PR

9.子育て家庭向け税・社会保険料軽減制度一覧

スポンサーリンク

「年末調整で申請できる控除って何があるの?」「育休中は社会保険料がかからないって本当?」そんな疑問を持つパパ・ママに向けて、子育て家庭が活用できる税金・社会保険料の軽減制度を18項目まとめました。

扶養控除・医療費控除・住宅ローン控除などの税制優遇から、育休中の社会保険料免除・産前産後の国民健康保険料免除まで、手続きを正しく知っておくだけで家計の節税・軽減につながる制度がたくさんあります。まずは全体像をつかんでみてください。

このページでわかること

  • 扶養控除・ひとり親控除など子育て家庭に関係する所得税控除の種類
  • 医療費控除・住宅ローン控除など確定申告で活用できる控除
  • 育休中・産前産後の社会保険料免除と手続き方法
  • 国民年金・国民健康保険の保険料減免制度
  • 住民税非課税世帯向けの給付・支援の概要

税・社会保険料軽減制度 早見表

制度名 主な対象 支援内容 確認先
扶養控除 16歳以上の扶養家族がいる納税者 所得税・住民税の控除 勤務先(年末調整)・税務署
ひとり親控除 ひとり親(婚姻歴不問) 所得税35万円・住民税30万円の控除 勤務先(年末調整)・税務署
寡婦控除 ひとり親控除に該当しない寡婦 所得税27万円・住民税26万円の控除 勤務先(年末調整)・税務署
障害者控除 障害者手帳等を持つ人・その扶養者 所得税27万円〜(等級により異なる)の控除 勤務先(年末調整)・税務署
特別障害者控除 重度障害者・その扶養者 所得税40万円の控除 勤務先(年末調整)・税務署
医療費控除 年間医療費が一定額超の納税者 医療費の一部を所得から控除 税務署(確定申告)
セルフメディケーション税制 OTC薬品を購入した納税者 特定医薬品購入費の控除 税務署(確定申告)
生命保険料控除 生命保険・介護保険・個人年金に加入中の人 保険料の一部を所得から控除 勤務先(年末調整)・税務署
地震保険料控除 地震保険に加入中の人 保険料の一部を所得から控除 勤務先(年末調整)・税務署
住宅ローン控除 住宅ローンを利用して住宅を取得した人 年末残高の0.7%を税額から控除 税務署(確定申告)・勤務先
産前産後期間の国民健康保険料免除・軽減 国民健康保険加入の妊婦 産前産後6か月分の保険料軽減 市区町村
育児休業中の社会保険料免除 育休中の雇用保険加入者 育休中の健康保険・厚生年金保険料免除 勤務先・年金事務所
育児休業等終了時報酬月額変更届 育休後に時短勤務で復帰した人 実態の給与に合わせた保険料へ早期改定 勤務先・年金事務所
養育期間標準報酬月額特例 3歳未満の子どもを育てながら働く人 時短給与でも将来の年金が減らない特例 勤務先・年金事務所
国民年金保険料免除・納付猶予 低所得の国民年金加入者 保険料の全額〜一部免除または猶予 市区町村・年金事務所
国民健康保険料減免 低所得・失業等の国民健康保険加入者 保険料の減額・免除 市区町村
住民税非課税世帯向け支援 住民税が非課税の世帯 各種給付金・支援制度の優遇 市区町村
低所得世帯向け給付金 住民税非課税・低所得の子育て世帯 臨時給付金の支給(年度による) 市区町村

※ 金額・内容・対象要件は年度によって異なります。申請前に必ず各窓口・税務署・公式サイトで最新情報をご確認ください。

扶養控除

16歳以上の子どもや家族を養っている場合に、所得税・住民税が軽減される制度です。子どもが高校生になったら特に確認しておきましょう。

1. どんな制度か

所得税法に基づき、生計を一にする16歳以上の親族(子ども・親等)を養っている場合に、一定額を所得から差し引いて税負担を軽くする制度です。年末調整または確定申告で申請します。

2. 対象になる人

  • 16歳以上の扶養親族(子ども・親等)がいる納税者
  • 扶養親族の年間合計所得が48万円以下(給与収入のみなら103万円以下)
  • ※ 0〜15歳の子どもは「年少扶養親族」として扶養控除の対象外(児童手当の財源確保のため2011年から廃止)

3. 受けられる支援内容

一般扶養親族(16〜18歳・23〜69歳) 所得税38万円 / 住民税33万円の控除
特定扶養親族(19〜22歳) 所得税63万円 / 住民税45万円の控除
老人扶養親族(70歳以上) 所得税48〜58万円 / 住民税38〜45万円の控除

※ 高校生(16〜18歳)に係る扶養控除については2025年度以降の税制改正の議論があります。最新情報を国税庁・税務署で確認してください。

4. 申請・利用の流れ

  1. 会社員は毎年11〜12月ごろの年末調整で「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記入して提出する
  2. 自営業・フリーランスは翌年2〜3月の確定申告で申告する

5. 必要になりやすいもの

  • 扶養親族のマイナンバー
  • 給与所得者の扶養控除等申告書(勤務先から配布)

6. 注意点

  • 16歳未満の子どもは扶養控除の対象外です(住民税の非課税判定には影響する場合あり)。
  • 扶養親族の所得が増えると控除が受けられなくなります。年収変化があった年は確認を。
  • 高校生に係る扶養控除については制度変更の議論があります。最新情報を確認してください。

ひとり親控除

婚姻歴の有無にかかわらず、ひとりで子どもを育てている方が受けられる所得控除です。2020年から「ひとり親控除」として新設されました。

1. どんな制度か

生計を一にする子ども(総所得48万円以下)がいる未婚・離婚・死別のひとり親(男女問わず)が受けられる所得控除です。従来の「寡婦控除(寡夫控除)」を整理・拡充した制度です。

2. 対象になる人

  • 生計を一にする子ども(年間合計所得48万円以下)がいる未婚・離婚・死別のひとり親
  • 現在婚姻していないこと(住民票の事実婚も非対象)
  • 本人の合計所得が500万円以下

3. 受けられる支援内容

所得税の控除額 35万円
住民税の控除額 30万円

4. 申請・利用の流れ

  1. 会社員:年末調整の「扶養控除等申告書」にひとり親の旨を記入して提出する
  2. 自営業・フリーランス:確定申告書に記入して申告する

5. 必要になりやすいもの

  • 子どものマイナンバー
  • 戸籍謄本(確定申告時に必要な場合)
  • 給与所得者の扶養控除等申告書

6. 注意点

  • 住民票に事実婚(未届)の記載がある場合は対象外です。
  • 本人の所得が500万円を超えると対象外になります。
  • 寡婦控除との重複適用はできません。

寡婦控除

夫と死別または離婚した女性(ひとり親控除に該当しない場合)が受けられる所得控除です。

1. どんな制度か

夫と死別または離婚し、扶養親族がいる(または合計所得500万円以下の)女性が受けられる所得控除です。ひとり親控除(子どもがいる場合)に該当しない場合に適用されます。

2. 対象になる人

  • 夫と死別または離婚した女性(再婚していないこと)
  • 扶養親族がいるか、または合計所得500万円以下
  • ひとり親控除に該当しないこと

3. 受けられる支援内容

所得税の控除額 27万円
住民税の控除額 26万円

4. 申請・利用の流れ

  1. 年末調整(会社員)または確定申告(自営業等)で申告する

5. 必要になりやすいもの

  • 戸籍謄本(確定申告の場合)
  • 給与所得者の扶養控除等申告書

6. 注意点

  • ひとり親控除との重複適用はできません(ひとり親控除が優先)。
  • 男性(寡夫)は2020年の改正でひとり親控除に統合されました。

障害者控除

障害者手帳を持つ方や、その扶養者が受けられる所得控除です。子どもに障害がある場合も対象になります。

1. どんな制度か

障害のある方本人、またはその扶養者が受けられる所得控除です。身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳を持つ方が対象で、等級によって一般障害者・特別障害者に分かれます。

2. 対象になる人

  • 障害者手帳等を持つ本人または扶養親族として申告している場合
  • 対象:身体障害者手帳(3〜6級)・療育手帳(中軽度)・精神障害者保健福祉手帳(2〜3級)等

3. 受けられる支援内容

一般障害者 所得税27万円 / 住民税26万円の控除
特別障害者(重度) 所得税40万円 / 住民税30万円の控除
同居特別障害者 所得税75万円 / 住民税53万円の控除

4. 申請・利用の流れ

  1. 年末調整(会社員)または確定申告(自営業等)で障害者控除を申告する
  2. 手帳の種別・等級を確認して記入する

5. 必要になりやすいもの

  • 障害者手帳(種別・等級の確認)
  • 給与所得者の扶養控除等申告書

6. 注意点

  • 手帳の等級によって「一般」と「特別」で控除額が異なります。
  • 年末調整で申請し忘れた場合は確定申告で追加申告できます。

特別障害者控除

重度の障害がある方(身体障害1〜2級・療育手帳重度・精神障害1級等)やその扶養者が受けられる、障害者控除の上位区分です。

1. どんな制度か

障害者控除の中でも、重度の障害に該当する方(特別障害者)またはその扶養者が受けられる控除です。一般障害者控除より控除額が大きく、同居している場合はさらに控除額が増えます。

2. 対象になる人

  • 身体障害者手帳1〜2級・療育手帳(重度・最重度)・精神障害者保健福祉手帳1級等の方またはその扶養者

3. 受けられる支援内容

特別障害者本人・扶養 所得税40万円 / 住民税30万円
同居特別障害者(同居の場合) 所得税75万円 / 住民税53万円

4. 申請・利用の流れ

  1. 年末調整または確定申告で申告する
  2. 手帳の等級・種別を正確に確認する

5. 必要になりやすいもの

  • 障害者手帳(等級・種別の確認)
  • 給与所得者の扶養控除等申告書

6. 注意点

  • 「同居特別障害者」の控除はさらに大きいです。同居している場合は忘れずに申告を。

医療費控除

年間の医療費が一定額を超えた場合に、超えた分を所得から差し引いて税金を減らせる制度です。出産・不妊治療・歯科矯正なども対象になる場合があります。

1. どんな制度か

1月1日〜12月31日の間に支払った医療費(家族分含む)が、10万円(または合計所得の5%)を超えた場合に、超えた分を所得から控除できる制度です。確定申告が必要です。

2. 対象になる人

  • 年間の医療費(生計を一にする家族の分を合算可)が10万円以上の納税者
  • 合計所得200万円未満の場合は合計所得×5%を超えた分が対象

3. 受けられる支援内容

控除額 (年間医療費合計 − 保険金等で補填された額) − 10万円(所得200万円未満は合計所得×5%)
控除の上限 200万円
主な対象費用(例) 診察費・入院費・薬代・出産費用・不妊治療費・歯科矯正(医療上の理由)・訪問看護費等

4. 申請・利用の流れ

  1. 1年間の医療費の領収書・明細書を保管する(電子データも可)
  2. 翌年2〜3月の確定申告で医療費控除の明細書を作成して申告する
  3. 還付金を受け取る

5. 必要になりやすいもの

  • 医療費の領収書・明細書(健康保険組合の医療費通知書でも可)
  • 確定申告書・医療費控除の明細書
  • マイナンバーカードまたは源泉徴収票

6. 注意点

  • 保険金・出産育児一時金等で補填された金額は差し引く必要があります。
  • 医薬品購入費はセルフメディケーション税制と選択適用(どちらか一方)になります。
  • 交通費(電車・バス)も医療費に含めることができます(タクシーは原則除く)。
  • 会社員でも年末調整では申請できません。確定申告が必要です。

セルフメディケーション税制

病院に行かずに市販薬(OTC医薬品)で健康管理をした場合に、薬の購入費を所得から控除できる制度です。医療費控除との選択適用になります。

1. どんな制度か

健康診断・予防接種等を受けた人が、特定の市販薬(OTC医薬品・スイッチOTC)を年間1万2,000円を超えて購入した場合に、超えた分(上限8万8,000円)を所得から控除できる制度です。

2. 対象になる人

  • その年に健康診断・予防接種・がん検診等を受けた人
  • 特定のスイッチOTC医薬品を年間1万2,000円超購入した人

3. 受けられる支援内容

  • 購入額から1万2,000円を引いた金額(上限8万8,000円)を所得控除
  • 対象医薬品はレシート・外箱に「セルフメディケーション税制対象」の表示あり

4. 申請・利用の流れ

  1. 対象医薬品のレシートを保管しておく
  2. 確定申告で「セルフメディケーション税制の明細書」を作成して申告する

5. 必要になりやすいもの

  • 対象医薬品の購入レシート(購入日・購入額・対象品の確認ができるもの)
  • 健康診断・予防接種を受けたことを証明する書類(結果通知書等)

6. 注意点

  • 通常の医療費控除とセルフメディケーション税制は選択適用です。どちらか有利な方を選んでください。
  • 対象品目はレシートまたは国税庁ホームページで確認できます。

生命保険料控除

生命保険・医療保険・個人年金などの保険料を支払っている場合に、所得税・住民税が軽減される控除です。

1. どんな制度か

生命保険(一般生命保険・介護医療保険・個人年金保険)の保険料を支払っている場合に、一定額を所得から控除できる制度です。年末調整または確定申告で申請します。

2. 対象になる人

  • 生命保険・医療保険・個人年金・介護保険等の契約者で、保険料を実際に支払っている人

3. 受けられる支援内容

一般生命保険料控除 所得税最大4万円 / 住民税最大2.8万円
介護医療保険料控除 所得税最大4万円 / 住民税最大2.8万円
個人年金保険料控除 所得税最大4万円 / 住民税最大2.8万円
合計の控除上限 所得税12万円 / 住民税7万円

※ 2011年以前の契約(旧制度)は控除額が異なります。

4. 申請・利用の流れ

  1. 保険会社から送付される「生命保険料控除証明書」を受け取る(10〜11月ごろ)
  2. 年末調整の際に申告書に添付して提出する
  3. 自営業等は確定申告で申告する

5. 必要になりやすいもの

  • 生命保険料控除証明書(保険会社から送付)
  • 給与所得者の保険料控除申告書

6. 注意点

  • 控除証明書が届かない場合は保険会社に問い合わせてください。
  • 複数の保険に加入している場合は、上限額に注意して申告してください。

地震保険料控除

地震保険に加入している場合に、保険料の一部を所得から差し引ける控除です。子育て世帯でマイホームを持つ家庭は確認しておきましょう。

1. どんな制度か

居住用家屋・家財に係る地震保険料を支払っている場合に、支払額(上限5万円)を所得から控除できる制度です。

2. 対象になる人

  • 居住用の住宅・家財を対象とした地震保険の契約者で、保険料を支払っている人

3. 受けられる支援内容

  • 所得税:支払保険料の全額(上限5万円)を控除
  • 住民税:支払保険料の1/2(上限2.5万円)を控除

4. 申請・利用の流れ

  1. 保険会社から「地震保険料控除証明書」を受け取る
  2. 年末調整または確定申告で申告する

5. 必要になりやすいもの

  • 地震保険料控除証明書
  • 給与所得者の保険料控除申告書

6. 注意点

  • 火災保険の保険料は地震保険料控除の対象外です(地震部分のみが対象)。
  • 長期損害保険(経過措置)は別の計算になる場合があります。

住宅ローン控除

住宅ローンを使ってマイホームを購入・建築した場合に、年末のローン残高の一定割合を税額から直接差し引いてもらえる制度です。子育て世帯は優遇措置があります。

1. どんな制度か

住宅ローン(年末残高)の0.7%を、最大13年間にわたって所得税・住民税から差し引ける制度です(住宅の種別・入居時期等による)。子育て世帯・若者夫婦世帯は借入限度額が優遇される場合があります。

2. 対象になる人

  • 住宅ローンを使って住宅を取得し、取得後6か月以内に入居した人
  • 合計所得2,000万円以下
  • 住宅の床面積50㎡以上(所得1,000万円以下は40㎡以上)

3. 受けられる支援内容

控除率 年末ローン残高の0.7%
控除期間 新築:最大13年間 / 中古:最大10年間
借入限度額(目安) 住宅の種別・入居時期・子育て世帯優遇によって異なる(最大5,000万円程度)

※ 住宅の省エネ性能・入居時期・子育て世帯優遇の有無によって借入限度額が変わります。詳細は国税庁・税務署に確認してください。

4. 申請・利用の流れ

  1. 入居した翌年の確定申告で住宅ローン控除を申告する(初年度は必ず確定申告が必要)
  2. 2年目以降は会社員の場合、年末調整で申告できる

5. 必要になりやすいもの

  • 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書(金融機関から送付)
  • 登記簿謄本・売買契約書(確定申告時)
  • 住宅の省エネ性能を示す書類(ZEH証明等)

6. 注意点

  • 初年度は確定申告が必要です(会社員でも年末調整だけでは申請できません)。
  • 子育て世帯優遇の借入限度額は入居年・住宅種別によって異なります。購入前に税務署・FPに確認を。
  • 住宅の省エネ性能によって限度額が変わります。ハウスメーカー・工務店に確認してください。

産前産後期間の国民健康保険料免除・軽減

国民健康保険に加入している妊婦の産前産後の保険料が軽減される制度です。フリーランス・自営業の方は特に確認しておきましょう。

1. どんな制度か

国民健康保険に加入している妊婦の産前産後の期間(出産予定月の前月〜翌々月の計6か月分)に相当する保険料の所得割額と均等割額が軽減される制度です。

2. 対象になる人

  • 国民健康保険に加入している妊婦
  • 妊娠85日(4か月)以上の出産(死産・流産を含む)

3. 受けられる支援内容

軽減期間 出産予定月の前月から翌々月の6か月分(多胎は8か月分)
軽減対象 産前産後期間に対応する所得割額・均等割額

4. 申請・利用の流れ

  1. 市区町村の国民健康保険担当窓口に申請書を提出する
  2. 出産前後どちらでも申請可能
  3. 軽減が適用される

5. 必要になりやすいもの

  • 申請書(市区町村所定)
  • 母子健康手帳(出産日・予定日の確認)
  • 国民健康保険証

6. 注意点

  • 申請しないと自動的には適用されません。忘れずに手続きを。
  • 会社の健康保険(協会けんぽ等)に加入している場合は対象外です。

育児休業中の社会保険料免除

育休(育児休業)を取得している期間中は、本人負担分・会社負担分ともに健康保険・厚生年金の保険料が免除されます。育休の取得意向を後押しする大きなメリットです。

1. どんな制度か

育児・介護休業法に基づく育児休業(産後パパ育休を含む)を取得している期間中は、健康保険・厚生年金の保険料が労使ともに免除される制度です。将来の年金にも影響しません。

2. 対象になる人

  • 育児休業(産後パパ育休・パパ・ママ育休プラスを含む)を取得中の会社員(健康保険・厚生年金加入者)

3. 受けられる支援内容

免除される保険料 健康保険料・厚生年金保険料(本人負担分・会社負担分ともに)
免除期間 育休開始月〜終了予定月の前月(月末に育休中の月)
年金への影響 免除期間も保険料を支払ったものとして将来の年金額に反映

4. 申請・利用の流れ

  1. 育休を開始する
  2. 勤務先が年金事務所(または健康保険組合)に「育児休業等取得者申出書」を提出する(従業員が直接申請するのではなく、会社が手続きする)
  3. 免除が適用される

5. 必要になりやすいもの

  • 育休取得の確認書類(会社が準備)

6. 注意点

  • 免除の手続きは勤務先がおこないます。育休取得時に人事・総務に確認してください。
  • 国民健康保険・国民年金加入者(自営業等)には別の制度が適用されます(産前産後期間の保険料免除等)。
  • 育休中でも賞与に係る社会保険料については、月末に育休中でなければ免除されません。詳細は年金事務所に確認を。

育児休業等終了時報酬月額変更届

育休から復帰して時短勤務になった場合、実際の給与に合わせて社会保険料をすぐに改定してもらえる手続きです。時短で収入が減ったのに以前の高い保険料が続くのを防ぎます。

1. どんな制度か

育休終了後に給与が下がった場合(時短勤務等)、通常は4〜6月の報酬で年に1回改定されますが、この制度を利用すると復帰した月の翌月から保険料を実態に合った金額に改定できます。

2. 対象になる人

  • 育児休業等が終了した後、継続して被保険者として在職している人
  • 育休終了後に給与が下がった(時短勤務等で)場合

3. 受けられる支援内容

  • 育休終了月の翌月から、実際の給与に合わせた標準報酬月額に変更
  • 時短勤務で収入が下がった分、社会保険料負担を速やかに軽減できる

4. 申請・利用の流れ

  1. 育休から職場復帰する
  2. 勤務先に「育児休業等終了時報酬月額変更届」の手続きを依頼する
  3. 勤務先が年金事務所に届け出る
  4. 翌月から改定された標準報酬月額で保険料が計算される

5. 必要になりやすいもの

  • 勤務先が作成する変更届書類(手続きは会社がおこなう)

6. 注意点

  • 申請は任意です。申請しないと通常の定時決定(毎年7月)まで変更されません。復帰後に確認してください。
  • 標準報酬月額が下がると、将来の年金額も下がる可能性があります。「養育期間標準報酬月額特例」と合わせて確認してください。

養育期間標準報酬月額特例

時短勤務で給与が下がっても、将来受け取る年金額が減らないよう保護してくれる特例制度です。子育てと年金を両立するための大切な仕組みです。

1. どんな制度か

3歳未満の子どもを育てるために標準報酬月額が下がった場合(時短勤務等)に、年金計算上は育児前(養育開始前)の高い標準報酬月額を使って年金を算定してもらえる特例制度です。

2. 対象になる人

  • 3歳未満の子どもを養育中で、標準報酬月額が下がった厚生年金加入者

3. 受けられる支援内容

  • 年金計算上、養育前の高い標準報酬月額を使って年金額を計算
  • 時短勤務で保険料が下がっても、将来の年金額が減少しない

4. 申請・利用の流れ

  1. 勤務先に「厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例申出書」の手続きを依頼する
  2. 勤務先が年金事務所に申出書を提出する
  3. 子どもが3歳になるまで特例が適用される

5. 必要になりやすいもの

  • 戸籍謄本・住民票(子どもとの関係を証明するもの)
  • 申出書(会社・年金事務所で取得)

6. 注意点

  • 申請しないと自動的には適用されません。復帰後に忘れずに手続きを。
  • 特例の適用中も実際に支払う保険料は下がった標準報酬月額に基づきます(保険料は安く・年金は多くなる)。
  • 育児休業等終了時報酬月額変更届と合わせて申請するとスムーズです。

国民年金保険料免除・納付猶予

収入が少なく国民年金の保険料を払うのが難しいとき、保険料の全額または一部を免除・猶予してもらえる制度です。フリーランス・自営業・学生などに関係します。

1. どんな制度か

所得が少ない・失業した等の理由で国民年金保険料の支払いが困難な第1号被保険者に対して、保険料の全額・4分の3・半額・4分の1を免除するか、または支払いを猶予する制度です。

2. 対象になる人

  • 国民年金第1号被保険者(自営業・フリーランス・学生等)で所得が一定以下の人
  • 失業・天災等特別な事情がある場合も対象

3. 受けられる支援内容

全額免除 保険料を払わなくてよい(年金は満額の1/2が保障)
一部免除(3/4・1/2・1/4) 一部だけ払えばよい(残りは免除・年金額は按分)
納付猶予(50歳未満) 保険料の支払いを将来に先延ばし(年金額への算入なし)

4. 申請・利用の流れ

  1. 市区町村の国民年金担当窓口または年金事務所に申請書を提出する
  2. 毎年7月に翌年6月分までの申請が必要(継続申請も可能)
  3. 審査後に免除・猶予が決定される

5. 必要になりやすいもの

  • 国民年金保険料免除・納付猶予申請書
  • 失業の場合は雇用保険受給資格者証等
  • マイナンバーカードまたは基礎年金番号

6. 注意点

  • 免除・猶予期間の保険料は10年以内であれば追納できます(追納すると年金額が増えます)。
  • 無申告のまま滞納すると将来の年金が減少するリスクがあります。払えない場合は必ず申請を。
  • 産前産後期間の国民年金保険料免除(妊婦向け)は別の制度です。

国民健康保険料減免

失業や収入減少などで国民健康保険料の支払いが難しいときに、保険料を減額または免除してもらえる制度です。

1. どんな制度か

失業・倒産・自然災害・重篤な病気等で収入が著しく減少した場合に、市区町村が国民健康保険料を減額・免除する制度です。また、収入に応じた「法定軽減」(7割・5割・2割軽減)も自動適用されます。

2. 対象になる人

  • 失業・倒産・大幅な収入減少等の特別な事情がある国民健康保険加入者
  • 低所得世帯(法定軽減の対象)

3. 受けられる支援内容

法定軽減(自動適用) 前年所得に応じて均等割が7割・5割・2割軽減
申請減免 失業・収入減少等の事情に応じて保険料を減額・免除

4. 申請・利用の流れ

  1. 市区町村の国民健康保険担当窓口に相談・申請する
  2. 減免理由を証明する書類を提出する
  3. 審査後に減免が適用される

5. 必要になりやすいもの

  • 申請書(市区町村所定)
  • 収入減少を証明する書類(離職票・確定申告書等)
  • 国民健康保険証

6. 注意点

  • 申請が必要な減免は申請期限があります。早めに窓口に相談してください。
  • 法定軽減は自動で適用されますが、正確な所得の申告(確定申告・市民税申告)が前提になります。

住民税非課税世帯向け支援

住民税が非課税の世帯は、様々な制度で優遇されます。保育料・医療費・給付金など多くの制度で「非課税」が対象の基準になっています。

1. どんな制度か

住民税が非課税の世帯(低所得世帯)に対して、各種制度で優遇措置が設けられています。保育所の保育料無料(0〜2歳)・子ども医療費の自己負担軽減・各種給付金の優先対象など、多くの制度に関係します。

2. 対象になる人

  • 前年の所得が一定以下で住民税(均等割・所得割)が非課税の世帯
  • 非課税の基準は扶養人数・自治体によって異なる

3. 受けられる支援内容(例)

  • 0〜2歳の認可保育所の保育料無償化
  • 高等教育の修学支援(授業料減免・給付型奨学金)
  • 各種給付金の優先支給・優遇
  • 医療費の窓口負担軽減(子ども医療費助成等)
  • 国民年金・国民健康保険の保険料軽減

4. 申請・利用の流れ

  1. 前年の収入を正確に申告する(確定申告・市民税申告)
  2. 各制度の窓口で「住民税非課税世帯」に該当するか確認する
  3. 各制度ごとに申請をおこなう

5. 必要になりやすいもの

  • 住民税の課税状況が確認できる書類(課税証明書・非課税証明書)
  • 各制度の申請書類

6. 注意点

  • 住民税非課税の判定は前年の所得に基づきます。収入が大きく変わった年は早めに確認を。
  • 確定申告・市民税申告をしていないと非課税の判定が適切にされない場合があります。申告を忘れずに。

低所得世帯向け給付金

物価上昇等に対応するため、住民税非課税・低所得の世帯に臨時の給付金が支給される制度です。年度ごとに実施内容が変わります。

1. どんな制度か

食料品・光熱費等の物価上昇の影響を受けた住民税非課税世帯・低所得世帯を対象に、国が臨時で支給する給付金制度です。「電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金」等を財源に、市区町村が支給します。

2. 対象になる人

  • 住民税非課税世帯または低所得の世帯(対象要件は年度・自治体による)
  • 子育て世帯は加算給付の対象になる場合がある

3. 受けられる支援内容

  • 現金給付(1世帯あたり数万円程度が目安・年度・自治体によって異なる)
  • 子育て世帯への加算給付(子1人あたり加算がある場合も)

4. 申請・利用の流れ

  1. 市区町村から案内が届く(プッシュ型の場合は自動支給)
  2. 申請型の場合は申請書を提出する
  3. 給付を受け取る

5. 必要になりやすいもの

  • 本人確認書類
  • 振込先口座
  • 住民税非課税を証明する書類(申請型の場合)

6. 注意点

  • 臨時・特例の制度のため毎年実施されるとは限りません。
  • 申請期限が短い場合があります。案内が届いたら早めに対応を。
  • 「プッシュ型」で自動支給の場合でも、口座変更があれば届出が必要です。

まとめ

このページでは、子育て家庭に関係する税・社会保険料の軽減制度を18項目にわたって紹介しました。

  • 年末調整では、扶養控除・ひとり親控除・障害者控除・生命保険料控除・地震保険料控除を申告できます。漏れのないよう確認しましょう。
  • 医療費控除・住宅ローン控除は確定申告が必要です(会社員も初年度は確定申告を)。
  • 育休中の社会保険料免除は会社が手続きします。育休取得時に人事・総務部門に確認してください。
  • 育休復帰後は育児休業等終了時報酬月額変更届・養育期間標準報酬月額特例の申請を忘れずに。時短勤務でも年金を守れます。
  • 住民税非課税世帯は多くの制度で優遇されます。収入変化があった年は早めに申告・確認を。

まず確認したい窓口

  • 勤務先の人事・総務部門(年末調整・育休中の社会保険料免除・養育期間特例の手続き)
  • 税務署・国税庁ホームページ(確定申告・医療費控除・住宅ローン控除の申告)
  • 年金事務所(社会保険料免除・養育期間標準報酬月額特例・国民年金保険料免除)
  • 市区町村の国民健康保険・国民年金担当窓口(産前産後の保険料免除・保険料減免)
  • 住んでいる市区町村の税務担当窓口(住民税非課税の確認・給付金の相談)
  • 社会保険労務士・税理士・FP(ファイナンシャルプランナー)(複雑なケースの相談)

※ 控除額・免除期間・対象条件は年度の税制改正や法改正によって変わる場合があります。このページは2024〜2025年時点の情報をもとに作成していますが、実際に申告・申請する際は必ず国税庁・税務署・年金事務所・市区町村の公式サイトで最新情報をご確認ください。本ページは制度の概要を把握するための参考情報であり、個別の税務・法的アドバイスを保証するものではありません。

タイトルとURLをコピーしました