⚡ このページの情報について
予防接種のスケジュールは法改正・新ワクチンの追加などにより頻繁に更新されます。このページは2026年5月時点の情報をもとに作成していますが、接種前に必ずかかりつけ小児科・自治体の予防接種案内で最新情報を確認してください。
📋 このページでわかること
- 定期接種と任意接種の違い
- 0歳から受ける主なワクチンと接種開始時期の目安
- 同時接種の考え方
- 接種前後に気をつけること
- スケジュール管理のコツ
- 接種後の副反応と対応方法
目次
予防接種とは・基本のしくみ
予防接種(ワクチン接種)とは、ウイルスや細菌を弱めたもの・一部を使って体に免疫をつけることで、感染症の発症・重症化を防ぐ医療行為です。
乳幼児期は免疫が未熟なため、ヒブ(Hib)・肺炎球菌・百日せきなどの感染症にかかると重症化しやすいことが知られています。ワクチンデビューは生後2か月の誕生日が目安とされており、できるだけ早く接種を始めることが推奨されています。
予防接種の効果は個人を守るだけでなく、接種率が高まることでその感染症が地域に広まりにくくなる「集団免疫」の効果もあります。自分の子どもだけでなく、ワクチンを打てない病気の子や高齢者を社会全体で守ることにもつながります。
定期接種と任意接種の違い
| 項目 | 定期接種 | 任意接種 |
|---|---|---|
| 法的根拠 | 予防接種法に基づき国が実施 | 個人の判断で受けるもの |
| 費用 | 原則無料(公費負担) | 原則自己負担(一部自治体で助成あり) |
| 接種期間 | 対象年齢・期間が定められている | 期間の制限はないが推奨時期あり |
| 主な例 | B型肝炎・ヒブ・肺炎球菌・五種混合・ロタウイルス・BCG・MR・水痘・日本脳炎など | おたふくかぜ・インフルエンザ(乳幼児)など |
⚠️ 定期接種には接種期限があります
定期接種は「この年齢・この期間内」に接種しないと公費負担が受けられなくなります。自治体から届く予防接種の案内を確認し、期限内に接種できるよう早めに小児科に相談しましょう。
0歳から受ける主なワクチン一覧
以下は2026年5月時点の目安です。スケジュールは改定されることがあります。接種前に必ず最新情報を確認してください。
💡 最新のスケジュールはこちらで確認
日本小児科学会「推奨する予防接種スケジュール(保護者用)」が最も確認しやすい情報源です。自治体から届く案内も必ず確認してください。
| ワクチン名 | 接種開始時期の目安 | 種類 | 防げる主な感染症 |
|---|---|---|---|
| B型肝炎 | 生後2か月〜 | 定期接種 | B型肝炎ウイルス感染・肝硬変・肝がん |
| ヒブ(Hib) | 生後2か月〜 | 定期接種 | 細菌性髄膜炎・敗血症 |
| 小児用肺炎球菌 | 生後2か月〜 | 定期接種 | 肺炎球菌による髄膜炎・肺炎・中耳炎 |
| ロタウイルス | 生後2か月〜 (接種期限あり) |
定期接種 | ロタウイルス胃腸炎(乳幼児の重症下痢) |
| 五種混合 (DPT-IPV-Hib) |
生後2か月〜 | 定期接種 | 百日せき・ジフテリア・破傷風・ポリオ・Hib |
| BCG | 生後5〜8か月 | 定期接種 | 結核(特に乳幼児の重症結核) |
| MR (麻しん風しん混合) |
1歳〜(第1期) 小学校就学前(第2期) |
定期接種 | 麻しん(はしか)・風しん |
| 水痘 (水ぼうそう) |
1歳〜 | 定期接種 | 水痘(水ぼうそう)・帯状疱疹 |
| 日本脳炎 | 3歳〜(標準) | 定期接種 | 日本脳炎ウイルスによる脳炎 |
| おたふくかぜ | 1歳〜 | 任意接種 | 流行性耳下腺炎・難聴(合併症) |
| インフルエンザ | 6か月〜(毎年) | 任意接種 | インフルエンザの重症化予防 |
※ 上記は主なワクチンの目安です。接種回数・間隔・期限の詳細は記載していません。必ず日本小児科学会の最新推奨スケジュールまたはかかりつけ小児科で確認してください。スケジュールは2026年4月1日版が最新です(2026年5月時点)。
同時接種について
同時接種は安全で推奨されている
複数のワクチンを同じ日に接種することを「同時接種」といいます。日本小児科学会は、同時接種は安全であり、積極的に行うことを推奨しています。
同時接種のメリットは主に2点です。接種回数(通院回数)を減らせること、そして早期に免疫をつけることで感染症から守れる期間が長くなることです。
生後2か月で受けるワクチンの多さに驚く方へ
生後2か月の接種では、B型肝炎・ヒブ・肺炎球菌・五種混合・ロタウイルスと一度に多くのワクチンを接種します。「こんなに一気に大丈夫?」と心配になる方も多いですが、乳幼児の免疫系は毎日大量の抗原(細菌・ウイルス)に対応しており、複数ワクチンの同時接種で免疫が「過負荷」になることはないとされています。
💡 接種の組み合わせはかかりつけ小児科に相談を
どのワクチンをいつ組み合わせて受けるかは、小児科医が一人ひとりに合ったスケジュールを提案してくれます。「うちの子はどう進めればいいか」は接種前の相談で確認しましょう。
接種前に準備・確認すること
接種当日までに準備するもの
- 母子健康手帳(接種記録を記録してもらう)
- 予診票(自治体から届くもの。事前に記入しておく)
- 健康保険証・医療証
- 自治体から届いた予防接種券・無料クーポン
接種当日に確認すること
| 確認項目 | ポイント |
|---|---|
| 体温 | 37.5℃以上の発熱がある場合は接種を延期。体温計で事前に確認する |
| 体調 | 鼻水・咳・機嫌が悪いなど体調が明らかに悪い場合は医師に相談。軽い鼻水程度なら接種できることも多い |
| 薬の服用 | 何かしらの薬を飲んでいる場合は事前に小児科医に伝える |
| アレルギー | 卵・ゼラチン・その他のアレルギーがある場合は必ず事前に申告する |
⚠️ 接種するかどうかの判断は自己判断せず医師に相談
「この状態で打っていいか」は、保護者が自己判断するのではなく、接種当日の問診・診察で医師が判断します。迷ったら小児科に電話で事前確認するか、当日の問診で伝えましょう。
接種後の過ごし方と副反応
接種後すぐ
接種後は医療機関内で15〜30分待機してから帰宅するのが基本です。この間にアナフィラキシー(重篤なアレルギー反応)が起きる可能性があり、その場で対応してもらうためです。特に初回接種のときは必ず待機してください。
よくある副反応と対応
| 副反応 | 特徴・対応 |
|---|---|
| 注射部位の腫れ・赤み・痛み | 接種部位が赤く腫れることが多い。数日以内に自然に消える。冷やすと和らぐことも |
| 発熱 | 接種後1〜2日以内の微熱〜発熱はよくある。ぐったりしていない・授乳できているなら様子を見てOK |
| 不機嫌・ぐずり | 接種当日〜翌日に機嫌が悪くなることがある。自然に回復することが多い |
| BCGの接種部位の変化 | 接種後3〜4週間で膿疱(うみ)が出ることがある。これは正常な反応。清潔にして様子を見る |
🚨 接種後にこんな症状が出たらすぐに受診
- 接種後30分以内に顔が赤くなる・じんましん・嘔吐・呼吸困難(アナフィラキシーの疑い)
- 高熱(39℃以上)が2〜3日以上続く
- ぐったりしている・意識がはっきりしない
- けいれんが起きた
- 接種部位が大きく腫れる・化膿が広がる
接種後の入浴・外出
接種当日の入浴は、接種部位をこすらなければ問題ないとされています。ただし医師から指示があった場合はその指示に従ってください。外出・激しい運動は接種当日は避け、翌日以降は体調を見ながら通常通りで構いません。
スケジュール管理のコツ
接種記録は母子手帳で一元管理する
予防接種の記録は母子健康手帳に必ず記入してもらい、最新の状況を把握しておきましょう。入園・入学・海外渡航などの際に必要になることがあります。
スケジュール管理のヒント
| ヒント | 内容 |
|---|---|
| かかりつけ小児科を決める | 接種スケジュールを継続管理してもらえる。「次はいつ何を打つか」を毎回確認できる |
| 自治体の案内を捨てない | 接種券・無料クーポンは時期が来たら届く。開封してファイルに保管しておく |
| 手帳やアプリで次回接種日を記録 | 「次の接種は〇月〇日」と記録しておくと接種忘れを防げる |
| 期限切れに注意する | ロタウイルスは特に接種期限が早い。生後2か月を過ぎたらすぐに接種開始を |
💡 接種を忘れた・遅れた場合も諦めないで
予定の時期に接種できなかった場合でも、多くの場合はキャッチアップ接種(遅れを取り戻す接種)が可能です。まずかかりつけ小児科に相談してください。
よくある悩み・疑問
Q. 風邪気味でも接種できる?
軽い鼻水・咳程度で発熱がなければ接種できるケースが多いです。ただし判断は医師が行います。接種当日に体調が悪ければ、受付前や問診で正直に伝えてください。
Q. 予防接種は本当に必要?
ヒブ・肺炎球菌・百日せきなどは、ワクチンが普及する前は乳幼児の死亡・後遺症の主要な原因でした。ワクチン接種によりこれらの感染症は大幅に減少しています。自分の子どもを守るためだけでなく、ワクチンを打てない病気の子・免疫の弱い人たちを社会全体で守るためにも、接種することが推奨されています。
Q. 接種後の発熱に解熱剤は使っていい?
接種後の発熱でも、子どもが辛そうであれば解熱剤(アセトアミノフェン)を使ってよいとされています。ただし「熱が出たら自動的に飲ませる」ではなく、ぐったり・水分が取れないなど全身状態を見て判断してください。アスピリン系の解熱剤は使用しないでください。
Q. 予防接種は何歳まで必要?
予防接種は乳幼児期だけでなく、学童期・思春期・成人以降も対象のものがあります。子どもの場合は小学校就学前のMR(第2期)・日本脳炎追加接種なども忘れがちです。母子手帳と自治体からの案内を年齢ごとに確認してください。
受診・相談した方がよいサイン
🚨 接種後にすぐに受診・救急を検討するサイン
- 接種後30分以内にじんましん・顔の腫れ・嘔吐・呼吸困難(アナフィラキシー)
- けいれんが起きた
- ぐったりして反応が鈍い・意識がもうろうとしている
- 呼吸が苦しそう・顔色が悪い・唇が青い
⚠️ 早めに相談した方がよいサイン
- 接種後の発熱が39℃以上・2〜3日以上続く
- 接種部位の腫れがひどい・広がる・1週間以上続く
- 機嫌が悪い・ぐずりが翌日以降も続く
- スケジュールを大幅に逃してしまった(キャッチアップの相談)
- 予防接種について不安・疑問がある
💡 迷ったときは「子ども医療電話相談」(#8000)へ
夜間・休日に子どもの体調で迷ったときは、全国共通番号 #8000 に電話すると看護師・小児科医に相談できます(受付時間は都道府県によって異なります)。
関連ページ
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3歳で受けるワクチン・3歳児健診について解説
参考にした公的情報・専門機関
- 日本小児科学会|推奨する予防接種スケジュール(2026年4月1日版)
- 日本小児科学会|推奨する予防接種スケジュール(保護者用・2025年5月版)
- 厚生労働省|予防接種情報
- こども家庭庁|子どもの健康・予防接種について
