「育休明けの職場復帰が不安」「慣らし保育とスケジュールが合わない」「時短勤務って申請すれば必ず取れるの?」――育休明けの復帰は、仕事・育児・保育園・家事をすべて同時に動かし始める、とてもハードルの高い時期です。
このページでは、職場復帰前の準備・保育園とのスケジュール調整・慣らし保育・時短勤務の確認・子どもの急な体調不良への備えまで、復帰をスムーズにするための情報をまとめました。
職場復帰前にやること
職場復帰は「復帰日に出社する」だけでなく、準備が早いほどスムーズになります。復帰の1〜2か月前からチェックリストを使って動き始めましょう。
復帰前チェックリスト
| 時期 | やること |
|---|---|
| 復帰2か月前 |
・保育園の入所日・慣らし保育の日程を確認する ・職場復帰予定日を会社に連絡する ・時短勤務・フレックス勤務などの申請を確認する |
| 復帰1か月前 |
・上司と復帰面談を行う(業務内容・勤務形態の確認) ・子どもの急な体調不良時の対応を夫婦で分担決め ・ファミリーサポート・病児保育の登録を済ませておく |
| 復帰2週間前 |
・慣らし保育スタート ・通勤ルート・保育園送迎のシミュレーションをする ・職場へのお土産・挨拶の準備 |
| 復帰直前 |
・スーツ・仕事着の確認(サイズが変わっている場合も) ・朝のルーティンのシミュレーションをしてみる ・睡眠・体調を整える |
💡 かやパパより:復帰直前は「やることリスト」が山積みになりがちです。完璧に準備しようとせず「7割できていればOK」くらいの気持ちで動き始めることが、精神的に楽になるコツです。
保育園とのスケジュール調整
職場復帰のスケジュールは、保育園の入所日・慣らし保育の期間と合わせて調整する必要があります。保育園が決まったらすぐに入所日・慣らし保育の日程を確認しましょう。
保育園・復帰のスケジュール全体像
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2〜3月 | 保育園からの入所決定通知・入園説明会の参加 |
| 3月下旬〜4月初旬 | 慣らし保育スタート(通常1〜2週間程度) |
| 慣らし保育終了後 | フルタイム保育スタート・職場復帰 |
よくあるトラブルと対処法
- 慣らし保育が予定より長引いた:復帰日を少し後ろにずらす調整を会社に相談する。有給を使って対応するケースが多い
- 子どもが体調を崩して慣らし保育が進まない:保育園に相談しながら無理のないペースで進める。復帰後も柔軟対応が必要と割り切る
- 保育園の送迎が通勤ルートと合わない:パパとの分担・ファミリーサポートの活用を検討する
慣らし保育
慣らし保育は、子どもが保育園の環境に少しずつ慣れるための期間です。最初は短時間から始まり、徐々に保育時間を延ばしていきます。
慣らし保育の一般的なスケジュール
| 日数の目安 | 保育時間の目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 1〜3日目 | 1〜2時間 | 親と一緒に保育室へ。短時間で迎えに行く |
| 4〜6日目 | 3〜4時間 | 給食前まで。給食なし |
| 7〜10日目 | 5〜6時間 | 給食あり。午睡前後まで |
| 10日目〜 | 通常保育時間 | フルタイム保育に移行 |
📌 注意:慣らし保育の期間は保育園によって異なります。1週間で終わる場合もあれば、子どもの様子に応じて2〜3週間かかることもあります。復帰日を決める前に保育園に確認しておきましょう。
💡 かやパパより:慣らし保育期間中は、子どもが泣いていると「かわいそう」と感じるかもしれませんが、保育士さんはプロです。親が割り切って預けることが、子どもの慣れを促す最大のサポートになります。
会社との面談
復帰前に上司・人事と面談の機会を設けることをおすすめします。復帰後の業務内容・勤務形態・緊急時の対応方針を事前に確認しておくことで、復帰後のギャップを減らせます。
面談で確認しておくこと
- 復帰後の担当業務・ポジション(育休前と同じか変わるか)
- 時短勤務・フレックス・テレワーク等の利用可否と手続き
- 子どもの急な体調不良時の休暇・早退のルール
- 育休中の制度や組織の変化についての情報共有
- 復帰直後の業務量・研修の有無
💡 補足:2025年施行の育児・介護休業法改正では、3歳から小学校就学前の子どもを持つ労働者について、事業主がフレックス・短時間勤務・テレワーク・始業時刻変更などの柔軟な働き方を選択できる措置を講じる義務が課されています。復帰前面談でこれらの制度の活用について相談してみましょう。
時短勤務の確認
3歳未満の子どもを養育する労働者は、法律上の権利として時短勤務(短時間勤務制度)を利用できます。1日の所定労働時間を原則6時間まで短縮できます。
時短勤務制度の基本
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 3歳未満の子どもを養育する労働者 |
| 短縮できる時間 | 1日の所定労働時間を6時間まで短縮(例:8時間→6時間) |
| 給与への影響 | 短縮した分は無給になるのが一般的(会社によって有給補填の場合もある) |
| 申請先 | 勤務先の人事・総務担当 |
| 申請タイミング | 復帰前に会社に申し出る(就業規則で定める期限を確認) |
3歳以降・小学校就学前の柔軟な働き方
2025年施行の法改正により、3歳から小学校就学前の子どもを養育する労働者についても、事業主が以下のいずれかの措置を選択して提供することが義務付けられました。
- 短時間勤務制度(時短)
- フレックスタイム制
- 始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ
- テレワーク(在宅勤務)
- 保育施設の設置・運営などの便宜供与
📌 注意:時短勤務中は給与が減少するため、住民税・社会保険料の計算にも影響が出ます。復帰後の手取りを事前に計算しておくと、家計設計に役立ちます。
復帰後の働き方
復帰後の最初の数週間は、仕事・育児・保育園送迎・家事がすべて同時に動き出す「最もハードな時期」です。完璧にこなそうとせず、まず「回ること」を目標にしましょう。
復帰後の生活リズムの例
| 時間帯 | 内容(例) |
|---|---|
| 6:00〜7:30 | 起床・子どもの着替え・朝食・保育園の準備 |
| 7:30〜8:00 | 保育園への送り(パパまたはママ) |
| 9:00〜16:00 | 時短勤務(例:6時間勤務) |
| 16:30〜17:00 | 保育園のお迎え(パパまたはママ) |
| 17:00〜20:00 | 夕食準備・入浴・寝かしつけ |
| 20:00〜 | 夫婦の時間・家事・翌日の準備 |
復帰後に活用できる制度
- 子の看護休暇:小学校就学前の子どもの病気・けがの看護のために年間5日(2人以上は10日)取得できる
- 時間外労働の制限:3歳未満の子を養育する労働者は時間外労働の制限を請求できる
- 深夜業の制限:就学前の子を養育する場合に深夜(22〜5時)の勤務を制限できる
- 育児時短就業給付金:2025年〜。時短勤務中に給付金を受け取れる制度(子が2歳まで)
子どもの体調不良への備え
復帰後の最大のハードルの一つが「子どもの急な体調不良」です。特に保育園入園後の最初の半年は、さまざまな感染症にかかりやすく、月に何度も休まざるを得ないことがあります。
事前に準備しておくこと
| 準備 | 内容 |
|---|---|
| 夫婦の役割分担を決める | 「奇数日はパパ・偶数日はママ」など、交代ルールをあらかじめ決めておく |
| 病児保育の登録 | 体調不良時に預けられる病児保育施設に事前登録しておく(登録に時間がかかる場合あり) |
| ファミリーサポートへの登録 | 市区町村の子育て支援制度。地域の方が送迎や預かりをサポートしてくれる |
| 祖父母のサポートの確認 | 近くに祖父母がいる場合、急な預かりが可能かどうかを事前に相談しておく |
| 職場への事前周知 | 「子どもの体調不良で急に休む可能性があること」を上司やチームに事前に伝えておく |
💡 かやパパより:「急に休む」ことへの罪悪感を事前に減らすために、職場のチームに「子どもが熱を出した際に急にお休みする場合があります。ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします」と復帰初日の挨拶で一言伝えておくと、周囲の理解が得やすくなります。
復帰が不安なときの考え方
「また仕事できるかな」「周りに迷惑をかけないかな」「子どもを預けていいのかな」――復帰前後に不安を感じるのはごく自然なことです。
不安を和らげるためのヒント
- 完璧を目指さない:復帰直後は「慣れる」ことが最優先。仕事の質・スピードは徐々に戻る
- 最初の1か月は練習期間と割り切る:育休前と同じペースで動こうとしないことが大切
- 子どもへの罪悪感は手放す:保育園に通うことで社会性・免疫力・適応力が育まれる
- 一人で抱え込まない:職場・パートナー・保育園の保育士さんと一緒にチームで乗り越える
- 「3か月後にはだいぶ楽になる」と知っておく:復帰直後がピークでその後は安定する場合が多い
💡 かやパパより:復帰後の最初の3か月は、ほとんどのワーキングペアレントが「キャパオーバー寸前」を経験します。でも3か月を過ぎると、子どもも保育園に慣れ、家族のリズムができてきます。今は一番大変な時期だと分かっていれば、少し楽になります。
よくある質問
Q. 育休前と同じポジションで復帰できますか?
A. 原則として、育休取得前と同等の職位・業務内容で復帰する権利があります。育休取得を理由とした降格・配置転換は法律で禁止されています。組織変更などやむを得ない事情がある場合は、事前に会社から説明を受ける権利があります。
Q. 時短勤務を断られることはありますか?
A. 3歳未満の子どもを養育する場合の時短勤務は法律上の権利であり、会社は原則として断ることができません。ただし、会社・事業の規模や業務の性質によって例外規定がある場合もあるため、詳細は就業規則と人事担当に確認してください。
Q. 復帰日を変更することはできますか?
A. 慣らし保育の長期化・子どもの体調不良などの事情がある場合、会社に相談して復帰日を調整することができます。法律上は育休終了日の変更は一定の制限がありますが、会社の合意があれば柔軟に対応できる場合が多いです。
Q. 復帰後に育休を再取得することはできますか?
A. 復帰後に第2子を出産した場合は、改めて産休・育休を取得できます。第1子での育休と同じ手続きが必要になります。また、第1子の育休中に第2子の産休に移行することも可能です。
Q. 復帰後に育児時短就業給付金はもらえますか?
A. 2025年4月から始まった育児時短就業給付金は、育休後に時短勤務をした場合に、時短による賃金低下分の一部(時短前賃金比で10%相当)を補填する制度です。子どもが2歳になるまでの時短勤務期間が対象です。申請は会社経由でハローワークに行います。
まとめ:復帰は準備と「割り切り」がカギ
- 復帰2か月前から保育園の日程確認・会社連絡・時短勤務申請を進める
- 慣らし保育は1〜2週間が目安。子どもの様子によって延長する場合もある
- 復帰前に上司と面談して業務内容・勤務形態・急な休みのルールを確認する
- 3歳未満の子どもを養育する場合は時短勤務(6時間)が法律上の権利
- 子どもの急な体調不良に備えて病児保育・ファミサポへの事前登録を済ませておく
- 復帰直後は完璧を目指さず「まず回ること」を目標にする
- 2025年〜の育児時短就業給付金(時短勤務中の補填給付)も活用する
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※本ページの情報は2026年5月時点のものです。育児・介護休業法は改正が続いています。詳細は勤務先・都道府県労働局・ハローワークにご確認ください。
