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育児休業の期間は最長2歳まで!延長条件と男女別の取得期間を完全解説

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コラム

育児休業の期間は最長2歳まで!延長条件と男女別の取得期間を完全解説

「育児休業って、実際どれくらいの期間取れるの?」
「男性と女性で期間は違うの?」
「保育園に入れなかったら延長できるって本当?」

この記事では、育児休業の「期間」を軸に、基本から2026年時点の最新制度までまとめて解説します。最初に結論と早見表を置いているので、まず全体像をつかんでから、気になる項目に読み進めてください。

まず結論

育児休業は原則として子どもが1歳になる前日まで。保育所に入れないなどの条件を満たせば1歳6か月、最長2歳まで延長できます。夫婦で取れば「パパ・ママ育休プラス」で1歳2か月まで。男性は出生直後に取れる産後パパ育休(最大4週間)もあり、2025年4月からは条件を満たすと育休中の手取りが実質10割になる給付金も始まっています。

  1. 【早見表】育児休業の期間はいつまで?(男女別・延長別)
  2. 1. 育児休業の期間とは?基本をわかりやすく解説
    1. 1-1. 育児休業(育休)の定義
    2. 1-2. 育児休業と育児休暇の違い
    3. 1-3. 産休と育休の関係性
  3. 2. 【男女別】育児休業の取得可能期間
    1. 2-1. 女性の育休期間(産後8週間後~1歳まで)
    2. 2-2. 男性の育休期間(出生~1歳まで)
    3. 2-3. 分割取得制度(最大2回まで)
  4. 3. 育児休業の延長制度を徹底解説
    1. 3-1. 1歳6か月までの延長条件
    2. 3-2. 2歳までの延長条件
    3. 3-3. 延長申請の厳格化と必要書類(2025年4月~)
  5. 4. パパ・ママ育休プラスで1歳2か月まで延長
    1. 4-1. パパ・ママ育休プラスとは
    2. 4-2. 利用条件と取得パターン
    3. 4-3. メリットと活用例
  6. 5. 産後パパ育休(出生時育児休業)の期間
    1. 5-1. 産後パパ育休の概要
    2. 5-2. 取得可能期間(出生後8週間以内に4週間)
    3. 5-3. 通常の育休との併用と「手取り10割」
  7. 6. 育児休業給付金の支給期間と金額
    1. 6-1. 給付金の基本(最初の6か月は67%、その後50%)
    2. 6-2. 出生後休業支援給付金で「手取り10割」に(2025年4月~)
    3. 6-3. 育児時短就業給付金(復帰後の時短をサポート/2025年4月~)
    4. 6-4. 支給スケジュール
  8. 7. 【2026年時点】育児介護休業法の改正ポイント
    1. 7-1. 2025年4月に施行された内容
    2. 7-2. 2025年10月に施行された内容
  9. 8. 育児休業の取得条件
    1. 8-1. 基本的な取得資格
    2. 8-2. 有期雇用労働者の条件
    3. 8-3. 除外される場合
  10. 9. 育児休業の申請手続きと流れ
    1. 9-1. 申請時期(開始日の1か月前まで)
    2. 9-2. 必要書類
    3. 9-3. 延長申請の手続き(2025年4月~の必要書類に注意)
  11. 10. 期間計算ツールと早見表の活用
    1. 10-1. 厚生労働省の自動計算ツール
    2. 10-2. 産前産後期間早見表
    3. 10-3. 実際の計算例
  12. 11. みんなの育休取得期間【統計データ】
    1. 11-1. 取得率の最新データ(令和6年度)
    2. 11-2. 男性育休取得率の推移
    3. 11-3. 取得期間の傾向
  13. 12. 育休期間中のお金の話
    1. 12-1. 社会保険料の免除期間
    2. 12-2. 給付金以外の支援制度
    3. 12-3. 児童手当(2024年10月に大幅拡充)
    4. 12-4. 税金の取り扱い
  14. 13. よくある質問Q&A
    1. 13-1. 期間短縮はできる?
    2. 13-2. 夫婦同時取得は可能?
    3. 13-3. 育休は誰でも延長できる?(2025年4月~の注意)
    4. 13-4. 2人目の育休期間は?
  15. 14. まとめ:育児休業期間を賢く活用するために

【早見表】育児休業の期間はいつまで?(男女別・延長別)

パターン 取得できる期間の目安 ポイント
女性(原則) 産後休業後~1歳の誕生日前日(育休は約10か月) 産休8週+育休で計約1年2か月休める
男性(原則) 出生日~1歳の誕生日前日(最大約12か月) 産休が無いぶん最長で女性より長い
産後パパ育休 出生後8週間以内に最大4週間(28日) 通常の育休とは別枠。2回に分割可
パパ・ママ育休プラス 1歳2か月まで 夫婦で取得。1人あたりの上限は原則1年
延長(1回目) 1歳6か月まで 保育所に入れない等+復帰意思の審査あり
延長(2回目) 2歳まで 1歳6か月時点でも入れない等の場合に再延長

※ 2025年4月から延長には「速やかな職場復帰のための申込み」であることの確認が必要になりました(後述)。


1. 育児休業の期間とは?基本をわかりやすく解説

「育休」と一口に言っても、実はいくつかの制度が組み合わさっています。まずは基本を整理しましょう。

1-1. 育児休業(育休)の定義

育児休業とは、1歳未満の子どもを養育するために取得できる休業制度です。育児・介護休業法で定められており、男女問わず、すべての労働者に取得する権利があります。

原則は子どもが1歳の誕生日を迎える前日まで。一定の条件を満たせば、1歳6か月、さらに2歳まで延長できます(詳しくは第3章)。

1-2. 育児休業と育児休暇の違い

「育児休業」と「育児休暇」は名前が似ていますが、まったく別物です。

項目 育児休業 育児休暇
法的根拠育児・介護休業法で保証会社独自の制度(法的保証なし)
取得権利すべての労働者にある会社の規定による
給付金育児休業給付金が支給される基本的に無給
期間最長2歳まで(条件付き)会社によって異なる
対象男女とも取得可能会社の規定による

「育児休業」は法律で守られた権利なので、条件を満たせば必ず取得できます。一方「育児休暇」は会社独自の制度で、そもそも無い会社もあります。この記事では、法律で定められた「育児休業」を解説します。

1-3. 産休と育休の関係性

産休(産前産後休業)は出産前後の母体保護を目的とした休業で、女性だけが取得できます。

  • 産前休業:出産予定日の6週間前(双子以上は14週間前)から取得可能
  • 産後休業:出産翌日から8週間(うち最初の6週間は就業禁止)

育休(育児休業)は、産後休業が終わった翌日から始まります。女性は「産休→育休」と連続して休むのが一般的です。男性には産休がないので育休のみですが、出生直後の特別な育休(産後パパ育休)があります(第5章)。


2. 【男女別】育児休業の取得可能期間

2-1. 女性の育休期間(産後8週間後~1歳まで)

女性の育児休業は産後休業の終了翌日から、子どもが1歳の誕生日を迎える前日まで。産後休業は出産から8週間なので、育休として取れるのは約10か月間です。

  • 産前休業:6週間(出産予定日の6週間前から)
  • 出産
  • 産後休業:8週間(出産翌日から)
  • 育児休業:約10か月(産後休業終了翌日~子どもが1歳になる前日まで)

合計すると、出産前後で約1年2か月休むことができます。この期間は育児休業給付金が支給され、社会保険料も免除されます(第6章・第12章)。

2-2. 男性の育休期間(出生~1歳まで)

男性は産休がないため、子どもが生まれた日から1歳の誕生日を迎える前日まで、最大で約12か月間の育休を取れます。法律上、男女平等に権利が認められています。

男性の育休取得率は年々上昇し、厚生労働省「令和6年度雇用均等基本調査」では40.5%と過去最高を記録しました(女性は86.6%)。ただし取得期間には差があり、男性の約4割は2週間未満の短期取得にとどまっているのが現状です。

2-3. 分割取得制度(最大2回まで)

2022年10月の法改正で、育児休業は原則2回まで分割取得できるようになりました。

男性の例

  • 1回目:出産直後の1か月間(妻のサポート)
  • 2回目:妻の職場復帰時期(保育園の慣らし保育期間)

女性の例

  • 1回目:産後8週間~6か月まで
  • 2回目:10か月~1歳まで(復帰準備)

「最初は妻が中心に育児をして、復帰のタイミングで夫が育休を取る」といった交代制も可能です。ただし分割は子ども1人につき原則2回まで。3回目以降は、配偶者の死亡など特別な事情がない限り認められません。


3. 育児休業の延長制度を徹底解説

2025年4月から延長のルールが変わりました

「保育園に落ちた(入所保留通知書がある)」だけでは延長が認められなくなりました。速やかな職場復帰のために保育所を申し込んだと認められることが必要になり、ハローワークが審査します。詳しくは3-3で解説します。

3-1. 1歳6か月までの延長条件

子どもが1歳になっても、次のいずれかに該当する場合、1歳6か月まで延長できます。

  1. 保育所等の利用を希望・申込みしているが、入所できない場合(最も多いケース。2025年4月以降は復帰意思の審査あり)
  2. 子を養育する予定だった配偶者が次の状況になった場合
    • 死亡した
    • 病気やケガで養育が困難になった
    • 離婚などにより、子と同居しなくなった
    • 6週間以内に出産予定、または産後8週間以内である

延長の申し出は、子どもが1歳の誕生日を迎える日の2週間前までに会社へ行います。

3-2. 2歳までの延長条件

1歳6か月になっても保育所に入れないなどの事情が続く場合は、2歳まで再延長が可能です。条件は1歳6か月までの延長とほぼ同じで、申請期限は子どもが1歳6か月になる日の2週間前までです。

3-3. 延長申請の厳格化と必要書類(2025年4月~)

ここが最新の重要ポイントです。2025年4月以降、保育所に入れないことを理由に延長する場合は、入所保留通知書に加えて次の2つの書類が必要になりました。

必要書類 内容
入所保留通知書
(入所不承諾通知書)
市区町村が発行。保育所に入れなかったことの証明
育児休業給付金
支給対象期間延長事由認定申告書
本人が記入。申込み状況と復帰意思を申告する書類(厚労省の様式)
保育所等の申込書の写し 市区町村に申し込んだ内容と同じもの。申込み時に必ずコピーを保管

ハローワークは「本当に復帰するために申し込んだか」を審査します。次のようなケースは延長が認められない可能性があります。

  • 申込みが子どもの1歳の誕生日の前日までに行われていない
  • 入所希望日が1歳の誕生日の翌日より後になっている
  • 合理的な理由なく、自宅・勤務先から遠い(片道おおむね30分以上の)保育所のみに申し込んでいる
  • 内定が出たのに、正当な理由なく辞退した
  • 申込書に「入所保留を希望」「速やかな復帰の意思なし」などの記載がある

いわゆる「落選狙い」はできなくなった、と理解しておくと安全です。近くに通える保育所が1つしかなく、そこが満員で保留になった場合などは、合理的な申込みとして認められやすいと考えられます。書類の不備で給付が止まると影響が大きいので、申込みは早めに、コピーを必ず保管しておきましょう。

※ 具体的な判定は個別事情によります。詳細はお住まいの市区町村・ハローワークで確認してください(自治体により申込み締切が入所希望月の前々月など早い場合があります)。


4. パパ・ママ育休プラスで1歳2か月まで延長

4-1. パパ・ママ育休プラスとは

パパ・ママ育休プラスは、両親がともに育児休業を取得する場合、子どもが1歳2か月になるまで育休期間を延ばせる制度です(2010年導入)。通常は1歳前日までのところ、プラス2か月取得できます。

ただし1人が取得できる育休は最大1年間。「1歳2か月まで2人とも休める」わけではなく、「交代で取ることで、どちらかが常に育休中という状態を1歳2か月まで続けられる」制度です。

4-2. 利用条件と取得パターン

  1. 配偶者が、子が1歳に達するまでに育児休業を取得している
  2. 本人の育休開始予定日が、子の1歳の誕生日以前である
  3. 本人の育休開始予定日が、配偶者の育休の初日以降である

交代型の例

  • 母親:産後8週間~10か月まで育休(約10か月)
  • 父親:10か月~1歳2か月まで育休(2か月)

重複型の例

  • 母親:産後8週間~1歳まで育休
  • 父親:8か月~1歳2か月まで育休(途中は2人同時)

4-3. メリットと活用例

  • 職場復帰がスムーズ:母親が先に復帰し、その間父親が育児を担当できる
  • 慣らし保育に対応しやすい:1歳2か月まで延ばせるため、年度替わりの入園と噛み合わせやすい
  • 父親の育児スキル向上:その後の育児分担がスムーズになる

5. 産後パパ育休(出生時育児休業)の期間

5-1. 産後パパ育休の概要

産後パパ育休(正式名称:出生時育児休業)は、2022年10月に新設された、男性の育児参加を促進する制度です。通常の育児休業とは別枠で取得できるのが最大の特徴で、出産直後の時期に父親が柔軟に休めます。

5-2. 取得可能期間(出生後8週間以内に4週間)

産後パパ育休は、子の出生後8週間以内に、最大4週間(28日間)取得できます。

  1. 分割取得が可能:4週間を2回に分けて取得できます
  2. 申請期限が短い:通常の育休は1か月前までですが、産後パパ育休は原則2週間前まででOK
  3. 労使協定により就業可能:合意があれば、育休中でも一部就業できます(就業には上限あり)

5-3. 通常の育休との併用と「手取り10割」

産後パパ育休は通常の育児休業とは別枠なので、産後パパ育休4週間+通常の育休最大1年=合計約13か月の取得も可能です。

パパに特に嬉しい:出生後休業支援給付金(2025年4月~)

産後パパ育休などの一定期間について、夫婦がそれぞれ14日以上の育休を取ると、育児休業給付金(67%)に13%が上乗せされ合計80%に。育休中は社会保険料が免除・給付金は非課税のため、最大28日間は実質「手取り10割」相当になります。詳しくは第6章で解説します。


6. 育児休業給付金の支給期間と金額

6-1. 給付金の基本(最初の6か月は67%、その後50%)

育児休業給付金は雇用保険から支給される手当です。

  • 育休開始から180日(約6か月)まで:休業開始時賃金日額×支給日数×67%
  • 181日目以降:休業開始時賃金日額×支給日数×50%

月給30万円の例

  • 最初の6か月:月額約20万円(30万円×67%)
  • 7か月目以降:月額約15万円(30万円×50%)

育児休業給付金は非課税で所得税・住民税がかからず、育休中は社会保険料も免除されます。そのため手取りで見ると、実質的に給与の約80%が確保できる計算です。

支給上限額・下限額(2025年8月改定/2026年7月末まで適用)

期間 支給上限額(月額)
最初の180日(67%)約32.4万円(323,811円)
181日目以降(50%)約24.2万円(241,650円)

※ 基礎となる休業開始時賃金日額の上限は16,110円、下限は3,014円(2026年7月31日まで)。上限・下限は毎年8月1日に改定されます。月給おおむね47万円以上の方は上限が適用され、給付率どおりにならないことがあります。最新額は厚生労働省で要確認。

6-2. 出生後休業支援給付金で「手取り10割」に(2025年4月~)

2025年4月、育児休業給付金に上乗せされる出生後休業支援給付金が新設されました。共働き・共育てを後押しする制度です。

  • 上乗せ率:休業開始時賃金日額×休業日数(上限28日)×13%
  • 既存の育児休業給付金(67%)と合わせて合計80%。社会保険料免除・非課税を加味すると手取り10割相当

対象となる条件(両親ともに取得)

  • 父親:子の出生後8週間以内に、通算14日以上の育休(産後パパ育休を含む)
  • 母親:産後休業の終了後8週間以内に、通算14日以上の育休
  • 上記を夫婦それぞれが満たすこと。ただし配偶者が無業(専業主婦・主夫)、自営業・フリーランス、ひとり親などの場合は、本人だけで対象になります

計算例:月給30万円・28日取得

  • 育児休業給付金:1万円×28日×67%=約18.8万円(30日換算だと約20万円)
  • 出生後休業支援給付金:1万円×28日×13%=3万6,400円

この上乗せは対象期間の最大28日間に限られ、29日目以降は通常の67%(181日目以降は50%)に戻ります。また、賃金日額の上限があるため、高収入の方は必ずしも手取り10割にならない点に注意してください。

6-3. 育児時短就業給付金(復帰後の時短をサポート/2025年4月~)

あわせて2025年4月に育児時短就業給付金も新設されました。育休から復帰し、2歳未満の子を育てるために時短勤務を選んだ場合、時短で下がった賃金の最大10%が支給されます。「復帰したいけどフルタイムはまだ厳しい」という時期の収入減をやわらげる制度です。

6-4. 支給スケジュール

育児休業給付金は原則2か月ごとに支給されます。育休開始日が2026年4月1日の場合の例です。

支給対象期間 申請時期 支給時期 支給率
4/1~5/316月中旬7月上旬67%
6/1~7/318月中旬9月上旬67%
8/1~9/3010月中旬11月上旬67%
10/1~11/3012月中旬1月上旬50%

初回の振込までは約2か月のタイムラグがあるため、それまでの生活費は貯金などで準備しておきましょう。手続きは基本的に会社が行い、本人は必要書類の提出と申請書への署名程度です。


7. 【2026年時点】育児介護休業法の改正ポイント

2024年5月に育児介護休業法が改正され、2025年に段階的に施行されました。2025年4月分・10月分ともにすでに施行済みです。ここでは主な内容を整理します。

7-1. 2025年4月に施行された内容

子の看護休暇の拡充

  • 対象年齢を「小学校就学前まで」から「小学校3年生修了まで」に延長
  • 取得事由に「感染症に伴う学級閉鎖」「入園式・卒園式等への参加」を追加
  • 「勤続6か月未満の労働者」も取得可能に

所定外労働(残業)免除の対象拡大:3歳未満の子を持つ労働者 → 小学校就学前の子を持つ労働者まで拡大。

育児休業取得状況の公表義務の拡大:従業員1,000人超 → 300人超の企業まで拡大。

3歳未満の子を持つ従業員へのテレワーク努力義務化

7-2. 2025年10月に施行された内容

柔軟な働き方を実現するための措置(義務化)3歳以上・小学校就学前の子を養育する労働者を対象に、企業は次の5つから2つ以上を選んで実施する義務があります。

  1. 始業時刻等の変更(フレックス、時差出勤など)
  2. テレワーク等(月10日以上、時間単位で利用可)
  3. 保育施設の設置運営等(ベビーシッターの手配・費用補助を含む)
  4. 新たな休暇の付与(年10日以上、時間単位で取得可)
  5. 短時間勤務制度(原則1日6時間)

仕事と育児の両立に関する個別の意向聴取・配慮(義務化):妊娠・出産の申し出があったとき、および子が3歳になるまでの適切な時期に、企業は労働者の意向を聴き、配慮することが義務化されました。


8. 育児休業の取得条件

8-1. 基本的な取得資格

  1. 原則1歳未満の子を養育する男女労働者(実子・養子とも対象)
  2. 有期雇用の場合、子が1歳6か月(延長時は2歳)に達する日までに、労働契約が満了し更新されないことが明らかでないこと

雇用形態は問いません。正社員のほか、パート・アルバイト・派遣・契約社員でも、条件を満たせば取得できます。

※ かつての「同一事業主に1年以上雇用」という要件は、無期雇用の場合は原則不要です。ただし労使協定により「入社1年未満の者」を対象外にしている会社もあります。自社の労使協定の内容は人事に確認してください。

8-2. 有期雇用労働者の条件

有期雇用(パート・契約社員など)の場合は、子が1歳6か月(延長時は2歳)になるまでに契約が満了することが明らかでないことが必要です。育休取得を理由に契約を更新しないことは法律で禁止されています。

8-3. 除外される場合

  1. 日雇い労働者
  2. 入社1年未満の労働者(労使協定で除外されている場合)
  3. 1年以内に雇用関係が終了することが明らかな労働者
  4. 週の所定労働日数が2日以下の労働者(労使協定で除外されている場合)

配偶者が専業主婦(主夫)でも育休は取得できます。「妻が働いていないから」という理由で拒否されることはありません。


9. 育児休業の申請手続きと流れ

9-1. 申請時期(開始日の1か月前まで)

  • 通常の育休:開始日の1か月前まで
  • 産後パパ育休:開始日の2週間前まで

実際には妊娠がわかった段階で、早めに上司・人事へ相談するのがおすすめです。引き継ぎやチーム体制の準備に時間がかかります。安定期(妊娠5か月頃)を目安に報告する人が多いです。

9-2. 必要書類

  1. 育児休業申出書(会社の様式。厚労省の標準様式もあり)
  2. 母子手帳のコピー(出産予定日がわかるページ)
  3. 出生届の写し(出産後)

9-3. 延長申請の手続き(2025年4月~の必要書類に注意)

  1. 保育所に入所申し込み(子どもが1歳になる前日までに。申込書のコピーを保管)
  2. 入所保留通知書を取得(入所できなかった場合、市区町村から発行)
  3. 延長事由認定申告書を記入(本人が記入。復帰意思と申込み状況を申告)
  4. 会社経由でハローワークへ提出(子が1歳になる日の2週間前までに)

再延長(1歳6か月→2歳)も同様の流れで、期限は子どもが1歳6か月になる日の2週間前までです。延長が認められないと、その時点で社会保険料免除も終了する点に注意しましょう。


10. 期間計算ツールと早見表の活用

10-1. 厚生労働省の自動計算ツール

厚生労働省の母性健康管理サイト「女性にやさしい職場づくりナビ」に、産前・産後休業と育児休業の期間を自動計算できるツールがあります。出産予定日を入れるだけで、産休・育休のスケジュールと申請時期が分かります。

10-2. 産前産後期間早見表

全国健康保険協会(協会けんぽ)の「産前産後期間早見表」も便利です。出産予定日を表から探すだけで、産前休業開始日・産後休業終了日・育休開始日が分かります。

10-3. 実際の計算例

計算例1:女性の場合(出産予定日:2026年10月15日)

  • 産前休業:2026年9月4日~10月15日
  • 産後休業:2026年10月16日~12月10日
  • 育児休業:2026年12月11日~2027年10月14日(1歳になる前日まで)
  • 育休申請期限:2026年11月11日(開始日の1か月前)

計算例2:男性の場合(子の誕生日:2026年10月15日)

  • 育児休業:2026年10月15日~2027年10月14日
  • または産後パパ育休:2026年10月15日~11月11日(出生後8週間以内に4週間)

11. みんなの育休取得期間【統計データ】

11-1. 取得率の最新データ(令和6年度)

厚生労働省「令和6年度雇用均等基本調査」による最新の取得率です。

区分 取得率 前年度
女性86.6%84.1%
男性40.5%(過去最高)30.1%

男性は前年度から10.4ポイント上昇し、初めて40%台に到達しました。育休を取得した男性のうち、産後パパ育休を取得した割合は60.6%で、この制度が男性の育休を後押ししていることがうかがえます。

11-2. 男性育休取得率の推移

年度 男性取得率
2020年度12.65%
2021年度13.97%
2022年度17.13%
2023年度30.1%
2024年度40.5%

この2年で20ポイント以上増えています。政府は男性の育休取得率を2025年度に50%、2030年度に85%とする目標を掲げています。

11-3. 取得期間の傾向

取得期間には男女差が残っています。女性は9割以上が6か月以上取得する一方、男性は約4割が2週間未満と短期取得が中心です。短期にとどまる背景には、収入減への不安や職場の理解などがありますが、出生後休業支援給付金(手取り10割相当)の登場で、経済的な壁は下がりつつあります。


12. 育休期間中のお金の話

12-1. 社会保険料の免除期間

育休期間中は、健康保険料・厚生年金保険料が本人・会社ともに免除されます(40歳以上は介護保険料も)。月給30万円ならおおむね月4万円台の負担がなくなる計算です。しかも、免除期間も将来の年金額には反映されます(保険料を払ったのと同じ扱い)。

免除は育休開始月から、育休終了日の翌日が属する月の前月まで。手続きは会社が行います。

12-2. 給付金以外の支援制度

出産育児一時金:健康保険から子ども1人につき原則50万円(2023年4月以降)。多くの病院で「直接支払制度」が使え、費用が50万円未満なら差額が戻ります。

出産手当金:会社の健康保険加入者が産休を取った場合に支給。標準報酬日額の3分の2が、産休期間(最大98日分)支給されます。月給30万円ならおよそ65万円が目安です(国民健康保険の加入者は対象外)。

12-3. 児童手当(2024年10月に大幅拡充)

2024年10月に児童手当が大きく変わりました

所得制限が撤廃され、対象が高校生年代まで広がり、第3子以降は月3万円に。支給も年6回(偶数月)になっています。

現在の主な内容は次のとおりです。

年齢 支給額(月額)
0~3歳未満15,000円
3歳~高校生年代(18歳年度末)10,000円
第3子以降(全年齢一律)30,000円

主な変更点は次の5つです。

  • 所得制限の撤廃(旧制度の特例給付5,000円も廃止)
  • 対象を高校生年代まで拡大(旧:中学生まで)
  • 第3子以降を月3万円に増額(旧:月1.5万円)
  • 第3子のカウント対象を22歳年度末までの子まで拡大(大学生年代を含めて数えられる)
  • 支給回数を年6回(偶数月)に変更(旧:年3回)

これまで所得制限で受け取れなかった家庭や、高校生年代の子だけを養育している家庭などは、申請が必要な場合があります。詳細はお住まいの市区町村で確認してください。

12-4. 税金の取り扱い

  • 育児休業給付金・出生後休業支援給付金:所得税・住民税とも非課税。社会保険料も免除
  • 住民税:前年の所得に基づくため、育休中でも前年に所得があれば支払いが発生します(会社の天引きが止まる場合は自分で納付)
  • 配偶者控除・配偶者特別控除:給付金は所得に含まれないため、その年の給与所得が少なければ対象になる場合があります。年末調整で忘れず申告を

13. よくある質問Q&A

13-1. 期間短縮はできる?

A:できます。保育園に早く入所できた等の理由で、予定より早く復帰することが可能です。ただし会社との調整が必要なので、最低でも2週間~1か月前には相談を。給付金は実際に育休を取った期間分だけ支給されます。

13-2. 夫婦同時取得は可能?

A:可能です。法律上、夫婦が同時に育休を取ることに制限はありません。出産直後を一緒に乗り越えられる一方、2人とも給付金(67%・50%)になるため収入減は大きくなります。なお、出生後休業支援給付金の対象になれば、対象期間は手取り10割相当まで補えます。

13-3. 育休は誰でも延長できる?(2025年4月~の注意)

A:「保育園に落ちれば自動で延長」ではなくなりました。2025年4月から、延長には「速やかな職場復帰のために保育所を申し込んだ」とハローワークに認められる必要があります。期限内に申し込む、通える範囲の園を選ぶ、内定を正当な理由なく辞退しない、といった点が審査されます(第3章参照)。

13-4. 2人目の育休期間は?

A:2人目も同じように取得できます。育休は「子ども1人につき」取得できる制度です。1人目の育休中に2人目を出産する場合、1人目の育休は産前休業開始日の前日で終了し、2人目の産休・育休に切り替わります。給付金もそれぞれの子について支給されますが、受給資格(過去2年で11日以上働いた月が12か月以上等)には特例措置があるので、続けて出産する場合は事前に確認しておくと安心です。


14. まとめ:育児休業期間を賢く活用するために

育児休業期間の基本

  • 原則は子どもが1歳になる前日まで。条件を満たせば1歳6か月、最長2歳まで延長可
  • 女性は産後8週間後から約10か月、男性は出生から最大約12か月
  • 分割取得は原則2回まで

知っておきたい制度

  • パパ・ママ育休プラス:夫婦で取れば1歳2か月まで
  • 産後パパ育休:出生後8週間以内に最大4週間(男性)
  • 育児休業給付金:最初の6か月は67%、その後50%
  • 出生後休業支援給付金(2025年4月~):条件を満たせば28日間は手取り10割相当
  • 育児時短就業給付金(2025年4月~):復帰後の時短で最大10%

2025年の主な変更

  • 延長には「速やかな復帰の意思」の確認が必要に(4月~)
  • 子の看護休暇が小3まで拡大、残業免除が就学前まで拡大(4月~)
  • 3歳~就学前の子への柔軟な働き方措置が義務化(10月~)
  • 児童手当が大幅拡充(2024年10月~:所得制限撤廃・高校生年代まで・第3子月3万円)

育休は法律で認められた権利です。特にパパにとっては、産後パパ育休と出生後休業支援給付金を組み合わせれば、収入をほぼ落とさずに出産直後の大切な時期を家族と過ごせるようになりました。制度をうまく使って、後悔のない育児の時間をつくってください。


【参考資料】

  • 厚生労働省「育児・介護休業法について」
  • 厚生労働省「令和6年度雇用均等基本調査」
  • 厚生労働省「育児休業等給付について」「育児休業給付金の支給対象期間延長手続き」
  • 厚生労働省「2025年4月から出生後休業支援給付金を創設します」
  • こども家庭庁「児童手当(令和6年10月~制度拡充)」
  • 全国健康保険協会「産前産後期間早見表」

※ 本記事の内容は2026年7月時点の情報に基づいています。給付金の上限額は毎年8月に改定されるほか、制度は変更される場合があります。最新情報は厚生労働省・こども家庭庁・お住まいの市区町村・ハローワークでご確認ください。

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