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育休中・育休明けの転職

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「育休中に転職したい」「育休明けに今の会社に戻らず転職できないか」という気持ちを持つ方は少なくありません。育休中は仕事から離れて自分のキャリアを見つめ直す時間でもあり、転職を考えるタイミングとして自然なことです。ただし、育休中・育休明けの転職には育児休業給付金・保育園の継続・会社との関係など、確認しなければならない点が複数あります。このページでは、転職を検討している育休中・育休明けの方が知っておくべき情報を整理しました。

📋 このページでわかること

  • 育休中に転職・退職した場合の育児休業給付金への影響
  • 育休明けに復帰せず転職する場合の注意点
  • 転職先で育休は取れるか・条件は何か
  • 保育園継続への影響と手続き
  • 会社への伝え方・退職のタイミング
  • 転職を後悔しないための判断基準

育休中に転職・退職すると給付金はどうなるか

育休中に転職・退職する場合、育児休業給付金への影響は退職のタイミングと理由によって異なります。事前にしっかり確認しておくことが大切です。

育休中に退職した場合

育児休業給付金は、育児休業期間中に雇用関係が継続していることが支給要件のひとつです。育休中に退職した場合、退職日以降の給付金は支給されなくなります

ケース 給付金への影響
育休中に退職する 退職日以降の給付金は支給停止。すでに受け取った分は返還不要
育休中に転職先が決まり復帰前に入社 現職退職日以降の給付金は支給停止
育休を取得後、復帰→短期間で転職 給付金は受け取り済みのため影響なし。ただし会社との関係に注意
育休終了後に退職(復帰せず) 育休期間の給付金は受け取り済みのため支給済み分への影響はなし

育休中の転職活動自体は問題ない

育休中に転職活動をすること(求人を見る・面接を受けるなど)自体は法律上問題ありません。ただし、現職に在籍しながら転職先が決まり入社するタイミングについては、退職届の提出・給付金の停止・保育園の手続きが連動して発生するため、慎重に計画を立てる必要があります。

⚠️ 注意:育休中の給付金を受け取りながら転職先に既に入社して就労している場合、不正受給となる可能性があります。転職・入社のタイミングについては、ハローワークに事前に確認することを強くおすすめします。

育休明けに転職する場合(一度復帰してから)

一度現職に復帰してから転職するルートは、給付金・保育園・職場への影響が最も少ない選択肢です。

復帰後転職のメリット

  • 給付金を全額受け取ってから転職できる:育休期間中の給付金は受け取り済みのため、転職後の収入が安定するまでのつなぎになる
  • 保育園継続の手続きが不要:転職先での就労が始まれば保育の必要性が維持されるため、手続きがシンプル
  • 職歴として「在職→退職」の流れが自然:転職先に「育休から復帰せずに転職」という経緯を説明せずに済む

復帰後転職で注意すること

  • 復帰後すぐの転職活動は体力的にきつい:育休明けの職場復帰直後は、新しい生活リズムへの適応で精神的・体力的に余裕がない時期。転職活動との並行は負担が大きい
  • 転職活動中の保育園送迎・面接日程の調整が難しい:面接の日程を業務時間外・昼休みなどにうまく合わせる工夫が必要
  • 在職中の転職活動は現職に気づかれないよう注意:同業他社への転職の場合、情報管理に特に注意する


復帰せずそのまま退職・転職する場合

育休終了後に現職に復帰せず、そのまま退職して転職するケースもあります。法律上は問題ありませんが、複数の手続きが同時に発生するため、事前の確認と計画が必要です

「復帰せず退職」の法的な位置づけ

育休取得後に復帰しないこと自体は法律上許可されています。育児休業給付金は育休期間中に支給されるものであり、復帰しないからといって受け取った給付金を返還する義務は原則としてありません。

ただし会社の就業規則で「育休取得後〇ヶ月以内に退職した場合は育休中の賃金・手当を返還する」といった規定が設けられているケースがあります。退職前に就業規則を確認しておくことが大切です。

復帰せず退職する場合の確認事項

確認項目 内容
就業規則の確認 育休後に退職した場合の返還規定がないか確認する
退職日と育休終了日の調整 育休終了日と退職日が近い場合の手続き順序を会社に確認する
健康保険・年金の切替 退職後は国民健康保険または任意継続に切り替える。配偶者の扶養に入ることも可能
失業給付(雇用保険) 退職後、求職中であれば失業給付を受けられる場合がある。育児中は受給期間の延長申請も可能
保育園の手続き 退職後は就労証明が変わるため、自治体に就労状況の変更届が必要。転職先が決まっている場合は入社後の就労証明を準備する
💡 転職先が決まってから退職するのが安全:育休明けに退職して転職活動を始める場合、転職先が決まるまでの期間は収入がゼロになります。保育園の就労証明も「求職中」として一定期間の猶予はありますが、無収入期間が長くなるリスクがあります。転職先が決まってから退職するスケジュールが最も安定しています。

転職先で育休は取れるか

「転職したら育休が取れなくなるのでは」という不安をお持ちの方も多いと思います。転職先でも育児休業は取得できますが、雇用保険からの給付金については要件があります。

育児休業の取得(法律上の権利)

育児・介護休業法による育児休業の取得権は、転職後であっても原則として認められます。ただし有期雇用(契約社員・派遣など)の場合は、入社後1年以上の継続雇用が要件とされているケースがあります(2022年改正以降は労使協定による)。

育児休業給付金の受給要件

育児休業給付金(雇用保険からの給付)を受け取るには、以下の要件を満たす必要があります。

要件 内容
雇用保険の加入 育休開始時点で転職先の雇用保険に加入していること
被保険者期間 育休開始前の2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算12ヶ月以上あること(前職の期間も通算できる)
育休中の就労制限 育休期間中に就労している日数・時間が一定の基準以内であること

前職の雇用保険被保険者期間は通算できるため、転職直後に2人目の出産・育休を取得した場合でも、前職と転職先の期間を合算して12ヶ月以上あれば給付金の受給要件を満たせる可能性があります。詳しくはハローワークに確認してください。

2人目以降の育休を考えている場合

転職後すぐに2人目の妊娠・育休を取得することを考えている場合は、転職先の就業規則で育児休業の取得要件を事前に確認しておくことが大切です。法律上の権利はあっても、転職後の職場環境・信頼関係の面で早期の育休取得が難しいケースもあります。

転職・退職が保育園継続に与える影響

転職や退職は保育園の就労証明に直接影響します。就労状況が変わった場合は速やかに自治体に届け出る義務があり、手続きを怠ると退園になるケースもあります。

転職が保育園継続に与える影響

  • 転職先が決まっていて入社日が明確な場合:転職先の内定通知書・就労予定証明書などを提出することで、継続利用が認められるケースが多い
  • 退職から転職先入社まで間がある場合:「求職中」として一定期間(多くの自治体で90日程度)の猶予がある。この期間内に就労証明を提出できなければ退園になる可能性がある
  • 転職先の勤務時間が現職より短くなる場合:保育認定の区分(標準時間・短時間)が変更になることがある

転職時の保育園手続きの流れ

  1. 退職(または就労状況の変更)が決まったら速やかに自治体の保育課に連絡する
  2. 転職先が決まっている場合は内定通知書・就労予定証明書を提出する
  3. 転職先に入社したら新しい就労証明書を発行してもらい提出する
  4. 勤務時間・日数が変わる場合は保育認定の変更申請を行う
⚠️ 自治体によって手続き・猶予期間は異なります:「求職中」として認められる期間・提出書類の種類は自治体によって大きく異なります。転職や退職を検討している場合は、まずお住まいの自治体の保育課に相談することをおすすめします。

会社への伝え方・退職のタイミング

育休明けに転職・退職する場合、会社への伝え方とタイミングは関係者への影響を最小化するうえで重要です。感情的な場面になりやすいため、事前に整理しておきましょう。

伝えるタイミングの基本

  • 法律上は退職の2週間前までに申し出ればよい(民法627条)
  • 就業規則に「1ヶ月前」などの申し出期間が定められている場合は、それに従う方が円満に進みやすい
  • 育休中に退職を決めた場合は、育休終了予定日よりも前に会社に伝えるのがマナーとして望ましい
  • 復帰後に転職を伝える場合は、業務の引き継ぎ期間を考慮して1〜2ヶ月前を目安に伝える

伝え方のポイント

  • 転職先・退職理由を詳しく説明する義務はない:「一身上の都合で退職いたします」で十分。詳細を聞かれた場合は「家庭の事情」など差し障りのない表現で対応する
  • 直属の上司に最初に伝える:人事や同僚より先に、直属の上司に個別に伝えるのが基本
  • 引き継ぎに誠実に向き合う:退職が決まってからの業務への姿勢が、最後の印象として残る。特に育休中にお世話になった方への感謝を忘れずに
  • 退職時に必要な手続きを確認する:離職票・源泉徴収票・雇用保険被保険者証など、転職・保育園・税金の手続きに必要な書類を退職前に確認する


転職を後悔しないための判断基準

育休中は仕事から離れることで「今の会社に戻りたくない」「もっと条件のいい会社に行きたい」という気持ちが強くなりやすい時期でもあります。一方で、育休中の感情的な判断が後悔につながるケースもあります。以下の基準を参考に、冷静に判断しましょう。

転職を前向きに検討してよいケース

  • 育休前からキャリアの方向性や職場環境への不満が明確にあった
  • 転職先の条件(給与・勤務時間・在宅勤務・育児への理解)が現職より明確に改善される
  • 転職後の収入・保育園・家族の生活が具体的に見通せている
  • 転職先の業界・職種でスキルを活かせる見通しがある

慎重に考えた方がよいケース

  • 「今の会社が嫌だから転職したい」という感情が主な理由になっている
  • 育休中の体力的・精神的な疲弊から逃げるための転職になっている
  • 転職後の収入・保育園・家族の体制が具体的に固まっていない
  • 転職先に育児への理解や時短勤務・在宅勤務などの制度が整っているか確認できていない
💡 育休明けに一度復帰してから判断する選択肢もある:育休中は「復帰が不安」「今の会社が嫌」という気持ちが実際より大きく感じられることがあります。一度復帰してみて、実際の状況を確認してから転職を判断する方が、後悔が少ないケースも多いです。

よくある質問

Q. 育休明けに転職すると育休給付金を返還しなければなりませんか?

A. 原則として、育休期間中に正当に受け取った育児休業給付金を返還する義務はありません。ただし就業規則に返還規定がある場合は会社に対して返還が必要になることがあります。退職前に必ず就業規則を確認してください。

Q. 育休中に転職活動はしてもいいですか?

A. 情報収集・求人サイトの閲覧・エージェントへの登録・面接を受けること自体は法律上問題ありません。ただし育休中に転職先に入社する(二重雇用状態になる)と給付金の不正受給になる可能性があるため、入社タイミングについてはハローワークに相談することをおすすめします。

Q. 転職後すぐに2人目の育休は取れますか?

A. 育児休業の取得権は入社直後でも原則認められます。育児休業給付金については、転職先と前職の雇用保険被保険者期間を通算して12ヶ月以上あれば受給できる場合があります。転職先の就業規則での制限がないか、ハローワークでの受給要件も合わせて確認してください。

Q. 転職先に育休取得歴・子どもがいることを伝える必要はありますか?

A. 法律上、採用選考において育休取得歴・子どもの有無・妊娠の予定などを回答する義務はありません。ただし育児に関する配慮(時短勤務・在宅勤務など)を希望する場合は、入社後に正直に伝えて調整することが現実的には働きやすい環境を作るうえで重要です。

まとめ

育休中・育休明けの転職は可能ですが、給付金・保育園・会社との関係が複雑に絡み合うため、事前の確認と計画が欠かせません。

  • 育休中の退職は給付金が停止する。転職先が決まってから退職するスケジュールが最も安全
  • 復帰後に転職するルートは給付金・保育園・職場への影響が最小で済む
  • 転職先でも育休は取れる。給付金は前職の期間を通算して12ヶ月以上が目安
  • 退職・転職時は速やかに自治体の保育課に連絡する。放置すると退園リスクがある
  • 会社への伝え方は直属の上司に最初に、退職の1〜2ヶ月前を目安に行う
  • 「嫌だから転職」ではなく、収入・保育園・転職先の条件が具体的に整った状態で判断する

転職は育児中でも十分に実現できる選択肢です。ただし、給付金・保育園・家族の体制を一緒に計画することで、後悔のない判断ができます。

参考情報

※ 育児休業給付金の受給要件・転職時の保育園継続手続き・就業規則の内容は、勤務先・自治体・雇用保険の状況によって異なります。転職・退職を検討している場合は、ハローワーク・会社の人事担当・自治体の保育課に事前にご確認ください。

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