PR

育児時短就業給付金

スポンサーリンク

2025年4月1日に新設された制度です
育児時短就業給付金は比較的新しい制度のため、支給上限額などは毎年8月1日に改定されます。申請の際は勤務先・ハローワークで最新情報をご確認ください。

育児時短就業給付金とは?制度のしくみ

育児時短就業給付金とは、2歳未満の子どもを育てるために時短勤務を選んだ人に、時短中の賃金の約10%が支給される雇用保険の給付金です。2025年4月1日に新設されました。

これまで育児関連の給付金は「育休中(仕事を休んでいる期間)」が対象でした。この制度は育休を終えて職場に戻った後、時短で働いている期間を対象としている点が新しいポイントです。

なぜこの制度ができた?

育休から職場に戻っても、時短勤務を選ぶと勤務時間に比例して給料が下がります。たとえば1日8時間→6時間に短縮すると、単純計算で給料が75%程度になります。この収入減が育児と仕事の両立をためらわせる要因の一つでした。

この給付金は時短による賃金の低下を一部カバーすることで、育児と仕事を両立しやすい環境をつくることを目的に創設されました。

出生後休業支援給付金との違い

項目 育児時短就業給付金 出生後休業支援給付金
状況 時短勤務で働いている 育休中(休んでいる)
対象期間 子が2歳になるまで 出生後8〜16週間・最大28日
給付内容 時短中の賃金の10% 育休給付金に13%上乗せ

対象者・もらえる条件

受給できる人の条件

以下のすべてを満たす人が対象です。

  • 雇用保険の被保険者であること
  • 2歳未満の子を養育するために、週の所定労働時間を短縮して就業していること
  • 育児休業給付の対象となる育休から引き続き時短就業を開始した、または時短就業開始前の2年間に雇用保険の被保険者期間が12か月以上あること

支給対象となる月の条件

上記の受給資格に加えて、各月が以下の要件をすべて満たす必要があります。

  • その月の初日から末日まで継続して雇用保険の被保険者であること
  • 週の所定労働時間が短縮されて就業している期間がある月であること
  • 育児休業給付金・介護休業給付金を月の初日から末日まで受給していない月であること
  • 時短勤務中の賃金が、時短開始前の賃金より低くなっていること

💡 育休を取らずに時短勤務を選んだ人も対象
育休を取らずに最初から時短で働き始めた場合でも、時短開始前2年間に被保険者期間が12か月以上あれば対象になります。育休取得が前提の制度ではありません。

2025年4月以前から時短勤務していた場合

制度開始前(2025年4月より前)からすでに時短勤務をしていた場合も対象になります。その場合、2025年4月1日を時短勤務の開始日とみなして要件を確認し、要件を満たせば2025年4月以降の各月が支給対象になります。


支給される期間

時短就業を開始した月〜子どもが2歳になる前月まで

支給されるのは、育児時短就業を開始した月から、子が2歳の誕生日の前日が属する月までです。育休終了直後から時短に入った場合、最長でおよそ1〜2年分の給付を受けられます。

支給終了のタイミング(いずれか早い日が属する月)
子が2歳の誕生日の前日
別の子のために育休・時短就業を開始した日の前日
子の死亡その他の理由で養育しなくなった日
被保険者資格を喪失した日(退職など)

💡 途中でフルタイムに戻っても、また時短に戻れば再申請可能
一度フルタイムに戻ってから同じ子について再び時短勤務を始めた場合でも、支給要件を満たせば給付金を受け取れます。回数制限はありません。

いくらもらえる?支給額の計算方法

基本の計算式

支給額(原則)= 時短勤務中の賃金月額 × 10%

ただし、下記の条件によって調整・減額・不支給になる場合があります。

3パターンの計算例

【ケース1】賃金が時短前の90%以下に下がった場合(原則)

時短前:月30万円 → 時短後:月24万円(80%に低下)

支給額:240,000円 × 10% = 24,000円/月

【ケース2】賃金が時短前の90%超〜100%未満の場合(調整あり)

時短前:月30万円 → 時短後:月28万円(93%に低下)

原則計算:280,000円 × 10% = 28,000円

しかし、賃金+給付金の合計が時短前賃金(30万円)を超えないよう調整される

支給額:300,000 − 280,000 = 20,000円/月

【ケース3】賃金+給付金の合計が支給限度額を超える場合

時短後の賃金:月45万円、原則の10%給付:4.5万円 → 合計49.5万円

支給限度額(2025年8月1日時点):471,393円

支給額:471,393 − 450,000 = 21,393円/月

上限・下限(2025年8月1日時点)

項目 金額
支給限度額(賃金+給付金の上限) 471,393円/月
最低限度額(これ以下は不支給) 2,411円/月

※ 支給限度額・最低限度額は毎年8月1日に改定されます。

申請方法・手続きの流れ

申請は会社(事業主)がハローワークに行う

育児時短就業給付金も、自分でハローワークに直接申請するのではなく、勤務先の会社が申請手続きを行います。時短勤務を開始する前後に、早めに人事・総務担当者へ申し出ておくことが大切です。

  1. 会社に時短勤務の申し出をする
    育児時短就業の開始日・時短後の労働時間などを勤務先に申し出る。「育児時短就業給付金も申請してほしい」と一緒に伝えておく。
  2. 会社が必要書類を準備する
    母子健康手帳のコピー・賃金台帳・出勤簿・就業規則など。本人は母子手帳や同意書の提出を求められることがある。
  3. 初回申請(受給資格確認+支給申請を同時に行う)
    「育児時短就業給付受給資格確認票・(初回)育児時短就業給付金支給申請書」などをハローワークに提出。初回申請は、最初の支給対象月の初日から4か月以内に行う必要がある。
  4. 2回目以降の申請(毎月または隔月)
    支給は月ごとに実績を確認して行われる。指定された申請期間内に会社が手続きを継続する。
  5. 給付金が振り込まれる
    支給決定からおおむね1週間で本人の口座へ振込。

⚠️ 申請期限を過ぎるともらえなくなります
初回申請は時短開始月の初日から4か月以内が期限です。会社側が手続きを把握していない場合もあるため、自分からも積極的に確認・声かけをしましょう。


支給されないケース・注意点

こんな場合は不支給

  • 時短勤務中の賃金が、時短前の賃金以上になっている(昇給などで賃金が下がっていない場合)
  • 給付金と時短中の賃金の合計が時短前の賃金額を超えてしまう(ケース2の条件が適用され超過部分は支給されない)
  • 算出された支給額が最低限度額(2,411円)に満たない場合
  • その月の初日〜末日まで育児休業給付金を受給している(育休中と時短中は重複不可)
  • 雇用保険の被保険者でなくなった月(退職など)

シフト制・フレックスタイム制の場合

シフト制やフレックスタイム制で労働時間が月ごとに変動する場合も、実際の就業状況から週の平均労働時間を算出し、時短が確認できれば対象になります。ただし、勤務形態によって判断が異なるため、ハローワークや勤務先に確認するのが確実です。

育児時短就業給付金は課税される?

育児時短就業給付金は非課税です。所得税・住民税の対象にはなりません。ただし、育休中とは異なり時短勤務中は社会保険料が免除されない(原則通り発生する)点に注意が必要です。

一緒に確認したい制度(標準報酬月額の改定)

育休から復帰して時短勤務を始めたとき、「育児休業等終了時報酬月額変更届」を提出すると、時短後の給与水準に応じて社会保険料の算定基準(標準報酬月額)を改定できます。

通常、社会保険料は4〜6月の給与で算定されるため、育休復帰直後に時短勤務に入った場合、実態より高い社会保険料が続くことがあります。この届け出により毎月の社会保険料負担を実態に合わせて下げられるため、育児時短就業給付金と合わせて手続きしておくと手取りが増えます。

💡 申請先は健康保険組合・年金事務所
この届け出は育児時短就業給付金と別の申請です。勤務先の給与担当者に「育休復帰後の社会保険料の見直しについて確認したい」と伝えてみましょう。


よくある質問

Q. パート・アルバイトでも受給できる?

A. 雇用保険に加入しており、時短就業開始前2年間に被保険者期間が12か月以上あれば、パート・アルバイト・派遣社員でも対象になります。正社員である必要はありません。

Q. 育休を取らずに最初から時短で働いている場合は?

A. 育休取得は必須条件ではありません。時短開始前2年間に被保険者期間が12か月以上あれば、育休なしで直接時短勤務をスタートした場合も対象になります。

Q. 時短の短縮率に決まりはある?

A. 会社が定める所定労働時間より短縮されていれば対象になります。何%以上短縮が必要という具体的な数値基準はありませんが、「短縮された」と確認できる状態であることが必要です(就業規則・出勤簿などで確認)。

Q. 1人目の子で取得中に2人目を妊娠した場合は?

A. 2人目のために産前産後休業や育児休業を開始した日の前日が属する月に支給が終了します。2人目について新たに育休・時短を取得した場合は、改めて支給要件を確認のうえ申請が必要です。

Q. 給付金は自分で申請する必要がある?

A. 申請は原則として事業主(会社)が行います。ご自身でハローワークに出向く必要はありませんが、会社が手続きを行う前提として本人が会社へ申し出る必要があります。「育児時短就業給付金の申請をお願いしたい」と勤務先の担当者へ早めに伝えてください。

Q. 育休中の育児休業給付金と同時に受け取れる?

A. 受け取れません。育児時短就業給付金は就業している期間を対象とした給付金です。育休中(仕事を休んでいる期間)に受け取る育児休業給付金とは同時受給できない仕組みになっています。

※ 制度の内容・支給条件・申請期限は、加入している健康保険・勤務先・自治体・法改正によって変わる場合があります。実際に申請する際は、勤務先・自治体・健康保険組合の最新情報も確認してください。
タイトルとURLをコピーしました