赤ちゃんが生まれたあと、実は期限付きの手続きがいくつかあります。「出生届は14日以内」「児童手当は15日以内」など、産後の忙しい時期に見落とすと後悔することになりかねません。
このページでは、出産後すぐにやるべきことを期限の短い順に整理しました。チェックリストとして使いながら、一つひとつ進めていきましょう。
目次
出産後すぐにやること一覧
出産後の手続きは「期限が近い順」に進めるのが鉄則です。まず全体像を把握してから、一つひとつ動きましょう。
期限順チェックリスト
| タイミング | やること | 提出先 |
|---|---|---|
| 退院前 | 出生証明書を受け取る | 病院 |
| 出生から14日以内 | 出生届を提出する | 市区町村 |
| 出生翌日から15日以内 | 児童手当を申請する | 市区町村・勤務先(公務員) |
| なるべく早く | 赤ちゃんの健康保険に加入する | 勤務先・健保・市区町村 |
| 健保証取得後すぐ | 乳幼児医療費助成を申請する | 市区町村 |
| 退院後〜産後2年以内 | 出産育児一時金の差額申請 | 加入している健康保険 |
| 会社の規定に従う | 会社への各種書類を提出する | 勤務先 |
📌 ポイント:出産後の手続きはすべて「出生届の提出から始まる」と覚えておきましょう。出生届がないと、住民票の作成・健康保険の加入・児童手当の申請がすべて止まります。
まず病院で出生証明書を受け取る
出産後、最初にやることは出生証明書を病院から受け取ることです。出生証明書は出生届の一部になっており、医師または助産師が作成します。退院前に必ず受け取りましょう。
出生証明書とは
出生証明書は「出生届書」の右側の部分です。出生届の用紙は左右一体になっており、左側が届出人が記入する「出生届」、右側が病院が記入する「出生証明書」になっています。
記入内容には、出生の日時・場所・体重・分娩方法などが含まれます。出生証明書がなければ出生届を提出できないため、退院前に受け取り忘れのないよう注意しましょう。
退院前に確認すること
- 出生証明書の内容(氏名・出生日時・体重)に誤りがないか確認する
- 病院が記入・捺印済みであることを確認する
- 用紙を折り曲げたり汚したりしないように保管する
- コピーを1枚取っておく(記録用として)
💡 補足:里帰り出産の場合も、出生証明書は出産した病院で受け取ります。出生届の提出先(住民票のある市区町村)には、この出生証明書を添付して提出します。
出生届を提出する(出生から14日以内)
出生届は、赤ちゃんが生まれた日を含めて14日以内に提出する必要があります(国内出生の場合)。すべての手続きの起点となる重要な届出です。
出生届の期限と提出先
| 提出期限 | 出生の日から14日以内(国内出生) 出生の日から3か月以内(国外出生) |
|---|---|
| 提出先 | ①赤ちゃんの出生地の市区町村 ②届出人の住民票がある市区町村 ③届出人の本籍地の市区町村 (里帰り出産の場合は出産地でも可) |
| 提出できる人 | 父または母(届出義務者)、同居者、医師・助産師など |
必要なもの
- 出生届書(病院でもらえるもの、または市区町村で入手)
- 出生証明書(出生届書の右半分に病院が記入済みのもの)
- 届出人の印鑑(自治体によって不要な場合もあります)
- 母子健康手帳
出生届を出したあとにやること
出生届を提出すると、赤ちゃんが住民票に登録されます。このあとすぐに以下の手続きを進めましょう。
- 児童手当の申請(出生届と同日に窓口でまとめてできる市区町村もあります)
- 赤ちゃんの健康保険の加入手続き
- 乳幼児医療費助成の申請
📌 注意:出生届は全国共通の手続きですが、自治体によって夜間・休日の受付窓口や持ち物の案内が異なる場合があります。事前に提出先の市区町村に確認しておくと安心です。
詳しくは → 出生届の出し方|いつまで・どこに出す・必要なもの・書き方を解説
児童手当を申請する(出生翌日から15日以内)
児童手当は、子どもが生まれたら出生日の翌日から15日以内に申請する必要があります。この15日という期限を過ぎると、受給開始月がずれて損をする可能性があるため、出生届と同時に進めるのがおすすめです。
15日以内に申請する理由
児童手当の支給は申請した月の翌月分からが原則です。ただし、出生日の翌日から15日以内に申請した場合は、出生月の翌月分から支給が始まります。
逆に、15日を過ぎて申請した場合は、申請した月の翌月分からの支給になるため、受給開始が1か月遅れることになります。手当の金額は子どもの年齢によって異なりますが、申請の遅れで数万円単位の損になることもあります。
申請先
- 会社員・自営業など:住民票のある市区町村の窓口
- 公務員:勤務先(共済組合)に申請
里帰り出産の場合の注意点
里帰り出産中であっても、児童手当の申請先は住民票のある市区町村です。里帰り先での申請はできません。代理人(配偶者など)に申請してもらうか、郵送・オンラインで対応しているか事前に確認しましょう。
詳しくは → 児童手当の申請方法|出生後いつまで・必要書類・15日特例を解説
赤ちゃんの健康保険に加入する
赤ちゃんが生まれたら、健康保険の加入手続きも必要です。明確な期限の定めはありませんが、なるべく早く手続きをしましょう。健康保険証がないと医療費が全額自己負担になる可能性があります。
早めに手続きする理由
赤ちゃんは生まれてすぐに医療機関を受診することがあります(1か月健診・予防接種など)。健康保険証がない状態で受診すると、いったん全額自己負担になり、後から返金を受ける手続きが必要になります。
また、乳幼児医療費助成(こども医療費助成)は健康保険証の取得後に申請できます。この助成を受けるためにも、早めの加入が重要です。
会社員・公務員の場合
パパまたはママの勤務先の健康保険(社会保険)に、赤ちゃんを扶養として追加します。
- 勤務先の人事・総務に「被扶養者(異動)届」を提出
- 必要書類:赤ちゃんの住民票・出生証明書のコピーなど(勤務先により異なる)
- 手続き後、健康保険証または資格確認書が発行される
自営業・フリーランスの場合
国民健康保険に加入している場合は、住民票のある市区町村の窓口で手続きをします。
- 市区町村の国保担当窓口に届出
- 必要書類:世帯主の保険証・赤ちゃんの出生証明書など(自治体により異なる)
詳しくは → 赤ちゃんの健康保険の加入手続き|いつまで・どこで・必要書類を解説
乳幼児医療費助成を申請する
乳幼児医療費助成(こども医療費助成)は、赤ちゃんの医療費の一部または全部を自治体が補助してくれる制度です。健康保険証を取得したあと、できるだけ早く申請しましょう。
乳幼児医療費助成のポイント
- 申請先:住民票のある市区町村の窓口
- 必要なもの:赤ちゃんの健康保険証(または資格確認書)・マイナンバーカードなど(自治体による)
- 助成内容:自治体により異なる(0円〜一部負担まで)
- 申請が遅れると助成を受けられる期間が短くなる自治体もある
💡 補足:助成の内容(対象年齢・自己負担額・所得制限の有無)は自治体によって大きく異なります。引越しをした場合は、新しい住所地の市区町村に改めて申請が必要です。
出産育児一時金の差額申請を確認する
出産育児一時金は、加入している公的医療保険から子ども1人につき原則50万円が支給される制度です。多くの場合は「直接支払制度」を使って、病院が保険者に直接請求します。
差額が出る場合の申請
直接支払制度を利用した場合、出産費用が50万円未満だったときは差額分が後日支給されます。退院後に加入している健康保険へ申請が必要です(申請期限:出産日翌日から2年以内)。
- 病院から「出産費用明細書」「直接支払制度合意書のコピー」を受け取る
- 健康保険の窓口またはオンラインで差額申請書を提出する
- 申請後1〜2か月程度で指定口座に振り込まれる
詳しくは → 出産育児一時金とは|いくらもらえる?直接支払制度・差額申請まで解説
会社に出す書類を確認する
出産後は、会社にもさまざまな書類を提出する必要があります。提出期限は会社の就業規則によって異なりますが、早めに確認・準備をしておきましょう。
ママが会社に出す書類
| 書類・手続き | 目的 |
|---|---|
| 出産報告(出産日・赤ちゃんの名前などの連絡) | 産休・育休の確定 |
| 育児休業申出書 | 育児休業の取得手続き |
| 健康保険 被扶養者(異動)届 | 赤ちゃんを扶養に追加 |
| 出産手当金 支給申請書 | 出産手当金の受給申請 |
パパが会社に出す書類
| 書類・手続き | 目的 |
|---|---|
| 出産報告(会社への連絡) | 育休・産後パパ育休の調整 |
| 育児休業(産後パパ育休)申出書 | 育休取得の手続き |
| 健康保険 被扶養者(異動)届 | 赤ちゃんをパパの扶養に追加する場合 |
| 家族手当に関する届出 | 会社の家族手当を受給(会社による) |
詳しくは → 出産前後に会社・役所へ出す書類まとめ|提出先・期限・必要書類一覧
出産後の手続きでよくある失敗
❌ 児童手当を15日過ぎて申請した
出産後の忙しさで申請が遅れ、受給開始が1か月ずれてしまうケースは多いです。出生届と同じ日に申請できる市区町村も多いので、一緒に手続きするのが一番です。
❌ 健康保険証がない状態で1か月健診を受けた
健康保険の手続きが間に合わず、1か月健診を全額自己負担で受けたというケースもあります。加入後に払い戻しは可能ですが、手続きが増えるため早めの手続きが大切です。
❌ 出産育児一時金の差額申請を忘れた
差額が数万円あっても、申請を忘れていて気づかないケースがあります。退院後に病院から受け取った書類を確認し、差額がある場合は早めに申請しましょう(申請期限:2年以内)。
❌ 里帰り先で児童手当を申請しようとした
児童手当の申請は住民票のある市区町村に対して行います。里帰り先では申請できないため、代理人に依頼するか、郵送・オンライン申請が可能か事前に確認しておきましょう。
よくある質問
Q. 出産後すぐに動けない場合、手続きはパパだけでできますか?
A. 出生届・児童手当・健康保険の手続きは、パパが代理人として行うことができます。事前にどの書類が必要か確認し、住民票や印鑑など必要なものを準備しておくとスムーズです。
Q. 出生届の提出に遅れた場合はどうなりますか?
A. 正当な理由なく14日を過ぎると、5万円以下の過料(罰則)が科される場合があります。やむを得ない事情がある場合は、市区町村の窓口に相談してください。
Q. 子どもの健康保険証はいつ届きますか?
A. 会社員の場合、勤務先が手続きをしてから約1〜2週間で届くことが多いです。国民健康保険の場合は、市区町村の窓口で当日または数日以内に発行される場合が多いです。健保組合によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
Q. 双子が生まれた場合、手続きは2回ずつ必要ですか?
A. 出生届は子ども一人ひとりについて提出が必要です。児童手当や健康保険の加入も、双子それぞれ手続きが必要な場合があります。市区町村の窓口で双子であることを伝えると、まとめて手続きできることもあります。
まとめ:出産後の手続きは「期限の短い順」に進めよう
- 退院前:出生証明書を病院から受け取る
- 出生から14日以内:出生届を市区町村に提出する
- 出生翌日から15日以内:児童手当を申請する(出生届と同日がおすすめ)
- なるべく早く:赤ちゃんの健康保険に加入する
- 健保証取得後すぐ:乳幼児医療費助成を申請する
- 随時:出産育児一時金の差額確認・会社への書類提出
産後は体も心も疲れている中での手続きになります。パパと役割分担しながら、一つひとつ進めていきましょう。
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※本ページの情報は2026年5月時点のものです。制度の内容は変更される場合があります。詳細はお住まいの市区町村または勤務先にご確認ください。
