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子ども子育て拠出金の対象者まとめ|会社員・個人事業主・役員ごとに違う?

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コラム
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そもそも「子ども子育て拠出金」って、誰が払うもの?

「子ども子育て拠出金」という言葉、給与明細には載っていないのに、なぜか会社の書類に出てくる……そんな経験ありませんか?

あるいは、個人事業主として初めて従業員を雇って、「この拠出金って自分も払うの?」と不安になって検索したかもしれません。

まず、最初に結論だけ言ってしまいますね。

👆 この記事を読む前に確認しておきたいこと

子ども子育て拠出金は、事業主(会社・法人・個人事業主)が全額負担する社会保険の一種です。
給与から天引きされる従業員負担分はゼロ円。会社員の方は「払っていること」すら知らないケースが大半です。

この点が混乱の原因になることが多いので、まずここをしっかり押さえておきましょう。

結論から言います:会社員本人は1円も払いません

会社員(正社員・契約社員・パート問わず)が気になって検索した場合、安心してください。

子ども子育て拠出金は、あなたの給料から引かれるものではありません。健康保険料や厚生年金保険料のように「労使折半」でもなく、100%会社が負担します

「じゃあなんで自分には関係あるの?」と思うかもしれませんが、間接的には関係あります。この拠出金は、子育て支援の財源(保育所の整備・育休給付の充実など)に使われていて、あなたが将来育休を取得したときの給付を支える仕組みの一部です。

会社員の方は「知識として理解できた」でOKです。自分の財布は痛みません。

事業主(会社)が全額負担するしくみ

会社が毎月、健康保険・厚生年金保険料を年金事務所に納めていますよね。子ども子育て拠出金は、その納付のタイミングで一緒に徴収されます

つまり、事業主(会社)が意識して「拠出金を別で払う」という作業は特になく、社会保険料とセットで自動的に処理される形です。経理担当者の方は、納付書を見ると健康保険・厚生年金と一緒に「子ども・子育て拠出金」の行があるのでわかりやすいと思います。


子ども子育て拠出金の対象者を状況別に整理

「事業主が払う」とわかったとして、次の疑問は「じゃあどの従業員の分が対象になるの?」ですよね。

これが実は細かくて、経理担当の方が一番迷うポイントです。状況別に整理しました。

① 会社員(正社員・契約社員)

対象:◎ ほぼ全員が対象

厚生年金保険に加入している正社員・契約社員は、基本的に全員が対象です。子ども子育て拠出金は「厚生年金保険の被保険者を雇用する事業主が、各被保険者の標準報酬月額に応じて納付する」ものなので、厚生年金保険に加入しているかどうかが判定の起点になります。

正社員であれば、よほどの例外(70歳以上など)を除き、厚生年金保険に加入しているはずなので、全員対象と考えてください。

② パート・アルバイト

対象:△ 厚生年金に加入している人だけ対象

これが一番迷うケースです。パート・アルバイトは「厚生年金保険の加入条件を満たしているかどうか」で変わります。

📋 パート・アルバイトが厚生年金に加入する主な条件(2026年時点)

以下の条件をすべて満たす場合、厚生年金保険(=子ども子育て拠出金の対象)に加入します:

  • 週の所定労働時間が20時間以上
  • 雇用期間が2ヶ月超の見込みがある
  • 月額賃金が8.8万円以上
  • 学生でない
  • 従業員数51人以上の企業(2024年10月〜)

※ 正社員の3/4以上の労働時間・日数の場合も対象になります。
※ 詳細は日本年金機構の公式サイトでご確認ください。

条件を満たさず、国民年金に加入しているパートさんは対象外です。子ども子育て拠出金は「厚生年金加入者分のみ」がカウントされます。

「うちのパートさん、どっちだろう?」と迷ったら、毎月の給与から厚生年金保険料を引いているかどうかで確認できます。

③ 役員(取締役・代表取締役)

対象:◎ 報酬を受けている役員は対象

法人の役員(取締役・代表取締役など)であっても、法人から報酬を受けており、厚生年金保険の被保険者となっている場合は対象です。

役員報酬がゼロ円の場合や、実態が使用人兼務役員でなく完全に経営側だけの場合は加入できないケースもありますが、通常の報酬支払いがある役員はほぼ対象と考えてください。

④ 一人社長(社長ひとりの法人)

対象:◎ 自分自身の分として納付が必要

「社員が自分1人だけの株式会社」の場合でも、拠出金の対象になります。これは驚く方も多いポイントです。

一人社長でも法人を設立した場合、代表取締役自身が厚生年金に加入します(強制加入)。したがって、自分自身の標準報酬月額に対して、子ども子育て拠出金も発生します

「従業員がいないのに…」と思うかもしれませんが、法人の場合は「代表者も従業員も同じルール」が適用されます。面倒ですが、社会保険の仕組みがそういうつくりになっているんです。

⚠️ 一人社長の方へ
役員報酬を低く設定して厚生年金の標準報酬月額を下げている方も多いですが、拠出金の額はその報酬額に連動するため、報酬が低ければ拠出金も少なくなります。ただし、社会保険料の節税策と一体で検討が必要です。

⑤ 個人事業主本人

対象:✗ 個人事業主本人は対象外

個人事業主(フリーランス含む)の方は、自分自身については子ども子育て拠出金の対象外です。なぜなら、個人事業主本人は厚生年金保険に加入できず、国民年金に加入するためです。

ただし、個人事業主であっても従業員を雇用していて、その従業員が厚生年金保険に加入する場合は、その分の拠出金の事業主負担が発生します

📌 個人事業主の場合の整理

  • 従業員なし(自分だけ) → 子ども子育て拠出金の対象外
  • 従業員あり・厚生年金加入 → 従業員分の拠出金を事業主として負担
  • 従業員あり・国民年金のみ → 拠出金なし(ただし社会保険の加入義務要件を確認のこと)

⑥ 産休・育休中の従業員

対象:産休中は◎、育休中は△(免除制度あり)

ここは実務で一番迷うポイントかもしれません。特に育休中の社会保険に関する扱いは複雑なので、丁寧に説明します。

産休中(産前産後休業中):
厚生年金保険料については「産前産後休業保険料免除制度」があり、本人負担分・事業主負担分ともに免除されます。しかし、子ども子育て拠出金は厳密には社会保険料とは別扱いで、産休中でも発生するケースがあります。

育休中(育児休業中):
「育児休業等保険料免除制度」の対象は健康保険料・厚生年金保険料であり、子ども子育て拠出金は含まれません。つまり、育休中も子ども子育て拠出金は原則として発生します(標準報酬月額がゼロにならない限り)。

ただし実務上は、育休中に報酬が支払われていない場合や、月変(月額変更届)の影響で標準報酬が変わる場合など、個別の状況によって金額が変わります。年金事務所や社労士に確認することをおすすめします。

💡 育休中の拠出金は「なぜ免除されないの?」
よく聞かれる疑問です。子ども子育て拠出金は「子育て支援のための財源」なので、育休中であっても支援の受益者として位置づけられるという考え方が背景にあります。制度設計上の話であって、不公平に感じるのも無理はないですが、現時点ではこのルールです。

「対象になる被保険者」の定義をもう少し詳しく

ここまで状況別に見てきましたが、判定の軸を改めて整理しておきます。

厚生年金保険の被保険者=対象、これが大原則

子ども・子育て拠出金は、正式には「子ども・子育て支援法」に基づく制度で、厚生年金保険の適用事業所の事業主が、その被保険者の標準報酬月額・標準賞与額に拠出金率を掛けて算出した額を納付するものです。

つまり判定は非常にシンプルで、

  • 厚生年金保険の被保険者として加入している → 対象
  • 国民年金(第1号・第3号被保険者)のみ → 対象外

この2択だけです。「子どもがいるか」「既婚か」「年齢が若いか」など、一切関係ありません。

70歳以上はどうなる?

厚生年金保険は70歳未満が加入対象です。70歳以上になると厚生年金保険の被保険者資格を失うため、70歳以上の従業員(いわゆる「高齢任意加入被保険者」でない限り)は子ども子育て拠出金の対象外になります。

シニア層を多く雇用している会社では、この点を押さえておくと計算が楽になります。

子どもの有無は関係ない

「自分には子どもがいないのに、なぜこの拠出金を払うの?」という疑問、よく聞きます。気持ちはすごくわかります。

でも、子ども子育て拠出金は「社会全体で子育て世代を支えるための社会保険的な財源」という位置づけで、子どもの有無・既婚・未婚・年齢・性別に関係なく、厚生年金被保険者全員に等しく課されます

介護保険料も「今は介護が必要でなくても40歳以上全員が払う」のと同じ発想ですね。社会保険の連帯の仕組みです。


料率と実際の計算方法(2026年3月時点)

現在の料率はいくら?

子ども子育て拠出金の料率は、政府が毎年見直しを行います。

📊 2026年3月時点の子ども・子育て拠出金率

0.36%(標準報酬月額・標準賞与額に対して)

※ 全額事業主負担です。
※ 最新の料率は厚生労働省・日本年金機構の公式サイトでご確認ください。料率は年度によって変更される場合があります。

0.36%という数字は一見小さく見えますが、従業員数が多い企業では積み上がる金額になります。

計算の具体例:月給30万円の社員がいる場合

わかりやすく、月給(標準報酬月額)が30万円の従業員1名の場合で計算してみます。

計算式:標準報酬月額 × 拠出金率

300,000円 × 0.36% = 1,080円/月

→ 年間:1,080円 × 12ヶ月 = 12,960円/年

(賞与がある場合は、標準賞与額にも同率を掛けた額が加算されます)

「意外と少ない」と感じましたか?1人あたりならそうかもしれません。でも10人いれば年間約13万円、100人いれば約130万円。会社規模が大きくなるほど、存在感のある支出になります。

また、賞与がある場合は賞与の標準賞与額にも同率がかかるので、ボーナス月は少し多めに納付することになります。


よくある実務上の疑問Q&A

「理屈はわかったけど、このケースはどうなるの?」という疑問を、実際に多く寄せられるものをまとめました。

Q. 月の途中で退職した従業員の分は?

A. 厚生年金保険料と同様のルールが適用されます。月末時点で被保険者であった場合に1ヶ月分の保険料(拠出金含む)が発生します。月の途中退職で月末に在籍していない場合は、その月分の拠出金は発生しません(月末退職の場合は発生します)。

Q. 産休中で給料がゼロの人の分は払う必要がある?

A. 産前産後休業保険料免除の対象期間は、健康保険料・厚生年金保険料は免除されます。子ども子育て拠出金については、厳密には保険料免除の対象外ですが、標準報酬月額に基づいて算出されるため、標準報酬月額に変更がない限り計算上は発生します。実務的な処理については、年金事務所や顧問の社会保険労務士に確認することを強くおすすめします。

Q. 複数の事業所がある場合はどうなる?

A. 法人の場合、事業所ごとに社会保険の適用事業所として届出がなされているケースと、本社一括で管理しているケースがあります。基本的には各事業所が管轄の年金事務所に対して納付しますが、一括して本社で処理している場合は本社管轄の年金事務所が窓口になります。グループ会社・支店が多い場合は経理担当者間で確認してください。

Q. 外国人従業員は対象になる?

A. 国籍は関係ありません。日本国内の適用事業所に雇用され、厚生年金保険に加入している外国人従業員であれば、子ども子育て拠出金の対象になります。ビザの種類や在留資格ではなく、厚生年金保険の加入有無が判定軸です。

Q. 障害者雇用で雇っているパートさんは?

A. 厚生年金保険の適用条件を満たしていれば、障害の有無にかかわらず対象になります。逆に適用条件を満たさない短時間勤務であれば対象外です。

Q. 試用期間中の社員は?

A. 試用期間中であっても、雇用期間が2ヶ月を超える見込みで、厚生年金保険の加入条件を満たす場合は加入(=拠出金の対象)になります。「試用期間だから社会保険に加入しなくていい」は間違いですので注意してください。


払い忘れ・未納はどうなる?ペナルティを確認

「忙しくて納付が遅れてしまった…」という経営者・経理担当者の方もいらっしゃると思います。正直に言えば、これは他の社会保険料と同じく放置するほど状況が悪化します

⚠️ 未納・滞納のリスク

  • 延滞金の発生: 納付期限を過ぎると、未納額に対して延滞金が加算されます(年利2.4〜8.7%程度。年度・時期により異なります)
  • 督促状・催告書: 年金事務所から督促状が届きます。無視すると財産差し押さえの対象になりえます
  • 信用への影響: 社会保険料の未納は、融資審査や入札参加資格に影響するケースがあります

「少し遅れたくらい大丈夫だろう」と思いがちですが、年金事務所の対応は年々厳格化しています。気づいたら早めに相談・納付するのが鉄則です。

もし資金繰りが苦しくて一時的に払えない場合は、年金事務所に相談することで分割納付や猶予の申請ができる場合があります。黙って放置するのが一番よくない選択です。


子ども子育て拠出金と育休給付の関係を理解しておこう

「なぜ事業主が払わなければならないの?」という根本的な疑問への答えとして、この拠出金の使われ方を少し触れておきます。

子ども・子育て拠出金は、以下の財源として使われています:

  • 認定こども園・幼稚園・保育所の運営費(子ども・子育て支援新制度)
  • 地域の子育て支援拠点事業
  • 仕事・子育て両立支援事業(企業主導型保育事業など)

育児休業給付金(雇用保険から支給)とは別財源ですが、育休を取りやすくする社会インフラを支えるための資金として機能しています。

従業員が育休を取得することを検討している会社の場合、育休給付の仕組みを正しく理解しておくことも大切です。

📖 あわせて読みたい

育休中の給付金の計算方法や申請手順については、以下の記事も参考にしてください:

→ 育児休業給付金の計算方法を手取りベースでわかりやすく解説
→ 育児休業給付金の申請方法と必要書類まとめ


2024年・2025年の制度改正で何が変わった?

子ども子育て拠出金をめぐる制度は、近年動きが続いています。経営者・人事担当者の方は、最新動向を把握しておくことが重要です。

2024年10月:パートの社会保険適用拡大(51人以上に引き下げ)

2024年10月から、短時間労働者の社会保険適用要件における「企業規模要件」が、従業員101人以上から51人以上に引き下げられました。

これにより、それまで厚生年金に加入していなかったパート・アルバイトが新たに被保険者となるケースが増え、結果的に子ども子育て拠出金の対象となる被保険者数が増える事業主も出てきました

「うちはパートさんが多いけど、2024年10月以降の拠出金が増えているかも」という会社は、一度確認してみてください。

2026年10月:さらなる適用拡大が予定

2026年10月には、企業規模要件の撤廃(すべての企業に適用)が予定されています(※法改正の内容は最新の政府発表をご確認ください)。これが実現すると、さらに多くのパート・アルバイトが厚生年金に加入し、拠出金対象者が広がります。

人件費の試算をする際には、この拡大を見越して計画を立てることをおすすめします。


まとめ:「自分(自社)は対象?」チェックリスト

最後に、ざっくり確認できるチェックリストを用意しました。

✅ 子ども子育て拠出金 対象判定チェックリスト

【会社員・従業員の方】

  • ☐ 私は会社員で、厚生年金保険料が給料から引かれている → あなたの給料からは拠出金は引かれません(会社が払っています)
  • ☐ 私はパートで、厚生年金に加入している → 同様に、あなたの負担はゼロです
  • ☐ 私はパートで、国民年金(第3号含む)のみ → 対象外です

【事業主・経理担当の方】

  • ☐ 法人を設立していて、従業員(役員含む)が厚生年金に加入している → 対象。各被保険者の標準報酬月額に拠出金率をかけた額を納付
  • ☐ 一人社長で、自分自身が厚生年金に加入している → 自分自身の分として対象
  • ☐ 個人事業主で、従業員なし → 対象外
  • ☐ 個人事業主で、厚生年金加入の従業員がいる → その従業員分について対象
  • ☐ 2024年10月以降、新たにパートが厚生年金に加入した → その分の拠出金が新たに発生している可能性あり

「判断が難しいケースがある」「自社の状況をもとに正確に確認したい」という場合は、管轄の年金事務所または顧問の社会保険労務士にご相談ください。制度は定期的に改正されるため、必ず最新の公式情報を確認することが大切です。

📌 公式情報の確認先

  • 日本年金機構 公式サイト:https://www.nenkin.go.jp/
  • 厚生労働省「子ども・子育て拠出金」関連ページ
  • 最寄りの年金事務所(電話相談も可)

※ 本記事は2026年3月時点の情報をもとに作成しています。制度の料率・要件は変更される場合がありますので、最新情報は必ず公式サイト・担当機関にてご確認ください。本記事は情報提供を目的としており、個別の税務・法的アドバイスを提供するものではありません。

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