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育児休業給付金がもらえる条件とは

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コラム
育児休業を取得する際、多くの方が気になるのが「育児休業給付金をもらえるかどうか」という点です。雇用保険から支給されるこの給付金は、育休中の生活を支える重要な収入源となります。しかし、受給要件や支給条件について、「自分はもらえるの?」「パートでも対象になる?」「転職したばかりだけど大丈夫?」といった不安や疑問を抱える方も少なくありません。

この記事では、育児休業給付金をもらえる条件について、2026年1月時点の最新情報をもとに徹底解説します。基本的な受給要件から、雇用形態別の詳細、2人目以降の出産時の注意点まで、初心者の方にも分かりやすくお伝えします。さらに、2025年4月から始まった手取り10割相当を実現する新制度についても詳しく紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

  1. 1. 育児休業給付金とは?制度の基本を理解しよう
    1. 1-1. 育児休業給付金の概要と目的
    2. 1-2. 2025年4月からの制度改正(手取り10割相当の実現)
  2. 2. 育児休業給付金がもらえる基本条件【4つの必須要件】
    1. 2-1. 条件①:雇用保険に加入していること
    2. 2-2. 条件②:被保険者期間が12ヶ月以上あること
    3. 2-3. 条件③:育休中の賃金が休業前の80%未満であること
    4. 2-4. 条件④:育休中の就業日数が一定以下であること
  3. 3. 【すぐ確認】受給条件チェックリスト
    1. 3-1. 全員共通の基本チェック項目
    2. 3-2. 有期雇用労働者の追加チェック項目
  4. 4. 雇用形態別:もらえる条件の詳細
    1. 4-1. 正社員の場合
    2. 4-2. パート・アルバイトの場合
    3. 4-3. 契約社員(有期雇用)の場合
    4. 4-4. 派遣社員の場合
  5. 5. 特殊なケースでももらえる?条件を詳しく解説
    1. 5-1. 転職して1年未満の場合
    2. 5-2. 2人目以降の出産の場合(4年遡りルール)
    3. 5-3. 育休中に副業・在宅ワークをする場合
    4. 5-4. 育休中に会社から賃金が支払われる場合
  6. 6. こんな人はもらえない!受給対象外になるケース
    1. 6-1. 雇用保険に未加入の場合
    2. 6-2. 被保険者期間が12ヶ月未満の場合
    3. 6-3. 育休取得時に退職が決まっている場合
    4. 6-4. 育休中に働きすぎた場合
  7. 7. 育児休業給付金の支給期間はいつまで?
    1. 7-1. 基本的な支給期間(原則1歳まで)
    2. 7-2. パパ・ママ育休プラスで1歳2ヶ月まで延長
    3. 7-3. 保育所に入れない場合の延長(最長2歳まで)
    4. 7-4. 2025年4月からの延長厳格化について
  8. 8. 2025年4月からの新制度:手取り10割相当を実現
    1. 8-1. 出生後休業支援給付金とは
    2. 8-2. 手取り10割の受給条件
    3. 8-3. 育児時短就業給付との併用
  9. 9. 受給額はいくら?計算方法と支給例
    1. 9-1. 基本的な計算式
    2. 9-2. 給与別の支給額シミュレーション
    3. 9-3. 上限額と下限額(2026年7月31日まで)
  10. 10. 申請方法と必要書類
    1. 10-1. 申請の流れ(会社経由が基本)
    2. 10-2. 必要書類一覧
    3. 10-3. 申請期限と注意点
  11. 11. よくある質問(Q&A)
    1. 11-1. 男性も育児休業給付金をもらえますか?
    2. 11-2. 育休中に働いた場合、給付金は減りますか?
    3. 11-3. 双子の場合、給付金は2倍もらえますか?
    4. 11-4. 育休から復帰せず退職した場合、返還は必要ですか?
  12. 12. まとめ:条件を満たして安心して育児に専念しよう

1. 育児休業給付金とは?制度の基本を理解しよう

1-1. 育児休業給付金の概要と目的

育児休業給付金とは、1歳未満の子どもを養育するために育児休業を取得した雇用保険の被保険者に対して支給される給付金のことです。

育児休業中は、多くの場合で会社から給与が支払われない、または大幅に減額されます。そんなとき、この給付金があることで安心して育児に専念できるようになります。出産や育児を理由とした離職を防ぎ、仕事と育児の両立を支援することが、この制度の大きな目的です。

重要なポイントは、育児休業給付金は雇用保険からの給付であるという点です。そのため、雇用保険に加入していることが受給の大前提となります。

また、育児休業給付金は非課税です。所得税や住民税がかからず、さらに育休中は健康保険料や厚生年金保険料も免除されるため(申出が必要)、実質的な手取り額は給付率以上に感じられることが多いです。

1-2. 2025年4月からの制度改正(手取り10割相当の実現)

2025年4月から、育児休業給付に関する大きな制度改正が行われました。

新たに創設された「出生後休業支援給付金」により、一定の条件を満たした場合、従来の育児休業給付金(賃金の67%)に加えて給付金が上乗せされ、最大28日間は賃金の80%(手取りで10割相当)を受け取れるようになりました。

この改正の背景には、特に男性の育児休業取得を促進し、夫婦で協力して育児に取り組める環境を整備する狙いがあります。収入減少への不安が軽減されることで、より多くの方が育休を取得しやすくなることが期待されています。

※出生後休業支援給付金の詳細については、後ほど「8. 2025年4月からの新制度」の章で詳しく解説します。

2. 育児休業給付金がもらえる基本条件【4つの必須要件】

それでは、育児休業給付金をもらえる条件について見ていきましょう。まずは、全員に共通する4つの基本条件を理解することが大切です。

2-1. 条件①:雇用保険に加入していること

育児休業給付金の受給における最も基本的な条件が、雇用保険の被保険者であることです。

雇用保険とは、労働者が失業した場合や育児・介護で休業する場合などに給付を行う保険制度です。一般的に、週の所定労働時間が20時間以上で、31日以上の雇用見込みがある労働者は、雇用保険に加入することになっています。

雇用保険に加入していない方は、育児休業給付金を受け取ることができません。具体的には以下のような方が対象外となります:

  • 自営業者、フリーランス、個人事業主の方
  • 週の所定労働時間が20時間未満のパート・アルバイトの方
  • 日雇い労働者の方

ご自身が雇用保険に加入しているかどうかは、給与明細で「雇用保険料」が控除されているか、または会社の人事・総務担当者に確認することで分かります。

2-2. 条件②:被保険者期間が12ヶ月以上あること

2つ目の条件は、育児休業開始日前の2年間に、被保険者期間が12ヶ月以上あることです。

ここで重要なのが、「被保険者期間」の数え方です。以下のいずれかの基準を満たす月を1ヶ月としてカウントします:

  • 賃金支払基礎日数が11日以上ある月、または
  • 賃金の支払いの基礎となった時間数が80時間以上ある月

「賃金支払基礎日数」とは、実際に働いた日数や有給休暇を取得した日数のことです。つまり、月に11日以上働いた月が、育休開始前の2年間で12ヶ月以上あればOKということです。

この条件があることで、一定期間継続して雇用保険に加入し、保険料を納めてきた方が給付を受けられる仕組みになっています。

【重要な救済措置:4年遡りルール】

ただし、育休開始前の2年間にケガや病気、前回の出産などで30日以上賃金を受け取れなかった期間がある場合は、最大4年前まで遡って計算できる救済措置があります。

これは特に、2人目以降の出産で育休を取得する方にとって重要なルールです。第1子の育休中に第2子を妊娠・出産した場合、2年間で12ヶ月の就業が難しいことがありますが、この救済措置により受給資格を得られる可能性があります。

2-3. 条件③:育休中の賃金が休業前の80%未満であること

3つ目の条件は、育児休業期間中に支払われる賃金が、休業開始前の賃金の80%未満であることです。

育児休業中は基本的に無給となることが多いですが、会社によっては一部の賃金を支払う場合があります。その場合でも、休業前の賃金の80%未満であれば、育児休業給付金を受給できます。

逆に言えば、育休中に休業前の80%以上の賃金が支払われる場合は、給付金の対象外となります。これは、給付金が「育休中の収入減少を補填する」という目的のためです。

なお、賃金が13%を超える場合は、給付金の額が調整されます。具体的な調整方法については、「9. 受給額はいくら?」の章で詳しく説明します。

2-4. 条件④:育休中の就業日数が一定以下であること

4つ目の条件は、育児休業中の就業日数が、支給単位期間(1ヶ月ごと)に10日以下、または就業時間が80時間以下であることです。

「支給単位期間」とは、育児休業を開始した日を起算日として、1ヶ月ごとに区切った期間のことです。例えば、4月15日に育休を開始した場合、4月15日〜5月14日が第1支給単位期間、5月15日〜6月14日が第2支給単位期間となります。

この期間内に:

  • 就業日数が10日を超える場合、または
  • 10日を超えるときは就業時間が80時間を超える場合

は、その月の給付金は支給されません。

ただし、ある月に条件を満たさず給付金が支給されなくても、次の月に条件を満たせば再び給付金を受け取ることができます。育休中に一時的に働くこと自体は可能ですが、働きすぎには注意が必要です。

【注意点】
育休中の就労は、本人と会社の合意が前提です。会社が一方的に就労を指示することはできません。また、就労が「恒常的・定期的」(例:毎週月曜日は必ず出勤など)な場合は、育児休業の趣旨に反するため認められない可能性があります。

3. 【すぐ確認】受給条件チェックリスト

ここまでの内容を踏まえて、ご自身が育児休業給付金をもらえるかどうか、簡単に確認できるチェックリストを用意しました。

3-1. 全員共通の基本チェック項目

以下の項目すべてにチェックが入れば、基本的な受給条件を満たしています:

チェック項目 確認
☐ 雇用保険に加入している(給与明細で雇用保険料が控除されている)
☐ 育休開始前の2年間に、11日以上働いた月(または80時間以上働いた月)が12ヶ月以上ある
☐ 育休中に会社から支払われる賃金が、休業前賃金の80%未満である(または無給)
☐ 育休中の就業は、1ヶ月に10日以下(または80時間以下)にする予定
☐ 育休取得時点で、退職する予定はない(職場復帰を前提としている)
☐ 1歳未満の子を養育するために育児休業を取得する

※女性の場合、産後休業(出産日の翌日から8週間)は育児休業給付金の対象外です。産後休業終了後から給付金の対象となります。

3-2. 有期雇用労働者の追加チェック項目

契約社員など、期間を定めて雇用されている方は、上記の基本項目に加えて、以下の条件も満たす必要があります:

有期雇用労働者の追加チェック項目 確認
☐ 子どもが1歳6ヶ月になるまでの間に、労働契約の期間が満了することが明らかでない

「明らかでない」というのは、契約更新の可能性があるということです。契約期間が子どもの1歳6ヶ月到達前に終了し、契約更新がないことが確定している場合は、給付金の対象外となります。

こういうとき、不安になりますよね。契約更新があるかどうか微妙な場合は、まず会社の担当者に相談してみることをおすすめします。

4. 雇用形態別:もらえる条件の詳細

育児休業給付金は、雇用形態によって条件が若干異なります。ここでは、雇用形態ごとの詳細な条件を見ていきましょう。

4-1. 正社員の場合

正社員の方は、基本的に雇用保険に加入しており、継続して勤務していれば被保険者期間12ヶ月の条件も満たしやすいため、多くの場合で育児休業給付金の対象となります。

確認すべきポイント:

  • 育休開始前の2年間に、11日以上働いた月が12ヶ月以上あるか
  • 育休中に働く予定がある場合、月10日以内(または80時間以内)に収まるか
  • 育休取得時点で退職予定がないか

正社員の方で注意が必要なのは、転職して間もない場合です。前職での雇用保険加入期間を通算できるケースもありますので、詳しくは「5-1. 転職して1年未満の場合」をご覧ください。

4-2. パート・アルバイトの場合

「パートやアルバイトでも育児休業給付金はもらえるの?」という質問をよくいただきますが、条件を満たせばパート・アルバイトの方も給付金を受け取れます

パート・アルバイトの方が満たすべき条件:

  1. 雇用保険に加入していること
    週の所定労働時間が20時間以上で、31日以上の雇用見込みがあることが条件です。給与明細で雇用保険料が控除されているか確認しましょう。
  2. 被保険者期間が12ヶ月以上あること
    パートでも、月に11日以上働いた月(または80時間以上働いた月)が、育休開始前の2年間で12ヶ月以上あればOKです。
  3. その他の基本条件を満たすこと
    育休中の賃金が80%未満、就業日数が10日以下など、正社員と同じ条件を満たす必要があります。

パートの方でよくあるのが、「週に3日しか働いていないけど大丈夫?」という心配です。週3日でも、月に11日以上働いていれば問題ありません。ご自身のシフトを確認してみてください。

関連記事:育児休業給付金はパートでももらえる!受給条件・計算方法・申請手続きを完全解説

4-3. 契約社員(有期雇用)の場合

契約社員の方は、正社員やパートと同じ基本条件に加えて、追加の条件があります。

契約社員の追加条件:

  • 子どもが1歳6ヶ月になるまでの間に、労働契約の期間が満了することが明らかでないこと

これは、契約更新の可能性があるということを意味します。

【具体例】

ケース 給付金の対象
契約期間:2026年1月〜2026年12月
出産予定:2026年3月
契約更新の可能性:あり
○ 対象
契約期間:2026年1月〜2026年12月
出産予定:2026年3月
契約更新の可能性:なし(契約終了確定)
× 対象外

契約更新があるかどうか不明な場合は、まず会社に確認してみましょう。契約書に「更新の可能性あり」などの記載があれば、対象となる可能性が高いです。

4-4. 派遣社員の場合

派遣社員の方も、基本的には契約社員と同じ扱いになります。

派遣社員が確認すべきポイント:

  • 派遣会社の雇用保険に加入しているか
  • 被保険者期間が12ヶ月以上あるか(複数の派遣先で働いた場合も、派遣会社が同じなら通算可能)
  • 派遣契約が子どもの1歳6ヶ月到達前に終了することが明らかでないか

派遣の場合、派遣先が変わっても派遣元(派遣会社)が同じであれば、雇用保険の被保険者期間は継続してカウントされます。これはありがたいですね。

ただし、派遣契約の更新タイミングには注意が必要です。育休中に契約期間が終了し、次の派遣先が決まらない場合は、給付金が打ち切られる可能性があります。育休取得前に、派遣会社の担当者とよく相談することをおすすめします。

5. 特殊なケースでももらえる?条件を詳しく解説

ここでは、よくある特殊なケースについて、育児休業給付金がもらえるかどうかを詳しく解説します。

5-1. 転職して1年未満の場合

「転職して1年経っていないけど、育児休業給付金はもらえる?」という質問は非常に多いです。

結論:条件を満たせば、転職1年未満でももらえます。

重要なのは、「現在の会社での勤務期間」ではなく、「雇用保険の被保険者期間」が12ヶ月以上あるかどうかです。

前職の雇用保険期間を通算できる条件:

  1. 前職を退職してから1年以内に転職していること
  2. 前職を辞める際に、失業給付(基本手当)を受給していないこと

この2つの条件を満たせば、前職での雇用保険加入期間と現職での期間を合算して、12ヶ月以上あるかを判定できます。

【具体例】

ケース 給付金の対象
前職:10ヶ月勤務
空白期間:2ヶ月
現職:4ヶ月勤務
失業給付:受給していない
○ 対象
(前職10ヶ月+現職4ヶ月=14ヶ月)
前職:8ヶ月勤務
空白期間:1年3ヶ月
現職:6ヶ月勤務
× 対象外
(空白期間が1年超のため通算不可)
前職:1年6ヶ月勤務
空白期間:3ヶ月(失業給付を受給)
現職:4ヶ月勤務
× 対象外
(失業給付受給により通算不可)

転職したばかりの方は、まずハローワークや会社の担当者に相談して、被保険者期間を確認してもらうことをおすすめします。

関連記事:転職1年未満でも育児休業給付金はもらえる!条件と手続きを完全解説

5-2. 2人目以降の出産の場合(4年遡りルール)

2人目、3人目の出産で育休を取得する場合、「被保険者期間12ヶ月」の条件を満たせるか不安になることがあります。特に、第1子の育休中に第2子を妊娠した場合、育休開始前の2年間に12ヶ月働けていないことがあります。

そんなときに役立つのが、「4年遡りルール」です。

4年遡りルールとは:

育休開始日前の2年間に、ケガ、病気、出産などで30日以上賃金を受け取れなかった期間がある場合、最大4年前まで遡って被保険者期間を計算できる救済措置です。

【具体例:第2子の育休取得】

  • 2022年4月:第1子出産、産休・育休開始
  • 2023年8月:第1子育休中に第2子妊娠
  • 2024年5月:第2子出産、産休・育休開始

この場合、第2子の育休開始前の2年間(2022年5月〜2024年4月)は、ほとんど第1子の育休期間です。しかし、4年遡りルールを適用すれば、2020年5月〜2022年4月の期間も含めて被保険者期間を計算できるため、受給資格を得られる可能性があります。

ただし、3人目、4人目と連続して育休を取得する場合は、4年遡りルールを使っても条件を満たせなくなることがあります。こういった場合でも、まずはハローワークに相談してみることをおすすめします。状況によっては別の救済措置が適用される可能性もあります。

関連記事:育児休業給付金は2人目で復帰半年未満でももらえる?条件・手続き・注意点を完全解説

5-3. 育休中に副業・在宅ワークをする場合

育休中の収入減を補うために、副業や在宅ワークを検討する方もいるでしょう。育休中に働くこと自体は可能ですが、給付金を受け取るためには条件があります

育休中に働く場合の条件:

  1. 就業日数が1ヶ月に10日以下(10日を超える場合は就業時間が80時間以下)
  2. 育休中の賃金が、休業前賃金の80%未満
  3. 恒常的・定期的な就労ではないこと

例えば、月に5日程度、在宅でデータ入力の仕事をするような場合は、上記の条件を満たせば給付金を受け取れます。

しかし、以下のような場合は給付金が支給されない、または減額される可能性があります:

  • 月に15日働いた → 就業日数オーバーでその月は給付金なし
  • 副業収入が多く、育休前の賃金の80%を超えた → 給付金なし
  • 毎週月曜日は必ず働くなど、定期的な就労 → 育休の趣旨に反するため認められない

育休中に働く場合は、必ず会社とハローワークに報告し、働いた日数や収入を正確に申告する必要があります。申告を怠ると、後で給付金の返還を求められることもありますので、注意してください。

5-4. 育休中に会社から賃金が支払われる場合

会社によっては、育休中でも一部の賃金を支払う制度がある場合があります。この場合、給付金との調整が行われます。

賃金が支払われる場合の給付金の扱い:

育休中の賃金額 給付金の扱い
休業前賃金の13%以下 給付金は通常通り67%(または50%)支給
休業前賃金の13%超〜80%未満 賃金と給付金の合計が休業前賃金の80%になるよう、給付金が調整される
休業前賃金の80%以上 給付金は支給されない

例えば、休業前の賃金が月30万円の場合:

  • 育休中に5万円支払われる場合 → 給付金は通常通り約20万円(67%)支給
  • 育休中に15万円支払われる場合 → 給付金は約9万円に調整(合計24万円=80%)
  • 育休中に25万円支払われる場合 → 給付金は支給されない

会社から賃金が支払われる場合は、その金額を必ず申告してください。

6. こんな人はもらえない!受給対象外になるケース

ここでは、育児休業給付金がもらえないケースを具体的に見ていきましょう。

6-1. 雇用保険に未加入の場合

前述の通り、育児休業給付金は雇用保険からの給付です。雇用保険に加入していない方は、給付金を受け取ることができません。

雇用保険未加入で給付金がもらえない例:

  • 自営業者、フリーランス、個人事業主
  • 週の所定労働時間が20時間未満のパート・アルバイト
  • 日雇い労働者
  • 会社が雇用保険の加入手続きを怠っている場合(違法)

もし会社が雇用保険の加入手続きを怠っている場合は、まず会社に加入手続きを求め、それでも対応してもらえない場合はハローワークに相談しましょう。遡って加入できる可能性があります。

6-2. 被保険者期間が12ヶ月未満の場合

育休開始前の2年間(または4年間)に、被保険者期間が12ヶ月未満の場合は、給付金を受け取れません。

被保険者期間が足りない例:

  • 入社して6ヶ月で妊娠・出産した(転職直後で前職の期間も通算できない)
  • パートで週2日勤務のため、月11日以上の勤務が12ヶ月ない
  • 欠勤が多く、賃金支払基礎日数が11日未満の月が多い

被保険者期間が足りるかどうか微妙な場合は、ハローワークで正確に計算してもらうことをおすすめします。

6-3. 育休取得時に退職が決まっている場合

育児休業給付金は、職場復帰を前提とした制度です。育休取得時点で退職が決まっている場合は、給付金を受け取ることができません。

給付金がもらえないケース:

  • 育休開始前から退職する意思があり、会社にも伝えている
  • 育休中に退職した(退職日が含まれる支給単位期間の給付金は日割りされず、支給されない)

ただし、育休開始時点では復帰する予定だったものの、やむを得ない事情で育休中に退職せざるを得なくなった場合は、退職日までの給付金は受け取れます。

【重要】
育休後に退職した場合、すでに受け取った給付金を返還する必要はありません。ただし、退職日以降の給付金は支給されなくなります。

関連記事:退職後でも育児休業給付金はもらえる?返金は必要?パターン別に徹底解説

6-4. 育休中に働きすぎた場合

育休中に就業日数や就業時間が多すぎると、その月の給付金は支給されません。

給付金が支給されないケース:

  • 1ヶ月に11日以上働いた(かつ、就業時間が80時間を超えた)
  • 育休中の賃金が、休業前賃金の80%以上になった

ただし、ある月に働きすぎて給付金がもらえなくても、次の月に条件を満たせば再び給付金を受け取れます。給付金の受給資格自体がなくなるわけではありません。

育休中に働く場合は、日数や時間、収入をしっかり管理して、給付金の条件を超えないよう注意しましょう。

7. 育児休業給付金の支給期間はいつまで?

受給条件を満たしていても、「いつまで給付金がもらえるの?」という点は気になりますよね。ここでは、支給期間について詳しく見ていきましょう。

7-1. 基本的な支給期間(原則1歳まで)

育児休業給付金の支給期間は、原則として子どもが1歳になる日の前々日までです。

女性の場合、産後休業(出産日の翌日から8週間)は給付金の対象外なので、産後休業終了後から子どもが1歳になるまでが支給期間となります。

男性の場合は、出産日(または出産予定日)から子どもが1歳になるまでの間で育休を取得した期間が支給対象です。

【具体例】

  • 出産日:2026年3月1日
  • 産後休業終了:2026年4月26日(出産日の翌日から8週間後)
  • 育休開始:2026年4月27日
  • 子どもの1歳の誕生日:2027年3月1日
  • 給付金支給終了日:2027年2月27日(1歳の誕生日の前々日)

7-2. パパ・ママ育休プラスで1歳2ヶ月まで延長

「パパ・ママ育休プラス」とは、両親がともに育休を取得する場合に、支給期間を子どもが1歳2ヶ月になるまで延長できる制度です。

パパ・ママ育休プラスの適用条件:

  1. 配偶者が、子どもの1歳の誕生日前日までに育休を取得していること
  2. 本人の育休開始予定日が、子どもの1歳の誕生日より前であること
  3. 本人の育休開始予定日が、配偶者の育休開始日以降であること

ただし、各人が取得できる育休期間は最長1年間です。1歳2ヶ月まで延長できるのは支給期間であって、一人で1歳2ヶ月まで育休を取れるわけではありません。

例えば、ママが産後休業後から1歳まで育休を取得し、パパが子どもが6ヶ月のときから1歳2ヶ月まで育休を取得するといった形で、夫婦で交代しながら育休を取得することができます。

7-3. 保育所に入れない場合の延長(最長2歳まで)

子どもが1歳になったタイミングで保育所に入れない場合など、一定の条件を満たせば、育児休業給付金の支給期間を延長できます。

延長が認められる条件:

  1. 保育所等への入所を希望し申し込んでいるが、入所できない場合
    ※認可保育所に限ります。無認可保育所は対象外です。
    ※2025年4月から延長手続きが厳格化され、職場復帰のための入所希望であることの真実性が確認されます。
  2. 配偶者の死亡、ケガ、病気などにより、養育が困難になった場合
  3. 離婚などにより、配偶者が子どもと同居しなくなった場合
  4. 新たな妊娠により、6週間以内(多胎妊娠は14週間以内)に出産予定、または産後8週間を経過していない場合

延長できる期間:

  • 1歳 → 1歳6ヶ月まで延長
  • 1歳6ヶ月 → 2歳まで再延長

延長の申請は半年ごとに行う必要があります。1歳の時点で2歳まで一気に延長することはできません。

関連記事:育児休業給付金の延長申請を忘れた!2年以内なら間に合う救済措置と対処法

7-4. 2025年4月からの延長厳格化について

2025年4月から、保育所に入れないことを理由とする育休延長の手続きが厳格化されました。

厳格化の主なポイント:

  • 保育所への入所申込が、速やかな職場復帰を図るためであることを公共職業安定所長が認める必要がある
  • 形だけの申込(例:自宅から通えない遠方の保育所のみに申込むなど)は認められない
  • 入所希望日が、子どもの1歳の誕生日以前であることが必要

この厳格化により、本当に保育所に入れなくて困っている方を支援する一方で、形式的な申込による延長を防ぐ狙いがあります。

延長を検討している方は、誠実に保育所への入所を希望し、必要な書類を正確に準備することが大切です。

関連記事:公務員の育児休業給付金を延長する方法|4月からの厳格化で「裏ワザ」は使えない?正しい手続きと注意点を徹底解説

8. 2025年4月からの新制度:手取り10割相当を実現

2025年4月から、育児休業給付に関する大きな制度改正が行われました。ここでは、新しく創設された給付金について詳しく解説します。

8-1. 出生後休業支援給付金とは

「出生後休業支援給付金」は、夫婦がともに育休を取得した場合に、従来の育児休業給付金に上乗せして支給される給付金です。

この給付金により、最大28日間は賃金の80%(手取りで10割相当)を受け取れるようになりました。

なぜ手取り10割相当?

育児休業給付金は非課税で、育休中は社会保険料も免除されます。そのため、賃金の80%でも、手取りとしては働いていたときとほぼ同じ額になるのです。

8-2. 手取り10割の受給条件

出生後休業支援給付金を受け取るための条件は以下の通りです:

基本条件:

  1. 被保険者本人が、出生時育児休業給付金または育児休業給付金の対象となる育休を14日以上取得していること
  2. 配偶者が、子の出生日(または出産予定日)から8週間以内に14日以上の育休を取得していること

配偶者の育休取得を要件としない場合:

以下のいずれかに該当する場合は、配偶者が育休を取得していなくても支給対象となります:

  • 配偶者がいない(死亡・行方不明など)
  • 配偶者が被保険者の子と法律上の親子関係がない
  • 被保険者が配偶者からDVを受け、別居している
  • 配偶者がケガ、病気、障害により育児が困難

支給額:

出生後休業支援給付金の支給額は:

休業開始時賃金日額 × 支給日数(最大28日) × 13%

つまり、従来の育児休業給付金(67%)に、この13%が上乗せされ、合計80%になるということです。

【具体例】

  • 休業開始時賃金日額:1万円
  • 育休取得日数:28日

の場合:

  • 育児休業給付金:1万円 × 28日 × 67% = 18.76万円
  • 出生後休業支援給付金:1万円 × 28日 × 13% = 3.64万円
  • 合計:22.4万円(賃金の80%)

この新制度により、特に男性の育休取得がさらに促進されることが期待されています。

関連記事:育児休業給付金の上限が引き上げ!2025年4月から手取り10割相当に

8-3. 育児時短就業給付との併用

2025年4月からは、もう一つ新しい給付金として「育児時短就業給付」も創設されました。

育児時短就業給付とは:

2歳未満の子を養育するために時短勤務をしている場合に、時短勤務中に支払われた賃金の10%が支給される制度です。

受給条件:

  • 2歳未満の子を養育するために、週の所定労働時間を短縮して就業していること
  • 育児時短就業の開始日前2年間に被保険者期間が12ヶ月以上あること、または育児休業給付の受給後に引き続き時短勤務を開始したこと

支給額:

時短勤務中に支払われた賃金の10%(ただし、時短後の賃金と給付額の合計が時短前の賃金を超える場合は調整されます)

出生後休業支援給付金と育児時短就業給付を組み合わせることで、育休取得から職場復帰後の時短勤務まで、切れ目なく支援を受けることができます。

9. 受給額はいくら?計算方法と支給例

「実際にいくらもらえるの?」というのは、誰もが気になるポイントですよね。ここでは、育児休業給付金の計算方法と、給与別の支給例を紹介します。

9-1. 基本的な計算式

育児休業給付金の支給額は、以下の式で計算します:

支給額 = 休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 給付率

各項目の説明:

  • 休業開始時賃金日額:
    育休開始前の直近6ヶ月間(賃金支払基礎日数が11日以上の月)に支払われた賃金の総額を180で割った額
    ※ボーナスや臨時収入は含まれません
  • 支給日数:
    原則として30日間(育休終了月は実際の日数)
  • 給付率:
    育休開始から180日目まで:67%
    181日目以降:50%

【計算例】

月給30万円の場合:

  • 休業開始時賃金日額:30万円 × 6ヶ月 ÷ 180日 = 1万円
  • 育休開始から6ヶ月間の月額:1万円 × 30日 × 67% = 20.1万円
  • 7ヶ月目以降の月額:1万円 × 30日 × 50% = 15万円

9-2. 給与別の支給額シミュレーション

月給別の育児休業給付金の目安を一覧表にまとめました:

月給(休業前) 休業開始時
賃金日額
最初の6ヶ月
(67%)
7ヶ月目以降
(50%)
15万円 5,000円 約10.1万円 約7.5万円
20万円 6,667円 約13.4万円 約10万円
25万円 8,333円 約16.7万円 約12.5万円
30万円 10,000円 約20.1万円 約15万円
35万円 11,667円 約23.4万円 約17.5万円
40万円 13,333円 約26.8万円 約20万円
50万円以上 上限適用 約32.3万円(上限) 約24.1万円(上限)

※上記は目安です。実際の支給額は、賃金の計算期間や支給日数により異なります。

関連記事:育児休業給付金の計算方法を完全解説|給与別シミュレーションと受給額早見表

9-3. 上限額と下限額(2026年7月31日まで)

育児休業給付金には、上限額と下限額が設定されています。これは、休業開始時賃金日額に上限・下限があるためです。

2026年7月31日までの基準:

休業開始時
賃金日額
月額支給額
(30日の場合)
上限額 16,110円 67%:約32.3万円
50%:約24.1万円
下限額 3,014円 67%:約6.1万円
50%:約4.5万円

高収入の方は上限額が適用され、低収入の方は下限額が適用されます。この上限・下限額は、毎年8月1日に見直されます。

【注意点】

上限額があるため、月給が約50万円を超える方は、給付金が賃金の67%(または50%)を下回ることになります。高収入の方ほど、給付金だけでは生活費をカバーしきれない可能性があるため、事前の貯蓄が重要です。

10. 申請方法と必要書類

受給条件を満たしていても、申請しなければ給付金は受け取れません。ここでは、申請の流れと必要書類について説明します。

10-1. 申請の流れ(会社経由が基本)

育児休業給付金の申請は、原則として会社(事業主)が行います。本人が直接ハローワークに申請することも可能ですが、会社の協力が必要な書類があるため、実務上は会社経由が一般的です。

申請の流れ:

  1. 育休取得の申し出
    妊娠が分かったら、早めに会社に育休取得の意向を伝えます。育休開始予定日の1ヶ月前までに申し出るのが一般的です。
  2. 会社から申請書類を受け取る
    会社から「育児休業給付金支給申請書」などの書類を受け取ります。産休前に受け取っておくとスムーズです。
  3. 必要事項を記入し、会社に提出
    申請書に必要事項(振込先口座、署名など)を記入し、添付書類とともに会社に提出します。
  4. 会社がハローワークに申請
    会社が、事業所を管轄するハローワークに申請書類を提出します。初回申請は、育休開始日から4ヶ月以内に行う必要があります。
  5. 受給資格の確認
    ハローワークで受給資格が確認されます。
  6. 支給決定通知書が届く
    支給が決定すると、「育児休業給付金支給決定通知書」が会社経由で届きます。
  7. 給付金の振込
    支給決定から約1週間後に、指定した口座に給付金が振り込まれます。
  8. 2回目以降の申請(2ヶ月ごと)
    2回目以降は、原則として2ヶ月に1回、継続して申請を行います。会社が手続きを行うのが一般的です。

関連記事:育児休業給付金の申請完全ガイド|手続きの流れ・必要書類・記入例まで徹底解説

10-2. 必要書類一覧

初回申請時に必要な書類:

書類名 備考
雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書 会社が作成
育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書 本人と会社が記入
賃金台帳、出勤簿のコピー 会社が用意(直近6ヶ月分)
母子健康手帳のコピー 出生届出済証明のページなど、育児の事実を確認できるページ
受取口座の通帳またはキャッシュカードのコピー 本人名義の口座
本人確認書類(マイナンバーカードなど) 場合により必要

2回目以降の申請時に必要な書類:

  • 育児休業給付金支給申請書(前回の支給決定時に次回分が送付される)
  • 賃金台帳、出勤簿のコピー(育休中に就労した場合)

関連記事:育児休業給付金の申請書類完全ガイド|必要書類一覧・記入例・提出期限まで徹底解説

10-3. 申請期限と注意点

初回申請の期限:

育休開始日から4ヶ月を経過する日の属する月の末日まで

例えば、4月15日に育休を開始した場合、4ヶ月後は8月15日なので、8月31日が初回申請の期限となります。

2回目以降の申請期限:

前回の支給対象期間の末日の翌日から4ヶ月を経過する日の属する月の末日まで

つまり、2ヶ月に1回申請する場合でも、最大4ヶ月の猶予があります。

【重要な注意点】

  • 申請を忘れても、2年以内なら遡って申請可能
    期限を過ぎても、2年以内であれば遡って申請できます。諦めずにハローワークに相談しましょう。
  • 会社が申請してくれない場合
    会社が申請手続きをしてくれない場合は、本人が直接ハローワークに申請することも可能です。まずは会社に確認し、それでも対応してもらえない場合は、ハローワークに相談してください。
  • 申請書が会社から来ない場合
    産休・育休に入ってから1ヶ月経っても申請書が届かない場合は、会社の担当者に確認しましょう。

関連記事:育児休業給付金の申請期限はいつまで?過ぎたらどうなる?完全ガイド

11. よくある質問(Q&A)

ここでは、育児休業給付金の受給条件に関してよくある質問にお答えします。

11-1. 男性も育児休業給付金をもらえますか?

A. はい、条件を満たせば男性も給付金を受け取れます。

育児休業給付金は性別に関係なく、雇用保険の被保険者であれば受給できます。むしろ、2025年4月からの出生後休業支援給付金は、男性の育休取得を促進するための制度でもあります。

男性が育休を取得する場合、産後休業がないため、出産日(または出産予定日)から育休を開始できます。また、「産後パパ育休(出生時育児休業)」という制度を利用すれば、出産後8週間以内に最大28日間の育休を、通常の育休とは別に取得することも可能です。

関連記事:男性の育児休業給付金完全ガイド|受給条件・手取り10割の新制度・計算方法を徹底解説

11-2. 育休中に働いた場合、給付金は減りますか?

A. 条件を超えると、その月の給付金が支給されないか、減額されます。

育休中に働く場合、以下の条件を守る必要があります:

  • 就業日数が1ヶ月に10日以下(10日を超える場合は就業時間80時間以下)
  • 育休中の賃金が、休業前賃金の80%未満

これらの条件を超えると:

  • 就業日数や時間がオーバー → その月の給付金は支給されない
  • 賃金が13%を超える → 給付金が調整される
  • 賃金が80%以上 → 給付金は支給されない

ただし、ある月に条件を超えても、次の月に条件を満たせば再び給付金を受け取れます。育休中に働く場合は、日数・時間・賃金をしっかり管理しましょう。

11-3. 双子の場合、給付金は2倍もらえますか?

A. いいえ、双子でも給付金の額は変わりません。

育児休業給付金は、子どもの人数に関係なく、休業を取得した本人に対して支給される給付金です。そのため、双子や三つ子を出産した場合でも、給付金の額は単胎の場合と同じです。

ただし、双子の場合は育児の負担が大きいため、夫婦で協力して育休を取得することをおすすめします。2025年4月からの出生後休業支援給付金を活用すれば、夫婦ともに手取り10割相当の給付を受けながら育休を取得できます。

11-4. 育休から復帰せず退職した場合、返還は必要ですか?

A. すでに受け取った給付金を返還する必要はありません。

育児休業給付金は職場復帰を前提とした制度ですが、育休開始時点では復帰する予定だったものの、やむを得ない事情で退職せざるを得なくなった場合は、退職日までに受け取った給付金を返還する必要はありません。

ただし、以下の点に注意が必要です:

  • 退職日以降の給付金は支給されない
  • 退職日が含まれる支給単位期間の給付金は、原則として支給されない(末日退職を除く)
  • 育休開始時点から退職するつもりだった場合は、そもそも受給資格がない

育休後の働き方について悩んでいる方は、まず会社に相談し、時短勤務など柔軟な働き方ができないか検討してみることをおすすめします。

関連記事:育児休業給付金は退職後どうなる?返還義務や失業保険を徹底解説

12. まとめ:条件を満たして安心して育児に専念しよう

育児休業給付金をもらえる条件について、詳しく解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめます。

育児休業給付金の基本条件(4つすべて必須):

  1. 雇用保険に加入していること
  2. 育休開始前の2年間に、被保険者期間が12ヶ月以上あること
  3. 育休中の賃金が、休業前賃金の80%未満であること
  4. 育休中の就業が、1ヶ月に10日以下(または80時間以下)であること

この4つの条件を満たせば、正社員だけでなく、パート、契約社員、派遣社員の方も給付金を受け取れます。男性も条件を満たせば受給可能です。

特に覚えておきたいポイント:

  • 転職1年未満でも、前職の期間を通算できる場合がある
  • 2人目以降の出産では、4年遡りルールを活用できる
  • 2025年4月から、夫婦で育休を取得すれば手取り10割相当の給付を受けられる
  • 保育所に入れない場合は、最長2歳まで延長可能(2025年4月から厳格化)
  • 申請期限を過ぎても、2年以内なら遡って申請できる

育児休業給付金は、安心して育児に専念するための大切な制度です。受給条件を正しく理解し、必要な手続きを適切に行うことで、経済的な不安を軽減できます。

もし「自分は条件を満たしているのか不安」「申請方法が分からない」という場合は、まず会社の人事・総務担当者、またはハローワークに相談してみましょう。専門家が丁寧に対応してくれます。

これから育休を取得される皆さんが、この給付金を活用して、大切な育児の時間を充実したものにできることを願っています。子育ては大変なこともたくさんありますが、かけがえのない時間でもあります。給付金という経済的なサポートを受けながら、ぜひ前向きに育児に取り組んでください。

関連記事:育児休業給付金の受給条件を完全解説|雇用保険・勤務期間・パートの条件チェックリスト付き

【重要なお知らせ】
この記事の情報は2026年1月時点のものです。育児休業給付金の制度は法改正により変更される可能性があります。最新の情報は、厚生労働省の公式サイトまたは最寄りのハローワークでご確認ください。

 

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