「育児休業給付金っていくらもらえるの?」「自分の場合、実際にどれくらいの金額になるんだろう…」
育児休業を取得する際、誰もが気になるのが給付金の支給額ですよね。生活費の心配、将来の貯蓄、これからの子育て費用のことを考えると、具体的な金額を知っておきたいのは当然のことです。
育児休業給付金は、休業前の賃金をベースに計算され、休業開始から180日目までは賃金の67%、181日目以降は50%が支給されます。さらに、2025年4月からは上限額が大幅に引き上げられ、手取り10割相当の受給が可能になりました。加えて、育児休業中は社会保険料が免除されるため、実質的な手取り額は思っている以上に高くなるケースが多いんです。
この記事では、育児休業給付金の計算方法から具体的な支給額のシミュレーション、申請手続きまで、厚生労働省の最新情報に基づいて徹底解説します。自分がいくらもらえるのか、この記事を読めばすぐにわかりますよ。
1. 育児休業給付金はいくらもらえる?支給額の基本
育児休業給付金は、育児休業を取得した労働者に対して、雇用保険から支給される経済的支援制度です。
基本的な支給額は、以下のように決まります。
| 期間 | 支給率 | 計算式 |
|---|---|---|
| 休業開始から180日目まで | 67% | 休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 67% |
| 181日目以降 | 50% | 休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 50% |
つまり、最初の6か月間は休業前の給与の約3分の2、それ以降は約半分が支給されるということです。
「思ったより少ない…」と感じるかもしれませんが、ここがポイント。育児休業中は社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)が免除され、さらに給付金自体も非課税です。そのため、実質的な手取り額は、働いていた時の8割程度になることも珍しくありません。
また、2025年4月からは上限額が引き上げられ、最大で手取り10割相当の受給が可能になりました。これについては後ほど詳しく解説しますね。
2. 育児休業給付金の計算方法を徹底解説
「実際にいくらもらえるのか計算したい」と思っても、計算方法が複雑でよくわからない…そんな声をよく聞きます。
ここでは、育児休業給付金の計算方法をステップごとに分かりやすく解説します。
2-1. 賃金日額の計算方法
育児休業給付金の計算で最も重要なのが「賃金日額」です。
賃金日額は、以下の計算式で求めます。
賃金日額 = 育児休業開始前6か月間の賃金総額 ÷ 180日
ここでいう「賃金総額」には、基本給だけでなく、残業代や各種手当(通勤手当、住宅手当など)も含まれます。ただし、賞与(ボーナス)は含まれません。
例えば、育児休業開始前6か月間の給与が以下のような場合を見てみましょう。
- 1か月目:30万円
- 2か月目:32万円(残業代含む)
- 3か月目:30万円
- 4か月目:31万円(残業代含む)
- 5か月目:30万円
- 6か月目:30万円
この場合、賃金総額は183万円です。
賃金日額 = 183万円 ÷ 180日 = 約10,167円
2-2. 支給率67%と50%の違い
育児休業給付金の支給率は、休業期間によって変わります。
具体的には以下の通りです。
| 期間 | 支給率 | 理由 |
|---|---|---|
| 休業開始から180日目まで | 67% | 出産直後の経済的負担を軽減するため |
| 181日目以降 | 50% | 標準的な給付率に移行 |
なぜこのように支給率が変わるのでしょうか?
出産直後の半年間は、出産費用や育児用品の購入など、特に支出が多い時期です。そのため、最初の180日間は手厚い支援として67%の支給率が設定されているんです。
181日目以降は50%に下がりますが、社会保険料免除のメリットを含めると、実質的な手取りは働いていた時の7割程度を維持できることが多いですよ。
2-3. 計算式の具体例
それでは、具体的な計算例を見てみましょう。
【例】賃金日額が10,000円の場合
休業開始から180日目まで(1回の支給単位期間を30日とした場合)
支給額 = 10,000円 × 30日 × 67% = 201,000円
181日目以降
支給額 = 10,000円 × 30日 × 50% = 150,000円
このように、同じ賃金日額でも、休業期間によって支給額が変わります。
また、育児休業給付金は2か月に1回の支給が基本ですので、実際には2か月分がまとめて振り込まれることになります。
3. 【給与別】育児休業給付金の支給額シミュレーション
「自分の給与だといくらもらえるんだろう?」というのが、一番知りたいところですよね。
ここでは、月給別に具体的な支給額をシミュレーションしてみます。
3-1. 月給20万円の場合
月給20万円の場合、育児休業開始前6か月間の賃金総額は120万円となります。
賃金日額 = 120万円 ÷ 180日 = 約6,667円
最初の180日間(1か月あたり)
6,667円 × 30日 × 67% = 約134,007円
181日目以降(1か月あたり)
6,667円 × 30日 × 50% = 約100,005円
1年間の総額
最初の6か月:134,007円 × 6か月 = 804,042円
後半の6か月:100,005円 × 6か月 = 600,030円
合計:約140万円
3-2. 月給30万円の場合
月給30万円の場合、育児休業開始前6か月間の賃金総額は180万円となります。
賃金日額 = 180万円 ÷ 180日 = 10,000円
最初の180日間(1か月あたり)
10,000円 × 30日 × 67% = 201,000円
181日目以降(1か月あたり)
10,000円 × 30日 × 50% = 150,000円
1年間の総額
最初の6か月:201,000円 × 6か月 = 1,206,000円
後半の6か月:150,000円 × 6か月 = 900,000円
合計:約211万円
3-3. 月給40万円の場合
月給40万円の場合、育児休業開始前6か月間の賃金総額は240万円となります。
賃金日額 = 240万円 ÷ 180日 = 約13,333円
ただし、ここで注意が必要です。育児休業給付金には上限額が設定されているため、高収入の方は上限額での計算になります。
2025年4月以降の上限額については、次の章で詳しく解説しますね。
| 月給 | 最初6か月(月額) | 7か月目以降(月額) | 年間総額 |
|---|---|---|---|
| 20万円 | 約13.4万円 | 約10万円 | 約140万円 |
| 30万円 | 約20.1万円 | 約15万円 | 約211万円 |
| 40万円 | 上限額適用 | 上限額適用 | 上限額適用 |
4. 育児休業給付金の上限額・下限額【2025年4月改正対応】
育児休業給付金には、上限額と下限額が設定されています。2025年4月からは大幅な改正が行われ、多くの方にとって朗報となりました。
4-1. 上限額の引き上げ内容
2025年4月から、育児休業給付金の上限額が大幅に引き上げられました。
この改正により、手取り10割相当の受給が可能になったんです。
| 期間 | 改正前(2025年3月まで) | 改正後(2025年4月以降) |
|---|---|---|
| 休業開始から180日目まで | 賃金日額上限:15,430円 月額上限:約31万円 |
賃金日額上限:23,300円 月額上限:約46.8万円 |
| 181日目以降 | 賃金日額上限:15,430円 月額上限:約23万円 |
賃金日額上限:23,300円 月額上限:約34.9万円 |
この改正の背景には、高収入の共働き世帯でも安心して育児休業を取得できるようにという政府の狙いがあります。
従来は、高収入の方ほど給付金の支給率が実質的に低くなってしまい、経済的な理由で育児休業の取得を諦めるケースもありました。今回の改正で、そうした懸念が大幅に解消されることになります。
詳しくは、育児休業給付金の上限が引き上げ!2025年4月から手取り10割相当にをご覧ください。
4-2. 下限額について
上限額だけでなく、下限額も設定されています。
2026年1月現在の下限額は、賃金日額で2,746円です。
これは、最低賃金で働いている方でも一定の給付が受けられるように設定されている金額です。
下限額での月額支給額
最初の180日間:2,746円 × 30日 × 67% = 約55,153円
181日目以降:2,746円 × 30日 × 50% = 約41,190円
パートタイムや短時間勤務の方でも、雇用保険に加入していれば育児休業給付金を受給できます。ただし、受給条件を満たす必要がありますので、詳しくは育児休業給付金完全ガイド|受給条件・計算方法・申請手続きを徹底解説を確認してくださいね。
5. 受給期間と総額の目安
育児休業給付金は、最長で子どもが2歳になるまで受給できます。
ただし、一般的には1歳までの取得が基本で、保育所に入所できないなどの事情がある場合に延長できる仕組みになっています。
5-1. 最大受給期間
育児休業給付金の受給期間は、以下の通りです。
| 区分 | 受給期間 | 延長条件 |
|---|---|---|
| 原則 | 子が1歳になるまで | – |
| 延長(1回目) | 子が1歳6か月になるまで | 保育所に入所できない等 |
| 延長(2回目) | 子が2歳になるまで | 保育所に入所できない等 |
延長する場合は、保育所の入所不承諾通知書など、延長理由を証明する書類が必要になります。
また、パパ・ママ育休プラス制度を利用すれば、両親で協力して育児休業を取得することで、より柔軟な取得が可能になりますよ。
5-2. 1年間の総額シミュレーション
それでは、月給別に1年間の受給総額をまとめてみましょう。
| 休業前の月給 | 最初6か月の合計 | 後半6か月の合計 | 1年間の総額 |
|---|---|---|---|
| 20万円 | 約80万円 | 約60万円 | 約140万円 |
| 25万円 | 約100万円 | 約75万円 | 約175万円 |
| 30万円 | 約121万円 | 約90万円 | 約211万円 |
| 35万円 | 約141万円 | 約105万円 | 約246万円 |
| 40万円以上 | 上限額適用 | 上限額適用 | 上限額適用 |
この金額は、あくまでも育児休業給付金のみの金額です。実際には、社会保険料が免除されることで、さらに家計への負担が軽減されます。
6. 社会保険料免除で実質手取りはさらに増える
育児休業給付金の大きなメリットが、社会保険料の免除です。
これ、意外と見落とされがちなんですが、実は家計にとって非常に大きな恩恵なんです。
育児休業中は、以下の社会保険料が免除されます。
- 健康保険料
- 厚生年金保険料
- 介護保険料(40歳以上の場合)
通常、これらの社会保険料は給与の約15%程度を占めています。つまり、月給30万円の方なら、毎月約4.5万円が社会保険料として引かれているということです。
育児休業中はこの負担がゼロになるため、実質的な手取り額は大幅に増えるんです。
【例】月給30万円の場合の実質手取り比較
通常勤務時
額面:30万円
社会保険料:約4.5万円
所得税・住民税:約2万円
手取り:約23.5万円
育児休業中(最初の6か月)
給付金:約20.1万円
社会保険料:0円(免除)
税金:0円(非課税)
手取り:約20.1万円
このように、給付金は額面の67%ですが、社会保険料免除と非課税のメリットを合わせると、実質的な手取りは働いていた時の約85%になります。
さらに、免除期間中も将来の年金受給額は減りません。保険料を払っていたものとして計算されるため、将来もらえる年金に影響しないんです。
こうした制度を知っておくと、「育児休業を取ると経済的に厳しい」という不安が軽減されますよね。
7. 育児休業給付金の支給日はいつ?
「いつお金がもらえるの?」というのも、非常に気になるポイントですよね。
育児休業給付金の支給スケジュールについて、詳しく見ていきましょう。
育児休業給付金は、原則として2か月に1回の支給です。
支給までの流れ
- 育児休業開始
- 初回申請(会社経由でハローワークへ提出)
- 支給決定通知書の送付
- 給付金の振込(初回は申請から1.5〜2か月後)
- 2回目以降の申請(2か月ごと)
- 継続的な給付金の振込
初回の振込が遅い理由
初回の給付金が振り込まれるまでには、申請から1.5〜2か月程度かかります。
これは、以下の理由によるものです。
- 会社が申請書類を準備する時間
- ハローワークでの審査期間
- 支給決定から振込までの事務処理期間
初回の振込が遅いことで「お金が入らなくて不安…」という声も多く聞きます。そのため、育児休業に入る前に、ある程度の貯蓄を準備しておくことをおすすめします。
詳しくは、育児休業給付金の初回が遅すぎる!いつもらえる?遅れる理由と対処法を完全解説をご覧ください。
2回目以降の振込タイミング
2回目以降は、2か月ごとの申請サイクルが確立されるため、比較的安定したタイミングで振り込まれます。
ただし、書類の提出が遅れたり、記入ミスがあったりすると、振込が遅れることがあります。期限内に正確な書類を提出することが大切ですよ。
支給日がバラバラになる理由については、育児休業給付金支給日がバラバラになる理由と対処法|支給スケジュールを完全解説で詳しく解説しています。
8. 育児休業給付金の申請方法と必要書類
ここまで支給額について詳しく見てきましたが、実際に受給するには申請が必要です。
申請方法と必要書類について確認しておきましょう。
8-1. 申請の流れ
育児休業給付金の申請は、基本的に会社を通じて行います。
申請の基本的な流れ
- 育児休業開始の1か月前までに会社に申し出
- 会社から申請書類を受け取る
- 必要事項を記入し、必要書類を添付
- 会社経由でハローワークに提出
- 審査・支給決定
- 給付金の振込
会社の担当者が手続きを進めてくれるケースが多いですが、自分でも流れを把握しておくことが大切です。
もし会社から申請書類が届かない場合は、育児休業給付金の申請書が会社から来ない時の対処法完全ガイドを参考にしてください。
8-2. 必要書類一覧
育児休業給付金の申請に必要な書類は、以下の通りです。
| 書類名 | 入手先 | 備考 |
|---|---|---|
| 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書 | 会社 | 会社が作成 |
| 育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書 | 会社またはハローワーク | 本人が記入 |
| 母子健康手帳のコピー | 本人 | 出生を証明するページ |
| 本人確認書類のコピー | 本人 | 運転免許証など |
| 振込先口座の通帳コピー | 本人 | 口座情報がわかるページ |
延長申請をする場合は、追加で以下の書類が必要になります。
- 保育所の入所不承諾通知書
- または、配偶者の死亡・疾病等を証明する書類
必要書類の詳細は、育児休業給付金の添付書類完全ガイド|必要書類と申請の流れで確認できます。
8-3. 申請期限
育児休業給付金には申請期限があります。
初回申請
育児休業開始日から4か月後の月末まで
2回目以降の申請
前回の支給対象期間の末日の翌日から4か月後の月末まで
期限を過ぎてしまうと、その期間分の給付金が受け取れなくなる可能性があります。会社の担当者任せにせず、自分でも期限を確認しておくことが大切ですよ。
申請期限について詳しくは、育児休業給付金の申請期限はいつまで?過ぎたらどうなる?完全ガイドをご覧ください。
9. よくある質問
ここでは、育児休業給付金の金額に関してよく聞かれる質問をまとめました。
9-1. 2人目の育児休業でも同じ金額がもらえる?
2人目の育児休業給付金は、1人目と同じ計算方法で算出されますが、金額が変わる可能性があります。
なぜなら、賃金日額は「育児休業開始前6か月間の賃金」で計算されるからです。
1人目の育児休業後、すぐに2人目の妊娠・出産となった場合、以下のようなケースが考えられます。
- 復帰してから6か月未満で2人目の育児休業に入る場合:1人目の育児休業前の賃金が基準になる
- 復帰してから6か月以上働いた場合:復帰後の賃金が基準になる
時短勤務で復帰した場合、復帰後の賃金が下がっているため、2人目の給付金が減額される可能性があります。
詳しくは、育児休業給付金は2人目2歳差でももらえる?計算方法と減額を防ぐ3つのポイントや育児休業給付金2人目で復帰一年未満でも受給可能?条件・手続き・注意点を完全解説をご覧ください。
9-2. 転職1年未満でももらえる?
転職後1年未満でも、条件を満たせば育児休業給付金を受給できます。
受給条件は以下の通りです。
- 育児休業開始日前2年間に、雇用保険の被保険者期間が12か月以上あること
- 転職前の会社での雇用保険加入期間も通算できる
つまり、転職前の会社で雇用保険に加入していた期間と、転職後の会社での期間を合算して12か月以上あればOKです。
ただし、転職後の会社での賃金をもとに計算されるため、転職で給与が大きく変わった場合は、給付金額も変わります。
詳しくは、転職1年未満でも育児休業給付金はもらえる!条件と手続きを完全解説をご覧ください。
9-3. 復帰した月ももらえる?
育児休業から復帰した月の給付金については、日割り計算になります。
例えば、月の途中(15日)で復帰した場合、その月は以下のようになります。
- 復帰前(1日〜14日):育児休業給付金の対象
- 復帰後(15日〜月末):給与の対象
ただし、復帰した日を含む支給単位期間(通常は1か月)において、就業した日数が10日以下(または就業した時間が80時間以下)であれば、その期間の給付金を受給できます。
月末に復帰する方が給付金を多く受け取れる可能性があるため、復帰日は慎重に検討することをおすすめします。
詳しくは、育児休業給付金は復帰した月も貰える?日割り計算の仕組みと損しない復帰タイミングを完全解説をご覧ください。
10. まとめ:育児休業給付金で安心して育児に専念しよう
育児休業給付金の金額について、詳しく解説してきました。
最後に、重要なポイントをまとめます。
育児休業給付金の支給額まとめ
- 最初の180日間:休業前賃金の67%
- 181日目以降:休業前賃金の50%
- 2025年4月から上限額が大幅引き上げ(手取り10割相当)
- 社会保険料免除により、実質手取りは働いていた時の約8割
- 給付金自体は非課税
「こんなにもらえるんだ」と思った方もいれば、「思ったより少ないかも」と感じた方もいるかもしれません。
でも、大切なのは金額だけではありません。
育児休業は、お子さんとの大切な時間を過ごすための制度です。生後間もない赤ちゃんとの時間は、お金には代えられない貴重なものですよね。
経済的な不安があるのは当然のことですが、育児休業給付金や社会保険料免除などの制度を活用すれば、多くの場合、生活を維持することは十分に可能です。
また、事前に貯蓄を準備したり、家計を見直したりすることで、より安心して育児休業を取得できます。
わからないことがあれば、会社の担当者やハローワークに相談してみてください。育児休業給付金の制度は複雑ですが、丁寧に説明してもらえるはずです。
あなたとお子さんにとって、素敵な育児休業期間になることを心から願っています。
この記事が、育児休業給付金の金額について理解を深め、安心して育児休業を取得するための一助となれば幸いです。


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