育児休業給付金は何回もらえる?【結論:回数制限なし】
「育児休業給付金って、何回ももらえるの?」「2人目でももらえる?」——こんな疑問を抱えていませんか?
結論からお伝えすると、育児休業給付金に回数制限はありません。子どもが何人いても、条件を満たせばその都度受給できます。
ただし「回数無制限」とはいえ、2人目・3人目で「もらえなかった」という人がいるのも事実です。それは回数制限ではなく、別の条件をクリアできなかったから。
この記事では、育児休業給付金が何回もらえるのかを明確にした上で、2人目以降で「もらえない」パターンを避けるための注意点を解説します。
子どもの人数に上限はない
育児休業給付金は、子ども1人ごとに申請・受給できる制度です。
1人目で受給したからといって、2人目・3人目で受給できなくなることはありません。極端な話、5人目でも10人目でも、受給条件さえ満たせば給付金は支給されます。
【ポイント】
「何回もらえるか」ではなく、「毎回、受給条件を満たしているか」が重要です。
1人の子どもに対しても分割取得できる(2022年改正)
2022年10月の育児・介護休業法改正により、育児休業は分割して取得できるようになりました。
具体的には、1人の子どもに対して以下のように取得できます。
| 制度 | 取得可能回数 | 対象 |
|---|---|---|
| 出生時育児休業(産後パパ育休) | 2回まで分割可能 | 主に父親 |
| 育児休業 | 2回まで分割可能 | 父親・母親 |
つまり、父親は最大4回に分けて育休を取得でき、その都度給付金を受け取れます。母親も育児休業を2回に分けて取得可能です。
「回数」という意味では、1人の子どもに対しても複数回の受給が可能というわけです。
▶ あわせて読みたい:育児休業給付金と出生時育児休業給付金の違いを徹底解説【2025年最新】
「回数無制限」でも注意すべき3つの落とし穴
「回数制限がないなら安心」と思いたいところですが、実は2人目・3人目で給付金がもらえなくなるケースは少なくありません。
その原因は「回数」ではなく、以下の3つの落とし穴にあります。
落とし穴①:雇用保険の加入期間がリセットされる条件
育児休業給付金をもらうと、雇用保険の被保険者期間がリセットされることをご存じですか?
受給条件である「育休開始前2年間に12ヶ月以上の被保険者期間」は、前回の育児休業給付金受給でカウントがリセットされます。
【具体例】
1人目の育休後、復帰して6ヶ月で2人目を妊娠した場合……
→ 被保険者期間は「復帰後の6ヶ月」しかカウントされない
→ 12ヶ月未満のため、2人目の給付金がもらえない可能性あり
ただし、連続育休の場合は「4年遡り」のルールで救済されるケースもあります。詳しくは後述します。
▶ あわせて読みたい:〖2025年版〗育児休業給付金と失業手当のリセット条件を完全解説!知らないと損する重要ポイント
落とし穴②:連続育休で「12ヶ月以上」を満たせないケース
「復帰せずに連続で育休を取れば、ずっと給付金がもらえる」と思っていませんか?
連続育休の場合、通常の「2年遡り」が「最大4年まで遡り」に延長されます。これにより、産休・育休期間を除いた過去の勤務実績で条件を満たせるケースがあります。
しかし、以下のような場合は注意が必要です。
- 入社から日が浅い状態で1人目を出産した
- 転職直後に妊娠した
- 育休中に会社を退職し、別の会社で連続育休を取ろうとしている
4年遡っても12ヶ月の実績がなければ、給付金は受給できません。
▶ あわせて読みたい:育児休業給付金は四年遡って申請可能?3人目出産時の手続きと注意点を徹底解説
落とし穴③:退職・転職で受給資格を失うパターン
育休中や育休後に退職・転職をすると、給付金の受給資格に影響が出ることがあります。
| パターン | 影響 |
|---|---|
| 育休中に退職を決めた | 退職日以降の給付金は支給されない |
| 転職して1年未満で妊娠 | 前職の雇用保険期間を通算できる場合あり |
| 転職時に失業手当を受給 | 被保険者期間がリセットされる |
特に注意したいのが、転職時に失業手当をもらった場合。失業手当の受給で雇用保険の期間がリセットされるため、転職後すぐに妊娠すると育児休業給付金がもらえない可能性があります。
▶ あわせて読みたい:転職1年未満でも育児休業給付金はもらえる!条件と手続きを完全解説
【ケース別】2人目・3人目でもらえる?もらえない?
ここからは、よくある状況別に「給付金がもらえるかどうか」を解説します。
ケース①:1人目復帰後すぐに2人目妊娠
結論:復帰後の勤務期間によって異なる
1人目の育休から復帰した後、どのくらいの期間働いたかがポイントです。
■ もらえる可能性が高いケース
- 復帰後1年以上働いてから2人目の育休に入る
- 復帰後の期間が短くても、1人目育休前に長期間勤務していた(4年遡りで条件クリア)
■ もらえない可能性があるケース
- 復帰後半年未満で2人目の育休に入り、かつ1人目育休前の勤務期間も短い
▶ あわせて読みたい:育児休業給付金2人目で復帰一年未満でも受給可能?条件・手続き・注意点を完全解説
ケース②:連続育休(復帰なしで2人目)
結論:4年遡りルールで多くの場合もらえる
1人目の育休中に2人目を妊娠し、復帰せずにそのまま2人目の育休に入るケース。いわゆる「連続育休」です。
この場合、通常の「2年遡り」ではなく「最大4年遡り」で被保険者期間を計算できます。
【計算例】
・1人目育休開始前に2年間勤務していた
・1人目育休:1年半
・2人目育休開始時点で4年遡ると → 1人目育休前の2年間の勤務がカウントされる
→ 12ヶ月以上あるので給付金がもらえる
ただし、入社してすぐ1人目を妊娠した場合など、4年遡っても12ヶ月の実績がないケースでは受給できません。
▶ あわせて読みたい:〖2025年最新版〗育児休業給付金は2人目2歳差でももらえる?計算方法と減額を防ぐ3つのポイント
ケース③:3人目以降の出産
結論:条件を満たせばもちろんもらえる
「さすがに3人目は無理では?」と思う方もいますが、3人目でも4人目でも、受給条件を満たせば給付金はもらえます。
ただし、連続育休が続くと4年遡りの限界を超えてしまうことがあります。
【注意】3人連続で育休を取るケース
1人目→2人目→3人目と連続で育休を取ると、3人目の育休開始時点で4年遡っても、1人目育休前の勤務期間に届かない可能性があります。
この場合、3人目の給付金がもらえなくなることも。事前にハローワークで確認することをおすすめします。
▶ あわせて読みたい:育児休業給付金が3人目でもらえない理由と対策|受給条件・申請方法を徹底解説
パパ育休は何回もらえる?分割取得のルール
「何回もらえる?」という質問は、パパの分割育休についても多く寄せられます。
出生時育児休業給付金と育児休業給付金の違い
父親が育休を取る場合、2種類の給付金が関係してきます。
| 給付金の種類 | 対象期間 | 分割回数 |
|---|---|---|
| 出生時育児休業給付金 | 出生後8週間以内 | 2回まで |
| 育児休業給付金 | 子が1歳まで(延長あり) | 2回まで |
▶ あわせて読みたい:出生時育児休業給付金と育児休業給付金の違いを徹底解説!申請方法から支給額まで完全ガイド
最大4回に分けて取得できる
上記の通り、父親は1人の子どもに対して最大4回育休を分割取得できます。
たとえば以下のような取得パターンが可能です。
【パパ育休の取得例】
- 出生時育児休業:出産直後に2週間(1回目)
- 出生時育児休業:出産後1ヶ月目に2週間(2回目)
- 育児休業:生後6ヶ月から1ヶ月間(3回目)
- 育児休業:1歳前に2週間(4回目)
→ 4回とも給付金の対象になります
2025年4月からは、夫婦ともに14日以上の育休を取得すると支給率が80%(手取り10割相当)に引き上げられる新制度も始まっています。分割取得を上手に活用することで、家計への影響を最小限に抑えられます。
▶ あわせて読みたい:男性の育児休業給付金完全ガイド|受給条件・手取り10割の新制度・計算方法を徹底解説〖2026年最新版〗
2人目以降で給付金をもらうためのチェックリスト
2人目・3人目でも確実に給付金をもらうために、以下のポイントを確認しておきましょう。
【事前チェックリスト】
□ 雇用保険に加入しているか
→ 週20時間以上勤務で加入対象
□ 育休開始前2年間(最大4年)に12ヶ月以上の被保険者期間があるか
→ 産休・育休期間は除いてカウント
□ 育休中に退職する予定はないか
→ 退職日以降は給付対象外
□ 前回の育休終了後、失業手当を受給していないか
→ 受給すると期間がリセット
□ 育休中の就業は月10日(80時間)以内に収まっているか
→ 超えると給付金が減額・停止
不安な場合は、妊娠がわかった時点でハローワークに相談することをおすすめします。自分の被保険者期間を確認してもらえます。
▶ あわせて読みたい:育児休業給付金のハローワーク問い合わせ完全ガイド|電話番号・窓口・相談内容を徹底解説〖2026年最新版〗
よくある質問(FAQ)
Q. 育児休業給付金に回数制限はありますか?
A. いいえ、回数制限はありません。子どもの人数に関係なく、受給条件を満たせば何度でも受給できます。また、2022年の法改正により、1人の子どもに対しても最大4回(父親の場合)まで分割して受給することが可能です。
Q. 連続育休でも2人目の給付金はもらえますか?
A. 多くの場合、もらえます。連続育休の場合は「最大4年遡り」のルールが適用されるため、1人目の育休前に12ヶ月以上の勤務実績があれば、復帰しなくても2人目の給付金を受給できます。
Q. 3人目でも給付金はもらえますか?
A. 条件を満たせばもらえます。ただし、3人連続で育休を取ると4年遡りの限界を超える可能性があるため、事前にハローワークで被保険者期間を確認することをおすすめします。
Q. パパは何回育休を取れますか?
A. 1人の子どもに対して、出生時育児休業(産後パパ育休)で2回、通常の育児休業で2回、合計最大4回まで分割取得できます。それぞれの期間について給付金を受給できます。
Q. 転職後すぐに妊娠した場合、給付金はもらえますか?
A. 前職の雇用保険期間を通算できる場合があります。ただし、転職時に失業手当を受給していると期間がリセットされるため、注意が必要です。
まとめ
育児休業給付金に回数制限はありません。2人目でも3人目でも、条件を満たせば何度でも受給できます。
ただし、「回数無制限」だからといって油断は禁物。以下の3つの落とし穴には注意してください。
- 雇用保険の加入期間リセット:前回の給付金受給で期間がリセットされる
- 連続育休の落とし穴:4年遡っても12ヶ月に届かないケースがある
- 退職・転職のリスク:失業手当受給や退職で資格を失うことがある
2人目以降の妊娠を考えている方は、妊娠前または妊娠がわかった時点でハローワークに相談し、自分の被保険者期間を確認しておくと安心です。
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