「育休中にそんなにもらえるの?ずるくない?」
職場の先輩に、義実家に、SNSのコメント欄に——そんな言葉を目にして、傷ついたり、モヤモヤしたりしていませんか。あるいは逆に「会社員だけ得をしていてずるい」と感じている側かもしれません。
どちらの立場でも、この記事はあなたのために書きました。
「育児休業給付金=ずるい」という感情の裏には、制度への誤解と、確かに存在する「不公平さ」の両方が混在しています。この記事では、批判される理由を正直に整理したうえで、批判される側が知っておくべき正しい知識と、制度を最大限に活用する方法まで解説します。
⚠️ 本記事の情報は2026年4月時点のものです。制度の詳細・最新情報は、ハローワーク(公共職業安定所)または厚生労働省の公式サイトでご確認ください。
「ずるい育児休業給付金」——まず、その感情は正しい
最初に正直に言います。「育児休業給付金はずるい」という感情、完全に否定するのは難しいです。
制度として正当であっても、フリーランスの方、自営業の方、専業主婦・主夫の方、非正規で条件を満たせなかった方——もらえない人たちの「なんで自分だけ」という気持ちは、本物の不満です。その感情を「誤解だ」と一言で片付けてしまうのは、誠実ではありません。
ただ、同時にこういう事実もあります。
育児休業給付金をもらっている人の多くは「タダでもらっている」わけではなく、「自分が払い続けた雇用保険料を使っている」んです。しかも育休中の生活は、外から見えているほど楽でも自由でもない。夜中の授乳、慣れない育児、将来への不安……給付金をもらいながら「得をしている」と感じている親は、実はほとんどいません。
この二つの事実を両方ちゃんと見た上で、制度との向き合い方を考えましょう。
まずは、「ずるい」と言われる背景にある5つの理由を整理してみます。批判している側の気持ちも、批判されている側の気持ちも、どちらもフラットに見ていきます。
「ずるい」と言われる5つの理由を整理する
批判のパターンはだいたい決まっています。一つずつ、誤解なのか・本当に問題なのかを確認しながら見ていきましょう。
① フリーランス・自営業はもらえないのに会社員だけ得をしている
これは、批判の中で最も「正当な不満」だと思います。
育児休業給付金は雇用保険から支給されます。雇用保険は会社員・契約社員・パートなど「雇われて働いている人」が加入する保険なので、フリーランスや自営業の方は原則として対象外です。
子どもを産み育てることに変わりはないのに、働き方の違いだけで給付金を受け取れる・受け取れないが決まってしまう。この格差は制度の問題点として以前から指摘されており、自営業者向けの育休支援拡充は今後の政策課題の一つになっています。
「会社員だけずるい」という気持ちは、制度への正当な批判です。ただ、給付金を受け取っている個人が悪いわけではなく、制度設計の問題であることは区別しておきましょう。
たとえば、夫婦で同じ年収・同じ仕事量でも、一方が会社員でもう一方がフリーランスなら、受け取れる金額は大きく違います。「同じ子育てをしているのに」という怒りは当然です。ただそれは、制度の不備であって、隣のお母さん・お父さんへの怒りに向けるものではないはずです。
② 高収入ほど受取額が大きい「金持ち優遇」感
育児休業給付金は、育休前の賃金をもとに計算します。月収30万円の人と月収60万円の人では、もらえる金額が単純に違います。
「稼いでいる人がさらに多くもらえる、不公平だ」という感覚、わかります。
ただし、実際には上限額が設定されています。2026年4月時点では、月収約48万円以上の方は上限で頭打ちになるため、「高収入ほど無限に多くなる」わけではありません。また、社会保険料や税金が高い分、受給額の「元」をたくさん払っているという側面もあります。月収50万円の方が払う雇用保険料は、月収20万円の方の2.5倍です。
「高収入ほど保険料をたくさん払っているから、給付金も多い」というのは、保険制度としては一定の合理性があります。ただ、不満を感じる気持ちもわかります。この感覚は完全に否定できません。
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→ 育児休業給付金は何割もらえる?67%・50%・手取り10割の違いを完全解説
③ 復帰しなくても給付金がもらえる(のでは?)
「育休中に給付金をもらいながら、結局会社を辞めた」という話を聞いて「ずるい!」と感じた人も多いでしょう。
実態を言うと、育児休業給付金の受給要件に「復帰すること」という明文規定はありません。育休開始時点で「復帰の意思があること」が前提ですが、育休中に気持ちが変わって退職を選択すること自体は違法ではないんです。
ただし、最初から復帰する気がまったくない状態で給付金を受け取ることは不正受給になりえます。この境界線は非常に曖昧で、ハローワークが個別に判断することになります。もし不正受給と認定された場合は、受給額の返還を求められることがあります。
「もらい逃げ」と批判される行為の多くは、実際には「やむを得ず退職した」ケースがほとんどです。育休中のキャリア不安、復職後の保育園問題、夫の転勤、育児と仕事の両立に限界を感じた……リアルな退職理由は、外から見えているほど単純ではありません。批判する前に「なぜ辞めたのか」の背景を想像できるかどうかが大切だと思います。
④ 2人目・3人目でも連続して受給できる
「1人目の育休から戻ってすぐ2人目妊娠して、また給付金もらってる。ずるくない?」——SNSでよく見かけるコメントです。
結論から言うと、これは制度として正当に認められた受給です。
育児休業給付金は、育休終了後に一度でも職場に復帰し、一定の雇用保険加入期間があれば、次の育休でも受給できます(詳細は個別の状況によります)。制度は「子どもを複数産み育てることへの支援」として設計されており、むしろ連続した出産・育休を政策的に後押ししている側面があります。
「すぐ妊娠してずるい」という言葉は、子どもを産む選択をした人への攻撃になっています。妊娠のタイミングは本人の意思だけでコントロールできるものではなく、制度として認められている以上は正当な権利の行使です。
ただ、職場で同僚に負担がかかっていることへの申し訳なさを感じている当事者も多く、その複雑な感情については後で触れます。
⑤ 最長2年も育休を延長できる「長すぎる」感
育児休業は原則として子どもが1歳になるまでですが、保育園に入れない場合などは最長2歳まで延長できます。
「2年も育休をとってずるい」という批判を受ける方もいますが、延長には保育所に入所できないことの証明が必要です。自分の意思だけで自由に延ばせるわけではありません。
待機児童問題が深刻な都市部では、4月の入所選考に落ち、0歳・1歳と連続で申し込んでも入れないケースが今も続いています。本人が望む時期に職場復帰したくても、できない状況に置かれているんです。「2年も休んでずるい」という批判は、保育所不足という社会問題の実態を見ていない言葉です。
「ずるい」と言われた側へ——批判の多くは誤解から来ている
もし職場や周囲から「育休、長くてずるい」「そんなにもらえるんだ」と言われて傷ついているなら、この章を読んでください。
手取りはいくら?「丸儲け」ではない現実
育児休業給付金の支給率は、育休開始から180日間(約6ヶ月)は休業前賃金の67%、それ以降は50%です。2025年4月からは夫婦ともに育休を取ることで、最初の28日間は「出生後休業支援給付金」が上乗せされ、手取りベースで約10割相当になるケースも出てきました。
ただし、多くの育休期間の大半は「67%」か「50%」での受給です。社会保険料が免除されるため実質的な手取りは約8割程度になりますが、それでも「育休前と同じ生活水準を維持できる」ほどではありません。
具体的な数字で見てみましょう。育休前の手取りが月25万円だった場合、育休中の給付金は最大でも月約16万7,500円(67%×賃金月額から換算)。そこから半年後は月約12万5,000円(50%)になります。家賃・食費・光熱費・おむつ代・ミルク代……子どもが生まれた後の出費は増えているのに、収入は大幅に下がる。「丸儲け」には程遠いのが実態です。
外からは「給付金もらって何もしてない」に見えても、当事者は収入減で節約しながら、初めての育児に必死で向き合っているんです。
給付金は「自分と会社が払った雇用保険料」から出ている
「国からお金をもらってずるい」という言い方をされることがありますが、育児休業給付金は雇用保険から支給されます。
雇用保険料は毎月の給与から天引きされ、労働者と事業主が折半で負担しています。2026年時点では、一般の事業の場合、労働者負担は賃金の0.6%です(例:月収30万円なら月1,800円、年間21,600円)。毎月、毎年、何年もかけて積み立ててきた保険料が財源になっています。
つまり、育児休業給付金は「自分がずっと積み立ててきた保険料を使う行為」です。失業給付(雇用保険)を「国からタダでもらっている」と言わないのと同じで、育児休業給付金も権利として受け取るものです。
これを理解するだけで、批判に対して「これは私の保険料として受け取る権利があるものです」と自信を持って言えるようになります。後ろめたく感じる必要は、まったくありません。
育休中は「遊んでいる」のか?
外から見ると「休んでいる」ように見える育休期間。でも実際は、2〜3時間おきの授乳・ミルク、夜泣き対応、沐浴、記録、保育園の書類準備、健診の予約……と、24時間体制で子どもの命と向き合う日々です。
「育休は休み」という誤解は根深く、「うらやましい」「暇そう」という言葉をかけられて傷ついたという体験は育休経験者に非常に多いです。「育休中の方が仕事より大変だった」と感じている親は珍しくありません。
「遊んでて給付金もらってずるい」という言葉が、どれだけ当事者を傷つけるか。もしその言葉を受けて「自分がずるいのかな…」と感じているなら、答えはノーです。あなたは制度を正しく利用しています。
職場への申し訳なさを感じている人へ
制度として正当であっても、職場の同僚に負担をかけていることへの罪悪感を持っている方も多いと思います。「ずるい」とは言われていないけど、なんとなく居心地が悪い。復帰後の顔合わせが怖い。そんな気持ちも、リアルだと思います。
ただ、それは個人の問題ではなく、育休取得者が出たときに職場が機能するためのカバー体制や人員配置を整えていない、組織側の問題です。育休を取ることへの罪悪感を持たなくていい職場環境を整えることが、会社の責任です。あなたが気に病む必要はありません。もし本当に申し訳なさを感じているなら、復帰後に精一杯働くことで十分です。
もらえない人へ——使える代替制度はある
フリーランスや自営業の方、専業主婦・主夫の方が「育児休業給付金はもらえない」のは事実です。ただ、まったく支援がないわけではありません。
出産育児一時金——誰でも受け取れる基本給付
健康保険(国民健康保険含む)に加入していれば、出産に際して出産育児一時金が支給されます。2026年4月時点では1児につき50万円(産科医療補償制度未加入の医療機関での出産は48.8万円)が支給されます。これはフリーランスや自営業の方も受け取れる制度です。多くの場合は産院が直接受け取る「直接支払制度」を利用するため、手続きは比較的シンプルです。
出産手当金——会社員ママだけが対象、フリーランスとの大きな差
産前42日〜産後56日の産休期間中は、健康保険(協会けんぽ等)から出産手当金が支給されます。こちらは標準報酬日額の3分の2相当で、会社員・公務員の方が対象です。国民健康保険(フリーランス・自営業)にはこの制度がありません。
育児休業給付金と合わせると、会社員は出産前後から最長2年間にわたって給付を受けられる可能性があります。フリーランス・自営業の方が「ずるい」と感じる最大の理由がここにあります。
自治体の子育て支援制度を調べる
育児休業給付金の対象外でも、お住まいの自治体によっては独自の子育て支援給付金や補助制度を用意しているケースがあります。認可外保育所の補助、紙おむつの無料支給、産後ドゥーラのサービス補助など、自治体ごとに内容は異なります。住んでいる市区町村の公式サイトや子育て支援センターに問い合わせてみてください。意外と知られていない補助が見つかることもあります。
民間の就業不能保険・所得補償保険を検討する
フリーランスや自営業の方で、次の出産・育児に備えたい場合は、民間の保険会社が提供する「就業不能保険」「所得補償保険」が選択肢になります。妊娠後の加入は制限される場合があるため、妊娠前から備えておくのが理想です。ファイナンシャルプランナー(FP)に相談して自分に合った選択を探してみてください。
個人事業主・フリーランスの育休支援、今後はどうなる?
国は自営業・フリーランス向けの育休支援拡充を政策課題として検討しています。現時点では育児休業給付金と同等の制度はありませんが、今後の制度改正で対象が広がる可能性があります。厚生労働省や内閣府のウェブサイト、関連ニュースをチェックしておきましょう。
それでも「もっと賢く受け取りたい」人へ——制度を最大化する方法
ここからは、育児休業給付金を受け取れる立場の方向けに、制度を最大限に活用するポイントをお伝えします。「ずるい」と言われることへの後ろめたさより、使える制度は使い倒す姿勢が大切です。
夫婦で育休を取ると「手取り10割」が実現する可能性がある
2025年4月から始まった出生後休業支援給付金は、ママとパパが両方育休を取ることで、子どもの出生後28日間(最大)、育児休業給付金(67%相当)に加えて13%が上乗せされる制度です。
社会保険料の免除と非課税という特徴も合わせると、この期間は実質的な手取りがほぼ10割相当になる計算です。
条件のポイントをまとめると:
- ママが産後休業(産後8週間)または育児休業を取得していること
- パパが子の出生後8週間以内に産後パパ育休(出生時育児休業)を連続14日以上取得していること(育児休業の場合は28日以上)
- 両者がそれぞれ育児休業給付金の受給条件を満たしていること
「パパも育休を取れるかどうか…」と悩んでいる方もいると思いますが、制度的には男性も同等の権利があります。会社の雰囲気や上司の反応が気になるのはわかりますが、活用しない手はありません。特に「手取りが10割になる可能性がある期間」は、実質的なキャッシュフローの面でも、取り逃がすのはもったいないです。
📌 パパの育休・給付金について詳しくはこちら
→ 男性の育児休業給付金受給の条件・手取り10割の新制度・計算方法
育休の開始タイミングで受給額が変わる
育児休業給付金は「支給単位期間」という考え方で計算されます。育休を開始する日によって、最初の「180日(67%適用期間)」がいつまでかが変わります。
たとえば、4月15日に育休を開始した場合、支給単位期間は「4月15日〜5月14日」「5月15日〜6月14日」…と続きます。この期間が累計180日を超えると、支給率が50%になります。
また、育休開始前の「賃金の計算期間」に残業代や一時金が多く含まれていると、その分だけ給付金の基準額(賃金日額)が上がる可能性があります。産前の働き方によって受給額が変わるケースもあるため、育休に入る前にハローワークや会社の担当者に確認しておくとよいでしょう。
育休中に少し働くと給付金が減る?就業制限を知っておく
育休中でも、一定の範囲内であれば就業することができます。ただし、就業日数が1支給単位期間(1ヶ月)に10日を超えると(または就業時間が80時間を超えると)、超えた日数・時間に応じて給付金が減額・停止になる場合があります。
在宅ワークやフリーランス的な仕事を育休中にしている場合は、ハローワークへの届け出と就業状況の管理が必要です。「少し働いたくらいなら大丈夫だろう」と思っていると、申告漏れで給付金が返還請求される事態になることがあります。月初めに就業日数・時間を確認する習慣をつけておきましょう。
延長申請のタイミングを逃さない
保育園の入所ができないなどの理由で、育休・給付金を1歳6ヶ月・2歳まで延長する場合は、延長申請のタイミングが決まっています。子どもが1歳になる誕生日の前日までに申請が必要で、期限を過ぎると延長が認められないケースがあります。
「保育所入所不承諾通知書」(いわゆる「不承諾通知」)など、延長に必要な書類は市区町村で取得が必要です。書類の準備・申請にはリードタイムがかかるため、延長を検討している方は早めにハローワークまたは会社の担当者に確認しておきましょう。
育休開始前にやっておくべきこと3つ
損をしないために、育休に入る前に確認しておきたいポイントを整理します。
① 会社への申請スケジュールを確認する
育児休業給付金の申請は、多くの場合は会社の担当者(人事・総務)がハローワークに代わりに行います。会社側が申請を忘れたり、遅れたりするケースもあります。育休開始前に「誰が・いつ・どんな書類で申請するか」を確認しておきましょう。
② 育休前の6ヶ月間の賃金を把握しておく
育児休業給付金の計算は、育休開始前6ヶ月間の賃金をもとにします。この期間に欠勤・遅刻・早退が多いと、賃金日額が下がって給付金が少なくなることがあります。産前休業(産前42日)に入る前の時期の給与が基準になるため、月々の給与明細を保管しておきましょう。
③ 育休中の家計シミュレーションをしておく
受給額の見込みが分かったら、育休中の収支バランスを試算しておくことを強くお勧めします。「いくらもらえるか」ではなく「いくら足りないか」を把握して、事前に貯蓄しておくか、固定費を見直しておくかを考えましょう。
自分の受給額を今すぐ計算する
「実際に自分がいくらもらえるのか」、正確な数字を確認しておくことが、育休中の家計管理の第一歩です。
🧮 産休育休自動計算ツールで受給額をシミュレーションする
スケジュールを入力するだけで受給額の目安がわかります
また、計算式の仕組みや賃金日額の出し方を自分で理解したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
📌 あわせて読みたい
→ 育児休業給付金の計算方法|給与別シミュレーションと受給額早見表
よくある質問(FAQ)
Q. 育児休業給付金をもらいながら退職したらどうなりますか?
育休中に退職した場合、退職日をもって育休が終了し、給付金の支給も終わります。退職自体は違法ではありませんが、最初から復帰の意思がまったくなかった場合は不正受給とみなされる可能性があります。状況によっては給付金の返還を求められることもあります。退職を検討する場合は、事前にハローワークに相談することをお勧めします。
Q. パートや派遣社員でも育児休業給付金はもらえますか?
雇用保険に加入しており、育休開始前の2年間に賃金支払基礎日数が11日以上の月(または就業時間80時間以上の月)が12ヶ月以上あれば、受給資格があります。パートや派遣社員でも条件を満たせば受給できます。契約社員・派遣社員の場合は、育休期間中に労働契約の期間が終了しないかも確認が必要です。
Q. 育児休業給付金は税金がかかりますか?
いいえ、育児休業給付金は非課税です。所得税・住民税ともに課税されません。また、育休中は健康保険・厚生年金などの社会保険料も免除されます(保険の資格は継続します)。この非課税・保険料免除のおかげで、支給率67%でも実質的な手取りは育休前の約80%程度になると言われています。
Q. 育休をとらずに退職した場合でも何かもらえますか?
育休を取得せずに退職した場合、育児休業給付金は受け取れません。ただし、出産・育児のために退職した場合、失業給付(基本手当)の受給期間を最大3年間延長できる「受給期間の延長制度」があります。子育てが落ち着いて求職活動を再開する際に活用できます。ハローワークに相談してみてください。
Q. 夫婦で同時に育休を取ることはできますか?
はい、できます。夫婦が同時に育休を取ることは可能で、それぞれが要件を満たしていれば両方が育児休業給付金を受け取れます。さらに2025年4月からの「出生後休業支援給付金」により、一定の条件を満たすと手取り10割相当になるケースもあります。「ダブルで育休をとると収入がゼロになるのでは?」という心配は不要です。
Q. 転職後すぐでも育児休業給付金はもらえますか?
原則として、育休開始前2年間に雇用保険加入期間が12ヶ月必要です。ただし、転職前の会社での雇用保険加入期間も通算できるケースがあります。前職の離職から転職先の入社まで1年以内(かつ失業給付を受給していないなどの条件あり)であれば、期間を通算できる場合があります。詳しくはハローワークに確認してください。
Q. 「育休 ずるい」と思われないようにするには?
正直に言うと、制度を利用することへの批判を完全に防ぐ方法はありません。ただ、育休前に職場への引き継ぎをしっかり行う、復帰時期を明確に伝える、育休中も業務の大きな変化があった際は確認できる体制を整える——といった対応は、周囲との関係を円滑にする上で助けになります。ただ、それは「批判を恐れてサービス残業する」のとは違います。制度として認められている権利を利用することへの後ろめたさは、持たなくていいんです。
まとめ——「ずるい」への怒りより、制度の活用を
「育児休業給付金はずるい」という言葉の裏にあるのは、制度への誤解と、フリーランスや自営業者が対象外という現実の不公平さの、両方です。どちらも一言で片付けられるような話ではありません。
この記事でお伝えしたかったことを最後に整理します。
批判される側にいる人へ:あなたは保険料を払い続けてきた結果として、正当な権利を行使しています。後ろめたく感じる必要はまったくありません。育休中の生活が外から見えているほど楽でも自由でもないことは、経験者なら誰でも知っています。職場への申し訳なさを感じることはあっても、あなたが悪いことをしているわけではない。制度として認められている以上、堂々と活用してください。
もらえない立場にいる人へ:その怒りは正当です。フリーランス・自営業が制度の対象外になっている現状は問題であり、今後の改善が期待される課題です。ただ、給付金を受け取っている個人を責めることよりも、自分が使える制度(出産育児一時金・自治体の補助・民間保険など)を調べて活用する方向にエネルギーを向ける方が、今の自分の生活に直接役立ちます。
育児休業給付金は、子どもを産み育てることを社会全体で支えるための制度です。「ずるい」と言い合うより、使える人は最大限に使い、使えない人には支援の輪が広がるように、制度が進化していくことを願っています。
まずは自分の受給額を確認することから始めましょう。計算ツールを活用して、育休中の家計を事前にシミュレーションしておくことが、安心して育休に入るための第一歩です。
⚠️ 本記事の情報は2026年4月時点のものです。給付金の金額・条件・制度の詳細は変更される場合があります。最新情報は必ずハローワーク(公共職業安定所)または厚生労働省の公式サイトをご確認ください。



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