。
- 出産手当金は別制度:育児休業給付金がもらえなくても、出産手当金(産休中の給付金)は別の制度なので、条件を満たせば受け取れます。
- 会社の福利厚生を確認:会社独自の出産・育児支援制度がないか、人事部に確認してみましょう。
6-2. パート・アルバイトの場合
考えられる原因:
- 雇用保険に加入していない(週の所定労働時間が20時間未満)
- 月11日以上働いた月が12ヶ月に満たない
対処法:
- 雇用保険の加入状況を確認:まずは雇用保険に加入しているか確認してください。週20時間以上働いていれば、パートやアルバイトでも雇用保険の対象です。
- 勤務日数を増やす:今後の妊娠を考えている場合は、月11日以上働くように勤務日数を調整しましょう。
- 代わりの給付金を活用:出産育児一時金(50万円)、出産・子育て応援給付金(10万円)、児童手当は、雇用保険に加入していなくても受け取れます。
6-3. 契約社員・派遣社員の場合
考えられる原因:
- 同一の事業主に引き続き1年以上雇用されていない
- 子どもが1歳6ヶ月になるまでに契約が満了することが明らか
対処法:
- 契約更新の見込みを確認:契約更新の可能性があるか、会社や派遣会社に確認してください。更新の見込みがあれば、給付金の対象になる可能性があります。
- 退職後の失業手当を検討:育休を取得せずに退職する場合、失業手当を受け取ることができます。妊娠・出産・育児で働けない場合は、受給期間の延長申請も可能です。
- 正社員への転換を検討:将来的には、安定した雇用形態への転換も視野に入れましょう。
6-4. フリーランス・自営業の場合
原因:
- 雇用保険に加入していないため、育児休業給付金の対象外
対処法:
- 国民年金保険料の免除を活用:産前産後4ヶ月間の国民年金保険料(約6.6万円分)が免除されます。
- 出産育児一時金(50万円)を受け取る:国民健康保険に加入していれば受け取れます。
- 出産・子育て応援給付金(10万円)を受け取る:自治体から支給されます。
- 児童手当を受け取る:毎月1万円~1.5万円が支給されます。
- 産前からの貯蓄を準備:最低でも6ヶ月分の生活費を貯蓄しておきましょう。
- クライアントとの事前調整:妊娠中期のうちに、出産後の仕事のペースについて相談しておきましょう。
6-5. 2人目妊娠でもらえない場合
考えられる原因:
- 1人目の育休から2人目の妊娠まで期間が短く、12ヶ月の就業実績が積めていない
対処法:
- 産休・育休期間中の就業実績は計算に含まれない:1人目の産休・育休期間中は、雇用保険の被保険者期間にカウントされません。そのため、1人目の育休終了後から2人目の育休開始までに、12ヶ月の就業実績が必要です。
- 時短勤務でも対象:時短勤務でも、月11日以上働いていれば就業実績にカウントされます。
- 会社に相談:2人目の出産で給付金がもらえない場合、会社独自の支援制度がないか確認してみましょう。
6-6. 転職・退職を考えている場合
育休後に退職する場合:
- 育児休業給付金を受給した後に退職した場合、失業手当を受け取ることができます。
- 退職日を含む支給単位期間の1つ前の支給単位期間までは、給付金を受給できます。
退職してから出産する場合:
- 退職後すぐに出産する場合、出産手当金は受け取れません(退職後6ヶ月以内であれば受け取れる場合があります)。
- 失業手当は、妊娠・出産・育児で働けない場合、受給期間を最長4年間延長できます。子どもが少し大きくなってから求職活動を始めることができます。
転職を考えている場合:
- 転職先で育児休業給付金を受け取るためには、転職後に12ヶ月以上の被保険者期間が必要です。
- 転職のタイミングによっては、前職と現職の被保険者期間を通算できる場合もあります。
第7章:申請手続きと相談窓口まとめ
ここでは、各種給付金の申請手続きと、困ったときに相談できる窓口をまとめてご紹介します。
7-1. ハローワークでの相談方法
相談できる内容:
- 育児休業給付金の受給資格の確認
- 失業手当の手続きと受給期間の延長
- 前職と現職の被保険者期間の通算について
持参するもの:
- 雇用保険被保険者証
- 離職票(前職がある場合)
- 母子健康手帳
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
相談先:
お住まいの地域を管轄するハローワーク。厚生労働省のホームページで最寄りのハローワークを検索できます。
7-2. 市区町村の子育て支援窓口
相談できる内容:
- 出産育児一時金の申請
- 出産・子育て応援給付金の申請
- 児童手当の申請
- 子どもの医療費助成の申請
- 自治体独自の支援制度の案内
- 産後ケア事業の利用
相談先:
- 市区町村の子育て支援課、こども家庭課など
- 保健センター
- 子育て支援センター
7-3. 社会保険労務士への相談
相談できる内容:
- 複雑なケースでの育児休業給付金の受給資格の判断
- 会社との交渉や申請手続きのサポート
- 労働トラブルの相談(育休取得を拒否された場合など)
相談方法:
- 全国社会保険労務士会連合会のホームページで、お近くの社労士を検索
- 初回相談は無料の社労士も多い
7-4. 無料FP相談サービスの活用
相談できる内容:
- 家計の見直しと支出削減のアドバイス
- 教育費や住宅購入のライフプランニング
- 保険の見直し
- 資産運用のアドバイス
おすすめの無料FP相談サービス:
- 保険相談窓口(ほけんの窓口、保険見直し本舗など)
- 銀行や証券会社の無料相談
- 自治体の家計相談窓口
【チェックリスト】申請に必要な書類一覧
育児休業給付金:
- 育児休業給付金支給申請書
- 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
- 母子健康手帳のコピー(出生を証明するページ)
- 賃金台帳、出勤簿など
出産手当金:
- 出産手当金支給申請書
- 医師または助産師の証明
- 事業主の証明
出産育児一時金:
- 出産育児一時金支給申請書(病院が代行する場合は不要)
- 母子健康手帳のコピー
- 医療機関からの請求書・領収書
児童手当:
- 児童手当認定請求書
- 請求者の健康保険証のコピー
- 請求者名義の銀行口座
- 個人番号(マイナンバー)がわかるもの
第8章:よくある質問Q&A
Q1. 失業保険を受け取った後でも育休給付金はもらえる?
A. 条件を満たせば可能です。
失業保険を受給すると、雇用保険の被保険者期間がリセットされます。そのため、再就職後に新たに12ヶ月以上の被保険者期間を積み上げる必要があります。
具体的には、再就職後に育児休業(または産前休業)を取得し、その直前の2年間のうち、月に11日以上働いた実績のある月が12ヶ月以上あれば、育児休業給付金の受給資格を得られます。
Q2. 前職と現職の被保険者期間は通算される?
A. 条件によっては通算できます。
前職で失業保険の受給資格決定を受けていない場合、前職と現職の被保険者期間を通算できる可能性があります。
ただし、前職を退職してから現職に再就職するまでの空白期間が1年以内であることが条件です。詳しくは、前職の離職票を持参して、ハローワークに相談してください。
Q3. 退職を予定している場合でも申請できる?
A. 申請時点で退職が決まっていない場合は可能です。
育児休業給付金は、「育休後に職場復帰する」ことが前提の制度です。育休開始時点で退職が決まっている場合は、給付金の対象外となります。
ただし、育児休業給付金の受給資格を得た後に退職を決めた場合は、退職日を含む支給単位期間の1つ前の支給単位期間までは受給できます。
Q4. 申請期限を過ぎてしまった場合の救済措置は?
A. 原則として救済措置はありません。
育児休業給付金の初回申請期限は、育休開始日から4ヶ月後の末日までです。この期限を過ぎてしまうと、残念ながら給付金を受け取ることができなくなります。
申請は通常、会社が手続きを行いますが、会社が期限内に申請してくれなかった場合でも、本人の責任とされてしまうことがあります。そのため、育休開始前に会社の担当者と綿密に打ち合わせをして、申請スケジュールを確認しておくことが重要です。
予防策:
- 育休開始の1ヶ月前には、会社に申請の準備を依頼する
- 申請期限をカレンダーに記入して、自分でも管理する
- 定期的に会社に進捗状況を確認する
Q5. 育休中に副業をしても大丈夫?
A. 条件を守れば可能ですが、注意が必要です。
育休中に副業をすること自体は禁止されていませんが、以下の条件を超えると、その月の育児休業給付金が支給停止になります。
支給停止になる条件:
- 月10日以上働いた場合
- または、月80時間以上働いた場合
また、副業で得た収入が育休前賃金の80%以上になると、給付金は支給されません。13%~80%の範囲であれば、超えた分だけ給付金が減額されます。
注意点:
- 副業の労働時間も合算されます
- 在宅ワークやリモートワークの時間も含まれます
- 月10日または80時間を超えそうな場合は、事前に会社やハローワークに相談しましょう
Q6. 双子の場合、給付金は2倍になる?
A. いいえ、給付金額は変わりません。
育児休業給付金は、休業前の賃金をもとに計算されるため、双子や三つ子であっても給付金額は変わりません。
ただし、出産育児一時金は子どもの人数分支給されるため、双子の場合は100万円(50万円×2人)が支給されます。
Q7. 育休を延長した場合、給付金ももらえる?
A. 条件を満たせば最長2歳まで延長できます。
保育所に入れない場合など、一定の条件を満たせば、育児休業給付金の受給期間を延長できます。
延長の条件:
- 子どもが1歳の誕生日の前日時点で保育所に入れない場合:1歳半まで延長可能
- 子どもが1歳6ヶ月を迎える前日時点で保育所に入れない場合:2歳まで延長可能
2025年4月からの注意点:
受給期間延長手続きが厳格化され、保育所の入所申し込みが「速やかな復職のために実施されたものであること」の証明が必要になりました。申請時には「保育所等の利用申込書の写し(コピー)」の添付が必須です。
Q8. 男性も育児休業給付金をもらえる?
A. はい、男性も条件を満たせばもらえます。
育児休業給付金は、男女を問わず、雇用保険に加入している労働者が対象です。近年は、男性の育休取得を促進する制度も充実しています。
2025年4月からの新制度:
両親がともに育児休業を取得した場合、最初の28日間は給付率が80%に上乗せされます(通常67%→80%)。これは、父親の育休取得を促進するための「出生後休業支援給付金」という新しい制度です。
パパ・ママ育休プラス:
両親ともに育休を取得する場合、子どもが1歳2ヶ月になるまで育休期間を延長できる制度もあります。
まとめ:給付金がもらえなくても、使える制度はたくさんある
ここまで、育児休業給付金がもらえない原因と、代わりに使える支援制度について詳しく解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめます。
【この記事のポイント】
①育児休業給付金がもらえない主な原因は6つ
- 雇用保険に加入していない
- 過去2年間の勤務日数が足りない
- 育休中に給与の8割以上が支払われている
- 育休中の就業日数が月10日を超えている
- 契約社員・パートで条件を満たしていない
- 申請期限を過ぎてしまった
②代わりに使える6つの支援制度
- 出産手当金:産休中の収入補償(会社員のみ、約65万円)
- 出産育児一時金:50万円(全員対象)
- 出産・子育て応援給付金:10万円(全員対象)
- 児童手当:毎月1万円~1.5万円(全員対象)
- 子どもの医療費助成:医療費の負担軽減(全員対象)
- 失業手当:退職後に受け取れる可能性あり
③フリーランス・自営業者向けの特別支援
- 国民年金保険料の免除:産前産後4ヶ月間(約6.6万円分)
- 会社員との格差は約300万円以上あるが、将来的な制度改正に向けた動きがある
④生活費が足りない時の7つの対処法
- 家計の見直しと支出削減(月3万円の削減も可能)
- 自治体の独自支援制度を探す
- 社会福祉協議会の生活福祉資金貸付制度
- 実家や親族への協力依頼
- 在宅ワーク・副業の検討
- 無料FP相談の活用
- 緊急時のセーフティネット(生活困窮者自立支援制度など)
⑤困ったときの相談窓口
- ハローワーク:育児休業給付金、失業手当の相談
- 市区町村の子育て支援窓口:各種給付金の申請、自治体独自の支援制度
- 社会福祉協議会:生活資金の貸付
- 無料FP相談:家計の見直し、ライフプランニング
【会社員とフリーランスの支援額比較】
| 支援内容 | 会社員 (月収30万円) |
フリーランス |
|---|---|---|
| 出産手当金 | 約65万円 | 0円 |
| 育児休業給付金(1年) | 約210万円 | 0円 |
| 社会保険料免除 | 約72万円 | – |
| 国民年金保険料免除 | – | 約6.6万円 |
| 出産育児一時金 | 50万円 | 50万円 |
| 出産・子育て応援給付金 | 10万円 | 10万円 |
| 児童手当(1年分) | 18万円 | 18万円 |
| 合計 | 約425万円 | 約84.6万円 |
| 差額 | 約340万円 | |
この表からわかるように、会社員とフリーランスでは、受けられる支援に大きな差がありますが、フリーランスでも約85万円の支援は受けられます。さらに、家計の見直しで月3万円削減できれば、年間36万円の節約になり、合計で120万円以上の資金を確保できます。

